41 / 41
【スピンオフ】みとりくともだちサブチャンネルvol.1
2
しおりを挟む
「全部やってあげるから、理空はニコニコしてて?」
「ち、近いっよ、顔がっ」
「そう? いつもよりは遠慮してるつもりだけどな。一応人前だし」
[妄想がwwwはかどるwwwww]
[いつもはどんな距離でしゃべってるんだろ。。。]
「いつもは、結構ゼロ距離でしゃべってます。家でまったりのときは、ソファでバックハグしながら映画見たりとか」
「そ、そういうの言わないで……恥ずかしい」
「なんでよ。BL杯のときと同じでしょ」
「全然違うよ。あれは演技っていう前提で」
「演技をしているという演技だった」
[圧倒的真実w]
[すみません、そのBL杯ってやつ、どこかで見られますか?]
[リアルタイムの配信オンリーだったから、今はもう見れないよ~]
[残念!!見たかった!!!]
チャットが盛り上がるなか、慶介は手際よく網の全面に肉を置いていく。
もくもくと煙が上がって、網を挟んで向こう側に置いてあるスマホにも容赦なくかかっている。
「あ、水戸くん。カメラの位置変えていい? ちょっと見づらくなっちゃってるかも」
「そのままでいいよ。ていうか、そのために焼き肉にしたんだから」
「へ?」
慶介はようやくソファに座ると、そのまま理空の顔を固定するように両手で挟んで、キスをした。
「う!? ちょっ、みとく、んっ」
「……かわい」
「み、見えちゃ……」
[見えねーーーーーー!!!!www]
[煙がぁ、けむりがじゃまだよぉ]
[やりおる水戸慶介w]
焼き肉の煙で画面がぼかされた結果、配信されているのは、なんとなくイチャイチャしている動きが見える程度のふたりだ。
「ん、水戸く、……ぷぁ」
「うん? なあに?」
「おにく、おにくひっくり返さないと」
「まだだよ、タンはちょっと時間かかるから」
「んぅ……、き、キスの仕方が、全然人前用じゃなぃ」
[急に突風吹けお願いします!!!!]
[排気口がんばれ!!!]
[やばい。。BLとか全く興味なかったのになんか扉開きそう]
[ようこそこちらの世界へ]
炎の熱気のせいなのか、恥ずかしいからなのか、理空の顔は真っ赤だ。
慶介が肉をひっくり返す拍子にできた煙のすき間から、涙目の理空がちらりと映る。
「口の中が焼き肉の味になっちゃう前に、もうちょっとだけ理空を味わっておきたいなー」
恥ずかしい。
……が、ここでひとつ、理空は大事なことに思い至る。
もしかしたらこれは、ニューヨーク行きへの準備なのかもしれない。
ここで本物のカップルだということを証明できれば、慶介がハリウッド俳優の仲間入りを果たすことができるのだとしたら。
理空はぎゅうっと目をつむり、恥ずかしさに耐えながら言った。
「み、みとくん……好き」
「ん? あはは、どうしたの。甘えたくなった?」
「そぅ。いつもはいっぱい好きって言ってるのに、配信のときは恥ずかしがって言わないとか、視聴者さんをだましてるみたいになっちゃうのかな、って思って」
「いつもどおりにしたい?」
「うん……」
理空は慶介に密着し、こてんと首をかしげて、慶介の肩に頭を乗せる。
「みとくん、すきー……」
[ヴッッッ……!!!]
[はあーーーーーやばい、心臓がッ心臓が]
チャット欄では多数の視聴者が発作を起こし、大量のスパチャが送られてきているのだが、理空は気づかない。
いつもどおりの姿勢が幸せすぎて、ふわふわしてしまう。
「理空、大変だ。ツイッターのトレンドに『みとりく』って入ってるらしいよ。ほら、視聴者さんが」
「すごいね、水戸くん」
「いや、俺じゃないでしょ」
[チャンネル名、変えなねw ともだちじゃないからw]
[ともだちチャンネル、まさかのvol.1で終了www]
[森山理空がまた伝説を作ってしまった…………]
慶介は目を伏せ、静かに理空に口づける。
かっこいい顔を至近距離で見て、胸がキュンキュンしてしまう。
もう半年も付き合ってるのに、ずーっと初日にキスされたときみたいだ。
理空は、侵入してきた慶介の舌を受け入れながら、テーブルの下で手を繋ぐ。
「は……、んぅ、」
「理空、だーいすき」
新しいチャンネル名を考える。
【みとりくだいすきチャンネル】とかでいいかな?
Fin.
「ち、近いっよ、顔がっ」
「そう? いつもよりは遠慮してるつもりだけどな。一応人前だし」
[妄想がwwwはかどるwwwww]
[いつもはどんな距離でしゃべってるんだろ。。。]
「いつもは、結構ゼロ距離でしゃべってます。家でまったりのときは、ソファでバックハグしながら映画見たりとか」
「そ、そういうの言わないで……恥ずかしい」
「なんでよ。BL杯のときと同じでしょ」
「全然違うよ。あれは演技っていう前提で」
「演技をしているという演技だった」
[圧倒的真実w]
[すみません、そのBL杯ってやつ、どこかで見られますか?]
[リアルタイムの配信オンリーだったから、今はもう見れないよ~]
[残念!!見たかった!!!]
チャットが盛り上がるなか、慶介は手際よく網の全面に肉を置いていく。
もくもくと煙が上がって、網を挟んで向こう側に置いてあるスマホにも容赦なくかかっている。
「あ、水戸くん。カメラの位置変えていい? ちょっと見づらくなっちゃってるかも」
「そのままでいいよ。ていうか、そのために焼き肉にしたんだから」
「へ?」
慶介はようやくソファに座ると、そのまま理空の顔を固定するように両手で挟んで、キスをした。
「う!? ちょっ、みとく、んっ」
「……かわい」
「み、見えちゃ……」
[見えねーーーーーー!!!!www]
[煙がぁ、けむりがじゃまだよぉ]
[やりおる水戸慶介w]
焼き肉の煙で画面がぼかされた結果、配信されているのは、なんとなくイチャイチャしている動きが見える程度のふたりだ。
「ん、水戸く、……ぷぁ」
「うん? なあに?」
「おにく、おにくひっくり返さないと」
「まだだよ、タンはちょっと時間かかるから」
「んぅ……、き、キスの仕方が、全然人前用じゃなぃ」
[急に突風吹けお願いします!!!!]
[排気口がんばれ!!!]
[やばい。。BLとか全く興味なかったのになんか扉開きそう]
[ようこそこちらの世界へ]
炎の熱気のせいなのか、恥ずかしいからなのか、理空の顔は真っ赤だ。
慶介が肉をひっくり返す拍子にできた煙のすき間から、涙目の理空がちらりと映る。
「口の中が焼き肉の味になっちゃう前に、もうちょっとだけ理空を味わっておきたいなー」
恥ずかしい。
……が、ここでひとつ、理空は大事なことに思い至る。
もしかしたらこれは、ニューヨーク行きへの準備なのかもしれない。
ここで本物のカップルだということを証明できれば、慶介がハリウッド俳優の仲間入りを果たすことができるのだとしたら。
理空はぎゅうっと目をつむり、恥ずかしさに耐えながら言った。
「み、みとくん……好き」
「ん? あはは、どうしたの。甘えたくなった?」
「そぅ。いつもはいっぱい好きって言ってるのに、配信のときは恥ずかしがって言わないとか、視聴者さんをだましてるみたいになっちゃうのかな、って思って」
「いつもどおりにしたい?」
「うん……」
理空は慶介に密着し、こてんと首をかしげて、慶介の肩に頭を乗せる。
「みとくん、すきー……」
[ヴッッッ……!!!]
[はあーーーーーやばい、心臓がッ心臓が]
チャット欄では多数の視聴者が発作を起こし、大量のスパチャが送られてきているのだが、理空は気づかない。
いつもどおりの姿勢が幸せすぎて、ふわふわしてしまう。
「理空、大変だ。ツイッターのトレンドに『みとりく』って入ってるらしいよ。ほら、視聴者さんが」
「すごいね、水戸くん」
「いや、俺じゃないでしょ」
[チャンネル名、変えなねw ともだちじゃないからw]
[ともだちチャンネル、まさかのvol.1で終了www]
[森山理空がまた伝説を作ってしまった…………]
慶介は目を伏せ、静かに理空に口づける。
かっこいい顔を至近距離で見て、胸がキュンキュンしてしまう。
もう半年も付き合ってるのに、ずーっと初日にキスされたときみたいだ。
理空は、侵入してきた慶介の舌を受け入れながら、テーブルの下で手を繋ぐ。
「は……、んぅ、」
「理空、だーいすき」
新しいチャンネル名を考える。
【みとりくだいすきチャンネル】とかでいいかな?
Fin.
31
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(4件)
あなたにおすすめの小説
わがまま放題の悪役令息はイケメンの王に溺愛される
水ノ瀬 あおい
BL
若くして王となった幼馴染のリューラと公爵令息として生まれた頃からチヤホヤされ、神童とも言われて調子に乗っていたサライド。
昔は泣き虫で気弱だったリューラだが、いつの間にか顔も性格も身体つきも政治手腕も剣の腕も……何もかも完璧で、手の届かない眩しい存在になっていた。
年下でもあるリューラに何一つ敵わず、不貞腐れていたサライド。
リューラが国民から愛され、称賛される度にサライドは少し憎らしく思っていた。
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
姉が結婚式から逃げ出したので、身代わりにヤクザの嫁になりました
拓海のり
BL
芳原暖斗(はると)は学校の文化祭の都合で姉の結婚式に遅れた。会場に行ってみると姉も両親もいなくて相手の男が身代わりになれと言う。とても断れる雰囲気ではなくて結婚式を挙げた暖斗だったがそのまま男の家に引き摺られて──。
昔書いたお話です。殆んど直していません。やくざ、カップル続々がダメな方はブラウザバックお願いします。やおいファンタジーなので細かい事はお許しください。よろしくお願いします。
タイトルを変えてみました。
ドジで惨殺されそうな悪役の僕、平穏と領地を守ろうとしたら暴虐だったはずの領主様に迫られている気がする……僕がいらないなら詰め寄らないでくれ!
迷路を跳ぶ狐
BL
いつもドジで、今日もお仕えする領主様に怒鳴られていた僕。自分が、ゲームの世界に悪役として転生していることに気づいた。このままだと、この領地は惨事が起こる。けれど、選択肢を間違えば、領地は助かっても王国が潰れる。そんな未来が怖くて動き出した僕だけど、すでに領地も王城も策略だらけ。その上、冷酷だったはずの領主様は、やけに僕との距離が近くて……僕は平穏が欲しいだけなのに! 僕のこと、いらないんじゃなかったの!? 惨劇が怖いので先に城を守りましょう!
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
かわいすぎます🤦♀️
しかも私の大好きなカップル配信要素が沢山あってしかも視聴者のリアクションもある…!素晴らしいです。
最高ですありがとうございました😭💗
2人の配信とか視聴者の反応また見たいです🥳
SNSの反応とかインタビューとか色々芸能人らしい事をしてる2人の話とかも見てみたいです👀︎💕︎
妄想が止まりません…😂
最後に素敵な作品をありがとうございました🙇♂️
お読みいただきましてありがとうございました! 配信系ははじめて書いたのですが、楽しんでいただけたようでうれしいです。
短いですがおまけ話を書いているところなので、アップされたらぜひ読んでみてください。
オワラナイデ....!!オワラナイデ....!!!
その後のゲームチャンネルのお姉様方との絡みと、友達(カップル)チャンネルの様子を!!!!!
お願いします........お願いします........オワラナイデ............
最後までお読みいただきましてありがとうございました! スピンオフでともだちチャンネルのおまけ話を書いてみようかなと思うのですが、続きを書くことを全く想定していなかったのと、他の作品のスピンオフもたまっているので、少しお時間いただいてしまうかもしれません。気長にお待ちいただけますと幸いです
果てしなく、イイ................
もう............コメントのお姉様方と同じ反応しかしてないし、自分が『コメントのお姉様方』になれない事実がしんどい。
あぁ........もう終わってしまうというの....?可愛い........可愛いよぉ............こんな素敵な作品ありがとうございますありがとうございます............
お読みいただいてありがとうございます! 7日で終わってしまうシステムなので、結末が近づいておりますが、お姉さま方の気持ちになって応援していただいているということでうれしいです