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第六現象・数字のナイフ
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スクールの教室では清子がホワイトボードを見ながら、昔話を語るように話しているが、内容は穏やかではない。
「町の猫や犬が消えて、キズオって子に殺されたって噂があったけど、かなり昔の話だよ。その名前を騙っているのか、それとも本人なのかね?でも、どちらにしても犯人は不明だった」
しかしそう言うと、子猫が知っているかのように美加の手から離れて礼子に近寄った。
「母は知っていたのでは?」
圭介がそう言ってホワイトボードを眺めると、子猫に憑依した母の霊魂と同調して妄想シーンが頭の中に蘇った。
・キズオとは?
・呪いの数字。1の謎?
・本条道成の事故。運転手の顔面の痣。
・呪術師の系譜。柘榴の家紋、木月家。
・不吉な痣の予言。
安堂刑事がホワイトボードの項目を見ながら木月家について礼子に説明を求めたが……圭介は母が少女の頃の記憶の中にいた。
林の中で幼い子供が猫と犬の死骸を穴の中に埋めて背を向けて座り込み、首や腹を切られた血溜まりを覗き込んでいる。
「あなたがキズオね?」
少女がその子を見つけて怒ったが、子供は振り向きもせず、座ったまま全身に力を込めて血霊《チダマ》を噴出させた。
『毛穴が膨れ上がっている……』
滲み出る血で皮膚が細かく裂け、全身に傷が発生して血と霊流が吹き出し、死骸の血溜まりからも地を這うような血の糸が湧き出ている。
その霊流の糸が迫ってくるのを感じ、少女は子供の顔を見ずに逃げ出した。
「松田家と木月家には優秀な霊媒師が存在していたが、そんな時代は百年程前に終わっとるし、木月家は数十年前にこの町から消えた筈だ」
しかしそう言い終えると、「呪いの部屋」の黒いチャット画面に動きがあり、子猫を含めた歌姫のメンバー全員が、一文字ずつ書き込まれるコメントに見入った。
『柘榴の家紋は……木月家が受け継ぐ』
「町の猫や犬が消えて、キズオって子に殺されたって噂があったけど、かなり昔の話だよ。その名前を騙っているのか、それとも本人なのかね?でも、どちらにしても犯人は不明だった」
しかしそう言うと、子猫が知っているかのように美加の手から離れて礼子に近寄った。
「母は知っていたのでは?」
圭介がそう言ってホワイトボードを眺めると、子猫に憑依した母の霊魂と同調して妄想シーンが頭の中に蘇った。
・キズオとは?
・呪いの数字。1の謎?
・本条道成の事故。運転手の顔面の痣。
・呪術師の系譜。柘榴の家紋、木月家。
・不吉な痣の予言。
安堂刑事がホワイトボードの項目を見ながら木月家について礼子に説明を求めたが……圭介は母が少女の頃の記憶の中にいた。
林の中で幼い子供が猫と犬の死骸を穴の中に埋めて背を向けて座り込み、首や腹を切られた血溜まりを覗き込んでいる。
「あなたがキズオね?」
少女がその子を見つけて怒ったが、子供は振り向きもせず、座ったまま全身に力を込めて血霊《チダマ》を噴出させた。
『毛穴が膨れ上がっている……』
滲み出る血で皮膚が細かく裂け、全身に傷が発生して血と霊流が吹き出し、死骸の血溜まりからも地を這うような血の糸が湧き出ている。
その霊流の糸が迫ってくるのを感じ、少女は子供の顔を見ずに逃げ出した。
「松田家と木月家には優秀な霊媒師が存在していたが、そんな時代は百年程前に終わっとるし、木月家は数十年前にこの町から消えた筈だ」
しかしそう言い終えると、「呪いの部屋」の黒いチャット画面に動きがあり、子猫を含めた歌姫のメンバー全員が、一文字ずつ書き込まれるコメントに見入った。
『柘榴の家紋は……木月家が受け継ぐ』
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