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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第397話 ガーグ老 14 新しい2つの物語&家具職人としての再出発
土曜日の度に息子から聞く御子の話には、楽しい物だけでなく対策を考えなければならない物も多い。
御子が哺乳類系の魔物相手に、魔石取りの練習を始めたと聞いた時は微笑ましいと思ったものだ。
儂らが護衛をしていた時は、植物系の魔物しか魔石取りをしようとせなんだ。
少しずつ冒険者として成長していなさる。
ただ、御二方に内緒でハニービーをテイムされた事を聞いて唖然となった。
ついこの間、シルバーウルフをテイムされたばかりだというに。
調教も済んでない間に2匹目をテイムされるとは予想外だった。
しかも全く違う種族ではないか!
2匹目をテイムする場合は同じ種族にするのが普通だ。
その方が調教が楽であるからだが……。
ハニービーには『ハニー』と名付けられたらしい。
御子よ、その残念なネーミングセンスは本当に姫様譲りのようであるな。
しかしキラービーを統率する立場の魔物をテイムするとなると、相当Lvが高くないと無理だろう。
コロニー全体も、テイマーの眷属扱いとなるからだ。
例えば、今回テイムしたハニービーが6匹のコロニーを形成していた場合。
この6匹はテイマーの従魔と同様に扱う事が出来る。
1匹をテイムするだけで、7匹テイムする事と同じと言えば分かり易いか。
故に魔物でも統率する立場にある種族はテイムされにくい。
それを、やはり見つめただけでしてしまったそうだ。
この事は当然、50人の『万象』全員に固く口止めさせた。
儂は御子の事が心配でならん。
また、ハーフエルフの御方に叱られてしまわないだろうか?
役に立ちもしないマジックキノコをテイムされるよりは、偵察に使用出来るハニービーの方がましであるが……。
地下13階では、森の中に紫のぶどうが生っているらしい。
そして地下12階のように、ランダムで1本だけ生るのは緑のぶどうだったそうだ。
この頃になると、ハーフエルフの御方は果物採取をメインにされ地下11階から別行動されるようになった。
ちなみに地下11階にランダムに生るのは梨という果物で儂も食べた事がない。
御子達はパーティーの意味を分かっておるのかの?
息子達も警護を分かれてしなければならず、今は10人ずつ付いておるそうだ。
ダンジョンでの夕食後、一緒に食べている冒険者が自分達も子供達に読み聞かせをしたいと言って御子に物語を読んでもらったらしい。
また新しい物語である『シンデレラ』。
この話の内容を聞いた時、つい御子の境遇を思い胸が痛んだ。
御子は、本当の家族とは一緒に育つ事は出来ず寂しい思いをしたに違いない。
自分の娘ではない子供を優しく育ててくれたのは、さぞかし立派な御方だろう。
しかし、一体この物語はどこの国のものなのだ?
ねずみを馬に変え、南瓜を馬車に変える事が出来る魔法士が居る国なぞあったかの?
姿変えの魔道具ならあるが、流石にねずみを馬に変える事は到底無理だ。
体積が違い過ぎる。
そして元がねずみなら、馬のようには走れまい。
疑問なんだが、ガラスの靴で踊ったりしたら靴が割れたりせんのだろうか?
それ以前に履く事自体苦痛を伴いそうだ。
ドレスを新調したのなら、鹿革の革靴を用意すればよいものを……。
そして最後にまた、王子と結婚する話になっておる。
人族の王子と結婚するのだけは、やめて下され!
もうひとつは『赤ずきんちゃん』という物語だ。
これには言葉を解する高位の魔物が出てくる。
それは出会ったら死を意味するくらいの化け物だ。
何故、狩人如きが簡単に討伐出来るのか不思議だわ。
もしや戦闘民族である、ケスラーの民かの?
もしくは完全変態出来る獣人だろうか?
これは、深い考察が必要になる話だった。
きっと狩人が、どの種族であるか当てる事を目的としているのだな。
この2つの物語を、どうやら冒険者達が練習して子供達に聞かせるみたいだ。
子供が楽しめる娯楽は少ないから、良い思い出になろう。
家具職人としての仕事は、工房主が細かい技術を丁寧に教えてくれる。
儂らも家具等作った事がないから、非常に勉強になった。
精々野営時に雨を凌ぐため、その場で掘っ立て小屋を作るぐらいだったからの。
細かい装飾については精霊に願い、風魔法で美しい模様を描いてもらう事にした。
いや、儂らに芸術的なセンスはない。
武術に励むしかない脳筋連中だからな。
その点、精霊は美しい物を好むので、儂がするより数倍良い物が出来上がる。
それを見た工房主が、もう教える事はないと言って引退しおった。
僅か数か月で家具職人の工房を引き継ぐ事になってしまう。
職人とは一体……。
それで良いのか?
半信半疑ながら工房で仕事を続けていたが、次々と注文が入ってきた。
皆、何故かトレント素材の家具ばかりだった。
まぁこれで安定した職業に就いたのだから御子に会う時、無職ではなくなった。
迷宮都市に職人として住んでいる大儀名分も出来たな。
その後、儂らの工房は人気になり予約待ちの状態が続くようになった。
これは風の精霊に感謝せねばならん。
元影衆の皆も、良い老後の趣味が出来たと楽しそうにしておる。
勿論、利益は御子に渡す心算ですぞ!
ダンジョンで稼ぐ1週間分にもなりませんが……。
お小遣い程度にはなるであろう。
姫様もよく、新年になると『お年玉』を欲しがったのぉ。
王族の予算が幾らでもあるというのに、爺の儂らからお金をせびるとは……。
意外と守銭奴でいらした。
来年は、御子にも『お年玉』を渡せると良いが……。
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お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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御子が哺乳類系の魔物相手に、魔石取りの練習を始めたと聞いた時は微笑ましいと思ったものだ。
儂らが護衛をしていた時は、植物系の魔物しか魔石取りをしようとせなんだ。
少しずつ冒険者として成長していなさる。
ただ、御二方に内緒でハニービーをテイムされた事を聞いて唖然となった。
ついこの間、シルバーウルフをテイムされたばかりだというに。
調教も済んでない間に2匹目をテイムされるとは予想外だった。
しかも全く違う種族ではないか!
2匹目をテイムする場合は同じ種族にするのが普通だ。
その方が調教が楽であるからだが……。
ハニービーには『ハニー』と名付けられたらしい。
御子よ、その残念なネーミングセンスは本当に姫様譲りのようであるな。
しかしキラービーを統率する立場の魔物をテイムするとなると、相当Lvが高くないと無理だろう。
コロニー全体も、テイマーの眷属扱いとなるからだ。
例えば、今回テイムしたハニービーが6匹のコロニーを形成していた場合。
この6匹はテイマーの従魔と同様に扱う事が出来る。
1匹をテイムするだけで、7匹テイムする事と同じと言えば分かり易いか。
故に魔物でも統率する立場にある種族はテイムされにくい。
それを、やはり見つめただけでしてしまったそうだ。
この事は当然、50人の『万象』全員に固く口止めさせた。
儂は御子の事が心配でならん。
また、ハーフエルフの御方に叱られてしまわないだろうか?
役に立ちもしないマジックキノコをテイムされるよりは、偵察に使用出来るハニービーの方がましであるが……。
地下13階では、森の中に紫のぶどうが生っているらしい。
そして地下12階のように、ランダムで1本だけ生るのは緑のぶどうだったそうだ。
この頃になると、ハーフエルフの御方は果物採取をメインにされ地下11階から別行動されるようになった。
ちなみに地下11階にランダムに生るのは梨という果物で儂も食べた事がない。
御子達はパーティーの意味を分かっておるのかの?
息子達も警護を分かれてしなければならず、今は10人ずつ付いておるそうだ。
ダンジョンでの夕食後、一緒に食べている冒険者が自分達も子供達に読み聞かせをしたいと言って御子に物語を読んでもらったらしい。
また新しい物語である『シンデレラ』。
この話の内容を聞いた時、つい御子の境遇を思い胸が痛んだ。
御子は、本当の家族とは一緒に育つ事は出来ず寂しい思いをしたに違いない。
自分の娘ではない子供を優しく育ててくれたのは、さぞかし立派な御方だろう。
しかし、一体この物語はどこの国のものなのだ?
ねずみを馬に変え、南瓜を馬車に変える事が出来る魔法士が居る国なぞあったかの?
姿変えの魔道具ならあるが、流石にねずみを馬に変える事は到底無理だ。
体積が違い過ぎる。
そして元がねずみなら、馬のようには走れまい。
疑問なんだが、ガラスの靴で踊ったりしたら靴が割れたりせんのだろうか?
それ以前に履く事自体苦痛を伴いそうだ。
ドレスを新調したのなら、鹿革の革靴を用意すればよいものを……。
そして最後にまた、王子と結婚する話になっておる。
人族の王子と結婚するのだけは、やめて下され!
もうひとつは『赤ずきんちゃん』という物語だ。
これには言葉を解する高位の魔物が出てくる。
それは出会ったら死を意味するくらいの化け物だ。
何故、狩人如きが簡単に討伐出来るのか不思議だわ。
もしや戦闘民族である、ケスラーの民かの?
もしくは完全変態出来る獣人だろうか?
これは、深い考察が必要になる話だった。
きっと狩人が、どの種族であるか当てる事を目的としているのだな。
この2つの物語を、どうやら冒険者達が練習して子供達に聞かせるみたいだ。
子供が楽しめる娯楽は少ないから、良い思い出になろう。
家具職人としての仕事は、工房主が細かい技術を丁寧に教えてくれる。
儂らも家具等作った事がないから、非常に勉強になった。
精々野営時に雨を凌ぐため、その場で掘っ立て小屋を作るぐらいだったからの。
細かい装飾については精霊に願い、風魔法で美しい模様を描いてもらう事にした。
いや、儂らに芸術的なセンスはない。
武術に励むしかない脳筋連中だからな。
その点、精霊は美しい物を好むので、儂がするより数倍良い物が出来上がる。
それを見た工房主が、もう教える事はないと言って引退しおった。
僅か数か月で家具職人の工房を引き継ぐ事になってしまう。
職人とは一体……。
それで良いのか?
半信半疑ながら工房で仕事を続けていたが、次々と注文が入ってきた。
皆、何故かトレント素材の家具ばかりだった。
まぁこれで安定した職業に就いたのだから御子に会う時、無職ではなくなった。
迷宮都市に職人として住んでいる大儀名分も出来たな。
その後、儂らの工房は人気になり予約待ちの状態が続くようになった。
これは風の精霊に感謝せねばならん。
元影衆の皆も、良い老後の趣味が出来たと楽しそうにしておる。
勿論、利益は御子に渡す心算ですぞ!
ダンジョンで稼ぐ1週間分にもなりませんが……。
お小遣い程度にはなるであろう。
姫様もよく、新年になると『お年玉』を欲しがったのぉ。
王族の予算が幾らでもあるというのに、爺の儂らからお金をせびるとは……。
意外と守銭奴でいらした。
来年は、御子にも『お年玉』を渡せると良いが……。
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読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
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これからもよろしくお願い致します。
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