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しおりを挟む甲高い男の声がドアの隙間から聞こえる。
ベットのギシギシという音が聞こえる。
このドアの向こうには何が待っているのか。
秋人はそれを知っているのに知りたくなかった。
開けてしまえば、全部終わってしまうから。
玄関の廊下の床が冷たいように、秋人の心も冷えていく
混じり合っている二人のあの場所は秋人と裕だけの特別な空間だったのに。
ただあの場所だけが二人の居場所。だと思っていた。
「特別」なんて最初から存在しない。
いくら言葉で取り繕っても、結局はただの言葉でしかない。
「あーあ」
それでも涙が出ないのは、もう涙が枯れてしまったからだろうか。
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