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PSYCHIC 16
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「多分、ポケットに入っているんじゃないか?」
「え……ぼ、ぼくがやらなきゃダメなんでしょうか?」
「お前以外、誰がやるんだよ」
「オイラが渡した電波遮断装置はどこら辺に設置したんだぁ~?」
「それは私が取って来ますよ」
闇夜に響く男達の声。
彼らの持つ懐中電灯の明かりを目印についてきたものの、彼らにバレないよう神代は少し離れた草藪で息を顰める。
虫よけスプレーや、手首に装着するタイプの虫よけをつけているが、いくつものモスキート音が鼓膜を震わせ不愉快極まりない。
そんな中でも、じっと身を小さく丸めて彼らの会話を盗み聞きし、動きを観察していた神代は、「なるほどね……」と小さく呟いた。
『ポケットかバッグの中』
『電波遮断装置』
その二つの単語から導き出されるものは、『中山の死は他殺』だということ。
まず、ポケットの中に入っているものと言ったら、ハンカチかスマホぐらいであろう。
スタッフが一斉に彼女からのメールを受信したのは、間違いなく予約送信アプリか何かを使っていた筈。
その痕跡を消し去りたいからであろう。
もしくは、スマホの中に見られたらヤバい情報が入っているのかもしれない。
それと、電波遮断装置。
あの時、いきなり電波が届かなくなり、スマホを使えない状況に仕立てた装置だ。
これもまた、何も知らない人達が霊障だと勘違いさせ、パニックを引き起こして、誰一人反対意見を言わせずに、すぐにでもこの場を離れさせる為の作戦。
そうすることで、犯人は後々理由をつけて、警察が来る前に殺害現場に戻って証拠を隠滅させるつもりだったことは、この状況を見れば明らかだ。
しかし、腑に落ちないのが、これだけの人間が中山の死に関係しているということ。
彼女はそこまで彼らに恨まれていたのか?
それとも、彼らの絶対に世間に知られたくない秘密や弱味でも握っていたのか?
後者だとするなら、人を殺す程の秘密とやらが気になるところ。
今、遺体の周りで証拠隠滅処理を行ってる四人は、全員中山殺害に関与している。
いわば『仲間』だ。
周りには彼らの他、誰もいないと思い込んでいる状況下において、大罪を犯した共犯者たちは、他では決して話せないことをポロリと口にするだろう。
人の心とは、罪悪感や後ろめたさといったものに、そこまで耐えられるものではない。
誰にも話せないということは、それだけストレスも溜まるし、罪の意識も時間が経てば経つほど深まっていくもの。
同じ気持ちを共有出来る「仲間」がいることに安堵し、仲間の前だけなら、自分の抱えている不安な気持ちや後悔、そして、何でこんなことになってしまったのかを吐露したくなるものだ。
誰か一人でも口を開けば、あとはそれに同調するかのように、皆が喋り出す。
では、彼らが後悔も罪悪も感じない残虐非道な極悪人だとしたら?
それなら逆に、殺人を犯した快感と恍惚感から人に話したくて、自慢したくて仕方がないだろう。
むしろ、皆のいる前で犯人のヒントになることや、ついつい表情が緩むだとか、何かしらあってもおかしくはない。
中山に対し、相当な恨みがあっての計画的な殺人ならば、余程の理由や、相手への信頼感がなければ人には頼まないはず。
共犯者がいることでかえって自分の身を危険に晒すデメリットもあるのだから、彼らのようにつるんで行動することなどない。
神代は色々な場合をシュミレーションし、誰かが一言を漏らすのを虎視眈々と待つ。
慎重に中山の遺体に手を伸ばす瀬奈川と、彼の手元を明るく照らす野々村。
これじゃぁどっちが照明係だよとつっこみたくなる。
本来、現場に足跡を沢山残すことは、犯人の痕跡を消す事になるので、絶対にやってはいけないこと。
だが、中山の遺体を発見した時点で、多くの人間が周りを踏み荒らし、犯人の足跡など、もう既に消えてしまっているであろうし、もし、実行犯が彼らの中の誰かだとしたら――万が一、ここにはいない彼らの知り合いだとしたら、逆にわざと痕跡を消しているのかもしれない。
「の、野々村さん……ないんですけど……」
「そんなワケねぇだろ。もっと探せよ」
「でも……ほ、本当に……」
泣きだしそうな声を出す瀬奈川に苛立った様子の野々村も、冷たくなった彼女の体に障ろうとした時、電波遮断装置を回収した二人が戻って来た。
「もう電波は届くはずっすよぉ~。見つからないなら、電話かけてみりゃぁいいんじゃないんですかぁ~? そうすりゃ、着信音でどこにあるかわかるっしょぉ?」
「山岸さんは馬鹿なんですか? さっきの段階で彼女の遺体を皆で発見したんですよ? 死んでいると分かっている中山さんに電話をかける必要性が普通ならありません。そうなると、警察が捜査した時、着信履歴を消したとしても、電話会社に記録の提示を求められたら一発で怪しまれますよ」
冷静な賀茂の判断は正しい。
やはり彼は頭がいいなと、神代は感心した。
「じゃあ、スマホの回収はどうする? ずる賢いコイツのことだ。スマホの中のデータに色々不都合なことが残してある可能性だってあるぞ」
「そ、そうですよ……この人……あの時のことだって……こっそり携帯の動画に撮っていましたし」
「その辺のことは多分、あの人が何とかしたんだろ。じゃなきゃ、こんな指令なんてしねぇよ」
「そうですね。ボク達にこんなことをさせるということは、例の動画はちゃんと処理されているんでしょう」
彼らの話を聞いて神代は、ここにいる人間意外に黒幕がいることを確信した。
野々村の言う「あの人」というのは一体誰なのか。
会話の中で出て来た「動画」という単語。
これだって、かなり重要なポイントだ。
中山はその動画を使って彼らを脅していたのかもしれない。
男数人を脅せるような動画。
しかも、その動画を出回せないために殺人、もしくは殺人幇助という犯罪に手を染めるなんてことは、よっぽどの内容なのだろう。
彼らは一体何をしたのか。
一つの謎が解ければ、また、一つ二つと謎が増えていく。
蚊の羽音が気にならなくなるほど、神代は四人の言動を注視していたのだが、その時、背後からゾクリとする視線を感じた。
『人ではない――――』
震えるような怒りに満ちた気配が辺りに充満していく。
とはいえ、当然のことながら、何の能力ももたない彼らは気が付いてはいない。
スタジオの中でも。
そしてロケ中でも。
陰陽師の名を語り、多くの呪術や浄霊を行ってきた賀茂ですら、何の反応もせずに、四人で話し合っている。
『やっぱりな』
最初から分かっていたことではあるが、彼には何の能力もない。
それどころか、陰陽師の末裔だというのも、番組が作り上げたでっち上げなのだろう。
霊能者や陰陽師といった特殊な能力を持つ人間はオーラ(生体エネルギー)が普通の人間よりもかなり多いだけでなく、霊的なオーラも漂わせているもの。
普段、能力を使わないときでも、強いパワーを持っている人からはどうしても漏れてしまうのだが、賀茂からはそういったオーラを感じることが一度もなかった。
除霊や浄霊といった霊能力を使っている時にですらなかった。
それが人気番組を作るうえで必要なことなのも分かるし、演出なのも分かっていた。
けれど、今回のロケバスの中での騒動やロケ地での彼の行動は、ディレクターの田口ですら知らなかった様子。
番組の演出でもない不可思議な出来事に、黙って様子を見守って来たのだが――――
『そういうことね……』
人間の持つ生体エネルギーというものは千差万別。
指紋や遺伝子が違うように魂や霊が放つオーラやエネルギーというものも個々に違う。
恨みつらみ、嫉妬や欲望といったドス黒い念とは違い、怒りの中にも悲しみと、信念とでも言うべき強い想いが込められた真っ赤な炎のような念が、自分の知っている霊が持つ霊エネルギーと同じ波動を持つことに気が付いた神代は、今まで疑問であったことの点と点とが結ばれて、妙に納得したものの、それでもまだ謎が残る。
だが、ここで考え込むわけにはいかない。
自分の背後から彼らに向かって移動する気配を感じ、思考の世界に入り込む前に、現実の世界に引き戻される。
『ったく。面倒くせぇなぁ……』
頭をボリボリと掻き、小さく息を吐き出すと、自分の横を通り過ぎた時にポソリと呟かれた言葉を思い返し、「そうはいかないっしょ」と呟き、すぐにでも四人に襲い掛かろうとしている霊に向かって、自身の念を送り込む。
『手を出したら、あんたもアッチ側に引きずり込まれるよ』
そっけない言い方ではあるが、その語りかける口調は柔らかい。
決して声を出しているわけではなく、相手の思念に直接自分の考えを脳波に乗せて送り込む。
ザワリと空気が揺れるのを感じ取る。
辺りの闇に紛れて四人の周辺を取り囲もうとしていた黒い霧のようなものが、一ヶ所に集まりだすと、人の形へと変わっていく。
神代に背を向けた格好で姿を現したのは、女性の霊体。
映画やドラマなんかで見るような、コンピューターグラフィックで造られた3D映像のように透き通った姿を幽霊はしていると勘違いしている人はかなり多いのだが、実際はそれだけではない。
フルカラーでしっかりと目に視えるものもいれば、灰色のノイズがかったような場合もあるし、黒い影しか視えない場合だってある。
それはその人自身の能力の強さや、霊感のチャンネルの合わせ方、相手との相性もあるが、それだけではなく、霊体の死因や死んだときの感情、地縛霊や浮遊霊、悪霊に守護霊等と様々なパターンで視え方が違って来る。
今、神代が見ている彼女の姿は少し前まで見えていた彼女とは違う。
薄く透けたような姿ではあるものの、その表情は、時折悔しそうに下唇を噛む事はあっても、基本的には穏やかで温かく、それでいて心配そうにたった一人を見守っていた。
それが今では、全体に歪みが生じ、どこか薄ら暗い。
これは彼女の心に曇りが生じている証拠である。
『こいつらが貴女に何かをしたんですか?』
なるべく刺激しないように丁寧な口調で問いかける。
ゆっくりと振り返った彼女の顔を見て、神代は少しホッとしたように肩から力を抜いた。
禍々しい雰囲気を纏ってはいるものの、まだ、彼女の目は冷静な光を湛え、憎しみや殺気といったものを自分自身でコントロールしているのが分かった。
心の全てが悪しきものに乗っ取られ、生きている者に手を出してしまってからでは遅い。
良心がまだあるうちならば、彼女を救うことは可能だ。
ジッと彼女の目を見つめ、急かさず静かに答えを待つ。
彼女の周りに揺らめく嫌な『気』が、どんどん小さくなっていく。
男性ウケのする綺麗な顔立ち。
少しキツそうではあるものの、凛とした雰囲気を持った彼女の正体は初めて見た時から分かっていた。
伊達に、サブ霊能者をやっているわけではない。
仕事に入る前に、きちんと下準備っていうものもちゃんとやっている。
特に、今回のようにターゲットである霊が決まっていて、更に、心霊スポットなんていう場所での仕事だった尚更だ。
ターゲットの生前の写真をチェックしておくのは当然のこと。
ためらうような表情で中々口を開かない彼女に対し、自らの口から自分の名前や過去に何が起きたのかを話してもらいたかったが、そうはいかなくなった。
邪悪な気配が木々を搔き分け、森林の中をこちらに向かってやってくるのを感じる。
多分、この地で亡くなった人や、あの崖で自殺した人たちの怨念が集まったものであろう。
彼らは、自分達と同じ嫉妬や欲、恨みや怒りといった悪しき波動に吸い寄せられ、それを自分達の中に取り込む。
一体一体の力は弱い低級霊でも、蟻集まって樹を揺るがすがごとく、負のパワーを増大させ、やがて人だけでなく、その地域全体に悪影響を及ぼすことにもなりかねない。
しかも、一度、奴らに取り込まれたら最後。
例え自分の意志ではなくても、彼らの誰かが悪事を働けば、取り込まれただけで何の意志もない霊ですらも同じ一部であるが為に連帯責任を取らされ、霊体としての格が下がり、成仏できなくなる。
今、こちらに向かってきている悪霊の塊は、間違いなく、彼女の霊体から先程放出されていた怒りと恨みの怨念に吸い寄せられてきたはず。
彼女の姿はまだわずかに歪んでいる。
このままでは、彼らに彼女が吸収されてしまう。
それだけは避けたい。
一か八か。
彼女が正気を取り戻すことを祈り、神代は口を開いた。
「合田 日菜(あいだ ひな)さん……ですよね?」
彼が名前を口にすると、驚いたような表情を見せる彼女に立てつづけに言葉を放つ。
「貴女は、数年前、ここで行方不明となったグラビアアイドルの合田さんで間違いありませんよね? オレ自身、生前の貴女の写真を何枚も見てきたんだから、誤魔化しようはありませんけどね……」
そこで一旦区切ると、彼女は少し悲しげに目を伏せ、小さく頷いた。
神代は、大きく息を吸いこみ、「あの四人が何をしたかはオレには分からない。でも、貴女の死に関係していることぐらいは分かる」と言った。
彼らのことを口にすれば、彼女の感情が昂ることは予測できた。
案の定、彼女の瞳に憎しみの炎が一瞬立ち上がった。
けれど、神代は続けた。
「でも、貴女は彼女のことを守りたいんだろ? 貴女がアッチ側にいってしまったら、彼女が一番悲しむ」
『何故それを――』
一際大きく目を見開いた合田の瞳から憎しみは消え、今度は困惑した色を浮かべた。
「理由は簡単です。貴女のその大きな猫目は彼女とそっくりだ。それに、オレがずっと貴女のことを視えていたことぐらい気が付いていたでしょう?」
この時、実は言いようのない不安が神代を襲っていた。
何故かといえば、凶悪な何かがこちらに向かって来るスピードを速めたことに気が付いたからだ。
しかも、霊的エネルギーだけでなく、生体エネルギーも混じっているだけでなく、直接嗅覚に刺激があるわけではないのだが、どこか、血生臭さを感じさせる悍ましい空気を感じていた。
彼女の件は会話で解決しようと思っていたが、そんな余裕はない。
霊体である合田が、神代に『彼女』と自分との関係までバレていたことに動揺したことによって、隙が出来た。
「ごめん、合田さん。少しだけ我慢してっ」
『え?――』
ポカンとする彼女の返事を待たずに、神代は自身の前髪を片手でサラリと片側に流すと、合田は彼の目を見て、まさに『あっ』という間に、誰もが心奪われるような天色(あまいろ:晴天の澄んだ空のような鮮やかな青色)に輝く瞳の中へと吸い込まれていった。
痛みを堪えるように片目を押さえて、腰を少し屈めたまま足を踏ん張る神代は、「ったく。ちったぁ空気読んで、もう少し休ませてくれっつぅの」と、苦笑いを浮かべた。
再び前髪に覆い隠された彼の目は、まだ誰も気が付いていない狂気に満ちた邪なエネルギーが間近に迫っているのを捉え、今、自分の中へと保護した彼女を守るために、咄嗟に身構えたのだった。
「え……ぼ、ぼくがやらなきゃダメなんでしょうか?」
「お前以外、誰がやるんだよ」
「オイラが渡した電波遮断装置はどこら辺に設置したんだぁ~?」
「それは私が取って来ますよ」
闇夜に響く男達の声。
彼らの持つ懐中電灯の明かりを目印についてきたものの、彼らにバレないよう神代は少し離れた草藪で息を顰める。
虫よけスプレーや、手首に装着するタイプの虫よけをつけているが、いくつものモスキート音が鼓膜を震わせ不愉快極まりない。
そんな中でも、じっと身を小さく丸めて彼らの会話を盗み聞きし、動きを観察していた神代は、「なるほどね……」と小さく呟いた。
『ポケットかバッグの中』
『電波遮断装置』
その二つの単語から導き出されるものは、『中山の死は他殺』だということ。
まず、ポケットの中に入っているものと言ったら、ハンカチかスマホぐらいであろう。
スタッフが一斉に彼女からのメールを受信したのは、間違いなく予約送信アプリか何かを使っていた筈。
その痕跡を消し去りたいからであろう。
もしくは、スマホの中に見られたらヤバい情報が入っているのかもしれない。
それと、電波遮断装置。
あの時、いきなり電波が届かなくなり、スマホを使えない状況に仕立てた装置だ。
これもまた、何も知らない人達が霊障だと勘違いさせ、パニックを引き起こして、誰一人反対意見を言わせずに、すぐにでもこの場を離れさせる為の作戦。
そうすることで、犯人は後々理由をつけて、警察が来る前に殺害現場に戻って証拠を隠滅させるつもりだったことは、この状況を見れば明らかだ。
しかし、腑に落ちないのが、これだけの人間が中山の死に関係しているということ。
彼女はそこまで彼らに恨まれていたのか?
それとも、彼らの絶対に世間に知られたくない秘密や弱味でも握っていたのか?
後者だとするなら、人を殺す程の秘密とやらが気になるところ。
今、遺体の周りで証拠隠滅処理を行ってる四人は、全員中山殺害に関与している。
いわば『仲間』だ。
周りには彼らの他、誰もいないと思い込んでいる状況下において、大罪を犯した共犯者たちは、他では決して話せないことをポロリと口にするだろう。
人の心とは、罪悪感や後ろめたさといったものに、そこまで耐えられるものではない。
誰にも話せないということは、それだけストレスも溜まるし、罪の意識も時間が経てば経つほど深まっていくもの。
同じ気持ちを共有出来る「仲間」がいることに安堵し、仲間の前だけなら、自分の抱えている不安な気持ちや後悔、そして、何でこんなことになってしまったのかを吐露したくなるものだ。
誰か一人でも口を開けば、あとはそれに同調するかのように、皆が喋り出す。
では、彼らが後悔も罪悪も感じない残虐非道な極悪人だとしたら?
それなら逆に、殺人を犯した快感と恍惚感から人に話したくて、自慢したくて仕方がないだろう。
むしろ、皆のいる前で犯人のヒントになることや、ついつい表情が緩むだとか、何かしらあってもおかしくはない。
中山に対し、相当な恨みがあっての計画的な殺人ならば、余程の理由や、相手への信頼感がなければ人には頼まないはず。
共犯者がいることでかえって自分の身を危険に晒すデメリットもあるのだから、彼らのようにつるんで行動することなどない。
神代は色々な場合をシュミレーションし、誰かが一言を漏らすのを虎視眈々と待つ。
慎重に中山の遺体に手を伸ばす瀬奈川と、彼の手元を明るく照らす野々村。
これじゃぁどっちが照明係だよとつっこみたくなる。
本来、現場に足跡を沢山残すことは、犯人の痕跡を消す事になるので、絶対にやってはいけないこと。
だが、中山の遺体を発見した時点で、多くの人間が周りを踏み荒らし、犯人の足跡など、もう既に消えてしまっているであろうし、もし、実行犯が彼らの中の誰かだとしたら――万が一、ここにはいない彼らの知り合いだとしたら、逆にわざと痕跡を消しているのかもしれない。
「の、野々村さん……ないんですけど……」
「そんなワケねぇだろ。もっと探せよ」
「でも……ほ、本当に……」
泣きだしそうな声を出す瀬奈川に苛立った様子の野々村も、冷たくなった彼女の体に障ろうとした時、電波遮断装置を回収した二人が戻って来た。
「もう電波は届くはずっすよぉ~。見つからないなら、電話かけてみりゃぁいいんじゃないんですかぁ~? そうすりゃ、着信音でどこにあるかわかるっしょぉ?」
「山岸さんは馬鹿なんですか? さっきの段階で彼女の遺体を皆で発見したんですよ? 死んでいると分かっている中山さんに電話をかける必要性が普通ならありません。そうなると、警察が捜査した時、着信履歴を消したとしても、電話会社に記録の提示を求められたら一発で怪しまれますよ」
冷静な賀茂の判断は正しい。
やはり彼は頭がいいなと、神代は感心した。
「じゃあ、スマホの回収はどうする? ずる賢いコイツのことだ。スマホの中のデータに色々不都合なことが残してある可能性だってあるぞ」
「そ、そうですよ……この人……あの時のことだって……こっそり携帯の動画に撮っていましたし」
「その辺のことは多分、あの人が何とかしたんだろ。じゃなきゃ、こんな指令なんてしねぇよ」
「そうですね。ボク達にこんなことをさせるということは、例の動画はちゃんと処理されているんでしょう」
彼らの話を聞いて神代は、ここにいる人間意外に黒幕がいることを確信した。
野々村の言う「あの人」というのは一体誰なのか。
会話の中で出て来た「動画」という単語。
これだって、かなり重要なポイントだ。
中山はその動画を使って彼らを脅していたのかもしれない。
男数人を脅せるような動画。
しかも、その動画を出回せないために殺人、もしくは殺人幇助という犯罪に手を染めるなんてことは、よっぽどの内容なのだろう。
彼らは一体何をしたのか。
一つの謎が解ければ、また、一つ二つと謎が増えていく。
蚊の羽音が気にならなくなるほど、神代は四人の言動を注視していたのだが、その時、背後からゾクリとする視線を感じた。
『人ではない――――』
震えるような怒りに満ちた気配が辺りに充満していく。
とはいえ、当然のことながら、何の能力ももたない彼らは気が付いてはいない。
スタジオの中でも。
そしてロケ中でも。
陰陽師の名を語り、多くの呪術や浄霊を行ってきた賀茂ですら、何の反応もせずに、四人で話し合っている。
『やっぱりな』
最初から分かっていたことではあるが、彼には何の能力もない。
それどころか、陰陽師の末裔だというのも、番組が作り上げたでっち上げなのだろう。
霊能者や陰陽師といった特殊な能力を持つ人間はオーラ(生体エネルギー)が普通の人間よりもかなり多いだけでなく、霊的なオーラも漂わせているもの。
普段、能力を使わないときでも、強いパワーを持っている人からはどうしても漏れてしまうのだが、賀茂からはそういったオーラを感じることが一度もなかった。
除霊や浄霊といった霊能力を使っている時にですらなかった。
それが人気番組を作るうえで必要なことなのも分かるし、演出なのも分かっていた。
けれど、今回のロケバスの中での騒動やロケ地での彼の行動は、ディレクターの田口ですら知らなかった様子。
番組の演出でもない不可思議な出来事に、黙って様子を見守って来たのだが――――
『そういうことね……』
人間の持つ生体エネルギーというものは千差万別。
指紋や遺伝子が違うように魂や霊が放つオーラやエネルギーというものも個々に違う。
恨みつらみ、嫉妬や欲望といったドス黒い念とは違い、怒りの中にも悲しみと、信念とでも言うべき強い想いが込められた真っ赤な炎のような念が、自分の知っている霊が持つ霊エネルギーと同じ波動を持つことに気が付いた神代は、今まで疑問であったことの点と点とが結ばれて、妙に納得したものの、それでもまだ謎が残る。
だが、ここで考え込むわけにはいかない。
自分の背後から彼らに向かって移動する気配を感じ、思考の世界に入り込む前に、現実の世界に引き戻される。
『ったく。面倒くせぇなぁ……』
頭をボリボリと掻き、小さく息を吐き出すと、自分の横を通り過ぎた時にポソリと呟かれた言葉を思い返し、「そうはいかないっしょ」と呟き、すぐにでも四人に襲い掛かろうとしている霊に向かって、自身の念を送り込む。
『手を出したら、あんたもアッチ側に引きずり込まれるよ』
そっけない言い方ではあるが、その語りかける口調は柔らかい。
決して声を出しているわけではなく、相手の思念に直接自分の考えを脳波に乗せて送り込む。
ザワリと空気が揺れるのを感じ取る。
辺りの闇に紛れて四人の周辺を取り囲もうとしていた黒い霧のようなものが、一ヶ所に集まりだすと、人の形へと変わっていく。
神代に背を向けた格好で姿を現したのは、女性の霊体。
映画やドラマなんかで見るような、コンピューターグラフィックで造られた3D映像のように透き通った姿を幽霊はしていると勘違いしている人はかなり多いのだが、実際はそれだけではない。
フルカラーでしっかりと目に視えるものもいれば、灰色のノイズがかったような場合もあるし、黒い影しか視えない場合だってある。
それはその人自身の能力の強さや、霊感のチャンネルの合わせ方、相手との相性もあるが、それだけではなく、霊体の死因や死んだときの感情、地縛霊や浮遊霊、悪霊に守護霊等と様々なパターンで視え方が違って来る。
今、神代が見ている彼女の姿は少し前まで見えていた彼女とは違う。
薄く透けたような姿ではあるものの、その表情は、時折悔しそうに下唇を噛む事はあっても、基本的には穏やかで温かく、それでいて心配そうにたった一人を見守っていた。
それが今では、全体に歪みが生じ、どこか薄ら暗い。
これは彼女の心に曇りが生じている証拠である。
『こいつらが貴女に何かをしたんですか?』
なるべく刺激しないように丁寧な口調で問いかける。
ゆっくりと振り返った彼女の顔を見て、神代は少しホッとしたように肩から力を抜いた。
禍々しい雰囲気を纏ってはいるものの、まだ、彼女の目は冷静な光を湛え、憎しみや殺気といったものを自分自身でコントロールしているのが分かった。
心の全てが悪しきものに乗っ取られ、生きている者に手を出してしまってからでは遅い。
良心がまだあるうちならば、彼女を救うことは可能だ。
ジッと彼女の目を見つめ、急かさず静かに答えを待つ。
彼女の周りに揺らめく嫌な『気』が、どんどん小さくなっていく。
男性ウケのする綺麗な顔立ち。
少しキツそうではあるものの、凛とした雰囲気を持った彼女の正体は初めて見た時から分かっていた。
伊達に、サブ霊能者をやっているわけではない。
仕事に入る前に、きちんと下準備っていうものもちゃんとやっている。
特に、今回のようにターゲットである霊が決まっていて、更に、心霊スポットなんていう場所での仕事だった尚更だ。
ターゲットの生前の写真をチェックしておくのは当然のこと。
ためらうような表情で中々口を開かない彼女に対し、自らの口から自分の名前や過去に何が起きたのかを話してもらいたかったが、そうはいかなくなった。
邪悪な気配が木々を搔き分け、森林の中をこちらに向かってやってくるのを感じる。
多分、この地で亡くなった人や、あの崖で自殺した人たちの怨念が集まったものであろう。
彼らは、自分達と同じ嫉妬や欲、恨みや怒りといった悪しき波動に吸い寄せられ、それを自分達の中に取り込む。
一体一体の力は弱い低級霊でも、蟻集まって樹を揺るがすがごとく、負のパワーを増大させ、やがて人だけでなく、その地域全体に悪影響を及ぼすことにもなりかねない。
しかも、一度、奴らに取り込まれたら最後。
例え自分の意志ではなくても、彼らの誰かが悪事を働けば、取り込まれただけで何の意志もない霊ですらも同じ一部であるが為に連帯責任を取らされ、霊体としての格が下がり、成仏できなくなる。
今、こちらに向かってきている悪霊の塊は、間違いなく、彼女の霊体から先程放出されていた怒りと恨みの怨念に吸い寄せられてきたはず。
彼女の姿はまだわずかに歪んでいる。
このままでは、彼らに彼女が吸収されてしまう。
それだけは避けたい。
一か八か。
彼女が正気を取り戻すことを祈り、神代は口を開いた。
「合田 日菜(あいだ ひな)さん……ですよね?」
彼が名前を口にすると、驚いたような表情を見せる彼女に立てつづけに言葉を放つ。
「貴女は、数年前、ここで行方不明となったグラビアアイドルの合田さんで間違いありませんよね? オレ自身、生前の貴女の写真を何枚も見てきたんだから、誤魔化しようはありませんけどね……」
そこで一旦区切ると、彼女は少し悲しげに目を伏せ、小さく頷いた。
神代は、大きく息を吸いこみ、「あの四人が何をしたかはオレには分からない。でも、貴女の死に関係していることぐらいは分かる」と言った。
彼らのことを口にすれば、彼女の感情が昂ることは予測できた。
案の定、彼女の瞳に憎しみの炎が一瞬立ち上がった。
けれど、神代は続けた。
「でも、貴女は彼女のことを守りたいんだろ? 貴女がアッチ側にいってしまったら、彼女が一番悲しむ」
『何故それを――』
一際大きく目を見開いた合田の瞳から憎しみは消え、今度は困惑した色を浮かべた。
「理由は簡単です。貴女のその大きな猫目は彼女とそっくりだ。それに、オレがずっと貴女のことを視えていたことぐらい気が付いていたでしょう?」
この時、実は言いようのない不安が神代を襲っていた。
何故かといえば、凶悪な何かがこちらに向かって来るスピードを速めたことに気が付いたからだ。
しかも、霊的エネルギーだけでなく、生体エネルギーも混じっているだけでなく、直接嗅覚に刺激があるわけではないのだが、どこか、血生臭さを感じさせる悍ましい空気を感じていた。
彼女の件は会話で解決しようと思っていたが、そんな余裕はない。
霊体である合田が、神代に『彼女』と自分との関係までバレていたことに動揺したことによって、隙が出来た。
「ごめん、合田さん。少しだけ我慢してっ」
『え?――』
ポカンとする彼女の返事を待たずに、神代は自身の前髪を片手でサラリと片側に流すと、合田は彼の目を見て、まさに『あっ』という間に、誰もが心奪われるような天色(あまいろ:晴天の澄んだ空のような鮮やかな青色)に輝く瞳の中へと吸い込まれていった。
痛みを堪えるように片目を押さえて、腰を少し屈めたまま足を踏ん張る神代は、「ったく。ちったぁ空気読んで、もう少し休ませてくれっつぅの」と、苦笑いを浮かべた。
再び前髪に覆い隠された彼の目は、まだ誰も気が付いていない狂気に満ちた邪なエネルギーが間近に迫っているのを捉え、今、自分の中へと保護した彼女を守るために、咄嗟に身構えたのだった。
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だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
石榴(ざくろ)の月~愛され求められ奪われて~
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お民は江戸は町外れ徳平店(とくべいだな)に夫源治と二人暮らし。
源治はお民より年下で、お民は再婚である。前の亭主との間には一人息子がいたが、川に落ちて夭折してしまった。その後、どれだけ望んでも、子どもは授からなかった。
長屋暮らしは慎ましいものだが、お民は夫に愛されて、女としても満ち足りた日々を過ごしている。
そんなある日、徳平店が近々、取り壊されるという話が持ちあがる。徳平店の土地をもっているのは大身旗本の石澤嘉門(いしざわかもん)だ。その嘉門、実はお民をふとしたことから見初め、お民を期間限定の側室として差し出すなら、長屋取り壊しの話も考え直しても良いという。
明らかにお民を手に入れんがための策略、しかし、お民は長屋に住む皆のことを考えて、殿様の取引に応じるのだった。
〝行くな!〟と懸命に止める夫に哀しく微笑み、〝約束の1年が過ぎたから、きっとお前さんの元に帰ってくるよ〟と残して―。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
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そのほかに外伝も綴りました。
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怪しい人がポツポツと出てくる中、一体誰が犯人なのか考えながら読むのは楽しいです。
マイペースな神代ですが、彼の行動も誰から何を聞いて、何を見てその発言をその仕草をしたのか、非常に楽しみながら読めます。
雰囲気も良いですし、先が楽しみです。