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一五二
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「……嫌だ」
「は?」
「そんな訳の判らん奴になるのは嫌だッ!」
俺は本心をぶちまけた。
そんな俺の意見が通るとは思っていない。
だが、嫌なものは嫌なのだ。
殺されたって構うもんか。
「お前、文句言うなって言っただろ!」
オオムカデンダルが食って掛かる。
「そんなのアンタが決めたんじゃないか!俺は嫌だ!殺すんなら殺せ!」
「の野郎……開き直りやがって」
オオムカデンダルが怒っているのが判る。
ああ、良いとも。
死ねばあんな化け物になる必要もない。
「まあ、まて」
オニヤンマイザーが割って入った。
「お前はシャコが嫌なのか?さっきまでは不満ながらもある程度受け入れていたように見えるが?」
オニヤンマイザーが冷静に、そして論理的に話し始めた。
「……それは。嫌だが諦めていた部分もある」
「なるほど。だが、お前は『あの女』を百足が救う事を約束した時、命も差し出すと言った。違うか?」
それは確かにそう言ったが。
「命が惜しくなったか?彼女が救われたから約束を反故にすると?」
この理屈で相手を追い込むやり方。
いかにも蜻蛉洲らしい。
実はオオムカデンダルよりも苦手だ。
「もう良いだろ蜻蛉洲。そいつをとっととよこせ」
「よし、殺す気か。やれよ」
俺は多少感情的になっているのかもしれない。
「は?誰が殺してなどやるか。無理に改造するに決まってんだろ。明日目覚めたらお前はシャコだ」
な。
なんて奴だ。
殺されるより恐ろしい。
朝起きたら俺はあんなのになっているのか。
あの鎌のような手で、いったいどうやって朝食を食えば良いのか。
割らずに目玉焼きを食べることが、もう一生叶わないのだ。
……これからは黄身は堅焼きにしなければならない。
ツライ。
「落ち着け」
蜻蛉洲が再び割って入る。
「百足は改造人間に出来れば良いだろ。そこは妥協しろ」
オオムカデンダルは露骨に嫌な顔をした。
コイツ、あくまでも俺をアレにしたいのだ。
本当になんて奴だ。
「レオ。シャコ以外ならある程度受け入れろ。お前も妥協しろ」
妥協点が俺だけ大きい気がする。
結局違う化け物にはなるって事だ。
「シャコ以外ってなんだよ」
オオムカデンダルが不満げに言う。
「実はな、試したいプランが俺にもある」
コイツ、自分が俺を改造したいだけじゃないか。
「試したいプランだと?」
「複数の生物を混合するプランだ。と言っても近い種類同士しか混合できないがな」
オオムカデンダルが、へえ、と言った。
「で、それは強いのか?」
「そこなんだが、俺たちと同程度の改造人間は造れまい。代替品のミスリル銀が手に入ったとは言え、その他の素材はやっぱり不足している」
「は?」
「そんな訳の判らん奴になるのは嫌だッ!」
俺は本心をぶちまけた。
そんな俺の意見が通るとは思っていない。
だが、嫌なものは嫌なのだ。
殺されたって構うもんか。
「お前、文句言うなって言っただろ!」
オオムカデンダルが食って掛かる。
「そんなのアンタが決めたんじゃないか!俺は嫌だ!殺すんなら殺せ!」
「の野郎……開き直りやがって」
オオムカデンダルが怒っているのが判る。
ああ、良いとも。
死ねばあんな化け物になる必要もない。
「まあ、まて」
オニヤンマイザーが割って入った。
「お前はシャコが嫌なのか?さっきまでは不満ながらもある程度受け入れていたように見えるが?」
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「……それは。嫌だが諦めていた部分もある」
「なるほど。だが、お前は『あの女』を百足が救う事を約束した時、命も差し出すと言った。違うか?」
それは確かにそう言ったが。
「命が惜しくなったか?彼女が救われたから約束を反故にすると?」
この理屈で相手を追い込むやり方。
いかにも蜻蛉洲らしい。
実はオオムカデンダルよりも苦手だ。
「もう良いだろ蜻蛉洲。そいつをとっととよこせ」
「よし、殺す気か。やれよ」
俺は多少感情的になっているのかもしれない。
「は?誰が殺してなどやるか。無理に改造するに決まってんだろ。明日目覚めたらお前はシャコだ」
な。
なんて奴だ。
殺されるより恐ろしい。
朝起きたら俺はあんなのになっているのか。
あの鎌のような手で、いったいどうやって朝食を食えば良いのか。
割らずに目玉焼きを食べることが、もう一生叶わないのだ。
……これからは黄身は堅焼きにしなければならない。
ツライ。
「落ち着け」
蜻蛉洲が再び割って入る。
「百足は改造人間に出来れば良いだろ。そこは妥協しろ」
オオムカデンダルは露骨に嫌な顔をした。
コイツ、あくまでも俺をアレにしたいのだ。
本当になんて奴だ。
「レオ。シャコ以外ならある程度受け入れろ。お前も妥協しろ」
妥協点が俺だけ大きい気がする。
結局違う化け物にはなるって事だ。
「シャコ以外ってなんだよ」
オオムカデンダルが不満げに言う。
「実はな、試したいプランが俺にもある」
コイツ、自分が俺を改造したいだけじゃないか。
「試したいプランだと?」
「複数の生物を混合するプランだ。と言っても近い種類同士しか混合できないがな」
オオムカデンダルが、へえ、と言った。
「で、それは強いのか?」
「そこなんだが、俺たちと同程度の改造人間は造れまい。代替品のミスリル銀が手に入ったとは言え、その他の素材はやっぱり不足している」
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