百色学園高等部

shine

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生徒会

就寝

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「先輩っ。ちょっ。もっ、離れてくださいっ」

「別にいいじゃん~唯利ももっとこっちにきなよ~」


「遠慮させていただきます!」





「ベッドは広いとはいえ、枕は一つしかないんだからな?こっちこいって」


「…………。」



それはそう。

個室だから、ベッドも毛布も枕も一つずつ。

だから、ベッドと枕も毛布も半分使わせてもらってるんだけど…………。



なんか、先輩のイケメンの顔見るの辛いし、顔見合わせるのもなんか、気まずいし、反対方向向いて小さく寝てたら、


後ろから腕が延びてきて、真ん中へ引きずり込まれる。


この手、振りほどいてくれないかな~。ずっと俺のお腹押さえてる気??


てか、なんか、俺の首もとになんか、違和感が…


「お、俺のシャンプーの匂いがするわ」


えっ。匂い嗅がれてんの?


「…………!!!」


「ぐっ…………唯利、それは痛いって!!」



あっはっは、肘鉄してやったわ。
後ろ向きだからよくわかんなかったけど、お腹に結構入ったみたいだわ笑

「あっすみませ~ん。ちょっと身動ぎしたらあたっちゃって~」


必殺、

すっとぼけ~♪


「嘘だろ…………まだ痛ぇ……」


まだ腹を押さえて震えてる。

なんか、ちょっと申し訳ないけど、
先輩そのまんまにして、
毛布を俺側に引っ張って(つまり先輩にかかる毛布が少なくなるようにして)……

「おい、それはないだろ」



おや、器用に布団の中に入ってきた。

まあ、先輩の布団だし、無視して寝よう


「…………。」

「…………。」


「……………………。」

「……………………。」


寝れない……。

すっごい無言の時間。





「そういやお前、生徒会は慣れたか…………??」

さっきとはちょっと声色が違う、真剣な声。

「う~ん、まぁ、ある程度は」

結構子供っぽいちょっかいをかけてくる先輩だけど、生徒会入ったばかりの俺を心配してくれるってことは、
下級生思いのいい先輩なのかな?


「なんで会計選んだんだ?」


「いや、明海先輩しか声かかんなかったからですけど……」


明海先輩から生徒会入らないかって言われたんだよね。その後俺が一方的に避けちゃってたんだけど、…………申し訳ない……。

「ふ~ん。じゃあ、俺が声かけてたら副会長やったか??」

「まぁ……。あり得なくはないですかね。でも、副会長って一年生はなれないんじゃないんですか?」

「いや、なれるよ。翔(今の会長)は一年からなってただろ??」


「たしかに」


まあ、あの頃は新聞部やら写真部からの襲撃を避けて学校内隠れまわってたから、明海先輩以外の他の先輩たちは声かけることはできなかっただろうけど。


「本当は俺も誘いたかったんだけどなぁ~…」



いや、双子先輩達がいるやん。



「お前、明海のこと好きか?」


なにさ。突然に??

明海先輩ね。
呼び捨てにしてるんだ。まあ、そうだよね。蓮先輩と明海先輩同学年だもんね。

「え、まぁ………。いい先輩ですよね」



うん。優しい!!そして言動が美しい!
理想の人間像かもしれん。



「じゃなくて、恋愛感情としては?」



「へっ。はいっ!?!?恋愛、感情~!!?」



な、な、なに言ってんだ、この人は!

恋愛感情とか、好きとかそもそも考えたことないから!!



「いやー。結構仲良すぎだよなー。寮の共有スペースでいつも一緒に朝食とってるしー。」

「え~。いつもじゃないですよ~よく一緒にいるだけですよ~」

「ふーん。恋愛感情ないのか………ならいっか(小声)…………」

「ないですよ~」



そうそう。
確かに一緒にご飯食べたり、先輩の掃除とか手伝ってるけど、

それは俺から声かけて…………


あれ、俺から声かけてるだけで、明海先輩から朝食とか誘われたことないや…………。

もしかして、明海先輩、俺のこと鬱陶しく思ってたりしないかな…………嫌われてたり…………いや、そんなことナイトオモウ…………



うん。嫌われてないよ!嫌ってたら、俺と一緒にご飯食べてくれないでしょ!



でも、これから話しかける回数券少なめにしようかな~毎回付きまとってうざいとか思われたら嫌だし…………



あー。この前の俺、うざかったかなーもうちょっとスキンシップ減らした方がいいかなー




なんて悶々と、

考えてよく寝れない唯利でした。

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