自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

如月 雪名

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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略

第414話 迷宮都市 地下14階 高級品だったコカトリス(キング・クイーン)の羽毛&サヨさんとモーニング

 翌日の朝7時。
 兄と旭をテント内から回収して、朝食を作りだす。

 朝は和食が好きな兄のために、塩サバを焼き大根おろしを添える。
 アイテムBOX内にある作り置きした総菜から、肉じゃが・蓮根のキンピラ・小松菜のピーナッツ和えを出した。

 なすとしめじの味噌汁&緑茶入り玄米茶と一緒に頂きます。

「沙良ちゃん、今日もご飯が美味しいよ~」

 そう言って、旭が丼ぶり一杯のご飯を完食している。
 本当によく食べるな~。

「ありがとう! そう言ってもらえると嬉しい」

 兄は妹の私の作った料理を、沢山食べる事で美味しいといってくれているんだろう。
 こちらも残さず完食だ。

 普段着から、冒険者用の装備に身支度を整えたら地下14階のテント内に移転。
 テントから出てきたシルバーとフォレストにも、朝の挨拶をする。

 2匹は私を見ると嬉しそうに尻尾を振ってくれるので、私は「今日もよろしくね!」と言って体をでてあげた。

 兄が早速さっそくフォレストの背に乗り、今日も果物の採取に駆け出す。
 私と旭も、それぞれの目的地に行くため安全地帯を出た。

 シルバーの背に乗ってトレントの森に到着後、ハニーを迎えに行くとそこには54匹のキラービーが地面に整然と並んでいた。

 そしてハニーが、マジックバッグ3㎥を口にくわえ私に差し出してくる。

 あぁ!
 薬草採取をお願いしていたんだった。

 マジックバッグ3㎥を受け取り中身を確認してみると、既に容量一杯の魔力草と癒し草が入っている。
 どうやら1日で、マジックバッグ3㎥の量を採取可能らしい。

 私はハニーとコロニーのキラービーにお礼を言って、マジックバッグの中身をアイテムBOXに入れ替えた。
 
「これから毎日お願い出来るかな?」

 そう聞くと、ハニーと54匹のキラービーが一斉に頭を上下させる。
 毎日これだけの量が採取出来るなんて、素晴らしい!

 そして4日後の換金時。
 魔物と一緒に提出した薬草の量に、解体場のアレクおじさんが驚いてしまった。

「サラちゃんは、ダンジョンに薬草採取に行っているのか?」

「ええっと、薬草採取は趣味です。兄達がちゃんと魔物を狩ってきていますよ?」

 ハニーをテイムした事は内緒にしてあるので、まさか54匹のキラービーが採取してきた物だとは言えず誤魔化す事にする。

「そりゃ違いないがな。まぁ薬師ギルドが薬草は欲しがっているみたいだし、量が増える分には構うまい」

 へぇ~、薬師ギルドなんかあるんだ。
 冒険者ギルドと商業ギルドには行った事があるけど、薬師ギルドの存在は知らなかったな。

「あぁ、それと今回はコカトリス(キング・クイーン)の羽毛が欲しいので、皮分は相殺して下さいね」

 そうお願いすると、換金額から1匹金貨4枚(400万円)を差し引かれた。
 コカトリス(キング・クイーン)の肉は銀貨20枚(20万円)だったので、コカトリスの換金額は殆ど羽毛部分だったらしい。

 5日間で合計60匹を狩ったけど……。
 体長1.5m1匹分のコカトリスだけじゃ布団は出来ないよね?
 これだけで、どれくらいの羽毛布団が出来るのか分からない。

 どうしよう、金貨4枚(400万円)以上する高級羽毛布団は子供達には高過ぎるかも……。

 コカトリス(キング・クイーン)の羽毛は、マジック寝袋にも使用されている。
 それだけ保温性が高いのだろう。
 子供達が寒くなければ良いか!

 羽毛を自分でむしり取るのは大変だから、サヨさんに何処どこへ注文したらいいか確認しよう。

 冒険者ギルドを出てホームの自宅に戻り兄達を車と一緒に希望する居酒屋に送り届け、私はシルバーとフォレストを連れてお散歩に出かける。

 今週は地下12階の攻略で、久し振りにコカトリス(キング・クイーン)を狩ったのでダンジョンを攻略した感じがするよ!
 
 今回は事前に兄へ、子供達のために羽毛布団を作りたいとコカトリスを乱獲する話を伝えておいたのだ。

 心配性の兄は、私が勝手な行動をする事をひどく嫌がる。
 まぁ、内緒にしている事も沢山あるんだけど……。
 バレなければ問題ない。

 兄と一緒に行動しているフォレストが念話で話せるようになったら、口止めしておかないとね。
 まだ兄はテイム魔法を覚えていないため、先の話になるかも知れないので忘れずに覚えておこう。

「シルバー、フォレスト、早く進化して空を飛べるようになってね!」

 そう言うと、2匹が横になりコテンと転がった。

 うん?
 これはMPがゼロになって昏倒した時の表現よね?
 MPがまだ足りないって事かしら?

 従魔のLvは今の所、私と同じだ。
 Lv35のMPは350なので、1,000以上必要になるのだろうか……。

 Lv100まで上げないと駄目なの?
 それはちょっと厳しいなぁ。

 兄の目を盗んで、地下30階の魔物を毎日倒すしか方法が思い付かないんだけど……。
 知られた後が怖くて出来そうにない。  

 2匹共目を閉じて転がったまま起き上がらないので、ドラゴンに進化するのは大分先の事になりそうだ。
 A級冒険者になって、摩天楼まてんろうのダンジョンをガンガン攻略すればLvは上がるだろう。
 
 私が竜騎士になる夢は、まだまだ叶いそうになかった。
  
 2匹にマッサージ&ブラッシングをして気長に待つ事を伝えると、ようやく起き上がってくれる。
 その後、自宅に戻り兄達を店まで迎えに行った。

 土曜日。
 今日も寝過ごしている兄達の朝食にサンドイッチを作り、テーブルの上に置いて出掛ける。

 奏屋かなでやで果物を卸した後は、華蘭からんに行ってサヨさんに会いに行こう。
 店の中に入ると、直ぐに老紳士が対応してくれた。

 今日はサヨさんに会いに来た事を伝えると、2階に呼びにいってくれる。

 1階の店舗に降りてきたサヨさんと挨拶を交わし、「相談があるので、これから喫茶店に行きませんか?」と提案すると「久し振りにコーヒーが飲みたいわ」とOKしてもらえた。

 店を出て直ぐサヨさんとホームの自宅に戻り、私の行きつけである生クリームたっぷりのウインナーコーヒーが飲める喫茶店へと移動する。
  
 甘い物好きのサヨさんに、この店のウインナーコーヒーをお薦めした。

 まだモーニングの時間内だったのでそれも併せて電子メニューで注文すると、テーブルにトーストとで卵にウインナーコーヒーが出現。

「まぁ、コーヒーの良い香りが懐かしいわね。上に生クリームが載った物があるなんて知らなかったわ」

 そう言って、サヨさんがスプーンで生クリームを食べる。
 この喫茶店の生クリームの量は本当に多いので、先に減らしておかないとコーヒーが飲めないのだ。

 私も同じように生クリームから食べよう!
 温かい内にトーストも食べないとね。

 モーニングを食べ終えた後、相談事を持ち掛ける。

「来年の冬に間に合うよう子供達の羽毛布団を作りたいと思って、コカトリスキングとクイーンを狩ってきたんですけど、引き取ってきた皮は何処どこへ処理をお願いすればいいですか?」

「まぁ、今度は羽毛布団をプレゼントするの? そうねぇ、羽毛の処理は魔道具屋へ依頼をすればいいと思うわ。コカトリスの羽毛は魔法処理が必要になるから……。でもキングとクイーンの物は高いわよ?」

 おおっ、コカトリスの羽根は人為的にむしったりしないらしい。
 体長1.5mもあるので、1枚の羽根も普通サイズの鳥に比べて大きいよね~。

 魔法処理をするのは、羽根を細かく裁断する必要があるのかな?
 
「金額については問題ありません。魔道具屋ですね、この後で寄ってみます。それと、また演武用の衣装を作ってほしいんですけどお願い出来ませんか?」

「ええ、大丈夫よ。デザインは、前の物と同じでいいのかしら?」

「はい、今回は男性5人と女性2人になります」

「じゃあ明日の午後から始めましょう」

「ありがとうございます!」

 私は、サヨさんにインスタントコーヒーをお土産に渡して店まで送り届けた。

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