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第一章・マンダーの呪い
蜜蜂の剣
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チーネは卒業試験ではなく、普通にSEXを申し出れば良かったのにと、ちょっとソングの想いを摘み取るのに残念な気がしている。
『そしたら、してあげたのに……』
鋭い剣先の襲撃が止んだので、ソングはチーネの足を払うように剣を地に這わせたが、チーネはジャンプしながら避けて間を取り、表情を引き締めて蜜蜂の構えを始めた。
「ソング。もう手加減はしないから、覚悟しなさい」
三十センチ幅に立つチーネの背後にゴールはあるが、きっちりとソングを這いつくばらせて、卒業試験を失敗に終わらせてやるつもりだった。
蜜蜂の剣のグリップを両手で握り締め、胸元に引き寄せてから、柄頭に息を吹き込むと、鍔からプクッとした膨らみが剣先まで移動して、細い剣がグリャっと波打ってからピンと張る。
「蜜蜂の剣を生き返らせたか?」
「ソング、これで少し刺されただけで毒がまわるよ。もちろん、死なない程度に弱めてあげるね」
「いやいや、背中見せなきゃ刺されはしないぜ。それより、妖精の羽を用意しておけ」
ソングはここが勝負の分かれ目と、パワーでチーネを吹き飛ばして岩橋から落とすつもりだ。
スリムだが全身の筋肉にパワー送ると、風が谷から湧き上がり、黒髪がハリネズミみたいに跳ね上がった。
『剣のラリーなったら、蜜蜂の毒針に刺される』
楕円形のスペースに足を広げて剣を斜め下に振り下ろした瞬間、素早く体を回転させて背中を向け、バックスピンソードをチーネの胸に突き出す。
ソングが興奮するとハリネズミみたいに頭髪がとんがるのは知っていたが、アソコまでもがキルトの布を突っ張らせている。
チーネはそれに目を奪われ油断した。
バックスピンソードの一撃が甲虫の胸当ての真ん中に当たり、ガツッと緑色のカップが割れて吹き飛ぶ。
チーネは後ろに倒れ、蜜蜂の剣をソングの剣に巻き付かせて堪えるが、片足を狭い足場から踏み外して落下してゆく。
「あっ……」
ソングは剣を巻き取られ、チーネが仰向けになって目の前から消えたので、逆に驚いて楕円形のスペースから前に乗り出して谷底を見下ろした。
妖精は危機に直面すると、特殊な分泌物を発して耳の花冠が開き、メシベがオシベに受粉して体が縮小し、蝶の羽で飛ぶと聞いているが見た事はない。
「チーネ!」
ソングは谷底へ落ちたかと心配して四つん這いになって叫んだ。
しかしその時、岩橋の下から蜜蜂の剣先が伸びてきて胸をチクっと刺す。
「呼んだ?ソング」
チーネは両足のつま先を岩の突起に引っ掛け、逆さまになってぶら下がっていたのである。ソングの剣を左手に持ち、右手に持った蜜蜂の剣でソングが下を覗き込んだ瞬間に刺した。
「い、いや。呼んでない。空耳だ……」
チーネが見上げる微笑みと、谷底の景色がぼやけて歪んで見えた。蜜蜂の毒針に、神経が麻痺してソングは焦って向きを変えた。
『まだ、負けてない。絶対、先にゴールしてやる……』
『そしたら、してあげたのに……』
鋭い剣先の襲撃が止んだので、ソングはチーネの足を払うように剣を地に這わせたが、チーネはジャンプしながら避けて間を取り、表情を引き締めて蜜蜂の構えを始めた。
「ソング。もう手加減はしないから、覚悟しなさい」
三十センチ幅に立つチーネの背後にゴールはあるが、きっちりとソングを這いつくばらせて、卒業試験を失敗に終わらせてやるつもりだった。
蜜蜂の剣のグリップを両手で握り締め、胸元に引き寄せてから、柄頭に息を吹き込むと、鍔からプクッとした膨らみが剣先まで移動して、細い剣がグリャっと波打ってからピンと張る。
「蜜蜂の剣を生き返らせたか?」
「ソング、これで少し刺されただけで毒がまわるよ。もちろん、死なない程度に弱めてあげるね」
「いやいや、背中見せなきゃ刺されはしないぜ。それより、妖精の羽を用意しておけ」
ソングはここが勝負の分かれ目と、パワーでチーネを吹き飛ばして岩橋から落とすつもりだ。
スリムだが全身の筋肉にパワー送ると、風が谷から湧き上がり、黒髪がハリネズミみたいに跳ね上がった。
『剣のラリーなったら、蜜蜂の毒針に刺される』
楕円形のスペースに足を広げて剣を斜め下に振り下ろした瞬間、素早く体を回転させて背中を向け、バックスピンソードをチーネの胸に突き出す。
ソングが興奮するとハリネズミみたいに頭髪がとんがるのは知っていたが、アソコまでもがキルトの布を突っ張らせている。
チーネはそれに目を奪われ油断した。
バックスピンソードの一撃が甲虫の胸当ての真ん中に当たり、ガツッと緑色のカップが割れて吹き飛ぶ。
チーネは後ろに倒れ、蜜蜂の剣をソングの剣に巻き付かせて堪えるが、片足を狭い足場から踏み外して落下してゆく。
「あっ……」
ソングは剣を巻き取られ、チーネが仰向けになって目の前から消えたので、逆に驚いて楕円形のスペースから前に乗り出して谷底を見下ろした。
妖精は危機に直面すると、特殊な分泌物を発して耳の花冠が開き、メシベがオシベに受粉して体が縮小し、蝶の羽で飛ぶと聞いているが見た事はない。
「チーネ!」
ソングは谷底へ落ちたかと心配して四つん這いになって叫んだ。
しかしその時、岩橋の下から蜜蜂の剣先が伸びてきて胸をチクっと刺す。
「呼んだ?ソング」
チーネは両足のつま先を岩の突起に引っ掛け、逆さまになってぶら下がっていたのである。ソングの剣を左手に持ち、右手に持った蜜蜂の剣でソングが下を覗き込んだ瞬間に刺した。
「い、いや。呼んでない。空耳だ……」
チーネが見上げる微笑みと、谷底の景色がぼやけて歪んで見えた。蜜蜂の毒針に、神経が麻痺してソングは焦って向きを変えた。
『まだ、負けてない。絶対、先にゴールしてやる……』
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