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四七五
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帝国兵だと。
懲りないのか。
まあ、普通に考えれば懲りる懲りないの問題ではない。
国として機能している以上、彼らは問題の鎮圧には必ず来ざるをえない。
それが兵隊だ。
「先に行く!」
そう言うと銀猫は窓からパッと飛び出した。
ここは店の2階だぞ。
昨日の戦いで半壊しているが、急場しのぎの対応で何とか店は維持している。
そんな壊れた窓から、銀猫は勢い良く飛び下りたのだ。
バンパイアの影響?
まったく平気で着地すると、銀猫は信じられない速さで駆けていく。
俺たちは窓から顔をつき出すと、通りの先に目をやった。
帝国兵の大軍が見える。
ざっと見、三千と言う所か。
鎮圧にしてはオーバーだろうと思うが、相手が俺たちと言う事が帝国側にもようやく理解できたようだ。
つまり話は上まで伝わったと言うことだ。
第一皇子ユピテルか。
それともライエル将軍か、メルドルム将軍辺りかもしれない。
「俺も先に行こう」
俺はそう言って同じく窓から飛び下りた。
隣の家の屋根に着地する。
そこから屋根伝いに走って銀猫を追った。
おそらく銀猫は、帝国兵を街に入れないつもりだ。
だから、その境界辺りで止めようとしているのだろう。
だが、止まれと云われて止まる筈もない。
必ず戦闘になる。
帝国軍が迫ってきた。
この前の憲兵隊とは明らかに違う。
正規の兵士たちだ。
つまり帝国軍の主力、帝国歩兵からなる兵団だ。
この数はさすがにまずい。
数と言うのは一つの能力だ。
ドラゴンのような一体で神のごとき力も脅威だが、数で押してくるのも同様に厄介である。
同時にあらゆる事をしてくるからだ。
弱小モンスターほど集団を形成するのもその為だ。
ましてや、それが帝国兵ともなればなおさらである。
先頭に馬に跨がる男が一人。
おそらく将軍格だろう。
その後ろは、およそ三千の兵士たち。
ほとんどが何らかのアーマーを着ている。
フルプレートアーマーも数十人は居るな。
「止まれいっ!」
銀猫が叫んで兵団の前に立ち塞がった。
先頭の男が手を上げると、兵団はピタリと止まった。
練度も素晴らしい。
「何者だ。帝国の兵隊と知っての狼藉か」
将軍とおぼしき男が銀猫を見据える。
凄まじい威圧だ。
関係ない俺にまで伝わってくる。
この辺りでいいか。
俺は屋根の陰に隠れて様子を見守った。
ここで相手の出方を見定める。
「俺は銀猫。この先の西の繁華街一帯を取り仕切る者だ。帝国兵が何の用だ。戦争でもしに行くのか?」
将軍が馬上から銀猫を見据える。
鋭い視線が銀猫を射抜いていた。
「我が名はバーデン。帝国将軍だ。お前が取り仕切っている繁華街も、帝国領土の一部と言う事は忘れるな」
「……だから?」
銀猫が放った一言に、バーデンの眉がピクリと動いた。
懲りないのか。
まあ、普通に考えれば懲りる懲りないの問題ではない。
国として機能している以上、彼らは問題の鎮圧には必ず来ざるをえない。
それが兵隊だ。
「先に行く!」
そう言うと銀猫は窓からパッと飛び出した。
ここは店の2階だぞ。
昨日の戦いで半壊しているが、急場しのぎの対応で何とか店は維持している。
そんな壊れた窓から、銀猫は勢い良く飛び下りたのだ。
バンパイアの影響?
まったく平気で着地すると、銀猫は信じられない速さで駆けていく。
俺たちは窓から顔をつき出すと、通りの先に目をやった。
帝国兵の大軍が見える。
ざっと見、三千と言う所か。
鎮圧にしてはオーバーだろうと思うが、相手が俺たちと言う事が帝国側にもようやく理解できたようだ。
つまり話は上まで伝わったと言うことだ。
第一皇子ユピテルか。
それともライエル将軍か、メルドルム将軍辺りかもしれない。
「俺も先に行こう」
俺はそう言って同じく窓から飛び下りた。
隣の家の屋根に着地する。
そこから屋根伝いに走って銀猫を追った。
おそらく銀猫は、帝国兵を街に入れないつもりだ。
だから、その境界辺りで止めようとしているのだろう。
だが、止まれと云われて止まる筈もない。
必ず戦闘になる。
帝国軍が迫ってきた。
この前の憲兵隊とは明らかに違う。
正規の兵士たちだ。
つまり帝国軍の主力、帝国歩兵からなる兵団だ。
この数はさすがにまずい。
数と言うのは一つの能力だ。
ドラゴンのような一体で神のごとき力も脅威だが、数で押してくるのも同様に厄介である。
同時にあらゆる事をしてくるからだ。
弱小モンスターほど集団を形成するのもその為だ。
ましてや、それが帝国兵ともなればなおさらである。
先頭に馬に跨がる男が一人。
おそらく将軍格だろう。
その後ろは、およそ三千の兵士たち。
ほとんどが何らかのアーマーを着ている。
フルプレートアーマーも数十人は居るな。
「止まれいっ!」
銀猫が叫んで兵団の前に立ち塞がった。
先頭の男が手を上げると、兵団はピタリと止まった。
練度も素晴らしい。
「何者だ。帝国の兵隊と知っての狼藉か」
将軍とおぼしき男が銀猫を見据える。
凄まじい威圧だ。
関係ない俺にまで伝わってくる。
この辺りでいいか。
俺は屋根の陰に隠れて様子を見守った。
ここで相手の出方を見定める。
「俺は銀猫。この先の西の繁華街一帯を取り仕切る者だ。帝国兵が何の用だ。戦争でもしに行くのか?」
将軍が馬上から銀猫を見据える。
鋭い視線が銀猫を射抜いていた。
「我が名はバーデン。帝国将軍だ。お前が取り仕切っている繁華街も、帝国領土の一部と言う事は忘れるな」
「……だから?」
銀猫が放った一言に、バーデンの眉がピクリと動いた。
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