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*血文字のプロローグ*
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柘榴の実の中で眠る男は妄想の中で血の滴る事件の予兆を感じたが、能力者とはいえその映像を見る事は叶わず、これより始まるのは地下室での男女の会話からである。
=IF(痣が凶だったら、数字のナイフで切り刻まれて死ぬ。)
実際は液晶モニターに映し出された肌感であるが、いやに生々しく枠線とIFの関数が書かれて完成すると、枠が赤い傷線になって裂け始め、鮮血がじわじわと滲み出て呪いの滴が垂れる。
「まるで地獄の肉屋で売ってそうなキーボードね」
それは『血と肉とあばら骨のキーボード』で打たれた呪いの表の試作バージョンであるが、その完成度に男は満足を得て、恋人の祝福の言葉を心地よく受け入れた。
・血と肉と骨で作られたキーボードはUSBコードでパソコンに繋げられて作動し、大きさは旧式のタイプライター程の幅と厚みで、キーボタンは骨に英数字が彫られている。
・カバーのアクリル素材はスケルトン。肉壁が血で黒く固まって瘡蓋になっているのが見えた。
・犬猫の骨と人間のあばら骨の組み合わせ。
・外側は油と防腐剤で血は凝固している。
・そして霊エネルギーが電流で通信経路に繋がる仕組み。
奥側のアクリルカバーの蓋を開けて内部を覗くと、数本の骨組みがピアノの鍵盤のように連なってピンで固定され、銅線コイルで接続されて通電している。
「まーな、二十年近く研究を重ねた。最初は猫と犬の骨で作ったが、全然だめでさ。能力者の肋骨を組み合わせてやっと上手く呪えるようになったわけ」
「凄い発明だよ。これで呪うなんて、霊力のハイテクだわ」
そして男が背中を向けてパソコンの前に座り、血と肉とあばら骨のキーボードに両手の指を置き、呪いの表に名前と=IF関数と呪文をタイピングして呪いの試運転を始めた。
それを覗き込む男と女の笑顔がうっすらとモニターに映り込む……。
この奇妙な血と肉とあばら骨のキーボードを使用して、二人の呪術師の戦いが始まり、数字のナイフで肉を刻まれる死者が続出する。そんな忌まわしい、古来からの呪いが現代の田舎町と都会で甦るのだ。
=IF(痣が凶だったら、数字のナイフで切り刻まれて死ぬ。)
実際は液晶モニターに映し出された肌感であるが、いやに生々しく枠線とIFの関数が書かれて完成すると、枠が赤い傷線になって裂け始め、鮮血がじわじわと滲み出て呪いの滴が垂れる。
「まるで地獄の肉屋で売ってそうなキーボードね」
それは『血と肉とあばら骨のキーボード』で打たれた呪いの表の試作バージョンであるが、その完成度に男は満足を得て、恋人の祝福の言葉を心地よく受け入れた。
・血と肉と骨で作られたキーボードはUSBコードでパソコンに繋げられて作動し、大きさは旧式のタイプライター程の幅と厚みで、キーボタンは骨に英数字が彫られている。
・カバーのアクリル素材はスケルトン。肉壁が血で黒く固まって瘡蓋になっているのが見えた。
・犬猫の骨と人間のあばら骨の組み合わせ。
・外側は油と防腐剤で血は凝固している。
・そして霊エネルギーが電流で通信経路に繋がる仕組み。
奥側のアクリルカバーの蓋を開けて内部を覗くと、数本の骨組みがピアノの鍵盤のように連なってピンで固定され、銅線コイルで接続されて通電している。
「まーな、二十年近く研究を重ねた。最初は猫と犬の骨で作ったが、全然だめでさ。能力者の肋骨を組み合わせてやっと上手く呪えるようになったわけ」
「凄い発明だよ。これで呪うなんて、霊力のハイテクだわ」
そして男が背中を向けてパソコンの前に座り、血と肉とあばら骨のキーボードに両手の指を置き、呪いの表に名前と=IF関数と呪文をタイピングして呪いの試運転を始めた。
それを覗き込む男と女の笑顔がうっすらとモニターに映り込む……。
この奇妙な血と肉とあばら骨のキーボードを使用して、二人の呪術師の戦いが始まり、数字のナイフで肉を刻まれる死者が続出する。そんな忌まわしい、古来からの呪いが現代の田舎町と都会で甦るのだ。
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