自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

如月 雪名

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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略

第444話 迷宮都市 地下14階 秘密のLv上げ 1(地下30階~地下29階) 

 翌日火曜日。

 午前中はいつものルーティンをして、午後からは戦争回避に向け兄達には内緒でLv上げをする予定だ。
 私が考えている方法では、どうしても移動距離が重要になってくる。

 マッピングでの移動はLv依存なので、Lvを上げない事にはどうしようもない。
 現在私のLvは35で、一度に移動出来る距離は35Kmとなっている。
 これを数年の間に少なくとも100Kmくらいにはしたい。

 Lvを上げる方法として一番効率がいいのは、ダンジョンの深層を攻略する事だ。
 迷宮都市のダンジョンは地下30階が最深部になっている。

 多分いたのはリッチの上位種だと思うけど……。
 1体しか狩れないとなると、それもまた効率が悪そう。
 きっと1日の出現率も高くないはず

 私はシルバーとハニーを連れて、取りえず地下30階に一階層毎移動した。
 地下30階に到着すると、前回と同じ魔物が1体だけいる。

 ドレインで昏倒させて、骨だけの体から魔石を取り出しマントと豪華な杖を収納。
 やはりここは地下29階の魔物を狩るのが手っ取り早いか……。

 常設依頼もなく魔物情報も分からないけど、私には最強の魔法ドレインがあるし、いざとなればアイテムBOX内に生きたまま収納も可能だ。

 まぁ、なんとかなるだろう。
 そう楽天的に考えて、地下29階に上がった。

 まずは魔物分布を確認した方がいいだろうと、直ぐに安全地帯を発見して移動する。
 そしてマッピングを使用し、上空から地下29階を俯瞰ふかんしてみた。

 地下11階からは森のダンジョンで直径5kmくらいだったけど、地下29階は倍くらいの広さがあるようだ。

 地形は砂漠と湖になっていた。

 以前きた時は一瞬で移動してしまったので、事前情報が何もない。 
 目に見える範囲には魔物が一匹も見当たらず困惑こんわくしてしまう。

 もしかして砂の中にいて、歩いている所を襲ってくるタイプの魔物なのかしら?

 湖の中にも魔魚がいそうな感じね~。
 食べられる魚だといいんだけど……。

 まずは安全地帯から出て歩いてみよう。

 砂漠を歩き出して数分後。
 突然目の前の砂が盛り上がり、巨大な何かが出現した!

 体長3mくらいある大きな生物は、非常に硬い殻でおおわれた茶色いサソリだった。
 砂漠だしサソリがいても不思議じゃない。

 即座にシルバーが警戒態勢を取って今にも飛び掛かりそうだったけど、私がドレインで昏倒させた。
 解体ナイフは役立ちそうになかったので体内を調べ、魔石だけをアイテムBOXに収納。
 
 いや~本当に、アイテムBOXの機能は便利で助かるわ。
 魔石が体内からなくなると、魔物は死んでしまうので傷も付かないしね。 

 次に出てきたのは灰色のウサギだった。
 こちらも体長3mはある。

 もう全然可愛いサイズじゃないなぁ。
 顔付きも凶悪だし……。
 昏倒させると、ハニーが上空から眉間を一刺しする。

 ハニーのお尻? の先に付いている針は、見えている長さとは違い収納可能なようで長さを調節出来るみたいだ。 

 その針が脳に達したのだろう、灰色のウサギは死んでいた。
 魔物の名前が不明なので、砂ウサギとでもしておこうかな?

 アイテムBOXに収納しても、鑑定が出来る訳じゃないんだよね~。
 私が理解していない物は名前で表記されない。
 
 例えば地下30階で倒した魔物は、迷宮都市地下30階の魔物(リッチの上位種?)とメモのような内容になっている。

 中に入れたら自動で鑑定する仕様だと嬉しいんだけどなぁ。 
 いくらなんでも、ないものねだりが過ぎるか……。
 
 『手紙の人』、我儘わがまま言ってすみません。
 アイテムBOXの機能は充分重宝させてもらってます。

 ハニーが倒した砂ウサギを収納して再び歩いていると、シルバーが突然立ち止まった。
 従魔は私より感覚が鋭いから、何かを察したのだろう。

 すると、足元が突然崩れだす。
 これは危険だと、私は直ぐにシルバーを連れて100m程移動した。

 元居た場所を見るとすり鉢状に大穴が空いており、その中心には蟻地獄の姿があった。
 初見で罠に掛かったら、冒険者は抜け出せないかも知れない。

 近付きたくないので、そのまま脳を石化し収納しておいた。
 
 シルバーありがとね~!
 立ち止まって危険を教えてくれたので、よしよしと頭をでてあげる。

 従魔登録をしておいて良かった。
 ダンジョンで一緒に攻略出来るのは心強い。

 その後、出現したのは体長7mもある茶色の大蛇だった。
 昏倒させると、シルバーが首に噛み付き絶命させる。

 この蛇皮は高く売れそう。
 内緒で攻略しているから換金は、まだ先の話になりそうだけど……。

 しかしこの砂漠地帯は、マッピングで索敵出来ないから効率が悪いなぁ~。
 砂の中を3Dの状態で見るのも疲れそうだし。

 1階層毎に出現する魔物の種類は、そんなに多くないので後は湖の中にいる魔魚くらいかしら?
 私は歩くのを止めて、湖付近に移動する。

 人間の気配を感じたのか、湖から赤い色をした体長1mの蟹がわらわらと出てきた。
 
 おおっ!
 蟹だぁ~。
 しかも10匹くらいいる。

 すべて昏倒させて魔石を収納後、本体も回収。
 この蟹は集団行動をする魔物なのだろう。

 姿は沢蟹に近いかな?
 きっと食べる事が出来るに違いない。

 残念だけど、これも内緒にしておかないといけないので実食出来る日は当分先か……。
 大きな蟹爪が、とても美味しそうなので残念。

 湖の中には蟹しかいないのだろうか?
 ここは旭を真似て、サンダーボールを撃ってみようかと思った所で3時間が経過。

 一旦、地下14階に戻る必要がある。
 湖にいる魔物探しの続きは3回目の攻略にしよう。

 ハニーだけ地下29階の安全地帯で留守番させ、私はシルバーの背に乗った状態で地下14階へ移動し安全地帯まで戻った。

 テントの中にいる2人を連れて、ホームの自宅に戻りトイレ休憩を済ませる。
 テントから出ると怪我人が2人待機していた。

 兄と旭がそれぞれ対応して治療を行う。
 何かに切り付けられたような傷口だったので、トレントの魔法を受けたらしい。
 風魔法は見えないから注意が必要なのよね。
 
 怪我人は男性2人で兄達に治療されるのは初めてだったのか、ぱっくりと開いた皮膚に大量の水を掛けられ驚いていた。
 そして瞬く間に閉じて元の状態に戻った皮膚を二度見している。

 治療代のお礼と金貨を受け取り戻ろうとした旭の手が、男性冒険者につかまれた。
 驚いた旭が身じろぎした瞬間、兄が男性冒険者の手を叩き落とす。

 あら素敵っ!
 恋人が目の前で連れ去られる事は、我慢出来なかったのかしらね~。

 旭も感動したのか、目がうるうるしてるわ。
 兄は溜息を吐いた後、旭の背中を押し安全地帯から2人で出ていった。

 その姿を見送ってから、私もシルバーの背に乗り移動を開始する。
 トレントの森にいる迷宮タイガーを狩り、地下30階へ。

 再び魔物が1体出現していたので瞬殺しアイテムを回収。
 地下29階に上がってハニーと合流した。

 さぁ、湖には何がいるのかしら?

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