Cat And Magic Ⅰ 王国振動

ヒヨコネコ(MT)

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2章

第11話 対立

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昼過ぎ
王立騎士魔導学院ウェルウィッチア
図書館

午後の授業がないので図書館に来ていたマーナ。
とある本を開き青ざめる。
マーナ『ど、どういうこと?』
震えが止まらない。
マーナ『そんなはず・・・・・・は・・・・・・』

「パチンッ!」
誰かが指を弾く音が聞こえた。

マーナの後ろから近づく誰か。

マーナは周りが急に静かになったことに気付く。
昼間であり他にも生徒はいたはず。
背後に気配を感じ振り向くこうとした瞬間。
首に鋭い痛みを感じ。そのまま意識を失った。

次の日
死体となったマーナが図書館で発見された。

この事件はすぐさま全校に伝わり、緊急職員会議が開かれる。
生徒たちは教室で待機するよう指示された。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

王都おうと/王城都市おうじょうとしアクトゼリシア
六芒星ろくぼうせいの間
王室参謀府参与おうしつさんぼうふさんよ六老賢ろくろうけん
緊急秘密会議

六老賢A「最低でも一個大隊は送るべきだ!!」
六老賢B「馬鹿言え、常時軍隊で監視すれば済むという話ではない!」
六老賢C「生徒に死者がでたのだぞ」
六老賢D「彼らは将来的に国民を守る立場になる者たち。だが今は保護対象だ」「団長クラスを送るべきだ」
六老賢F「地方の防衛はどうなる?」「そこまでの余裕は騎士団にはない」
六老賢E「生徒を守るという意志を示す必要がある」
六老賢B「戦力というなら、ニャータ学院長がいるではないか?」
六老賢C「それで防げなかったということだ」
六老賢B「だから、戦力や兵力の問題ではないと言っておるだろう!」
六老賢E「そもそも犯人や犯行手段が分かっていない」「情報が足らな過ぎる」
六老賢D「学院の報告では犯行は夜、密室の図書館で殺害されたとなっている」「しかも夜に関しては教員全員のアリバイが取れているそうだ」
六老賢B「つまり、犯人は生徒の中いるということか?」
六老賢E「誰が?どうやって?」「動機はなんだ??」
六老賢F「・・・・・・やはり生徒というのは考えにくい」
六老賢A「本当に夜なのか?犯行時刻は正しいのか?」
六老賢E「不審者はいなかったのか?」
六老賢D「キアラ・レティツィア・ヤンジ技術主任による3重の不審者検知ドームにも引っかかっていないらしい」
六老賢F「考え得る最悪の事態は、学院内に不可知のバックドアがある可能性だ」「犯人が出入りするためのな」
六老賢B「そんな技術があるのか?」
六老賢C「敵対国の最新軍事技術など知る由もない」「あってもおかしくない」
六老賢E「仮にそのようなものがあるとして、どうやって探す」
六老賢A「それができないから、今困っているのだろうが」
六老賢D「そもそもこうなった以上、生徒を一旦親元に返すべきでは?」
六老賢B「それこそカラミティの思う壺では?」「そのまま廃校になってしまう」
六老賢F『いかん、議論がまとまらぬ』『こうしている間にも新しい犠牲者が出かねない・・・・・・』『ハロルド様に何と報告すれば・・・・・・』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

王立騎士魔導学院ウェルウィッチア
職員会議室
緊急職員会議

マーガレット「事件の概要を参謀府に伝えてきました」「向こうでも調査・検証するとのことです」
ニャータ「ありがとうマーガレット先生」

ライル「だから何度も言っているだろ!」
「・・・・・・私はいつも通り、夜図書館に誰もいないことを確認して施錠した!」
「朝は自動で開くようになっているっ!」
「キアラ先生も何とか言ってくれ!」

キアラ「確かに、私が構築した検知ドームによると夜間図書館の人の”出入り”はありません」
「ただ、中に既に誰かいて、何か起きても魔力が発生しない限り記録データには残りません」
エリザール「やっぱり、怪しいのう」
ケイ「ええ、怪しいですね」「図書館及び施設の管理者ですからねぇ」
ライル「む~うぅぅ」「とにかく、私ではない!!」「私に生徒を殺す動機があるものか!」
アーミン「裏で金貰ってたとか?」
ダニエル「まさしく裏切りですね」
ライル『くそ、こいつら・・・・・・』

ニャータ「他の可能性を探ろう先生方・・・・・・」
アニエルカ「他ですか~」
ニャータ「そうじゃ、なんでも」「どんな些細なことでもじゃ」

ケイ「そう言えば、昨日、一部の生徒が”図書館にいたはず”なのに違う所にいたとか・・・・・・」「変な話を聞きましたね」
アニエルカ「それって”昼間”の話ですよね」「だったら、犯行時刻とずれるのでは?」
ケイ「・・・・・・そうなんだよな~、その生徒がボケてるのかな~」「すまん、忘れてくれ」
マーガレット「他、ありますか?」
先生一同「・・・・・・」
思い当たることがなく、沈黙する教師たち。
エリザール「・・・・・・やっぱり、ライルかのぅ」
視線がライル教頭に集まる。
ライル『くそ、このババアァ・・・・・・』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

王立騎士魔導学院ウェルウィッチア
大講義室

待機する1年生C組(キャロルのクラス)の生徒。
泣き続けるエル。
慰める女子生徒たち。
沈黙する男子生徒。

授業開始10分後に教師がいなくなり、重たい空気が広がる教室。
ノア『なぜ図書館なんだ?』『図書館に何かあるのか??』
『それに、本当にカラミティが殺ったのか?犯行声明どおりに・・・・・・』
考え込むノア。
ミック「なあノア、俺たち大丈夫なのかな~??」「犯人も、犯行手段もわかってないみたいだよ~」
グレイン「怖いのかミック?」
ミック「お前は怖くねぇのかよ?!」
グレイン「こんな小賢しい脅しには屈しねぇ」
ノア「安心しろ、お前は俺が護る」
ミック「!ノア~!!、やっぱり持つべきは友だなぁ~!!」「うえ~ん!!!」
ノアに泣きつくミック。
グレイン「チッ、気持ちわりぃなぁ」
テル「僕も怖いよ、ミック」「でも、ここで辞めたらきっと後悔する」「一緒に頑張ろ!」
ミック「テル~、お前もいい奴だなぁ~!!」「グレインと違って!!」
今度はテルに泣きつくミック。
グレイン「フンッ、ヘタレが!」
ミック「べぇ~」
舌を出して挑発するミック。
ノア「やめろお前ら、こんな時に」

???「あー、ちょっといいかー、みんな聞いてくれ・・・・・・」
グレイン『・・・・・・確か、あいつはユーリだったか??』『隣にいるのは友人のニコか・・・・・・』

ユーリ「なあ・・・・・・・もう、集団で自主退学しねぇか?」
グレイン「何を言い出すんだ、お前!?」

ユーリ「おかしいとは思わないか?」「犯行声明が出され、生徒が死亡したのに、なぜ政府は動かない?」
ノア「まだ、カラミティがやったとは断定できない」
ユーリ「正気か?ノア」「こんな偶然あるか?」「カラミティのせいにできるとみて、生徒が遊びで人殺ししたとでも?」
ノア「・・・・・・そうは言って」
ダンッと机を叩くユーリ。
ユーリ「なぜわからねぇ!?」「生徒の命なんて、王国政府や学院から軽く見られてるんだよ!!」

グレイン「それがどうして自主退学に繋がるんだよ?!」
ユーリ「騎士になってお前はどうするつもりだグレイン?」
グレイン「どうするって、それは・・・・・・この国と国民を護る仕事をすることだ」
ユーリ「その国民って誰だ?」
グレイン「・・・・・・このキャットシー王国に住んでいる全員だ」
ユーリ「そうだろ!だったら、もちろん俺たち学院の生徒も含まれている」「おれたちも国民だ」
「だが、その国民を護っているか?」「俺たちを本気で護る意思を示したか?」
グレイン「それは・・・・・・」

女子生徒A「私は示してないと思う・・・・・・」
ユーリ「そういうことだ」「軍隊というのは国民を護らない」「護っているのは国王以下お偉いさんたちだ!!」
「奴らは自分たちさえ良ければそれでいいと思っている!!!」
「そんな奴らの為に戦って死ぬのか?!!」
グレイン「騎士団は違う!!」「俺は小さい頃から騎士団主張所の近くに住んでいて、ずっとその姿を見てきた!」
「だから騎士キャットナイトになりたいと思ったんだ!」
ユーリ「それは子供のお前が見た表面面ひょうめんづらだ」
「今回の件ではっきりわかった」「所詮、騎士団も特権階級しか護らない」
「そんな騎士団に価値はない」
グレイン「ッてめぇ・・・・・・」
ユーリ「なんだ?言い返してみろ」「お前は必ず後悔する・・・・・・」
「護ろうとした国が大したもんじゃ無かったってことになぁ!」
席を立ちユーリの胸倉を掴みにかかるグレイン。
グレイン「それ以上の発言は許せねぇ・・・・・・」
ユーリ「フン・・・・・・反論できないから言論弾圧かぁ?」
ノア『ユーリの意見も一理ある・・・・・・だがこれではカラミティの思う壺だ・・・・・・この流れは良くない』

ニコ「僕もユーリ君に賛成だ、本気で退学を検討するよ」
援軍に驚いたグレインがユーリを締め上げる手を少し緩める。
ユーリ「だとよ」
グレイン「お前それでも騎士志望か!?」

女子生徒B「死んだら意味ないし・・・・・・」
グレイン「くっ・・・・・・」
更なる援軍に言葉を詰まらせるグレイン。
ユーリ「俺の目を覚めさせてくれたカラミティに感謝すらするぜ」
天井を見上げ擦れた表情をするユーリ。
ノア『同調者が一気に出かねない展開だ・・・・・・どうする?』

グレイン「わかった・・・・・・」
ユーリ「ああ?」
グレイン「今度開催される実践剣術大会トーナメントでお前に俺が負けたら退学してやるよ」
ユーリ「はぁ?」
グレイン「その代わりだ・・・・・・どうか、みんな、それまでは退学申請を保留にしてくれ!」
ユーリから手を離し深々とクラスの生徒に頭を下げるグレイン。
ざわつく生徒。
ユーリ「おいおい・・・・・・無茶苦茶だろ」「冗談じゃねぇ・・・・・・」
ニコ「いいんじゃない?」「差し当たり、ユーリ君に”有利”な提案だと思うけど」
ユーリ「話の筋が通らねぇ・・・・・・」
グレイン「自信がないのかユーリ?」
ユーリ「なに・・・・・・」
グレイン「それとも何か?自分だけビビッて辞めるのが恥ずかしいから、みんなを巻き込んで集団退学をあおろうって魂胆かぁ~?」
ユーリ「チッ・・・・・・」
ノア『考えたなグレイン』
ユーリ「良いだろう・・・・・・脳筋野郎が」「・・・・・・安い挑発だが受けてやる」
「お前のせいで犠牲者が増えるだけだと思うがな・・・・・・」
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