血と肉とあばら骨のキーボード

【数字のナイフと柘榴の血霊が弾ける呪術師の戦い。]

 松田圭介が横浜の大学に通い始めた頃、山梨県の実家に二年前失踪した母の首が柘榴の花を添えられて届けられた。
 その数日前に、大学のゼミ仲間が腕に赤い痣ができ、セルの四角い傷線に見えると騒ぎ出す。圭介はそれが首のプレゼントと関係していると、恐怖の予兆を感じながら田舎町に帰省した。
 そして知り合いの安堂刑事に協力し、母の遺体探しと呪いの連続殺人に関わって行く。圭介の左の上腕には柘榴の痣があり、予知的な妄想シーンを見る能力を母・由樹から引き継いでいた。
 柘榴町には本条家という豪族があり、古来より敵族を惨殺して柘榴の木の下に埋め、呪術師の力を得て支配を免れていたと云う迷信がある。
 圭介はその過去の因縁からか、幼い頃に生き埋めにされ、シングルマザーの母に救出されたが、それがトラウマになって能力も母も嫌悪していた。
 しかし挑発的な事件が起き、奇妙なキーボードまで渡されて、遂に圭介は能力を解放し、宿敵とも言える恐ろしい呪術師と壮絶な戦いを繰り広げる。
24h.ポイント 0pt
0
小説 212,863 位 / 212,863件 ホラー 7,662 位 / 7,662件

あなたにおすすめの小説

妻への最後の手紙

中七七三
ライト文芸
生きることに疲れた夫が妻へ送った最後の手紙の話。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

女子切腹同好会

しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。 はたして、彼女の行き着く先は・・・。 この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。 また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。 マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。 世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

3年も帰ってこなかったのに今更「愛してる」なんて言われても

希猫 ゆうみ
恋愛
伯爵令嬢ハンナには婚約者がいる。 その婚約者レーノルドは伯爵令息で、身分も家柄も釣り合っている。 ところがレーノルドは旅が趣味で、もう3年も会えていない。手紙すらない。 そんな男が急に帰ってきて「さあ結婚しよう」と言った。 ハンナは気付いた。 もう気持ちが冷めている。 結婚してもずっと待ちぼうけの妻でいろと?

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

ある辺境伯の後悔

だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。 父親似だが目元が妻によく似た長女と 目元は自分譲りだが母親似の長男。 愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。 愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。