769 / 781
第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第892話 恐竜の魔物が棲む島 双子達の通信魔法 2&性別変化の魔法
★コミカライズの3話が公開されましたので、読んで頂けると嬉しいです!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次に私と母の分のスマホを雅人と遥斗に渡して、通信魔法が掛けられるのを待つ。
このスマホは兄のマンションをホームに設定した際、住民の部屋にあったものだ。
私が使用していた携帯より新しかったので、交換しておいた。
今まで写真と動画しか撮ってないけどね。
通話出来るか確認しようとして、番号を知らない事に気付く。
電話が掛けられなかったため、自分の携帯番号を知る必要がなかったんだけど……。
ずっとガラケーユーザーだった私はスマホの操作方法が分からず、雅人に番号を表示してもらい、母に掛けてみる。
すると隣から着信音が鳴り、通話可能だと証明された。
念のため、設定してもらった2台のスマホを持ちホーム外でも使えるか調べてみよう。
一瞬だけ島に移転し、電話が通じるか試してみたけど着信音は鳴らず、PCと同じ結果に終わった。
「やっぱり、スマホもホーム内しか使えないみたい」
実家に戻って残念そうに呟くと、双子達は納得したように顔を見合わせる。
「だろうね。異世界に居る、雫ちゃんと話してみたかったな」
遥斗は家族より、亡くなってしまった大切な幼馴染が異世界で生きていると知り、気になって仕方ないみたい。
行方不明だった兄の事は、雫ちゃんより優先順位が低いのか……。
双子達を可愛がっていた兄が知れば、落ち込みそうだ。
「じゃあ、最後に性別変化の魔法を試してみましょ!」
「ええっ~、それは必要ないんじゃない?」
「試す意味が分からない」
双子達が嫌がる様子を見て、
「あら、せっかく新しい魔法を与えられたのよ? ホームに居る10日間だけだし、使ってみせてほしいわ」
母が私の提案に賛同してくれた。
どうせ双子達が私達と行動を共にするようになれば、使う事になる能力だ。
事前に調べておいたほうがいい。
母も、それを分かった上で言ってくれたのだろう。
「まぁ、10日だけなら……」
「何で、こんな能力を与えられたんだ? 使う機会もないのに……」
遥斗は渋々、雅人は最後まで抵抗しながらも性別変化の魔法を使用してくれた。
私が召喚する時のような派手な演出はなく、本当に瞬く間に姿が変化する。
顔が変わった双子達を見て、母と私は思わず目を瞠った。
そこに居たのは、私がよく知る生前の幼い頃の二人だった。
可愛らしい女の子にしか見えない……って、今は本当に女の子になってるんだろうけど……。
「まぁまぁ、遥斗も雅人も昔と同じ姿じゃない! やっぱり、そっちのほうがしっくりくるわ」
別人になっていた2人が、若返ったとはいえ元の姿に戻ったのものだから、母は手放しで喜んでいた。
私も懐かしい姿を目にして嬉しくなる。
やっぱり、双子達はこうでなくちゃ。
「今の姿を見てみるといいよ」
私と母の驚きように、目をぱちくりさせている2人の前に姿見を出してあげた。
「ああっ、またこの顔かよ!」
「性別変化した感じがしないね~」
見慣れた自分達の顔を鏡で見て、雅人と遥斗がそれぞれ感想を漏らす。
「でも……なくなっちゃった」
ズボンの上から股の間を触った遥斗が、悲しそうな顔で雅人に視線を送った。
それを受けた雅人も同じように確認したあと、ショックを受けていた。
双子の悲痛な表情に、男性はソレがなくなるとかなり動揺するんだなと他人事のように思う。
逆に考えれば、突然生えたソレを見て私も落ち込みそうだけど……。
12歳じゃ、そこまで劇的な変化はないから下着の準備はしなくていいかな?
でも、子供用のスポーツブラは必要かしら?
そこまで考えて、樹おじさんの時を思い出す。
何か、あまり女性になっても態度が変わらなかったような……。
高級下着を嬉々として選んでたし。
人によって、性別が変わる事による抵抗感が違うのかしら?
「また別人の顔になるよりましでしょ? 新しい能力の検証も済んだし、これからLv上げをしに行こう!」
「えっ? 沙良お姉ちゃんが飛ばされた島に向かうの?」
遥斗の疑問には速攻で否定した。
「そんなわけないじゃない。アイテムBOXに生きたまま魔物が収納されているから、それを出して2人が倒すのよ」
「アイテムBOXに生き物が入ってるのか!」
アイテムBOXの能力を聞いた雅人は、その仕様に驚愕したのか叫び声を上げる。
まぁ普通は入らないと思うだろう。
この世界のアイテムBOXは、かなり性能がいい。
魔物が入るなら、当然人間だって入れられると気付く。
雅人は、まさにそれに思い当たり、これほど驚いてみせたのだと思う。
「姉さん、アイテムBOXを持っているのは知られないようにしろよ」
「大丈夫、ダミー用のマジックバッグを持ってるから」
能力の危険性に対し、優しい弟が忠告してくれる。
遥斗は黙ったまま、そわそわと私を見ていた。
歳の離れた弟2人から心配されて、姉としての矜持が刺激される。
早く冒険者として一人前になるよう、手助けしてあげなくちゃ!
「お母さん、行ってきます。昼には戻ってくるね」
やる気に満ちた私は双子の手を引っ張り、広いグラウンドに移動した。
「倒した事のある魔物を教えてくれる?」
「スライム、ゴブリン、角ウサギ、ウルフくらい」
「剣術や槍術のLvは?」
「剣術はLv10、槍術はLv5だよ」
私の質問に雅人と遥斗が交互に答える。
う~ん、Lv10だとそんなものか……。
やけに剣術のLvが高いのは、王子だから護身術でも習っていたためかも知れない。
しかし、剣かぁ……。
私が持っている性能のいい武器は、シュウゲンさんに鍛えてもらったアダマンタイト製の槍とダンジョンの魔物から入手したターンラカネリの槍だけなんだよね。
いや、待てよ。そういえば、シュウゲンさんに玄武の甲羅から剣を作ってもらう約束をしていたんだった。
あれから随分経っているし、もう出来上がっているんじゃない?
「2人共、剣術Lvが高いから、武器は剣のほうがいいよね?」
「剣は父さんに習っていたから、騎士団長にも筋がいいと褒められた事がある」
私は知らなかったけど、父は双子達に剣術を教えていたらしい。
見た目から暴漢に襲われるのを心配していたんだろうな。
「槍より剣のほうが使い慣れてるよ。王宮には、俺達専用の剣があったんだけど……」
召喚時に持って来れず、遥斗が残念そうにしていた。
「ちょっと待ってね」
『お兄ちゃん、聞こえる?』
『沙良、おはよう』
『シュウゲンさんに代わってほしいの』
『呼んでくる』
魔道具から聞こえた兄の声は、なんだか疲れているようだった。
『沙良ちゃん、代わったぞ』
5分後、シュウゲンさんの声が聞こえてくる。
『以前に渡した玄武の甲羅なんですけど、もう剣は出来てますか?』
『おう、10本製作済みじゃ。ガーグ老と樹君に渡しておるから残りは8本だが、儂も貰えるかの?』
『ええ、双子達を召喚したので2本だけ先にくれませんか?』
『その話は今朝聞いたが、厄介な立場に転生したらしいの。響君が頭を抱えておったわ』
『それなんですけど……召喚した時、与えられた能力に性別変化の魔法があったんですよ。だから、異世界人に見つかる心配はなさそうです』
『それは本当か!? また、奇遇だな……』
『王子二人が消えた事は、もうどうにも出来ませんけど……。一緒に行動する分には、問題ないと思います』
『そうか、分かった。皆に伝えておこう。ちょうどガーグ老の庭にいるから、ルシファーに剣を持たせよう』
『ありがとうございます。5分後にルシファーを呼び出しますね』
『剣には風魔法を付与しておくでの、豆腐みたいにスパスパ切れるじゃろう』
風魔法?
武器に魔法を付与出来るのは知っていたけど、玄武は水属性じゃなかったかしら?
それに、シュウゲンさんのステータスには風魔法がなかったような気がするんだけどなぁ。
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、いいねやエールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
-------------------------------------
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次に私と母の分のスマホを雅人と遥斗に渡して、通信魔法が掛けられるのを待つ。
このスマホは兄のマンションをホームに設定した際、住民の部屋にあったものだ。
私が使用していた携帯より新しかったので、交換しておいた。
今まで写真と動画しか撮ってないけどね。
通話出来るか確認しようとして、番号を知らない事に気付く。
電話が掛けられなかったため、自分の携帯番号を知る必要がなかったんだけど……。
ずっとガラケーユーザーだった私はスマホの操作方法が分からず、雅人に番号を表示してもらい、母に掛けてみる。
すると隣から着信音が鳴り、通話可能だと証明された。
念のため、設定してもらった2台のスマホを持ちホーム外でも使えるか調べてみよう。
一瞬だけ島に移転し、電話が通じるか試してみたけど着信音は鳴らず、PCと同じ結果に終わった。
「やっぱり、スマホもホーム内しか使えないみたい」
実家に戻って残念そうに呟くと、双子達は納得したように顔を見合わせる。
「だろうね。異世界に居る、雫ちゃんと話してみたかったな」
遥斗は家族より、亡くなってしまった大切な幼馴染が異世界で生きていると知り、気になって仕方ないみたい。
行方不明だった兄の事は、雫ちゃんより優先順位が低いのか……。
双子達を可愛がっていた兄が知れば、落ち込みそうだ。
「じゃあ、最後に性別変化の魔法を試してみましょ!」
「ええっ~、それは必要ないんじゃない?」
「試す意味が分からない」
双子達が嫌がる様子を見て、
「あら、せっかく新しい魔法を与えられたのよ? ホームに居る10日間だけだし、使ってみせてほしいわ」
母が私の提案に賛同してくれた。
どうせ双子達が私達と行動を共にするようになれば、使う事になる能力だ。
事前に調べておいたほうがいい。
母も、それを分かった上で言ってくれたのだろう。
「まぁ、10日だけなら……」
「何で、こんな能力を与えられたんだ? 使う機会もないのに……」
遥斗は渋々、雅人は最後まで抵抗しながらも性別変化の魔法を使用してくれた。
私が召喚する時のような派手な演出はなく、本当に瞬く間に姿が変化する。
顔が変わった双子達を見て、母と私は思わず目を瞠った。
そこに居たのは、私がよく知る生前の幼い頃の二人だった。
可愛らしい女の子にしか見えない……って、今は本当に女の子になってるんだろうけど……。
「まぁまぁ、遥斗も雅人も昔と同じ姿じゃない! やっぱり、そっちのほうがしっくりくるわ」
別人になっていた2人が、若返ったとはいえ元の姿に戻ったのものだから、母は手放しで喜んでいた。
私も懐かしい姿を目にして嬉しくなる。
やっぱり、双子達はこうでなくちゃ。
「今の姿を見てみるといいよ」
私と母の驚きように、目をぱちくりさせている2人の前に姿見を出してあげた。
「ああっ、またこの顔かよ!」
「性別変化した感じがしないね~」
見慣れた自分達の顔を鏡で見て、雅人と遥斗がそれぞれ感想を漏らす。
「でも……なくなっちゃった」
ズボンの上から股の間を触った遥斗が、悲しそうな顔で雅人に視線を送った。
それを受けた雅人も同じように確認したあと、ショックを受けていた。
双子の悲痛な表情に、男性はソレがなくなるとかなり動揺するんだなと他人事のように思う。
逆に考えれば、突然生えたソレを見て私も落ち込みそうだけど……。
12歳じゃ、そこまで劇的な変化はないから下着の準備はしなくていいかな?
でも、子供用のスポーツブラは必要かしら?
そこまで考えて、樹おじさんの時を思い出す。
何か、あまり女性になっても態度が変わらなかったような……。
高級下着を嬉々として選んでたし。
人によって、性別が変わる事による抵抗感が違うのかしら?
「また別人の顔になるよりましでしょ? 新しい能力の検証も済んだし、これからLv上げをしに行こう!」
「えっ? 沙良お姉ちゃんが飛ばされた島に向かうの?」
遥斗の疑問には速攻で否定した。
「そんなわけないじゃない。アイテムBOXに生きたまま魔物が収納されているから、それを出して2人が倒すのよ」
「アイテムBOXに生き物が入ってるのか!」
アイテムBOXの能力を聞いた雅人は、その仕様に驚愕したのか叫び声を上げる。
まぁ普通は入らないと思うだろう。
この世界のアイテムBOXは、かなり性能がいい。
魔物が入るなら、当然人間だって入れられると気付く。
雅人は、まさにそれに思い当たり、これほど驚いてみせたのだと思う。
「姉さん、アイテムBOXを持っているのは知られないようにしろよ」
「大丈夫、ダミー用のマジックバッグを持ってるから」
能力の危険性に対し、優しい弟が忠告してくれる。
遥斗は黙ったまま、そわそわと私を見ていた。
歳の離れた弟2人から心配されて、姉としての矜持が刺激される。
早く冒険者として一人前になるよう、手助けしてあげなくちゃ!
「お母さん、行ってきます。昼には戻ってくるね」
やる気に満ちた私は双子の手を引っ張り、広いグラウンドに移動した。
「倒した事のある魔物を教えてくれる?」
「スライム、ゴブリン、角ウサギ、ウルフくらい」
「剣術や槍術のLvは?」
「剣術はLv10、槍術はLv5だよ」
私の質問に雅人と遥斗が交互に答える。
う~ん、Lv10だとそんなものか……。
やけに剣術のLvが高いのは、王子だから護身術でも習っていたためかも知れない。
しかし、剣かぁ……。
私が持っている性能のいい武器は、シュウゲンさんに鍛えてもらったアダマンタイト製の槍とダンジョンの魔物から入手したターンラカネリの槍だけなんだよね。
いや、待てよ。そういえば、シュウゲンさんに玄武の甲羅から剣を作ってもらう約束をしていたんだった。
あれから随分経っているし、もう出来上がっているんじゃない?
「2人共、剣術Lvが高いから、武器は剣のほうがいいよね?」
「剣は父さんに習っていたから、騎士団長にも筋がいいと褒められた事がある」
私は知らなかったけど、父は双子達に剣術を教えていたらしい。
見た目から暴漢に襲われるのを心配していたんだろうな。
「槍より剣のほうが使い慣れてるよ。王宮には、俺達専用の剣があったんだけど……」
召喚時に持って来れず、遥斗が残念そうにしていた。
「ちょっと待ってね」
『お兄ちゃん、聞こえる?』
『沙良、おはよう』
『シュウゲンさんに代わってほしいの』
『呼んでくる』
魔道具から聞こえた兄の声は、なんだか疲れているようだった。
『沙良ちゃん、代わったぞ』
5分後、シュウゲンさんの声が聞こえてくる。
『以前に渡した玄武の甲羅なんですけど、もう剣は出来てますか?』
『おう、10本製作済みじゃ。ガーグ老と樹君に渡しておるから残りは8本だが、儂も貰えるかの?』
『ええ、双子達を召喚したので2本だけ先にくれませんか?』
『その話は今朝聞いたが、厄介な立場に転生したらしいの。響君が頭を抱えておったわ』
『それなんですけど……召喚した時、与えられた能力に性別変化の魔法があったんですよ。だから、異世界人に見つかる心配はなさそうです』
『それは本当か!? また、奇遇だな……』
『王子二人が消えた事は、もうどうにも出来ませんけど……。一緒に行動する分には、問題ないと思います』
『そうか、分かった。皆に伝えておこう。ちょうどガーグ老の庭にいるから、ルシファーに剣を持たせよう』
『ありがとうございます。5分後にルシファーを呼び出しますね』
『剣には風魔法を付与しておくでの、豆腐みたいにスパスパ切れるじゃろう』
風魔法?
武器に魔法を付与出来るのは知っていたけど、玄武は水属性じゃなかったかしら?
それに、シュウゲンさんのステータスには風魔法がなかったような気がするんだけどなぁ。
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、いいねやエールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
-------------------------------------
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!
akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。
そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。
※コメディ寄りです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
家ごと異世界ライフ
もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります
ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。
七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!!
初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。
2024年5月 書籍一巻発売
2025年7月 書籍二巻発売
2025年10月 コミカライズ連載開始
転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~
結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』
『小さいな』
『…やっと…逢えた』
『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』
『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』
地球とは別の世界、異世界“パレス”。
ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。
しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。
神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。
しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。
原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。
その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。
生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。
初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。
阿鼻叫喚のパレスの神界。
次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。
これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。
家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待!
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
小説家になろう様でも連載中です。
第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます!
よろしくお願い致します( . .)"
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~
ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。
そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。
「荷物持ちでもいい、仲間になれ」
その言葉を信じて、俺は必死についていった。
だけど、自分には何もできないと思っていた。
それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。
だけどある日、彼らは言った。
『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』
それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。
俺も分かっていた。
だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。
「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」
そう思っていた。そのはずだった。
――だけど。
ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、
“様々な縁”が重なり、騒がしくなった。
「最強を目指すべくして生まれた存在」
「君と一緒に行かせてくれ。」
「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」
穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、
世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい――
◇小説家になろうでも同時連載中です◇