日本育ちの異世界人、里帰りする

若葉 なる

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多種族都市 ヘイムダル

いよいよもって普通なのは外見だけになった模様

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人類には無限の可能性があると信じてやまない、どうも龍希です。

「これで表示されてるハズだね。…じゃあまず特殊技能スキルを教えてくれるかな?」

なんでアルさんが聞いてくるんだろうか…ままえぇわ、今回は許したる。

「2種類、RANK:Unknownです」
「あっ、ふーん…。じゃあ特殊技能スキル説明っていうのは?」
「武器庫の方がそのままの意味で、無限の可能性の方は分からないです」

なんだろう、インタビューを受けてる気分だ。多分気のせいだろう、うん。

「分からない…ねぇ? 分かってる方の武器庫の事についてだけども、それは『』という意味なのか『予め武器が入っていて、使』のどっち?」
「いくつか最初から入ってるっぽい。んで、熟練度に応じてどんどん使用できる武器が増えていく…というか解放されていくみたいな書き方されてるねぇ」

しっかり表記するとこうなる。

・___武器庫を使用可能になる。熟練度に応じて使用可能な武器が解放される。基本的に___武器庫から取り出した武器には耐久度が存在せず、よって破損しない。条件付きで他人に貸与可能だが、顕現時間は5分とする。

つまり、現状でもぶっ壊れスキルだけど熟練度を上げると更にぶっ壊れスキルになる。
まずなんだよ破損しないって。異世界だから多分魔物とかいるんだろうけど、武器が壊れないってそれだけでめちゃくちゃなアドバンテージじゃねぇか。
あと使用可能な武器が徐々に解放、この解放武器の中に『剣から火の玉が出せる』とか『振りかざすと回復する』とかそういう武器が一つでも混じるだけでもう救いようがなくなる。
…昔やったゲームに『ガラスの剣』ってのがあって、耐久度1だけど超火力みたいな武器があったんだけど、それに近しいものか同じ性能のものがここから引っ張り出せる状況が生まれてしまったら……壊れない超火力とかゲームシステム狂うわな、太陽神もチェーンソーで真っ二つやでぇ…。

「使える武器が増える武器庫、かぁ…。そういうスキルって今までの記録に残ってるかな?」
「…少なくともここ数百年、そのような破格な性能のスキルにはお目にかかってないですね。自分が手に入れた武器を保管出来るタイプや、高貴な位におわす方々が各々自家の武器庫に収まるものを使えるというようなスキルは確認されていますが…」
「増えるし壊れない…これはアレだね、例え龍希自体に攻撃力が無くても世界が獲れるね。魔力なんていらなかったと言わざるを得ない」

結局世界は獲れるらしい。救われねぇぜ。



まぁもう魔力とかの時点で言われてたしそれはさておき。

「…そういや姉さん達も何かしらスキルって持ってるんだよな? 教えられる範囲でいいから教えてくれない?」

俺だけなんか真綿で首を絞められてもたまらんので、とりあえず誰かにも聞いて逃げてみる。

「私? 私は『千里眼』と『魔導士の極意マジックマイスター』ってのがあるわね。あと3つほどありはするけど、特筆するものじゃないし言わなくてもいいわよね」
「私はねー、『隼の極意スピードマイスター』と『殴りは強いアダマンタイトインパクト』ってスキルだね! 私もあといくつかあるけど、パッとしないから言いたくないかなー!」
「私はぁ、申し訳ないけど言えるスキルが無いのよぉ。ごめんねぇ、ちょっと秘奥なのよぉ」

ふむ、桃華姉さんは千里眼と魔法系、さくらは早さと拳に特化したスタイルか。んでフェリスさんは秘密……まぁ確実にお名前からお偉いとこにおわすだろうから、貴族家固有のものとかなんだろうなぁ。
うん、中々に粒ぞろいでやばい一家だな!

「ちなみに私は『伝説の剣エクスカリバー』というスキルを持ってるよ。…地球だと男の人が持ってたって聞いてたから安心してたのに、日本だと女性が持ってる上に私と同じ名前だって聞いて顔が真っ赤になったよね、うん」

アルトリア、エクスカリバー…うっ、お腹が空きました…!



…ん?

「なっ…!?」
「えっ…」
「おほ~」

上からアルさん、職員さん、俺である。
そして何が起こったかと言えば。

「これはアレだな、俺が知る限り一番有名な『約束された刀身が見えない剣エクスカリバー』だな………アイエェェッ!? ナンデ!? エクスカリバーナンデ!?」



武器庫の表示が光ったのでタッチしてみたらズモンと小さいブラックホールが開いたんで手を突っ込んだら何かを掴んだので引き抜いたらこんなものが。

いやこのエクスカリバーは二次創作のものじゃないか、ちょっと権利的に危ないぞオイ。
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