百談

壽帝旻 錦候

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衣類

第三話【最近ツイていない】

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最近、アタシ、ツイてないんだよね~!

自分で言うのも何だけど。
アタシ、頭は悪いけど、運と要領だけは良くってさぁ~。
今まで、結構、色々上手くいってたのよ!

いや! マジで!

けどさぁ……

ここんとこは、仕事でのトラブル続き。
友達からも、何でかしらないけど、変に誤解されたり。
それに、よくコケたり、階段から落ちかけたり。
しかも、この間なんて、横断歩道渡っていたら、居眠り運転の車が、私に向かって突っ込んで来て。
一瞬、気付くのが遅かったら、大怪我する所だったし。

こんな事、今まで無かったんだけどね。

ん?
アタシのプライベートで何か変わった事は無いかって?

うーん……

特には……あぁ!


そうそう!
聞いて聞いて!

私ね!
とうとう、彼氏と同棲しだしたのよ!

え?
あぁ……相変わらず、ケチ臭いよ?

トイレットペーパーの使い方とか、電気や水道の使い方とかも口煩いし。
特に、私が嫌だなぁって思ってるのは、お風呂に入った後、バスタオルやバスローブ使うじゃん?
あれ……うちら“共有”なんだよ!
なんか、洗濯物多いと、洗濯する水が勿体ないだの、バスローブなんて二枚もいらないだの五月蠅くってさぁ。
しかも、変な所で潔癖人間だから、お風呂は彼が先に入るし、バスタオルもバスローブも先に使う訳!

で、その後、夕飯の片付けとか終えた後に、アタシがお風呂に入るわけなんだけど、お風呂から上がった後、私は、一度、彼が使ったバスタオルやバスローブを使う訳よ!

ちょっとぉ!
ドン引きした顔しないでよ!
私だって、そりゃぁ、湿った物を使うのは嫌だけど……

でも、そうしないと、彼、五月蠅いじゃん?

そういうの我慢すれば、他は朝ごはん作ってくれるし、掃除は彼がしてくれるし。


え?
何?
あぁ……そうなのよねぇ……

彼、確かに、元々、運は悪いよね。

それがどうしたの?
はぁ?
またまた……そんな冗談ばっかり。

彼の背後によく、黒い影を見るって?

誰がそんな事いってるのよ。

あぁ、英子?
霊感が強いとか自分で言っちゃってる子よね?

で?
英子が言ってたの?

は?
あんたも見たって?

ちょ……怖い事言わないでよ。
でも、彼にくっついてるだけで、彼は別に……あ!

確かに、あの人、運悪いわ。
偏頭痛持ちだし、肩凝り酷いし。
ちょっと、そんな暗い顔しないでよぉ……
私まで、彼に何か憑いてるんじゃないかって、怖くなるじゃない!!

え?
彼だけじゃない?

は?
何?
え?

人に憑いた霊は、お湯につかるとって……要するに、お風呂に入るって事ね?
そうすると、“ホワン”と浮く。
で、それをタオルとかで拭くと、そのタオルやバスローブにくっつく?

え?
じゃぁ、そのタオルとかにくっついた霊は?

はぁぁぁぁ?
次に使った人に憑りつく?

え?
は?
だから、お風呂の後、誰かが使ったタオルやバスローブは、絶対使わず、洗濯して浄化させなきゃいけない?

じゃぁ……アタシ……



いつも、彼に憑りついていた霊を貰ってたって事?

……っていうよりも……


彼、毎日、憑りつかれ、毎日、取り外し、それを繰り返してるって事?

要するに憑依体質ってヤツ?

でも……確かに、彼と同棲してから……


彼の使った後のバスタオルや、バスローブを使うようになってから……





アタシ……ツイてないや。


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