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二九〇
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ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!
続けざまに土煙と火柱が上がる。
ファイヤーボールだ。
ちっ、つるべ打ちとは。
俺は止まることが出来ず、転がり続けてこれをかわした。
「イヤアーッ!」
気合いと共にマザの音速突きが放たれる。
ドカッ
胸の辺りに衝撃が当たる。
「くっ!」
俺は思わず後ろへ数歩下がった。
何だ今のは。
音速突きは届かない間合いだ。
何かが胸に強く当たるのを感じたが。
「ふふっ、逃がさないよ!」
マザが休む間も無く連続で音速突きを繰り出す。
俺は訳が判らないまま、とりあえず当たる筈の無い攻撃をかわしてみる。
どしゅっ!ばしゅっ!
目に見えない攻撃をかわすと、地面に土煙が上がる。
やはり、見えないが何かしら攻撃が出ている。
地面の跡を見る限り、かなりの攻撃力だと思われた。
土が大きくえぐり取られている。
「おい!何してやがる!間合いの外なのに何をかわしてるんだ!」
カルタスのヤジが飛ぶ。
うるさい、お前は俺を見ている余裕があるのか。
「あれはたぶん衝撃が当たっているのよ」
オレコが言った。
衝撃が?
どういう事だ。
「素早く剣を振るうことによって、空気の塊を飛ばしてるのよ。当たると危険よ、生身だと死ぬわ」
そんなに威力があるのか。
まあ、この体なら即座に致命傷と言う事はないだろうが。
あんまり連続で食らうのは止した方がいいだろう。
「ふふっ、物知りが居るね。これは剣が音速を越えると発生する衝撃波だ。当然、音と同じ速さで飛んでいく。いつまでかわせるか試してみよう」
マザの少年のようなあどけない顔が、サディスティックに歪む。
だが、この間合いをどうやって詰めるか。
「サフィリナックスヒューイット!」
俺は手首の装甲の間から触手を発射した。
即死攻撃だから、あまり使いたくは無かったが仕方ない。
「なに!?」
突然伸びてくる触手にマザは驚いた。
ガインッ!
マザに届く手前で、今度は目に見えない何かに触手が弾き返された。
今度は何だ。
俺は辺りを見渡した。
あれか。
魔導士が杖を向けている。
いや、よく見ると神官が持つロッドだ。
と言う事は、おそらくプロテクションか。
あの魔導士と同じだ。
つまり、この案件はビンゴだ。
「……ふ、ふふふ、はははははっ!」
俺は思わず笑いが込み上げた。
「早速当たりを引くとはな。俺はついてる」
「なんだと?」
俺の言葉にメルドルムが反応する。
「もう、様子見はやめだ。一気に片付けてやる」
俺は五本の指を鷹の爪のように立てた。
「スクリューシェイブクロウ!」
俺の手首が高速で回転する。
プロテクションも破れるのは実証済みだ。
俺は一気に駆け出しプロテクションに迫った。
続けざまに土煙と火柱が上がる。
ファイヤーボールだ。
ちっ、つるべ打ちとは。
俺は止まることが出来ず、転がり続けてこれをかわした。
「イヤアーッ!」
気合いと共にマザの音速突きが放たれる。
ドカッ
胸の辺りに衝撃が当たる。
「くっ!」
俺は思わず後ろへ数歩下がった。
何だ今のは。
音速突きは届かない間合いだ。
何かが胸に強く当たるのを感じたが。
「ふふっ、逃がさないよ!」
マザが休む間も無く連続で音速突きを繰り出す。
俺は訳が判らないまま、とりあえず当たる筈の無い攻撃をかわしてみる。
どしゅっ!ばしゅっ!
目に見えない攻撃をかわすと、地面に土煙が上がる。
やはり、見えないが何かしら攻撃が出ている。
地面の跡を見る限り、かなりの攻撃力だと思われた。
土が大きくえぐり取られている。
「おい!何してやがる!間合いの外なのに何をかわしてるんだ!」
カルタスのヤジが飛ぶ。
うるさい、お前は俺を見ている余裕があるのか。
「あれはたぶん衝撃が当たっているのよ」
オレコが言った。
衝撃が?
どういう事だ。
「素早く剣を振るうことによって、空気の塊を飛ばしてるのよ。当たると危険よ、生身だと死ぬわ」
そんなに威力があるのか。
まあ、この体なら即座に致命傷と言う事はないだろうが。
あんまり連続で食らうのは止した方がいいだろう。
「ふふっ、物知りが居るね。これは剣が音速を越えると発生する衝撃波だ。当然、音と同じ速さで飛んでいく。いつまでかわせるか試してみよう」
マザの少年のようなあどけない顔が、サディスティックに歪む。
だが、この間合いをどうやって詰めるか。
「サフィリナックスヒューイット!」
俺は手首の装甲の間から触手を発射した。
即死攻撃だから、あまり使いたくは無かったが仕方ない。
「なに!?」
突然伸びてくる触手にマザは驚いた。
ガインッ!
マザに届く手前で、今度は目に見えない何かに触手が弾き返された。
今度は何だ。
俺は辺りを見渡した。
あれか。
魔導士が杖を向けている。
いや、よく見ると神官が持つロッドだ。
と言う事は、おそらくプロテクションか。
あの魔導士と同じだ。
つまり、この案件はビンゴだ。
「……ふ、ふふふ、はははははっ!」
俺は思わず笑いが込み上げた。
「早速当たりを引くとはな。俺はついてる」
「なんだと?」
俺の言葉にメルドルムが反応する。
「もう、様子見はやめだ。一気に片付けてやる」
俺は五本の指を鷹の爪のように立てた。
「スクリューシェイブクロウ!」
俺の手首が高速で回転する。
プロテクションも破れるのは実証済みだ。
俺は一気に駆け出しプロテクションに迫った。
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