2 / 9
将来の夢なんて覚えているほうが少ないはずだ
しおりを挟む
寝る前の僕と、目覚めた後の僕は本当に同じ自分なのだろうか。
寝て、起きてみたら、別人だった、なんてことはないのか。似たようなのを授業でやった。あれは、意識が蝶に移る話だったか。
『胡蝶の夢』だ。結局、どちらが現実だったのか。
いや、蝶と言わずとも、未来や過去の自分に移ることはないのだろうか。
――もし、そんなことがあるとすれば。
今日見た夢は未来の自分だったのかもしれない。
朝、リビングのソファで寝ころび、二度寝に落ちる前に、そんなことを母さんに話したら、「あんた、悪い夢でも見たの?」と笑われた。
「始業式なんだから、孝一も早めに高校へ行きなさい」
母さんの声で我に返る。
それにしても、今の発言はおかしい。今日が始業式だろうが、学校の時間は変わらない。接続詞が間違っている。僕の論理的な反論は、直感的な感情によって抑えられる。
「まあ、できる限りそうするよ」
僕はのろのろと立ち上がり、食パンをトースターに入れる。
母さんは僕の行動に満足したのか、「じゃあ、仕事行ってくるから」という声と共に、リビングの扉を閉めた。
僕は扉に向かって「いってらっしゃい」と声をかけた。
人は死んだら生き返らない。時間は戻らない。意識は一つの体に宿る。全て、抗えない事実。だが、体験できる世界がある。
『夢』
トースターの音。香ばしい食パンの匂い。ふと思う。これが夢だとしたら、現実の僕は今、どこで何をしているのだろうか。
◇ ◇ ◇ ◇
始業式。
僕は新しいクラスの列で開会の挨拶を聞いていた。体育館の出入口から最も遠い、三年九組七番。これが今年の出席番号だった。
体育館は静かとは言い切れないが、騒がしいほどでもなく、周りの先生たちも特に指導をしていない。松尾校長は壇上で定型文のような挨拶をした後、「さて」と本題に入った。力を込めた割には、将来の夢、現実、努力、悔いのない一年、といったありきたりなものだった。
「将来の夢、ね。久しぶりに聞いたな、そんな言葉」
ホームルーム前、独り言のような僕の呟きに、「そうか?」と律儀にも返答があった。後ろの席を向く。発言した当の本人は単行本に目を向けたままだ。表紙は見えないが、横書きの文章から専門書の翻訳版なのだろう。これは、彼に対する経験則。僕は構わず続けた。
「中学までなら将来の夢を書いたりするだろ? でも、高校に入ると書かされるのは志望校。将来の夢なんて書いたことないわけだ」
「将来の夢で志望校が決まるなら一緒だろう」
高木はページを捲りながら答える。相変わらず器用に答えられるものだ。最初こそ「失礼な奴だな」と思っていたが、一度も聞き返さず、正確に返事をしてくるから、そういう奴だと受け入れた。いや、選択科目の時間を除き、三年間同じクラスだから慣れた、が正しい。
選択科目は美術、書道、音楽の中から一科目選ぶもので、僕は音楽。高木は「テストがないから」とか言って、書道を選んでいた。
「そこだよ、そこ。なりたい職業が決まっているなら、良いけどな。決まってない人間はどうすればいいんだって話よ」
「夢の見つけ方か。難しいもんだな。子供の頃、夢とか無かったのか」
僕は思わず窓際の席を見る。女子生徒が一人、文庫本を読んでいた。
「どこを見ているんだ?」
気がつくと、いつの間にか専門書は閉じられていた。高木はちょっとだけ振り返り、すぐ顔を戻すと、僕だけにしか聞こえない声で言った。
「中里か。たしか同じ中学校だったか?」
彼が小声を出すものだから、つられて僕も小声になる。
「昔話したっけ? 良く覚えているな」
「学年で二人しかいないって聞いたぞ。もう一人が中里だったとは初めて知ったが」
「別に隠してはいないさ。ちなみに言うと、保育園から一緒だ」
「幼馴染か。その割には話しているところを見たことがないな」
「小学校含めて、今まで一度も同じクラスになった事ないし、話す機会もないからな。だから驚いているんだよ、『ここで来るか』って」
「たぶん、向こうも同じことを思ってるぞ」
「だろうな」
「一度話しあった方がいいんじゃないのか」
「そんな、すれ違いのカップルみたいなこと言うな。まあ、なるようになるさ」
僕はもう一度ちらりと窓際の席を見る。この高校唯一の幼馴染は文庫本を閉じ、物憂げに外を眺めていた。
「それで、子供の頃の夢はあったのか?」
「平凡なサラリーマン」
「夢がないな」
「高木は平凡の難しさを分かっていないな。普通に就職して、普通に恋愛して、普通に結婚して、普通に子供を養う。現代におけるこの難しさよ」
僕の力説に高木は少し面を食らったようだ。
「……まあ、それが夢でいいなら構わんが」
「おーい、始めるぞ」
チャイムの音と、先生が入ってくるのが同時だった。
午後からは通常の授業が始まった。今日ぐらい半日で終わらせてくれと思うのだが、三年間の授業を秋までに終わらせる予定らしいのは、午前のホームルームで聞いたばかりだ。しかし、理解と感情は別問題。僕は午後いっぱい、『彼女をこれからどう呼ぶべきか』という悩みに捉われていた。小さい頃は『ミキちゃん』と呼んでいたが、流石にこれはない。ならば、高木のように『中里』か。いや、女子の名前を呼ぶのにしては高圧的すぎないか? 第一、実際にそう呼んでいるのは聞いたことがない。なら『中里さん』でどうだ? 無難に違いない。他のクラスメイトならまず間違いない。だが、彼女は幼馴染。実際に呼ばれたとき、どう思うのだろうか。距離を空けられたと思われないか。
結局のところ、今日は彼女と話す機会はなかった。
夜、ベッドの引き出しを開け、卒業アルバムを二冊取り出す。フローリングに胡座をかき、ページを捲る。小学生の時は僕が六年一組で彼女が三組、中学生の時には彼女が三年一組で僕が七組。面白いように端同士のクラスだった。そのまま眺めていると、小学校のアルバムに『将来の夢』という欄を見つけた。下手くそな字で書かれた『科学者』の文字。具体性がないのが子供らしい。忘れていたわけではない。言うのは恥ずかしかった。無邪気なみんなの夢が眩しい。サッカー選手、学校の先生、お花屋、司書。その中でも綺麗な字で書かれた『看護師』の文字が目を引いた。彼女の欄だ。思い出した。遊ぶ機会が減った理由。低学年のころから、彼女は習字教室に通い始めたのだ。
捲る手が止まる。一枚の写真を見つけた。運動会だろうか、お弁当が置かれたレジャーシートに座る二人の子供たち。体操服姿の二人はこちらに向かって笑顔でピースをしていた。こんな写真があったとは。彼女と僕の二人で映る、唯一の写真だった。少しだけ、胸が苦しくなった。
卒業アルバムをそのままに、僕はベッドに倒れ込む。
知らず知らずのうちに変わっていく。気づいた時にはもう遅い。何かできただろうか。彼女とどこかで同じクラスだったら。いや、同じクラスじゃ無くても、時折会う時に挨拶でもしていたら。今日、少しでも彼女と話すことができたかもしれない。思考が沈んでいく。いや、やめよう。こういうのを何と言っただろうか。古文で習ったような。思い出した、反実仮想だ。意味のない後悔の中で生まれる仮定。僕らに変えられるのは未来だけだというのに。ああ、そうだ。決めた。やっぱり、明日、彼女に話しかけよう。薄れゆく意識の中、最後の決意だけははっきりと心に残った。
寝て、起きてみたら、別人だった、なんてことはないのか。似たようなのを授業でやった。あれは、意識が蝶に移る話だったか。
『胡蝶の夢』だ。結局、どちらが現実だったのか。
いや、蝶と言わずとも、未来や過去の自分に移ることはないのだろうか。
――もし、そんなことがあるとすれば。
今日見た夢は未来の自分だったのかもしれない。
朝、リビングのソファで寝ころび、二度寝に落ちる前に、そんなことを母さんに話したら、「あんた、悪い夢でも見たの?」と笑われた。
「始業式なんだから、孝一も早めに高校へ行きなさい」
母さんの声で我に返る。
それにしても、今の発言はおかしい。今日が始業式だろうが、学校の時間は変わらない。接続詞が間違っている。僕の論理的な反論は、直感的な感情によって抑えられる。
「まあ、できる限りそうするよ」
僕はのろのろと立ち上がり、食パンをトースターに入れる。
母さんは僕の行動に満足したのか、「じゃあ、仕事行ってくるから」という声と共に、リビングの扉を閉めた。
僕は扉に向かって「いってらっしゃい」と声をかけた。
人は死んだら生き返らない。時間は戻らない。意識は一つの体に宿る。全て、抗えない事実。だが、体験できる世界がある。
『夢』
トースターの音。香ばしい食パンの匂い。ふと思う。これが夢だとしたら、現実の僕は今、どこで何をしているのだろうか。
◇ ◇ ◇ ◇
始業式。
僕は新しいクラスの列で開会の挨拶を聞いていた。体育館の出入口から最も遠い、三年九組七番。これが今年の出席番号だった。
体育館は静かとは言い切れないが、騒がしいほどでもなく、周りの先生たちも特に指導をしていない。松尾校長は壇上で定型文のような挨拶をした後、「さて」と本題に入った。力を込めた割には、将来の夢、現実、努力、悔いのない一年、といったありきたりなものだった。
「将来の夢、ね。久しぶりに聞いたな、そんな言葉」
ホームルーム前、独り言のような僕の呟きに、「そうか?」と律儀にも返答があった。後ろの席を向く。発言した当の本人は単行本に目を向けたままだ。表紙は見えないが、横書きの文章から専門書の翻訳版なのだろう。これは、彼に対する経験則。僕は構わず続けた。
「中学までなら将来の夢を書いたりするだろ? でも、高校に入ると書かされるのは志望校。将来の夢なんて書いたことないわけだ」
「将来の夢で志望校が決まるなら一緒だろう」
高木はページを捲りながら答える。相変わらず器用に答えられるものだ。最初こそ「失礼な奴だな」と思っていたが、一度も聞き返さず、正確に返事をしてくるから、そういう奴だと受け入れた。いや、選択科目の時間を除き、三年間同じクラスだから慣れた、が正しい。
選択科目は美術、書道、音楽の中から一科目選ぶもので、僕は音楽。高木は「テストがないから」とか言って、書道を選んでいた。
「そこだよ、そこ。なりたい職業が決まっているなら、良いけどな。決まってない人間はどうすればいいんだって話よ」
「夢の見つけ方か。難しいもんだな。子供の頃、夢とか無かったのか」
僕は思わず窓際の席を見る。女子生徒が一人、文庫本を読んでいた。
「どこを見ているんだ?」
気がつくと、いつの間にか専門書は閉じられていた。高木はちょっとだけ振り返り、すぐ顔を戻すと、僕だけにしか聞こえない声で言った。
「中里か。たしか同じ中学校だったか?」
彼が小声を出すものだから、つられて僕も小声になる。
「昔話したっけ? 良く覚えているな」
「学年で二人しかいないって聞いたぞ。もう一人が中里だったとは初めて知ったが」
「別に隠してはいないさ。ちなみに言うと、保育園から一緒だ」
「幼馴染か。その割には話しているところを見たことがないな」
「小学校含めて、今まで一度も同じクラスになった事ないし、話す機会もないからな。だから驚いているんだよ、『ここで来るか』って」
「たぶん、向こうも同じことを思ってるぞ」
「だろうな」
「一度話しあった方がいいんじゃないのか」
「そんな、すれ違いのカップルみたいなこと言うな。まあ、なるようになるさ」
僕はもう一度ちらりと窓際の席を見る。この高校唯一の幼馴染は文庫本を閉じ、物憂げに外を眺めていた。
「それで、子供の頃の夢はあったのか?」
「平凡なサラリーマン」
「夢がないな」
「高木は平凡の難しさを分かっていないな。普通に就職して、普通に恋愛して、普通に結婚して、普通に子供を養う。現代におけるこの難しさよ」
僕の力説に高木は少し面を食らったようだ。
「……まあ、それが夢でいいなら構わんが」
「おーい、始めるぞ」
チャイムの音と、先生が入ってくるのが同時だった。
午後からは通常の授業が始まった。今日ぐらい半日で終わらせてくれと思うのだが、三年間の授業を秋までに終わらせる予定らしいのは、午前のホームルームで聞いたばかりだ。しかし、理解と感情は別問題。僕は午後いっぱい、『彼女をこれからどう呼ぶべきか』という悩みに捉われていた。小さい頃は『ミキちゃん』と呼んでいたが、流石にこれはない。ならば、高木のように『中里』か。いや、女子の名前を呼ぶのにしては高圧的すぎないか? 第一、実際にそう呼んでいるのは聞いたことがない。なら『中里さん』でどうだ? 無難に違いない。他のクラスメイトならまず間違いない。だが、彼女は幼馴染。実際に呼ばれたとき、どう思うのだろうか。距離を空けられたと思われないか。
結局のところ、今日は彼女と話す機会はなかった。
夜、ベッドの引き出しを開け、卒業アルバムを二冊取り出す。フローリングに胡座をかき、ページを捲る。小学生の時は僕が六年一組で彼女が三組、中学生の時には彼女が三年一組で僕が七組。面白いように端同士のクラスだった。そのまま眺めていると、小学校のアルバムに『将来の夢』という欄を見つけた。下手くそな字で書かれた『科学者』の文字。具体性がないのが子供らしい。忘れていたわけではない。言うのは恥ずかしかった。無邪気なみんなの夢が眩しい。サッカー選手、学校の先生、お花屋、司書。その中でも綺麗な字で書かれた『看護師』の文字が目を引いた。彼女の欄だ。思い出した。遊ぶ機会が減った理由。低学年のころから、彼女は習字教室に通い始めたのだ。
捲る手が止まる。一枚の写真を見つけた。運動会だろうか、お弁当が置かれたレジャーシートに座る二人の子供たち。体操服姿の二人はこちらに向かって笑顔でピースをしていた。こんな写真があったとは。彼女と僕の二人で映る、唯一の写真だった。少しだけ、胸が苦しくなった。
卒業アルバムをそのままに、僕はベッドに倒れ込む。
知らず知らずのうちに変わっていく。気づいた時にはもう遅い。何かできただろうか。彼女とどこかで同じクラスだったら。いや、同じクラスじゃ無くても、時折会う時に挨拶でもしていたら。今日、少しでも彼女と話すことができたかもしれない。思考が沈んでいく。いや、やめよう。こういうのを何と言っただろうか。古文で習ったような。思い出した、反実仮想だ。意味のない後悔の中で生まれる仮定。僕らに変えられるのは未来だけだというのに。ああ、そうだ。決めた。やっぱり、明日、彼女に話しかけよう。薄れゆく意識の中、最後の決意だけははっきりと心に残った。
0
あなたにおすすめの小説
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【朗報】俺をこっぴどく振った幼馴染がレンカノしてたので2時間15,000円でレンタルしてみました
田中又雄
恋愛
俺には幼稚園の頃からの幼馴染がいた。
しかし、高校進学にあたり、別々の高校に行くことになったため、中学卒業のタイミングで思い切って告白してみた。
だが、返ってきたのは…「はぁ!?誰があんたみたいなのと付き合うのよ!」という酷い言葉だった。
それからは家は近所だったが、それからは一度も話をすることもなく、高校を卒業して、俺たちは同じ大学に行くことになった。
そんなある日、とある噂を聞いた。
どうやら、あいつがレンタル彼女なるものを始めたとか…。
気持ち悪いと思いながらも俺は予約を入れるのであった。
そうして、デート当日。
待ち合わせ場所に着くと、後ろから彼女がやってきた。
「あ、ごめんね!待たせちゃっ…た…よ…ね」と、どんどんと顔が青ざめる。
「…待ってないよ。マイハニー」
「なっ…!?なんであんたが…!ばっかじゃないの!?」
「あんた…?何を言っているんだい?彼女が彼氏にあんたとか言わないよね?」
「頭おかしいんじゃないの…」
そうして、ドン引きする幼馴染と俺は初デートをするのだった。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる