聖女の仕事は聖水作りです!?

紫藤百零

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聖水採取

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「アリステア様、お目覚めの時間でございます」

 時刻は5時50分。寝室と直接繋がった、聖水採取の専用室に移動する準備を始める時間だ。
 いつもならアリステアも余裕があるから、にこやかに挨拶をして髪と寝乱れた服を最低限整えるくらいはしていた。
 でも、今日は無理。整えるどころか少しでも動いたら完全に決壊する。

「アリステア様?」
「クララ! たすけて……動いたら、出ちゃう」

 息も絶え絶えなアリステアの有様を見たクララはあらまあと頬に手を添えた。

「もう少しご辛抱くださいな。セレスを呼んで参ります」
「いいから! もう……! は、はやくしてぇ……」

 場所なんかもうどうでもいいから、はやくこの苦しみから解放してほしい。アリステアの頭の中はまだ見ぬ放尿でいっぱいだった。

 ほどなくして、クララが護衛騎士のセレスを連れて戻って来た。

「アリステア様、失礼いたします」

 セレスがそっと、横抱きに持ち上げた。できるだけ衝撃を与えないように気をつけてくれてはいるが、今のアリステアには焼け石に水だ。
 かすかな衝撃がアリステアを襲うたびに、じゅっじゅっと溢れ出た聖水が下着を濡らし、もはやおちびりと言いがたいほど。

 専用室に移動すると、アリステアを下ろしたセレスは退室した。
 ああ、ようやく。やっとおしっこできる場所だ。
 そう認識してしまうと、早く出せ早く出せと水流が暴れまわる。

「クララ、はやくはやくはやくはやく」
「アリステア様、手を退けませんと服が脱げませんよ」
「いやっ、離したら出ちゃうからぁ」

 クララは困った子を見る目でため息をついてから、ワンピース状の寝着を無理矢理アリステアの手から引き抜いた。それを下半身にかからないようにまとめて縛ってしまう。
 そしてハサミを手にして、もはや用を成していない下着を躊躇なく切って、同じ要領で引き抜いた。

「あぁぁっ」

 長い我慢で敏感になった秘所にそんなことをされてはひとたまりもない。下生えひとつない幼女のようなそこが、びくびく震える。

「アリステア様もうしばらくの辛抱ですよ」
「むりむりむりぃもう出ちゃう! もれちゃうからぁ」

 正確に言うと、もう出ている。もれちゃうじゃなくてもうもれてる。必死に我慢しているのだろうが、時折耐えきれなくなってじゅっじゅっと溢れ出て気休めの指を濡らしている。

「あっ……あっ! クララ! クララ!」

 もうまともな言葉も口にできずただ早く早くと側仕えを催促する。
 だが、クララは決して手を早めたりしない。採取の時間は決まっているのだから。
 尿瓶に似た専用の道具と懐中時計を手に完璧なタイミングを待っているのだ。
 秒針が残り20秒となったとき、ようやくクララは動いた。

「手をおどけください、アリステア様」

 口でそう言いつつ、無理矢理アリステアの手を引き剥がすと、解放の時を待つ秘所に採取道具をあてがった。
 物理的な押さえを失ったそこからは、ちろちろと力なく聖水が溢れ始めた。が、そこでクララの鋭い制止が飛ぶ。

「鐘がなるまで我慢なさいませ!」
「もうむりだってぇ!」

 やっと出していい状態になったのに食らったお預けになんとか応えようとはするものの、長時間酷使した括約筋はもはや限界で、ちろちろと緩やかな流れにとどめるので精一杯。
 僅か数十秒というのに何時間にも感じられた許しの鐘を待つ時間。
 ついにその時がやってきた。

 神殿に響く重い鐘の音は、聖水採取の時間の合図だ。
 すでにこの2ヶ月で習慣づけられてしまったアリステアの水流は、遠慮のない濁流となる。

「ん、あっ……はぁン……」

 はしたない水音と悩ましい声が専用室内に反響する。
 アリステアはもう聖女とか聖水のことなんて、ちっとも頭になかった。待ちに待った苦痛からの解放に、解放の快楽に、身を任せていた。

 いつもより長い排尿の末できた聖水は1ℓを越え、いつになく大量かつ濃厚だ。
 クララはそれを満足気に眺めてからしっかり封をして、籠にしまい込んだ。これからアリステアの〝聖水〟は複数の顔も知らない研究者の元へ回されるのだ。
 想像するといつも真っ赤になって蹲りたくなってしまうのだけど、今日はもう足腰がふらふらで、そのままへたり込むことしかできなかった。
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