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第2章〜冒険の果て
74話〜伝達と意図と記憶と
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ここはモルケノフの屋敷。マルティスはモルケノフに聞いた事を話す為、ガルドの部屋に来ていた。
「……なるほど。そのゼプトルスってやつが、この件に関わってるかもしれねぇ上に、この件はまだ王に話すべきじゃねぇのに、そいつが話したって事か。」
「はい、これは憶測でしかありませんが。恐らくモルケノフ様を落とし入れる為、ゼプトルス様が仕組んだ事なのではないかと思っております。」
「そうだな、確かにそう考えるのが普通だろう。それで何でそんな大事な事を話したんだ?」
「あっ、それは……そうですね。その事なのですが、モルケノフ様がガルド様にもこの事を知った上で潜入して頂いた方が、動き易いのではないかという事でお話しました。」
「なるほどな。だがもう一つ気になる事がある。何でこの事を俺だけに話したんだ?」
「それは……。本当は他の方もこの事を知っていた方が良いのでしょう。ですが、私が話すよりもガルド様ご自身が話された方が良いと思いましたので。」
「そういう事か。それで潜入の手筈の方は整ったのか?」
「いえ、この事を話した上で、手筈を整えた方が良いと思いましたので。それでは、これから城の方に赴き手続きをしてまいります。」
そう言うとマルティスは、ガルドの部屋を出るとモルケノフのいる書斎へと向かった。そしてマルティスは、モルケノフにガルドに話した事を伝えると城へと向かった。
ガルドはそれを確認すると椅子に座り考え込んだ。
(……ん~何かしっくりこねぇな。マルティスが言ってる事は何となく分からなくもねぇ。だが恐らく、皆にこの事を話すかどうかを、俺が判断し話せって事なんだろうが。どうする?この事を話すとなると、ジェシカとレフィカル以外になるだろうな。)
そう考えながらガルドは椅子から立ち上がり窓際までくると外を眺めた。
(フゥ、考えてもしょうがねぇか。やっぱあの2人以外には、この事を話しておいた方が良いだろうな。そうなると直ぐに連絡をとるか。)
するとガルドは、窓際から離れ誰にも見られないように隠れると、通信用の水晶をポケットの中から取り出した。
そしてジェシカとレフィカル以外の者に思念を1人ずつ送り、マルティスから聞いた事を伝えた。
ガルド達はマルベールの街を出る前に、今後なにが起きるか分からないという事で、マグドとマリアンヌが持っている通信用の水晶を集め1人1個持つ事にした。
ガルドは連絡を終えるとマルティスが手筈を整え戻ってくるのを待った。
そしてここはマグドの部屋。マグドはガルドにマルティスが話した事を聞き考えていた。
(ん?どういう事だ。何故ガルドだけに、この事を話した。……モルケノフは何を考えている?)
一方ここはユリィナの部屋。マリアンヌはユリィナの部屋に来ていた。
「ねぇ、ユリィナにも、ガルドから連絡があったと思うけど。マルティスさんは、何故ガルドにだけこの事を話したのかしら?」
「マリアンヌ、確かに気になるね。それにもう一つ気になる事があるのよね。」
「気になる事って、もしかして依頼の事?」
「ええ、どうも腑に落ちなくてねぇ。この依頼には、もう一つ目的が何かあるんじゃないかなぁて思えるんだけど。」
「そういえばそうね。この依頼って、そもそもガルドじゃなきゃダメだったの?他の者でもこなせる依頼だと思うのだけど?」
「うん、そうなのよね。それなのに、わざわざこの為だけにシェイナルズまで来て冒険者ギルドに依頼した。」
「いくらガルドが神と契約した者だったとしても……ううん、違う。却って変よ!私ならもっと重要な依頼とかすると思うわ。」
「私もマリアンヌと同じ意見なのよね。これは推測でしかないけど。本当は他に目的があって、この依頼をしたのかなって思える。」
「私もそう思う。ただ、何の目的があってこんな事を仕組んだのかなのよね。」
2人がそう話をしていると、部屋にビスカが入ってきた。
「ねぇ、ユリィナにマリアンヌ。ガルドの事で話があるんだけど。」
「ビスカ。話ってガルドが連絡してきた事かな?」
「ユリィナ、そうなんだけどね。2人とも薄々この依頼って何かおかしいと思ってるんじゃないかな。」
「今ユリィナとその事について話をしてたのだけど。ただ、その目的がはっきりしないのよね。」
「マリアンヌ、その事なんだけど。ガルドから連絡があった少し前に、ガルドの部屋で話してたんだけどね。……。」
そう言うとビスカはガルドと話した事をユリィナとマリアンヌに話した。
「マルティスの心の中で““ガルド様の素性を知る事が出来ればいいのだが。フレイと言う姓だけではなんとも言えぬ。”と考えていた。」
マリアンヌがそう言うとユリィナは考えながら、
「そして、ガルドの父親が死ぬ間際にシャインスプラウトと何かを言って亡くなった。……それってどう考えても、この国と何か関係しているとしか思えないよね。」
「その前に、それが事実ならこの依頼の本当の目的って……。」
「マリアンヌ、もしかしてだけどね。これは私が思っている事なんだけど。ガルドにこの事件を解決させ何かを確認しようとしてる。」
「確かにそれはあり得るわね!ビスカのいう事が正しければ、このまま、この事件を解決すれば自ずとその事が見えてくるかもしれない。」
マリアンヌがそう言うとユリィナとビスカは頷いた。
「ねぇ、この事をガルドとマグドに話した方がいいかな?」
「ユリィナ。ガルドにはこの事を話した方がいいと思うけど。ややこしくなるから、マグドには今のところ、話さない方がいいかもね。」
「そうね。じゃ、ガルドにこの事を伝えておくね。」
ユリィナがそう言うとビスカとマリアンヌは頷いた。そしてユリィナは、通信用の水晶を使いガルドに思念を送りビスカとマリアンヌと話した事を伝えた。
そしてユリィナ達はその後、色々な事を話した。
場所は移り、ここはガルドの部屋。ガルドはその話を聞き頭を抱えながら、父親と母親があの戦いで亡くなった時の事を思い出していた。
(親父はあの時なんて言って死んだんだ?そういえば母さんはあの時なんで親父と俺を助けようとしたんだ?)
そう考えながら過去の記憶を思い出そうとしていた。
「……なるほど。そのゼプトルスってやつが、この件に関わってるかもしれねぇ上に、この件はまだ王に話すべきじゃねぇのに、そいつが話したって事か。」
「はい、これは憶測でしかありませんが。恐らくモルケノフ様を落とし入れる為、ゼプトルス様が仕組んだ事なのではないかと思っております。」
「そうだな、確かにそう考えるのが普通だろう。それで何でそんな大事な事を話したんだ?」
「あっ、それは……そうですね。その事なのですが、モルケノフ様がガルド様にもこの事を知った上で潜入して頂いた方が、動き易いのではないかという事でお話しました。」
「なるほどな。だがもう一つ気になる事がある。何でこの事を俺だけに話したんだ?」
「それは……。本当は他の方もこの事を知っていた方が良いのでしょう。ですが、私が話すよりもガルド様ご自身が話された方が良いと思いましたので。」
「そういう事か。それで潜入の手筈の方は整ったのか?」
「いえ、この事を話した上で、手筈を整えた方が良いと思いましたので。それでは、これから城の方に赴き手続きをしてまいります。」
そう言うとマルティスは、ガルドの部屋を出るとモルケノフのいる書斎へと向かった。そしてマルティスは、モルケノフにガルドに話した事を伝えると城へと向かった。
ガルドはそれを確認すると椅子に座り考え込んだ。
(……ん~何かしっくりこねぇな。マルティスが言ってる事は何となく分からなくもねぇ。だが恐らく、皆にこの事を話すかどうかを、俺が判断し話せって事なんだろうが。どうする?この事を話すとなると、ジェシカとレフィカル以外になるだろうな。)
そう考えながらガルドは椅子から立ち上がり窓際までくると外を眺めた。
(フゥ、考えてもしょうがねぇか。やっぱあの2人以外には、この事を話しておいた方が良いだろうな。そうなると直ぐに連絡をとるか。)
するとガルドは、窓際から離れ誰にも見られないように隠れると、通信用の水晶をポケットの中から取り出した。
そしてジェシカとレフィカル以外の者に思念を1人ずつ送り、マルティスから聞いた事を伝えた。
ガルド達はマルベールの街を出る前に、今後なにが起きるか分からないという事で、マグドとマリアンヌが持っている通信用の水晶を集め1人1個持つ事にした。
ガルドは連絡を終えるとマルティスが手筈を整え戻ってくるのを待った。
そしてここはマグドの部屋。マグドはガルドにマルティスが話した事を聞き考えていた。
(ん?どういう事だ。何故ガルドだけに、この事を話した。……モルケノフは何を考えている?)
一方ここはユリィナの部屋。マリアンヌはユリィナの部屋に来ていた。
「ねぇ、ユリィナにも、ガルドから連絡があったと思うけど。マルティスさんは、何故ガルドにだけこの事を話したのかしら?」
「マリアンヌ、確かに気になるね。それにもう一つ気になる事があるのよね。」
「気になる事って、もしかして依頼の事?」
「ええ、どうも腑に落ちなくてねぇ。この依頼には、もう一つ目的が何かあるんじゃないかなぁて思えるんだけど。」
「そういえばそうね。この依頼って、そもそもガルドじゃなきゃダメだったの?他の者でもこなせる依頼だと思うのだけど?」
「うん、そうなのよね。それなのに、わざわざこの為だけにシェイナルズまで来て冒険者ギルドに依頼した。」
「いくらガルドが神と契約した者だったとしても……ううん、違う。却って変よ!私ならもっと重要な依頼とかすると思うわ。」
「私もマリアンヌと同じ意見なのよね。これは推測でしかないけど。本当は他に目的があって、この依頼をしたのかなって思える。」
「私もそう思う。ただ、何の目的があってこんな事を仕組んだのかなのよね。」
2人がそう話をしていると、部屋にビスカが入ってきた。
「ねぇ、ユリィナにマリアンヌ。ガルドの事で話があるんだけど。」
「ビスカ。話ってガルドが連絡してきた事かな?」
「ユリィナ、そうなんだけどね。2人とも薄々この依頼って何かおかしいと思ってるんじゃないかな。」
「今ユリィナとその事について話をしてたのだけど。ただ、その目的がはっきりしないのよね。」
「マリアンヌ、その事なんだけど。ガルドから連絡があった少し前に、ガルドの部屋で話してたんだけどね。……。」
そう言うとビスカはガルドと話した事をユリィナとマリアンヌに話した。
「マルティスの心の中で““ガルド様の素性を知る事が出来ればいいのだが。フレイと言う姓だけではなんとも言えぬ。”と考えていた。」
マリアンヌがそう言うとユリィナは考えながら、
「そして、ガルドの父親が死ぬ間際にシャインスプラウトと何かを言って亡くなった。……それってどう考えても、この国と何か関係しているとしか思えないよね。」
「その前に、それが事実ならこの依頼の本当の目的って……。」
「マリアンヌ、もしかしてだけどね。これは私が思っている事なんだけど。ガルドにこの事件を解決させ何かを確認しようとしてる。」
「確かにそれはあり得るわね!ビスカのいう事が正しければ、このまま、この事件を解決すれば自ずとその事が見えてくるかもしれない。」
マリアンヌがそう言うとユリィナとビスカは頷いた。
「ねぇ、この事をガルドとマグドに話した方がいいかな?」
「ユリィナ。ガルドにはこの事を話した方がいいと思うけど。ややこしくなるから、マグドには今のところ、話さない方がいいかもね。」
「そうね。じゃ、ガルドにこの事を伝えておくね。」
ユリィナがそう言うとビスカとマリアンヌは頷いた。そしてユリィナは、通信用の水晶を使いガルドに思念を送りビスカとマリアンヌと話した事を伝えた。
そしてユリィナ達はその後、色々な事を話した。
場所は移り、ここはガルドの部屋。ガルドはその話を聞き頭を抱えながら、父親と母親があの戦いで亡くなった時の事を思い出していた。
(親父はあの時なんて言って死んだんだ?そういえば母さんはあの時なんで親父と俺を助けようとしたんだ?)
そう考えながら過去の記憶を思い出そうとしていた。
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