自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

如月 雪名

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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略

第378話 迷宮都市 トレントの活用方法 2

 トレントの鑑定をして貰った後、現在持っているマジックバッグ30㎥を4個出してトレント100本分を提出する。
 このマジックバッグ、小説では同じマジックバッグの中に入らない設定をよくみかけるけど異世界では普通に入って良かったよ。

 1辺の長さが1mもある大きな革製の鞄だから、身長が155cmの私が4個も持って運ぶと奇異に見えてしまう。

 これはマジックバッグの中が別空間になっているから、質量に換算されないのかな?
 マジックバッグを作る事が出来る人は、間違いなく空間魔法を持っている人ね。

 私の能力である時空魔法とはまた別の能力だろうか?

 商業ギルドには摩天楼まてんろうのダンジョンがある都市で売っているマジックバッグ100㎥が幾つかあり、直接資材倉庫に入れる訳ではないみたいだ。

 初めてマジックバッグ100㎥を見たけど、これは持ち運び用の鞄じゃない気がする……。
 長さが私の身長とほぼ同じくらいなんですけど?

 って事は、約1.5mはある。
 使いづらいわ!!
 
 異世界の男性冒険者は2mくらいあるから問題ないのかもしれないけど、私が使用するのは無理そうだ。

 あっ、マジックバッグ30㎥の方に入れておけばよいのか。
  
 100㎥のお値段は幾らするのか……。
 マジックバッグって本当に高いんだよね~。
 30㎥の物でも、金貨410枚(4億1千万円)もするのだ。
 
 提出したトレント100本の預かり証を貰って、再び商業ギルドの応接室に戻ってくる。
 まずは土地の契約を済ませないと。

 カマラさんから提示された値段は、土地代(約300坪)金貨60枚(6千万円)だった。
 そこから商業ギルド会員である割引が1割引かれて、金貨54枚(5千6百万円)。
 
 1坪20万円なら、そう高い値段じゃない。

 私は土地売買契約書に2枚サインをして金貨54枚を支払った。
 後は家の間取りを相談しないと。

「はい、確かにこれで契約成立です」

 カマラさんがそう言って、契約書の1通を渡してくれた。
 失くさないよう、直ぐにアイテムBOXに収納する。

「家の間取りですが、土地の半分を使用して建てて下さい。1階は1部屋で、2階は6部屋でお願いします」

 150坪あれば、1部屋で160人の子供が遊べるだろう。

「はいっ? 1部屋ですか?」

「ええ、あっ柱がないと無理ですか?」 

 私は建築の事はさっぱり分からないけど、異世界では技術的に難しいかも知れない。

「いえ、問題はありませんが……。初めて聞く間取りでしたので、少々驚きました。水回りはどうされますか?」

 これは御不浄のことをやんわりと聞かれているのかしら?
 この世界のトイレは結局一度も使用した事が無いんだけど、リーシャの家でさえ水洗じゃなかった。

 家の中にボットンがあるのは少し嫌かも……。
 
「家の外に作ってもらう事は可能ですか? 利用する人数が多いので、10個くらいあると便利なんですけど……」

「はぁ……。家とは別に10個必要という事でございますね」

 カマラさんは、私の話を聞きながら羊皮紙に家の間取りを記入していく。

「それで2階のお部屋の大きさは、どうなさいますか?」

「全て同じ広さでお願いします」

かしこまりました。工期のご相談ですが、こちらも金額に依ってかなりの差がございます。魔法士に依頼する場合は、最短で約1.5ヶ月。この間取りですと金額は金貨200枚(2億円)程ですが、トレントの資材を提供して頂いておりますので資材分は差し引いた金額になるかと思います。魔法士に依頼しない場合は、約6ヶ月程で金額は金貨100枚(1億円)になります。こちらも最終的に使用したトレントの資材を差し引いた金額になります」

 おおっ、建築にも魔法を使用するのか。
 確かに土魔法が使用出来れば、最初の基礎工事は簡単に済みそうだ。

「早い方でお願いします。お金は先払いした方が良いですか?」

「そうして頂けると助かります。トレントの資材分の差額は、後程返金させて頂く形になりますが宜しいでしょうか?」

「はい大丈夫です」

 私は建築工事請負契約書に2枚サインをして、再び金貨200枚(2億円)をカマラさんに支払った。

「では、これで締結となります」

 契約書を1枚返されたので、先程と同じくアイテムBOXに収納しておく。

「何か不明点等があれば、いつでもおっしゃって下さい」

 土地と家の契約が随分ずいぶん簡単に終わってしまったけど、別にこの家に住む訳じゃないので特に問題にはならないだろう。

 子供達を招待して遊べる家が欲しかっただけだ。
 2階の部屋は、完全なカモフラージュのために作る事にした物だからね。

 あっ、最後に家具職人さんを紹介してもらわなくちゃ!

「カマラさん、家の件とは関係なくて申し訳ないんですが、実は椅子を作りたくてトレントを加工してくれる職人さんを探しているんです」

「ええっと、お客様が椅子を作られるのですか? 注文するのではなく?」

「はい、趣味で家具作りも楽しいかなと思いまして」

「そっ、そうでございますか。トレントの加工が出来る職人は、そう多くはおりません。何せ、非常に硬い材質の物ですから。職人街におります、ガーグ老に依頼するのが宜しいかと存じます。こちらで紹介状を書きますので、少々お待ち下さいませんか?」

「ありがとうございます。よろしくお願いします」

 私がお願いすると、カマラさんは一旦いったん部屋から出ていった。
 トレントの加工は職人でも熟練さんしか出来ないらしい。

 私は魔法を使用して簡単に切断しちゃったけどね~。
 私が作った丸板を見せたら、駄目な気がするよ。

 それにしてもガーグ老と呼ばれる職人さんは、どんな人だろう?
 頑固なお爺さんじゃないといいんだけどなぁ。

 しばらく待っていると、カマラさんが紹介状を持って部屋に入ってくる。

 私はお礼を言って紹介状を受け取り、カマラさんに教えてもらった職人街に向かったのだった。

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