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家電
第十話【故障】
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ちょっと!
このエアコン!
壊れてるんじゃない?
まったく効かないじゃない!
寒くてなりゃしない。
これ。
クーラー専用を間違って買ったんじゃないの?
段々寒くなって来て、暖房が欲しい季節になったっていうのに。
全然効かないじゃない!
夏場、物凄く活躍してくれたけど、その分、酷使し過ぎて壊れちゃったのかしら?
ちょっと。
あなた!
ぼけーっと突っ立ってないでよ。
男なんだから、家電くらい少しは見れるでしょ?
今はまだ我慢出来るけど、これからが暖房の必要な季節になるんだから、説明書見ながら、ちょっと見て見てよ!
ピピッ
ほら。
リモコンで電源入れて、温度調節や運転切り替えで暖房にしても、送風口から出て来るのは、冷たい風だけでしょう?
ん?
何見てるのよ?
送風口になにか詰まっているものでも見つけたの?
は?
電気屋でも修理屋でもこれは直せない?
何言ってるのよ。
じゃぁ、誰なら直せるのよ。
また、新しい物を買わなきゃいけないってこと?
これ、新型で高かったのに……
え?
そうじゃない?
よく、送風口を見ろ?
……別に真っ暗で何もないじゃない。
え?
は?
れい?
霊がいる?
バッカじゃないの?
そんなのいるわけ……
ゴォォォォォォォ
突然、エアコンから冷たい風が、強く吹きだしてきた。
そして。
私の頬を何かが撫でる。
ゾクリとして、横を見て見ると。
そこには見知らぬ女と男の子が。
“あのぉ~……あそこ。棲みやすいんで、これからもお借りしますね?”
有無を言わせないジトッとした目で、そう言われると、「あ、はい。どうぞ」としか言えず。
その一言で、二人の姿は消え、エアコンの電源もいつの間にか切れていた。
「どうりで夏は、電源も入れていないのに、この部屋は涼しいと思ったんだ……」という旦那の言葉よりも。
わたしの頭の中は「今年から冬の暖房器具。どうすればいいのよ……」という想いで一杯になっていた。
このエアコン!
壊れてるんじゃない?
まったく効かないじゃない!
寒くてなりゃしない。
これ。
クーラー専用を間違って買ったんじゃないの?
段々寒くなって来て、暖房が欲しい季節になったっていうのに。
全然効かないじゃない!
夏場、物凄く活躍してくれたけど、その分、酷使し過ぎて壊れちゃったのかしら?
ちょっと。
あなた!
ぼけーっと突っ立ってないでよ。
男なんだから、家電くらい少しは見れるでしょ?
今はまだ我慢出来るけど、これからが暖房の必要な季節になるんだから、説明書見ながら、ちょっと見て見てよ!
ピピッ
ほら。
リモコンで電源入れて、温度調節や運転切り替えで暖房にしても、送風口から出て来るのは、冷たい風だけでしょう?
ん?
何見てるのよ?
送風口になにか詰まっているものでも見つけたの?
は?
電気屋でも修理屋でもこれは直せない?
何言ってるのよ。
じゃぁ、誰なら直せるのよ。
また、新しい物を買わなきゃいけないってこと?
これ、新型で高かったのに……
え?
そうじゃない?
よく、送風口を見ろ?
……別に真っ暗で何もないじゃない。
え?
は?
れい?
霊がいる?
バッカじゃないの?
そんなのいるわけ……
ゴォォォォォォォ
突然、エアコンから冷たい風が、強く吹きだしてきた。
そして。
私の頬を何かが撫でる。
ゾクリとして、横を見て見ると。
そこには見知らぬ女と男の子が。
“あのぉ~……あそこ。棲みやすいんで、これからもお借りしますね?”
有無を言わせないジトッとした目で、そう言われると、「あ、はい。どうぞ」としか言えず。
その一言で、二人の姿は消え、エアコンの電源もいつの間にか切れていた。
「どうりで夏は、電源も入れていないのに、この部屋は涼しいと思ったんだ……」という旦那の言葉よりも。
わたしの頭の中は「今年から冬の暖房器具。どうすればいいのよ……」という想いで一杯になっていた。
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