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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第470話 旭 結花 2 乙女ゲームの世界
真っ先に思ったのは、自分が夢を見ている事だった。
何故、少女の姿になった夢を見ているのかは分からないけど……。
目が覚めるまで、この状況を楽しもうと決めた。
子供達が亡くなり、気分が沈みがちだったので夫には随分と心配させてしまった。
夢の中で気分転換をするのもいいだろう。
姿身に映った姿をまじまじと見てみる。
そこには70歳だった私ではなく、別人のように可愛らしい少女がいた。
淡いピンクの髪と、エメラルドグリーン色をした瞳に既視感を覚える。
あれ?
この色の組み合わせと容姿を、よく知っている気がする……。
どこで見たんだったかしら?
暫く考え込んで、正解に辿り着いた。
この子、雫と一緒に遊んだ乙女ゲームの主人公だわ。
あれから22年も経っているから直ぐには分からなかった。
でもこの特徴的な色彩と容姿は間違いない。
名前は……ちょっと思い出せないなぁ。
舞台となる国の名前は、カメハメハ……?
いや、そんな面白い名前じゃなかった。
それじゃあ大王様の名前だ。
記憶の何処かで乙女ゲームを覚えていたんだろう。
私の推しキャラは、王子様ではなく宰相の息子だったけどね。
そんな事を思っていたら部屋の扉をノックされた。
返事をすると、メイド服を着た人物が入ってくる。
「おはようございます、お嬢様。今日は、ご自分で起きられたのですね。もうすぐ王都にいくのが楽しみなのですか?」
おおっ、ゲームのストーリーが始まっているようだ。
確かこれから3年間、王都にある魔法学校へ通って王子様と仲良くなるのよね?
嫉妬した悪役令嬢に、あの手この手で嫌がらせされるんだけど……。
最後は王子様と結ばれるのが王道パターンだ。
夢の中で実体験出来るなんて、少しわくわくしてしまう。
「おはよう。えぇ、本当に楽しみなのよ」
メイドに服を着替えさせられ、私は家族の待つ朝食の席へ着いた。
この子の両親と兄が既に揃っている。
主人公は伯爵令嬢だったから、一応中流貴族になるのかしら?
「おはようございます。お父様、お母様、お兄様」
「おはよう、アリサ。もう王都いきの準備は済ませたかい?」
父親にそう聞かれ、アリサとしての記憶がない私はどう答えたらいいか迷ってしまう。
ゲーム通りなら荷物は纏めてあるだろうと、ここは笑顔で言い切った。
「はい、もう用意は済ませました」
しかし、主人公の名前に違和感がある。
アリサだっけ?
「魔法学校ではタケルもいるし、安心するといい」
父親の言葉に隣で兄が頷いている。
タケル……って、もろ日本人の名前なんだけど。
このゲーム、何かが少しおかしい。
貴族が食べる朝食はどんな物かと期待したら、あまり豪華なメニューではなくてがっかりした。
出てきたのは、塩味の野菜と肉が入ったスープとゆで卵に硬いパンと紅茶。
これなら、私が作った朝食の方がましじゃないかしら?
食事を済ませると、母親から15歳の郊外学習で魔物を倒すまで、絶対にLvを上げないようにと言い含められた。
あぁ、貴族特権ってやつよね。
この世界では、Lv1になった年齢がHPとMPの初期値になるから庶民と差を付けたいのだろう。
部屋に戻ると、やけに時間の流れが正確である事に気付く。
こんなに進まないんじゃ、夢の中で魔法学校にいく前に目が覚めてしまいそう。
少しでも楽しむために、部屋の中を物色でもしようかな。
日本とは違う物が沢山ありそうだ。
羊皮紙に書かれた背表紙の文字は、日本語ではなかったけど読めるみたいね。
伯爵令嬢だからかドレスの数も多い。
1人で着れない服は面倒臭そう。
家具には装飾が施され、日本の子供部屋とは大違いだった。
室内に置かれた机の上に1通の封筒を見付け、なんだろうと手に取ってみる。
日本語で【詫び状】と書かれた封筒を開けたら、中には手紙が入っていた。
少し内容が気になり読んでみると……。
『とても困った事になっている貴方へ。
すべての元凶は私です。
この責任を取り、出来うる限りの保障をさせて頂きました。
まず、いま貴方がいる世界は地球ではありません。
剣と魔法のファンタジーである所の異世界です。
そしてとても残念ですが旭 結花様70歳は、お亡くなりになりました。
貴方は現在カルドサリ王国のリザルト公爵領にある、フィンレイ伯爵家のアリサ・フィンレイ12歳です。
旭 結花様の能力
【時空魔法】
●アイテムBOX 容量無限・時間停止。
【光魔法】
●ヒール 怪我を治せますが、病気を治す事は出来ません。
●ホーリー HPを回復したり、アンデッド系を攻撃します。
●ライトボール 攻撃魔法。照明代わりにもなります。
まずは「ステータス」と唱え、能力の確認をお勧めします。
最後に、このような不幸な目に遭わせてしまいましたが、これからの貴方の人生が幸多き事でありますようお祈り申し上げます。』
はぁ!?
何これっ!!
そんな設定、ゲームにはなかったわよ??
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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何故、少女の姿になった夢を見ているのかは分からないけど……。
目が覚めるまで、この状況を楽しもうと決めた。
子供達が亡くなり、気分が沈みがちだったので夫には随分と心配させてしまった。
夢の中で気分転換をするのもいいだろう。
姿身に映った姿をまじまじと見てみる。
そこには70歳だった私ではなく、別人のように可愛らしい少女がいた。
淡いピンクの髪と、エメラルドグリーン色をした瞳に既視感を覚える。
あれ?
この色の組み合わせと容姿を、よく知っている気がする……。
どこで見たんだったかしら?
暫く考え込んで、正解に辿り着いた。
この子、雫と一緒に遊んだ乙女ゲームの主人公だわ。
あれから22年も経っているから直ぐには分からなかった。
でもこの特徴的な色彩と容姿は間違いない。
名前は……ちょっと思い出せないなぁ。
舞台となる国の名前は、カメハメハ……?
いや、そんな面白い名前じゃなかった。
それじゃあ大王様の名前だ。
記憶の何処かで乙女ゲームを覚えていたんだろう。
私の推しキャラは、王子様ではなく宰相の息子だったけどね。
そんな事を思っていたら部屋の扉をノックされた。
返事をすると、メイド服を着た人物が入ってくる。
「おはようございます、お嬢様。今日は、ご自分で起きられたのですね。もうすぐ王都にいくのが楽しみなのですか?」
おおっ、ゲームのストーリーが始まっているようだ。
確かこれから3年間、王都にある魔法学校へ通って王子様と仲良くなるのよね?
嫉妬した悪役令嬢に、あの手この手で嫌がらせされるんだけど……。
最後は王子様と結ばれるのが王道パターンだ。
夢の中で実体験出来るなんて、少しわくわくしてしまう。
「おはよう。えぇ、本当に楽しみなのよ」
メイドに服を着替えさせられ、私は家族の待つ朝食の席へ着いた。
この子の両親と兄が既に揃っている。
主人公は伯爵令嬢だったから、一応中流貴族になるのかしら?
「おはようございます。お父様、お母様、お兄様」
「おはよう、アリサ。もう王都いきの準備は済ませたかい?」
父親にそう聞かれ、アリサとしての記憶がない私はどう答えたらいいか迷ってしまう。
ゲーム通りなら荷物は纏めてあるだろうと、ここは笑顔で言い切った。
「はい、もう用意は済ませました」
しかし、主人公の名前に違和感がある。
アリサだっけ?
「魔法学校ではタケルもいるし、安心するといい」
父親の言葉に隣で兄が頷いている。
タケル……って、もろ日本人の名前なんだけど。
このゲーム、何かが少しおかしい。
貴族が食べる朝食はどんな物かと期待したら、あまり豪華なメニューではなくてがっかりした。
出てきたのは、塩味の野菜と肉が入ったスープとゆで卵に硬いパンと紅茶。
これなら、私が作った朝食の方がましじゃないかしら?
食事を済ませると、母親から15歳の郊外学習で魔物を倒すまで、絶対にLvを上げないようにと言い含められた。
あぁ、貴族特権ってやつよね。
この世界では、Lv1になった年齢がHPとMPの初期値になるから庶民と差を付けたいのだろう。
部屋に戻ると、やけに時間の流れが正確である事に気付く。
こんなに進まないんじゃ、夢の中で魔法学校にいく前に目が覚めてしまいそう。
少しでも楽しむために、部屋の中を物色でもしようかな。
日本とは違う物が沢山ありそうだ。
羊皮紙に書かれた背表紙の文字は、日本語ではなかったけど読めるみたいね。
伯爵令嬢だからかドレスの数も多い。
1人で着れない服は面倒臭そう。
家具には装飾が施され、日本の子供部屋とは大違いだった。
室内に置かれた机の上に1通の封筒を見付け、なんだろうと手に取ってみる。
日本語で【詫び状】と書かれた封筒を開けたら、中には手紙が入っていた。
少し内容が気になり読んでみると……。
『とても困った事になっている貴方へ。
すべての元凶は私です。
この責任を取り、出来うる限りの保障をさせて頂きました。
まず、いま貴方がいる世界は地球ではありません。
剣と魔法のファンタジーである所の異世界です。
そしてとても残念ですが旭 結花様70歳は、お亡くなりになりました。
貴方は現在カルドサリ王国のリザルト公爵領にある、フィンレイ伯爵家のアリサ・フィンレイ12歳です。
旭 結花様の能力
【時空魔法】
●アイテムBOX 容量無限・時間停止。
【光魔法】
●ヒール 怪我を治せますが、病気を治す事は出来ません。
●ホーリー HPを回復したり、アンデッド系を攻撃します。
●ライトボール 攻撃魔法。照明代わりにもなります。
まずは「ステータス」と唱え、能力の確認をお勧めします。
最後に、このような不幸な目に遭わせてしまいましたが、これからの貴方の人生が幸多き事でありますようお祈り申し上げます。』
はぁ!?
何これっ!!
そんな設定、ゲームにはなかったわよ??
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読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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