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<外伝> 椎名 賢也
椎名 賢也 44 ダンジョン 地下7階 悪意の行先 1
地下7階を攻略している最中に、またもや不穏な動きを見せる冒険者が現れた。
ミスリルゴーレムの換金を見られでもしたのか、マジックバッグ狙いのようだ。
そしてあわよくば美人な沙良に、手を付けようとする魂胆が丸見えだ。
若い2人組の冒険者は、カモとして目を付けられやすいのか?
そんな事をするくらいなら、自分でダンジョンを攻略して稼げばいいだろうに。
態々リスクを冒して、脅し取ろうとする気持ちが理解出来ない。
地下7階を2人で攻略している時点で、自分達より強いと何故分からないのか……。
相手は男性6人。
普通に考えたら、自分達の方が有利だと思うんだろうな。
お前らは馬鹿かと言いたい。
性懲りも無く冒険者ギルドを出た後で、付けてきている。
沙良はいつものように人が居ない場所を探して、直ぐにホームの自宅へと戻った。
後を付けていた冒険者達は角を曲がった瞬間、俺達の姿が無くて唖然としている事だろう。
来週は逃がした魚を、どうにか捕まえようとやっきになる筈だ。
自分達の思い通りにならなかったストレスは、相当溜まっているだろう。
そこで諦めてくれれば何の問題も無いが、大抵は2度目3度目と挑戦してくる方が多い。
沙良を、お前達の慰み者なんかにしてたまるか!
日曜日。
スポーツジムに行って一汗かいた後は、自宅に戻って宝石の加工をする。
始めてから6週間で、大分見られるようになってきた。
まだ1カラットのサイズを綺麗に加工するのは難しいが、切子のグラスくらいは出来るんじゃないだろうか?
自分で作った切子のグラスで飲む日本酒は旨そうだが、その前にグラス作りから始めないと無理か……。
あれから解体場の親父に宝石店へ沙良に内緒で行く事が出来ないので、どうにか店主に金曜の攻略終わりの時間に冒険者ギルドで会えないか頼んでみた。
すると店主に確認を取ってくれ、来週なら大丈夫そうだと返事を貰う事が出来た。
先週再び腹を壊した事になった俺の夕食は鳥雑炊だった……。
妹の優しさが色んな意味で身に刺さる。
その日の夜。
夜食にカップラーメンを食べた事は言うまでもない。
翌週月曜日。
地下7階の安全地帯でマジックテントを設置後、ホームで自宅に戻りトイレ休憩を済ませる。
テントから出ると、今まで5個だったテントが1つ増えていた。
先週の冒険者達が地下7階まで出張ってきたらしい。
本当にご苦労な事だ。
今まで夜間に攻略した事もない癖に、しかも地下7階の魔物に対応出来るのか?
俺達の後を付けダンジョン内で襲う心算だろうが、沙良の攻略スピードに付いてくる事は出来ないだろう。
沙良を先頭に安全地帯から移動すると、例の6人組もかなり離れて移動を開始した。
普段地下7階に居ない事で、警戒されると思って慎重に動いている心算か?
地下7階で夜間攻略しようとしている時点で怪しさ満点だ。
ほら、沙良が変な顔をしているじゃないか。
「お兄ちゃん。地下7階って誰も攻略してないんだよね? 今日は冒険者の人が、夜間に攻略を始めるみたいだよ」
くそっ!
沙良が不審に思って聞いてきた。
「冒険者もクランの配送料だけじゃなく、偶には攻略して稼ぎたいんだろう。夜間の方が魔物の数が多いしな」
「そっか、じゃあ魔物の取り合いになる前にミスリルゴーレム全滅させちゃおう!」
俺の苦しい言い訳に単純な妹は納得し、自分達が狙われている可能性に気付いていないようだ。
マッピングで索敵した後、早い者勝ちだと言わんばかりに駆け出した。
そうするともう、後を付いてきていた冒険者は離されるばかりだ。
沙良が欲張りな性格で助かった。
換金額の高いミスリルゴーレムを、ダンジョン内を縦横無尽に走って全滅させていく。
勿論、道中に出てきた魔物も瞬殺してアイテムBOXに収納される。
魔石取りが必要なガーゴイルは、時間が惜しいからと取り敢えずアイテムBOXへ収納。
全てのミスリルゴーレムを狩った後、ガーゴイルを取り出して魔石取りだ。
沙良に魔石の位置を教えてもらいながらライトボールで電子切開していく。
宝石加工の練習の成果か、魔法をより繊細に扱う事が出来るようになった気がする。
今なら石を加工して石像も作れそうだ。
5体のガーゴイルから魔石を取り出すと、沙良が何を考えたのかガーゴイルを再びアイテムBOXに収納した。
「沙良、魔石の無いガーゴイルをどうするんだ?」
疑問に思って尋ねると、
「うん? ガーゴイルって門番のイメージだから、狛犬代わりにアパートの入り口に飾ろうと思って」
はっ!?
またこの妹は、とんでもない事を言い出した!
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お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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ミスリルゴーレムの換金を見られでもしたのか、マジックバッグ狙いのようだ。
そしてあわよくば美人な沙良に、手を付けようとする魂胆が丸見えだ。
若い2人組の冒険者は、カモとして目を付けられやすいのか?
そんな事をするくらいなら、自分でダンジョンを攻略して稼げばいいだろうに。
態々リスクを冒して、脅し取ろうとする気持ちが理解出来ない。
地下7階を2人で攻略している時点で、自分達より強いと何故分からないのか……。
相手は男性6人。
普通に考えたら、自分達の方が有利だと思うんだろうな。
お前らは馬鹿かと言いたい。
性懲りも無く冒険者ギルドを出た後で、付けてきている。
沙良はいつものように人が居ない場所を探して、直ぐにホームの自宅へと戻った。
後を付けていた冒険者達は角を曲がった瞬間、俺達の姿が無くて唖然としている事だろう。
来週は逃がした魚を、どうにか捕まえようとやっきになる筈だ。
自分達の思い通りにならなかったストレスは、相当溜まっているだろう。
そこで諦めてくれれば何の問題も無いが、大抵は2度目3度目と挑戦してくる方が多い。
沙良を、お前達の慰み者なんかにしてたまるか!
日曜日。
スポーツジムに行って一汗かいた後は、自宅に戻って宝石の加工をする。
始めてから6週間で、大分見られるようになってきた。
まだ1カラットのサイズを綺麗に加工するのは難しいが、切子のグラスくらいは出来るんじゃないだろうか?
自分で作った切子のグラスで飲む日本酒は旨そうだが、その前にグラス作りから始めないと無理か……。
あれから解体場の親父に宝石店へ沙良に内緒で行く事が出来ないので、どうにか店主に金曜の攻略終わりの時間に冒険者ギルドで会えないか頼んでみた。
すると店主に確認を取ってくれ、来週なら大丈夫そうだと返事を貰う事が出来た。
先週再び腹を壊した事になった俺の夕食は鳥雑炊だった……。
妹の優しさが色んな意味で身に刺さる。
その日の夜。
夜食にカップラーメンを食べた事は言うまでもない。
翌週月曜日。
地下7階の安全地帯でマジックテントを設置後、ホームで自宅に戻りトイレ休憩を済ませる。
テントから出ると、今まで5個だったテントが1つ増えていた。
先週の冒険者達が地下7階まで出張ってきたらしい。
本当にご苦労な事だ。
今まで夜間に攻略した事もない癖に、しかも地下7階の魔物に対応出来るのか?
俺達の後を付けダンジョン内で襲う心算だろうが、沙良の攻略スピードに付いてくる事は出来ないだろう。
沙良を先頭に安全地帯から移動すると、例の6人組もかなり離れて移動を開始した。
普段地下7階に居ない事で、警戒されると思って慎重に動いている心算か?
地下7階で夜間攻略しようとしている時点で怪しさ満点だ。
ほら、沙良が変な顔をしているじゃないか。
「お兄ちゃん。地下7階って誰も攻略してないんだよね? 今日は冒険者の人が、夜間に攻略を始めるみたいだよ」
くそっ!
沙良が不審に思って聞いてきた。
「冒険者もクランの配送料だけじゃなく、偶には攻略して稼ぎたいんだろう。夜間の方が魔物の数が多いしな」
「そっか、じゃあ魔物の取り合いになる前にミスリルゴーレム全滅させちゃおう!」
俺の苦しい言い訳に単純な妹は納得し、自分達が狙われている可能性に気付いていないようだ。
マッピングで索敵した後、早い者勝ちだと言わんばかりに駆け出した。
そうするともう、後を付いてきていた冒険者は離されるばかりだ。
沙良が欲張りな性格で助かった。
換金額の高いミスリルゴーレムを、ダンジョン内を縦横無尽に走って全滅させていく。
勿論、道中に出てきた魔物も瞬殺してアイテムBOXに収納される。
魔石取りが必要なガーゴイルは、時間が惜しいからと取り敢えずアイテムBOXへ収納。
全てのミスリルゴーレムを狩った後、ガーゴイルを取り出して魔石取りだ。
沙良に魔石の位置を教えてもらいながらライトボールで電子切開していく。
宝石加工の練習の成果か、魔法をより繊細に扱う事が出来るようになった気がする。
今なら石を加工して石像も作れそうだ。
5体のガーゴイルから魔石を取り出すと、沙良が何を考えたのかガーゴイルを再びアイテムBOXに収納した。
「沙良、魔石の無いガーゴイルをどうするんだ?」
疑問に思って尋ねると、
「うん? ガーゴイルって門番のイメージだから、狛犬代わりにアパートの入り口に飾ろうと思って」
はっ!?
またこの妹は、とんでもない事を言い出した!
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