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体験談
第一話【悪戯な本】
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小学生に上がったくらいの頃。
従兄弟のお兄ちゃんちに行くのが楽しみであった。
理由は、お兄ちゃんが、マニアックな趣味を沢山持っていて、そのうちの一つが「怖い話」「未確認生物」「未確認飛行物体」など……
心霊系からムー系まで、様々な雑誌やビデオを持っていた為、私も姉も、それを夢中になって読んだり見たりしていた。
そんな中、ある日。
表紙カバーすらついていない、白黒の表紙の薄ら汚れた本を発見した。
中身は「心霊写真集」。
おばあちゃんの帯にくっきり写る女性の顔。
少女の横に薄気味悪く笑う男。
亡くなった子象が、母親象の横に白いモヤとして立っていたり。
様々な心霊写真が掲載された、古めかしい心霊写真集だった。
今思えば、そんな写真集に何でそんなに興味を持ったのかは分らないが、私も姉も、どうしてもその写真集が欲しくなってしまい、お兄ちゃんに「ください」と頼むと、お兄ちゃんは、「こんなのあったっけ?」と小首を傾げてたものの、「もう、見ないからいいよ!」と言って、くれた。
我が家は歯医者や病院に行くと、泣かなければ本を買ってくれる家だった。
その頃の私達は、歯医者や病院に行く度に「怖い話」「心霊現象」「恐怖! 〇〇話」「妖怪大全集」みたいな本を買って貰っていたものの、お兄ちゃんから貰った、あの「心霊写真集」は、ある意味、【聖書】のように大事にして、よく見ていた。
しかし、数年後のある日。
その心霊写真集が消えた。
本棚の奥にきちんと仕舞ってあるのは、前日確認している。
それなのに、そこに無い。
私も姉も必死に探すが……見当たらない。
祖母に尋ねた所
「あまりに汚らしいし、心霊写真集なら、もう、新しいのが沢山あるから、捨てたわよ」と、言われ、私も姉もギャン泣き。
凄まじい勢いで泣き喚いた記憶がある。
当時、私も姉も同じ部屋でベッドを隣同士に並べて寝ていたので、毎日、怖い話をしながら、最後には「あの心霊写真集……売ってるかな?」とか言って、寝てたんだけど……
ある日。
なんか、顔に硬い感触がして起きると、私の頬の下に何やら本が……
なんじゃ、こりゃ……と、電気を点けると、姉も目を覚ます。
そして、私のベッドの上を見て……「あーーーー!! 帰って来た!」と、叫んだ。
そう。
祖母が捨てた筈の心霊写真集が、そこにあったのだ。
それからというもの、その心霊写真集は、突然、姿を消しては、時には数冊、新しい本を買い、紙袋に入れて持ち帰ると、その紙袋の中から出て来たり。
あまりに、不気味だと言う事で、母がお寺で燃やして貰うよう持って行ったものの……
いきなり、我が家の天井から降ってきたり、洋服箪笥から出て来たり不思議なことばかりが起きた。
その中でも一番、びっくりしたのは、母が廃品回収に出した筈なのに、私が出張中、三日目の宿泊先で、鞄の中から、ひょっこり出て来たことだろう。
『どんだけ、我が家が好きなんだよ!』と言うくらい、必ず、我が家に何があっても戻って来ていた。
そんな白黒表紙の心霊写真集が姿を消して、早三年。
いつもなら、最長でも1ヶ月以内には、戻ってきていた筈なのに……どこを探しても、その姿を現さない。
もしかして……出先で、新しい“家”を見つけたのであろうか?
もし。
あなたの家に、表紙カバーがついておらず、見知らぬ白黒表紙の本があったら、中身を見てください。
そこには、妖精から心霊まで。
不思議な写真で溢れていることでしょう。
ただし。
その心霊写真集から、逃れる事は出来ないかもしれませんが……
従兄弟のお兄ちゃんちに行くのが楽しみであった。
理由は、お兄ちゃんが、マニアックな趣味を沢山持っていて、そのうちの一つが「怖い話」「未確認生物」「未確認飛行物体」など……
心霊系からムー系まで、様々な雑誌やビデオを持っていた為、私も姉も、それを夢中になって読んだり見たりしていた。
そんな中、ある日。
表紙カバーすらついていない、白黒の表紙の薄ら汚れた本を発見した。
中身は「心霊写真集」。
おばあちゃんの帯にくっきり写る女性の顔。
少女の横に薄気味悪く笑う男。
亡くなった子象が、母親象の横に白いモヤとして立っていたり。
様々な心霊写真が掲載された、古めかしい心霊写真集だった。
今思えば、そんな写真集に何でそんなに興味を持ったのかは分らないが、私も姉も、どうしてもその写真集が欲しくなってしまい、お兄ちゃんに「ください」と頼むと、お兄ちゃんは、「こんなのあったっけ?」と小首を傾げてたものの、「もう、見ないからいいよ!」と言って、くれた。
我が家は歯医者や病院に行くと、泣かなければ本を買ってくれる家だった。
その頃の私達は、歯医者や病院に行く度に「怖い話」「心霊現象」「恐怖! 〇〇話」「妖怪大全集」みたいな本を買って貰っていたものの、お兄ちゃんから貰った、あの「心霊写真集」は、ある意味、【聖書】のように大事にして、よく見ていた。
しかし、数年後のある日。
その心霊写真集が消えた。
本棚の奥にきちんと仕舞ってあるのは、前日確認している。
それなのに、そこに無い。
私も姉も必死に探すが……見当たらない。
祖母に尋ねた所
「あまりに汚らしいし、心霊写真集なら、もう、新しいのが沢山あるから、捨てたわよ」と、言われ、私も姉もギャン泣き。
凄まじい勢いで泣き喚いた記憶がある。
当時、私も姉も同じ部屋でベッドを隣同士に並べて寝ていたので、毎日、怖い話をしながら、最後には「あの心霊写真集……売ってるかな?」とか言って、寝てたんだけど……
ある日。
なんか、顔に硬い感触がして起きると、私の頬の下に何やら本が……
なんじゃ、こりゃ……と、電気を点けると、姉も目を覚ます。
そして、私のベッドの上を見て……「あーーーー!! 帰って来た!」と、叫んだ。
そう。
祖母が捨てた筈の心霊写真集が、そこにあったのだ。
それからというもの、その心霊写真集は、突然、姿を消しては、時には数冊、新しい本を買い、紙袋に入れて持ち帰ると、その紙袋の中から出て来たり。
あまりに、不気味だと言う事で、母がお寺で燃やして貰うよう持って行ったものの……
いきなり、我が家の天井から降ってきたり、洋服箪笥から出て来たり不思議なことばかりが起きた。
その中でも一番、びっくりしたのは、母が廃品回収に出した筈なのに、私が出張中、三日目の宿泊先で、鞄の中から、ひょっこり出て来たことだろう。
『どんだけ、我が家が好きなんだよ!』と言うくらい、必ず、我が家に何があっても戻って来ていた。
そんな白黒表紙の心霊写真集が姿を消して、早三年。
いつもなら、最長でも1ヶ月以内には、戻ってきていた筈なのに……どこを探しても、その姿を現さない。
もしかして……出先で、新しい“家”を見つけたのであろうか?
もし。
あなたの家に、表紙カバーがついておらず、見知らぬ白黒表紙の本があったら、中身を見てください。
そこには、妖精から心霊まで。
不思議な写真で溢れていることでしょう。
ただし。
その心霊写真集から、逃れる事は出来ないかもしれませんが……
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