自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

如月 雪名

文字の大きさ
153 / 781
<外伝> 椎名 賢也

椎名 賢也 89 迷宮都市 地下11階 半年経過&シチューのお披露目

 迷宮都市に拠点を移し、早いものでもう半年経っていた。
 沙良に召喚され、異世界へ来てからは約7年。ここまでは大きな怪我や病気もなく、順調に冒険者として活動出来ている。
 リースナーの町では沙良を狙う奴隷商が手を出してきたが、幸い妹に気付かれる前に撃退したしな。
 ダンジョンで再会した旭を仲間にしたので、俺としても心強い味方が増えた。
 それぞれ年齢も上がり、俺と旭は21歳になっている。
 俺達の現在のステータスを、沙良がPCに打ち込み印刷して見せてくれた。

【リーシャ・ハンフリー 19歳】
 レベル 27
 HP 1,344
 MP 1,344
 魔法 時空魔法(ホームLv27・アイテムBOX・マッピングLv27・召喚)
 魔法 火魔法(ファイアーボールLv10、ファイアーアローLv10)
 魔法 水魔法(ウォーターボールLv10、ウォーターアローLv1)
 魔法 土魔法(アースボールLv10、アースアローLv1、アースニードルLv1)
 魔法 風魔法(ウィンドボールLv10、ウィンドアローLv1)
 魔法 氷魔法(アイスボールLv1、アイスニードルLv1)
 魔法 雷魔法(サンダーボールLv1、サンダーアローLv10)
 魔法 闇魔法(ドレインLv0)
 魔法 石化魔法(石化Lv5)
 魔法 魅惑魔法(魅惑Lv0)
 魔法 魅了魔法(魅了Lv0)

【椎名(しいな) 賢也(けんや) 21歳】
 レベル 27
 HP 1,400
 MP 1,400
 魔法 光魔法(ヒールLv10・ホーリーLv10・ライトボールLv10)
 魔法 火魔法(ファイアーボールLv10、ファイアーアローLv10)
 魔法 水魔法(ウォーターボールLv10、ウォーターアローLv1)
 魔法 土魔法(アースボールLv10、アースアローLv1、アースニードルLv1)
 魔法 風魔法(ウィンドボールLv10、ウィンドアローLv1)
 魔法 氷魔法(アイスボールLv1、アイスニードルLv1)
 魔法 雷魔法(サンダーボールLv1、サンダーアローLv10)
 魔法 闇魔法(ドレインLv0)
 魔法 石化魔法(石化Lv5)
 魔法 魅惑魔法(魅惑Lv0)

【旭(あさひ) 尚人(なおと) 21歳】
 レベル 27
 HP 1,260
 MP 1,260
 魔法 時空魔法(アイテムBOX)
 魔法 光魔法(ヒールLv5・ホーリーLv10・ライトボールLv10)
 魔法 火魔法(ファイアーボールLv10、ファイアーアローLv10)
 魔法 水魔法(ウォーターボールLv10、ウォーターアローLv1)
 魔法 土魔法(アースボールLv10、アースアローLv1、アースニードルLv1)
 魔法 風魔法(ウィンドボールLv10、ウィンドアローLv1)
 魔法 氷魔法(アイスボールLv1、アイスニードルLv1)
 魔法 雷魔法(サンダーボールLv1、サンダーアローLv10)
 魔法 闇魔法(ドレインLv0)
 魔法 石化魔法(石化Lv10)
 魔法 魅惑魔法(魅惑Lv0)

 3人共Lv27になり、未習得だった魔法が幾つか増えている。
 俺は光魔法の全てのLvを上限のLv10まで上げる事が出来た。
 Lv30になるまで、あと3Lv。
 俺のマンションに行けるのは9ヶ月先か……。
 攻略速度を早めれば3ヶ月くらいで叶いそうだが、今でも充分奇異の目で見られている。
 これ以上、注目を集めるのは得策じゃないな。
 9ヶ月待てば、確実に自宅がホームに設定可能なら急がなくてもいいだろう。

 月曜日。
 ダンジョン地下11階で午前中は、りんごの収穫にはげむ。
 魔力操作を覚えたいと思っているが、何故なぜかステータスには表記されず悩んでいた。
 沙良のプレゼント用に、宝石を加工した時間もかなりあったはずなんだが……。
 習得方法が間違っているのか、そもそも魔力操作に関する魔法がないのだろう。
 午後からは相変わらずゴブリンを倒しまくる沙良の所為せいで、魔石取りに追われた。

 本日の攻略を終えて安全地帯に戻り、沙良が夕食の準備を始める。
 今日はダンクさんのパーティーと一緒に食べるようだ。
 まぁ、地下10階で一緒だった7パーティーのテントが集まった場所にあるので、結局全員で食事するのと変わらないが、沙良も毎回7パーティー全員の分を作るのは大変なんだろう。
 出来上がった白い・・スープをダンクさんのパーティーに配るのを見て、やっと塩味だけのスープから解放されると思いホッとした。
 渡されたスープを奇妙な顔で受け取ったダンクさんのパーティーは、直ぐに食べようとはせずリーダーの方をチラチラと見ている。
 まるで先に味見してほしいと言ってるみたいだな。
 メンバーが誰も口をつけようとしないので、ダンクさんが作ってくれた沙良に悪いと思ったのか、目をつぶり口を開けた。
 
美味うまい!! なんか色が白い・・けど、とにかくお代わりくれ!」

 ダンクさんの第一声を聞いたメンバー達が、スプーンを手に取りスープを口に入れた瞬間、目を見開く。
 シチュールウを入れたスープを食べるのは初めてだろうから、その味に驚いたんだろう。
 そのまま勢いよく食べ進めるのを見た沙良が、満足そうに笑って答えた。

「今日から、お店で出す新メニューの『シチュー』です。パンが3つ付いて鉄貨8枚(800円)。冬季限定1日50食なので、皆さん食べに来て下さいね~」

 ちゃっかり店の宣伝までしているようだ。

「50食じゃ朝から行かないと食べられないなぁ~」

 限定50食と聞いた冒険者達の残念そうな声が聞こえる。

「なくなる前に食べに行って下さ~い」

 沙良は母親達の作業量を考えてか、シチューの数量を増やす気はなさそうだ。  
 冒険者達の反応を見たところで、俺も食事にしよう。
 今回のシチューもどきには、コカトリスの肉を使っているのか……。
 実家のシチューは、鳥肉が定番だったから沙良が作る時も同じなんだろう。
 俺は豚肉でもいいぞ?
 なんにせよ、塩味スープから変更になったのは大きい。
 店で出すなら企業秘密だと思い、冒険者達も作り方を聞き出そうとはしないだろう。
 この調子で、ビーフシチューやカレーも解禁してくれると助かる。
 更に言うと、この堅いパン問題も解決してくれれば嬉しい。
 そう願いを込め、妹を見ながらガリガリと音を立ててパンを咀嚼そしゃくした。
 俺と目が合った沙良がウインクして見せたので、意志は通じていると思う。 
 パンを作るのは難しいかも知れないが、頑張ってくれ!

 迷宮都市に来て半年。
 支援した10歳以上の子供達は冒険者になり、F級冒険者からE級に上がってモグラの討伐で稼げるようになった。
 家持ちのリーダー達は、寒くないようにと新品のマントを買ってくれたようだ。
 炊き出し時、新しいマントを嬉しそうに着て見せる子供達を、沙良は優しい目で見ていた。
 その後、何か思い付いたような顔をしていたのが気になるが……。
 1年後にはE級からD級になるので、また収入も増えるだろう。
 ダンジョンが攻略出来るC級に上がれば、生活はぐんと楽になる。
 その頃、俺達は迷宮都市にいないかも知れないが、子供達を支援する制度は既に整っているから心配ない。
 たとえ俺達が移動しても、もう路上生活をする子供達はいなくなるだろう。
 沙良の経営している店があるし、迷宮都市のダンジョンは30階まで確認されているため、最終階層まで攻略するには5年くらいかかりそうなので、まだ気が早いかも知れないが……。
 沙良が秘伝として渡している、すき焼のタレとシチュールウの問題が解決するまで妹は迷宮都市を離れようとしないかもな。

 今後も何事もなければいいと思っていた俺達の耳に、新たなクランが出来たと噂が聞こえてきたのは、地下11階の攻略を始めて2ヶ月が過ぎた頃だった。

 -------------------------------------
 お気に入り登録をして下さった方、いいねやエールを送って下さった方とても感謝しています。
 読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
 応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
 これからもよろしくお願い致します。
 -------------------------------------
感想 2,669

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!

akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。 そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。 ※コメディ寄りです。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

家ごと異世界ライフ

もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります

ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。 七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!! 初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。 2024年5月 書籍一巻発売 2025年7月 書籍二巻発売 2025年10月 コミカライズ連載開始

転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~

結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』 『小さいな』 『…やっと…逢えた』 『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』 『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』 地球とは別の世界、異世界“パレス”。 ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。 しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。 神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。 その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。 しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。 原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。 その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。 生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。 初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。 阿鼻叫喚のパレスの神界。 次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。 これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。 家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待! *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈ 小説家になろう様でも連載中です。 第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます! よろしくお願い致します( . .)" *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈

追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~

ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。 そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。 「荷物持ちでもいい、仲間になれ」 その言葉を信じて、俺は必死についていった。 だけど、自分には何もできないと思っていた。 それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。 だけどある日、彼らは言った。 『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』 それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。 俺も分かっていた。 だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。 「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」 そう思っていた。そのはずだった。 ――だけど。 ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、 “様々な縁”が重なり、騒がしくなった。 「最強を目指すべくして生まれた存在」 「君と一緒に行かせてくれ。」 「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」 穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、 世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい―― ◇小説家になろうでも同時連載中です◇