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第一章・マンダーの呪い
戦士の卒業試験
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『チーネ、俺に卒業試験を受けさせてくれ。そして俺が勝ったら、SEXしょうぜ』
チーネはその言葉を聞いてドキドキしたが、指南役として余裕の表情でソングに微笑みかけた。
「いいでしょう。でもチーネに勝つなんて無理だと思う。それにソングの今の力じゃ卒業試験は危険だぞ。妖精だって、失敗して命を無くす者もいるからね」
「俺が人間だからって、甘く見てるんだろ?とにかく俺に勝ったら、SEXすると約束しろ」
「いいでしょう。SEXを懸けて戦いましょう」
そう言ってチーネも甘い想像を脱ぎ捨て、本気モードのスイッチを入れた。妖精の戦士、剣の指南役としてのプライドに懸けてソングを負かす。
「可愛がってあげるわよ」
不敵な表情でソングを睨み付け、岩壁の棚に置いた甲虫の胸当てと厚手のスリットを腰に装着する。
「ソング、武器を選びなさい」
奥の収納庫に武器が常備してあり、防具とナイフ、剣と弓と槍が数種類並んでいる。妖精は盾は使わないので、二種類の武器を使用するのが通常であるが、ソングは使い慣れた少し重めの剣を選んで甲虫の防具を装着した。
チーネは一番軽くて細い剣。妖精の熟練者しか使いこなせない蜜蜂の剣を手にして先に歩き出す。
絶壁の崖の両側を結ぶ岩橋の中央に対戦スペースがあり、三十センチ幅しかない足場をチーネが背中に剣を装着して平然と歩いて行く。
ソングはその後ろ姿をチラッと見て、ゆっくりと幅の狭い橋を踏み出した。下は深い谷底で、チーネのお尻を眺める余裕なんてない。
『足を踏み外したら、戦う前に死ぬな』
SEXを体験しない前に人生が終わってしまう。ソングはそれだけは嫌だと戦いに全神経を集中した。
岩石の天然橋は全長で百メートル程あり、中央に三メートル程の楕円形のスペースがある。妖精の戦士の卒業試験はその場所で対面して戦い、相手を退けるか切り倒して前に進み、逆側の崖まで先にたどり着いた者が勝者だ。
『ゴールは遠いが、チーネへの想いがアソコ、いやソコにある……』
高所の平均台のような狭い場所では身軽な妖精が有利だが、ソングもチーネにしごかれ、五年間厳しいトレーニングに励み、人間離れした力を身に付けている。
『初めて見た時から、ずっとチーネが好きだった』
初恋が妖精だなんて変な話だが、ソングはチーネに恋をして、母の死を乗り越えて頑張ってきたのである。いつの日か、先生を超えて同等の立場で愛し合うことを目標にし、夜な夜なエッチな想像をして初体験を夢見た。
チーネが早足に対決の場所、楕円形のスペースの端に着くと、背中の剣を抜いてソングの方に振り向いた。
「遅いわよ。ソング」
足元を見ながら慎重に進むソングに、チーネが手招きをして挑発している。
前屈みになって右足を前に出しているので、スリットから太ももが露わになったが、ソングはそれどころではなかった。
両手を広げてバランスを取りながら、やっと楕円形のスペースにたどり着く。
「ゼツリの息子の力を見せてもらおうかしら?」
「ふん、父は関係ないぜ。俺は愛の為に戦う」
実は怖がっているように見せたのは、ソングの作戦だった。油断させて、一気にチーネを飛び越えてゴールに突っ走る作戦だ。
「俺はこの異世界に来て、チーネに出逢えてラッキーだったと思っている。チーネが好きだから、この対決を申し出た。俺が目指すのは父ではなく、愛の戦士だからな」
そう言って、いきなり上段から剣を振り下ろして飛び上がり、チーネの頭上で一回転して三十センチ幅の踏み台に両手を広げて見事に着地した。
『完璧……』
チーネが低く構え、ソングの剣を受ける隙に、一瞬にして頭上を飛び越えてダッシュする。
「セコイぞ」
しかし現実はそれほど甘くなく、ソングの思惑はハズレ、着地してすぐにお尻を刺されて海老反りになって足を止めた。
「ケツ刺すな。便座に座れなくなるだろ」
ソングは振り返って突き出される剣を跳ね返し、足場を確保する為に必死で剣を振るってチーネを押し返し、楕円形のスペースへ戻った。
飛び越える作戦は成功したが、チーネに背中を見せる事は危険だった。
「クソッ。蜂の大群に襲われてるみたいだ」
鋭い剣先がソングの顔面を襲い、左右に顔を振ってギリギリで躱している。
「お尻じゃなくて、首筋に刺して終わらせる事もできたのよ。もっと正々堂々と勝ち取りなさい。ゴールとチーネをね」
チーネが親指を自分の股に向け、そんな簡単じゃないわよと嘲笑っている。
しかし、チーネもソングが嫌いではなかった。
最初は人間の少年の指南役を祖母に頼まれて嫌がっていたが、教えているうちにソングの無邪気で素直な性格に惹かれた。
『君には傲慢な神族にない優しさと、謙虚で真面目な探究心がある。チーネだって、いつしかソングを大好きになってたよ』
それにソングは才能を秘めている。もっと強くなって、チーネを超えるかもしれない。
『でもそれはまだ先の話。チーネを倒すのはまだムリだよ』
チーネはその言葉を聞いてドキドキしたが、指南役として余裕の表情でソングに微笑みかけた。
「いいでしょう。でもチーネに勝つなんて無理だと思う。それにソングの今の力じゃ卒業試験は危険だぞ。妖精だって、失敗して命を無くす者もいるからね」
「俺が人間だからって、甘く見てるんだろ?とにかく俺に勝ったら、SEXすると約束しろ」
「いいでしょう。SEXを懸けて戦いましょう」
そう言ってチーネも甘い想像を脱ぎ捨て、本気モードのスイッチを入れた。妖精の戦士、剣の指南役としてのプライドに懸けてソングを負かす。
「可愛がってあげるわよ」
不敵な表情でソングを睨み付け、岩壁の棚に置いた甲虫の胸当てと厚手のスリットを腰に装着する。
「ソング、武器を選びなさい」
奥の収納庫に武器が常備してあり、防具とナイフ、剣と弓と槍が数種類並んでいる。妖精は盾は使わないので、二種類の武器を使用するのが通常であるが、ソングは使い慣れた少し重めの剣を選んで甲虫の防具を装着した。
チーネは一番軽くて細い剣。妖精の熟練者しか使いこなせない蜜蜂の剣を手にして先に歩き出す。
絶壁の崖の両側を結ぶ岩橋の中央に対戦スペースがあり、三十センチ幅しかない足場をチーネが背中に剣を装着して平然と歩いて行く。
ソングはその後ろ姿をチラッと見て、ゆっくりと幅の狭い橋を踏み出した。下は深い谷底で、チーネのお尻を眺める余裕なんてない。
『足を踏み外したら、戦う前に死ぬな』
SEXを体験しない前に人生が終わってしまう。ソングはそれだけは嫌だと戦いに全神経を集中した。
岩石の天然橋は全長で百メートル程あり、中央に三メートル程の楕円形のスペースがある。妖精の戦士の卒業試験はその場所で対面して戦い、相手を退けるか切り倒して前に進み、逆側の崖まで先にたどり着いた者が勝者だ。
『ゴールは遠いが、チーネへの想いがアソコ、いやソコにある……』
高所の平均台のような狭い場所では身軽な妖精が有利だが、ソングもチーネにしごかれ、五年間厳しいトレーニングに励み、人間離れした力を身に付けている。
『初めて見た時から、ずっとチーネが好きだった』
初恋が妖精だなんて変な話だが、ソングはチーネに恋をして、母の死を乗り越えて頑張ってきたのである。いつの日か、先生を超えて同等の立場で愛し合うことを目標にし、夜な夜なエッチな想像をして初体験を夢見た。
チーネが早足に対決の場所、楕円形のスペースの端に着くと、背中の剣を抜いてソングの方に振り向いた。
「遅いわよ。ソング」
足元を見ながら慎重に進むソングに、チーネが手招きをして挑発している。
前屈みになって右足を前に出しているので、スリットから太ももが露わになったが、ソングはそれどころではなかった。
両手を広げてバランスを取りながら、やっと楕円形のスペースにたどり着く。
「ゼツリの息子の力を見せてもらおうかしら?」
「ふん、父は関係ないぜ。俺は愛の為に戦う」
実は怖がっているように見せたのは、ソングの作戦だった。油断させて、一気にチーネを飛び越えてゴールに突っ走る作戦だ。
「俺はこの異世界に来て、チーネに出逢えてラッキーだったと思っている。チーネが好きだから、この対決を申し出た。俺が目指すのは父ではなく、愛の戦士だからな」
そう言って、いきなり上段から剣を振り下ろして飛び上がり、チーネの頭上で一回転して三十センチ幅の踏み台に両手を広げて見事に着地した。
『完璧……』
チーネが低く構え、ソングの剣を受ける隙に、一瞬にして頭上を飛び越えてダッシュする。
「セコイぞ」
しかし現実はそれほど甘くなく、ソングの思惑はハズレ、着地してすぐにお尻を刺されて海老反りになって足を止めた。
「ケツ刺すな。便座に座れなくなるだろ」
ソングは振り返って突き出される剣を跳ね返し、足場を確保する為に必死で剣を振るってチーネを押し返し、楕円形のスペースへ戻った。
飛び越える作戦は成功したが、チーネに背中を見せる事は危険だった。
「クソッ。蜂の大群に襲われてるみたいだ」
鋭い剣先がソングの顔面を襲い、左右に顔を振ってギリギリで躱している。
「お尻じゃなくて、首筋に刺して終わらせる事もできたのよ。もっと正々堂々と勝ち取りなさい。ゴールとチーネをね」
チーネが親指を自分の股に向け、そんな簡単じゃないわよと嘲笑っている。
しかし、チーネもソングが嫌いではなかった。
最初は人間の少年の指南役を祖母に頼まれて嫌がっていたが、教えているうちにソングの無邪気で素直な性格に惹かれた。
『君には傲慢な神族にない優しさと、謙虚で真面目な探究心がある。チーネだって、いつしかソングを大好きになってたよ』
それにソングは才能を秘めている。もっと強くなって、チーネを超えるかもしれない。
『でもそれはまだ先の話。チーネを倒すのはまだムリだよ』
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