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出会い編

第6話 それは作り話のようで

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 僕には、じいちゃんがいた。

 僕が物心ついた頃にはもういなかったけど、父さんがよく話してくれたから、よく知っている。じいちゃんは、カナリア出身ではないらしい。
 
 うちの村にきたじいちゃんが、そこで今のばあちゃんと会って、そのまま結婚にまで至ったらしい。
 
 確か、じいちゃんの故郷は……なんだったけか、………忘れてしまった。
 
 そして少なくともじいちゃんは、ばあちゃんと会った時にはもう親がいなかったとばあちゃんが言っていた。
 そして、ばあちゃんの親も、魔物にやられたらしい。
 お互い孤独感を埋めるために結婚したんだよぉ、っておばあちゃんは何度も何度も教えてくれた。


 そして、なによりも僕が印象に残っているのは、じいちゃんがを使えたらしい、ということだ。

 じいちゃんは、初期ギルドの団人だったそうで、旅も、ギルドに所属して、していたらしい。

 ………じいちゃんはどんな魔法を使ったのだろうか。ばあちゃんに聞こうにも、もうこの世にはいない。

 でも、じいちゃんはすごい人だった、って確信してる。…まぁ、根拠はないけどね。

 でも。あの我流な父ちゃんが、じいちゃんの言葉だけはしっかりと受け継いでいる。
  「正解を作り出せ。」か、

   僕もそんな言葉を子供にむねをは    
   って言えるようになりたいなぁ…


 とりあえず人にとやかく言う前に、自分の管理ができるようにならなきゃな。







……………ここから出よう。
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