426 / 781
第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第552話 父と2人で王都へ 1 ドワーフの鍛冶職人&誘拐されたようです!
ガーグ老が結婚相手に決まり暫く呆然としていたけど、考えたら私の夫になる人は命の危険が伴うのだ。
ちゃんとお礼を言わないと。
「ええっと危険なお役目ですが、引き受けて下さりありがとうございます。どうかこれから、よろしくお願いします」
「なに、儂は死なんから大丈夫だわ。サラ……ちゃんを、絶対に未亡人にはせんで安心するがよい」
それには激しく同意する。
王族を護衛する近衛をしていたご老人だ。
今でも現役で通じるんじゃないかと思うくらい強い。
たとえアシュカナ帝国の暗殺者がやってきたとしても、返り討ちにするだけの技量は充分あるだろう。
兄は結婚相手がガーグ老と知ったら安心するかしら?
用件を済ませた私達は、ガーグ老の工房を後にした。
まだ先程の衝撃が強く残っており、私はヨロヨロと道を歩く。
「沙良。ガーグ老から聞いたんだが、王都にドワーフの鍛冶職人がいる店があるらしい。槍術を身に付けたら、もっといい武器が欲しくないか?」
そんな私を見兼ね、父がドワーフの鍛冶職人がいると教えてくれた。
「えっ? この国にドワーフの鍛冶職人がいるの?」
カルドサリ王国は他種族と交易をしていないから、人間以外の種族を見掛ける事は殆どない。
私が知っているのはハーフエルフのオリビアさんと、ハーフ獣人のウォーリーさんだけだ。
何故か雫ちゃんを探しにいったガウトの町とウトバリの町には、ハーフエルフの人達がいたけど……。
「ああ、場所も教えてくれたから王都までいけば案内出来るぞ」
「いきたい! 私ドワーフは会った事がないの。一度見てみたかったんだよね~。やっぱり背が低くて、髭もじゃな種族なのかな? いつもお酒を飲んで、赤ら顔をしているのかしら?」
物語の中でしか知らないドワーフ!
私はそんな想像上の種族に会えると分かり、落ち込んでいたのをすっかり忘れテンションMAXになる。
うわぁ~、どんな姿をしているんだろう?
楽しみだなぁ~。
雫ちゃんを探しに王都へいった事があるので、カマラさんがくれた地図を見ながら迷わず辿り着く。
父は王都にくるのは初めてだけど、ガーグ老から詳しい店の場所を聞いたのか迷いなく進んでいく。
私は方向音痴だから、土地勘のない場所では方角すらも分からない。
父は車の運転が好きで、よく色々な場所に連れていってくれた。
知らない町でも、店の場所が分かるなんて凄い!
15分後、『バールの店』と書かれた武器屋に到着。
いよいよドワーフに会えると、私はうきうきしながら店内に入った。
店内には、身長が2mくらいある非常に体格の良い男性が店番をしている。
武器を購入するのは冒険者だから、店番の男性も盗難防止のために強い人を雇っているのかな?
ドワーフはどこかしら?
店内をキョロキョロしながら探していると、父から彼がドワーフだと耳打ちされる。
私は想像とあまりにも違うドワーフの姿に驚き、仰け反ってしまった。
「予想外過ぎる……」
もう普通の人間にしか見えないよ!
もっとこう、ファンタジー感溢れる姿をしてほしかった。
折角異世界にいるのに……。
これはもう、最後の獣人に期待するしかない!
耳と尻尾付きの可愛い子供達が見たいなぁ~。
そんな風に考えていると、店主から不思議な事を言われる。
「お嬢ちゃん、今日は何を注文するんだ? おや、少し背が低くなったのか? それに胸が……」
まるで以前会った事でもあるかのような口振りだ。
うん?
私に似ているなら、リーシャのお母さんかしら?
香織ちゃんの夢では病弱なイメージが強かったから、外出なんて無理そうだけど……。
私が持っている槍は、ガーグ老との稽古用に購入したミスリル製で金貨1枚(100万円)の短槍。
槍術がステータス表記されたら魔物相手にLv上げをする心算なので、もっと良い物が欲しい。
ドワーフの鍛冶職人は頑固なイメージがあるけど、この人は違うみたいで普通に注文を受けてくれそうね。
ほら、「俺の武器を扱う技量があるか見せてみろっ!」て言い出しそうじゃない?
私の勝手な憶測だけど、そういったテンプレシーンが小説にはよく登場するでしょ?
その場合、主人公があっさり技術を披露してドワーフの鍛冶師を驚愕させるんだけど……。
私じゃ違う意味で驚かれそうだわ。
「あの、槍を注文出来ますか? 魔法の性能が付いた物は必要ないので……」
「今日は剣ではなく槍か? 今使っている物を見せてくれ」
今日はと言われたのを疑問に感じつつ、持っている槍を手渡す。
「ふむ、これ以上の鉱物で作ってやろう」
店主は槍を手に取り何やら確認をした後、注文を受けてくれた。
ミスリルより性能が高いのは、オリハルコンだろうか?
「よろしくお願いします」
返却された槍を受け取り、にっこり笑ってお礼を言う。
それで相手が気持ちよく仕事をしてくれるなら、どこぞのファーストフード店のように笑顔は無料だからいくらでもしますよ!
私の分は注文したから、店まで案内してくれた父にも聞いてみる。
「お父さんはいいの?」
「あぁ、俺の分は……」
「お主、その腰の剣は俺の親父が鍛えた物だな。それを何処で手に入れた?」
父の言葉を遮るように、店主が父の剣を見て父親が鍛えた物だと言い出した。
その剣は、ガーグ老の大切な姫様の形見の品だけど……。
「この剣は知り合いから譲り受けた物だ」
父がそう答えると、店主が何かを考え込むような表情をして口を開く。
「その剣の鞘には古いドワーフ語で【可愛いヒルダちゃんへ 親友への剣は『飛翔』と命名した またいつでも注文を待っておる シュウゲンより】と書いてある。親父が、注文した本人以外に剣を鍛える事は滅多にないんだが……。それがどうしてお主の手に渡ったか謎だな。親父の鍛えた剣だ、大切に使ってくれ」
「それは知らなかった。大切に扱うと約束しよう」
「そうしてくれ。ここ数百年、親父は剣を打ってない。そこに書かれたヒルダちゃんとやらを、待っているのかもな……」
姫様の名前はヒルダというらしい。
もう亡くなっているとは言えず、私は黙ったままでいた。
だけど、数百年という単語が気になる。
カルドサリ王国の王女様は人間だから、亡くなったのはそんなに昔の話じゃない気がするんだけど……。
ガーグ老が姫様はお転婆だったと言っていたから、お忍びでLv上げをし長生きしたのかしら?
店を出ると、近付いてきた男の子に声を掛けられた。
以前も王都へきた時、客引きをしている子供に声を掛けられたなぁ。
そろそろ戻らないと兄が心配するだろう。
案内は不要だと断ろうとした所、その子供に手を引かれた。
掌にチクリと何かが刺さったような痛みが走った瞬間、眩暈がし足元が覚束なくなる。
咄嗟に父へ助けを求める声を上げようとしたけど、意識が急速になくなりそのまま途絶えた。
次に目が覚めた時、見えたのは知らない天井だった。
そして直ぐに自分の状況を確認する。
突然意識を失い別の場所で目覚めるのは2回目だ。
あの時と違い、今回は理由がはっきりしているので動揺は少ない。
多分、声を掛けてきた男の子が原因か……。
目が覚めたのなら、掌に刺されたのは毒じゃなさそう。
体を動かそうとし、両手が後ろ手に縛られていると気付く。
うん、これはもう確実に誘拐だね!
どうやら床ではなく、ベッドの上に寝かされた状態であるらしい。
顔を左右に動かし室内を見渡すと、壁一面に酷く損傷した状態の肖像画が掛けられていた。
悪趣味だなと思い、描かれている女性の顔を見てぎょっとする。
え?
この顔、私にそっくりなんですけど!?
違うのは瞳の色が紫である事だけだ。
ゾッとして身を強張らせた時、部屋の入口から10代後半の少年が姿を現した。
この少年が犯人なの?
さっさと逃げ出そうとしていたけど、この肖像画を見たら理由を聞かない訳にはいかない。
前回、報告が遅いと兄から怒られたばかりなので、今回は直ぐに連絡を取ろう。
幸い、ガーグ老から渡された念話が出来る通信の魔道具を兄が持っている。
もう一つは、ガーグ老の息子さんに繋がる物だから助けは呼べない。
今は迷宮都市にいるから、王都にくるまで時間が掛かり過ぎる。
私はアイテムBOXから通信の魔道具を取り出し、後ろ手に縛られた状態で握り締めた。
2人の朝食を作った時、テーブルの上へ父と果物を卸しにいくとメモ書きを残しておいたから、心配性の兄は通信の魔道具を肌身離さず持ち歩いているだろう。
『お兄ちゃん、聞こえる~?』
『あぁ、ちゃんと聞こえてる。これは携帯みたいで便利だな』
やはり兄は何があってもいいように、通信の魔道具を持ち歩いていた!
『私、王都でストーカーに誘拐されたみたい』
『……。直ぐに帰ってこい!』
『いつでも逃げ出せるんだけど、犯人が私の肖像画を壁に沢山掛けているのが気になるの。もう少しだけ様子をみたいから、一緒に対策を考えてくれないかな?』
『肖像画? 王都に殆どいった事のない、お前の姿が描かれているのか?』
『うん、おかしいと思って。危険を感じたら、直ぐホームに戻るから心配しなくていいよ』
『じゃあ、犯人の様子を声に出さないよう注意して教えるんだ。それより、一緒にいた父さんはどうした』
『客引きの子供を使った犯行だったから、お互い油断したみたい』
『ちっ、使えないな……』
兄はそう舌打ちすると、父親に対し辛辣な評価を下したのだった。
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
-------------------------------------
ちゃんとお礼を言わないと。
「ええっと危険なお役目ですが、引き受けて下さりありがとうございます。どうかこれから、よろしくお願いします」
「なに、儂は死なんから大丈夫だわ。サラ……ちゃんを、絶対に未亡人にはせんで安心するがよい」
それには激しく同意する。
王族を護衛する近衛をしていたご老人だ。
今でも現役で通じるんじゃないかと思うくらい強い。
たとえアシュカナ帝国の暗殺者がやってきたとしても、返り討ちにするだけの技量は充分あるだろう。
兄は結婚相手がガーグ老と知ったら安心するかしら?
用件を済ませた私達は、ガーグ老の工房を後にした。
まだ先程の衝撃が強く残っており、私はヨロヨロと道を歩く。
「沙良。ガーグ老から聞いたんだが、王都にドワーフの鍛冶職人がいる店があるらしい。槍術を身に付けたら、もっといい武器が欲しくないか?」
そんな私を見兼ね、父がドワーフの鍛冶職人がいると教えてくれた。
「えっ? この国にドワーフの鍛冶職人がいるの?」
カルドサリ王国は他種族と交易をしていないから、人間以外の種族を見掛ける事は殆どない。
私が知っているのはハーフエルフのオリビアさんと、ハーフ獣人のウォーリーさんだけだ。
何故か雫ちゃんを探しにいったガウトの町とウトバリの町には、ハーフエルフの人達がいたけど……。
「ああ、場所も教えてくれたから王都までいけば案内出来るぞ」
「いきたい! 私ドワーフは会った事がないの。一度見てみたかったんだよね~。やっぱり背が低くて、髭もじゃな種族なのかな? いつもお酒を飲んで、赤ら顔をしているのかしら?」
物語の中でしか知らないドワーフ!
私はそんな想像上の種族に会えると分かり、落ち込んでいたのをすっかり忘れテンションMAXになる。
うわぁ~、どんな姿をしているんだろう?
楽しみだなぁ~。
雫ちゃんを探しに王都へいった事があるので、カマラさんがくれた地図を見ながら迷わず辿り着く。
父は王都にくるのは初めてだけど、ガーグ老から詳しい店の場所を聞いたのか迷いなく進んでいく。
私は方向音痴だから、土地勘のない場所では方角すらも分からない。
父は車の運転が好きで、よく色々な場所に連れていってくれた。
知らない町でも、店の場所が分かるなんて凄い!
15分後、『バールの店』と書かれた武器屋に到着。
いよいよドワーフに会えると、私はうきうきしながら店内に入った。
店内には、身長が2mくらいある非常に体格の良い男性が店番をしている。
武器を購入するのは冒険者だから、店番の男性も盗難防止のために強い人を雇っているのかな?
ドワーフはどこかしら?
店内をキョロキョロしながら探していると、父から彼がドワーフだと耳打ちされる。
私は想像とあまりにも違うドワーフの姿に驚き、仰け反ってしまった。
「予想外過ぎる……」
もう普通の人間にしか見えないよ!
もっとこう、ファンタジー感溢れる姿をしてほしかった。
折角異世界にいるのに……。
これはもう、最後の獣人に期待するしかない!
耳と尻尾付きの可愛い子供達が見たいなぁ~。
そんな風に考えていると、店主から不思議な事を言われる。
「お嬢ちゃん、今日は何を注文するんだ? おや、少し背が低くなったのか? それに胸が……」
まるで以前会った事でもあるかのような口振りだ。
うん?
私に似ているなら、リーシャのお母さんかしら?
香織ちゃんの夢では病弱なイメージが強かったから、外出なんて無理そうだけど……。
私が持っている槍は、ガーグ老との稽古用に購入したミスリル製で金貨1枚(100万円)の短槍。
槍術がステータス表記されたら魔物相手にLv上げをする心算なので、もっと良い物が欲しい。
ドワーフの鍛冶職人は頑固なイメージがあるけど、この人は違うみたいで普通に注文を受けてくれそうね。
ほら、「俺の武器を扱う技量があるか見せてみろっ!」て言い出しそうじゃない?
私の勝手な憶測だけど、そういったテンプレシーンが小説にはよく登場するでしょ?
その場合、主人公があっさり技術を披露してドワーフの鍛冶師を驚愕させるんだけど……。
私じゃ違う意味で驚かれそうだわ。
「あの、槍を注文出来ますか? 魔法の性能が付いた物は必要ないので……」
「今日は剣ではなく槍か? 今使っている物を見せてくれ」
今日はと言われたのを疑問に感じつつ、持っている槍を手渡す。
「ふむ、これ以上の鉱物で作ってやろう」
店主は槍を手に取り何やら確認をした後、注文を受けてくれた。
ミスリルより性能が高いのは、オリハルコンだろうか?
「よろしくお願いします」
返却された槍を受け取り、にっこり笑ってお礼を言う。
それで相手が気持ちよく仕事をしてくれるなら、どこぞのファーストフード店のように笑顔は無料だからいくらでもしますよ!
私の分は注文したから、店まで案内してくれた父にも聞いてみる。
「お父さんはいいの?」
「あぁ、俺の分は……」
「お主、その腰の剣は俺の親父が鍛えた物だな。それを何処で手に入れた?」
父の言葉を遮るように、店主が父の剣を見て父親が鍛えた物だと言い出した。
その剣は、ガーグ老の大切な姫様の形見の品だけど……。
「この剣は知り合いから譲り受けた物だ」
父がそう答えると、店主が何かを考え込むような表情をして口を開く。
「その剣の鞘には古いドワーフ語で【可愛いヒルダちゃんへ 親友への剣は『飛翔』と命名した またいつでも注文を待っておる シュウゲンより】と書いてある。親父が、注文した本人以外に剣を鍛える事は滅多にないんだが……。それがどうしてお主の手に渡ったか謎だな。親父の鍛えた剣だ、大切に使ってくれ」
「それは知らなかった。大切に扱うと約束しよう」
「そうしてくれ。ここ数百年、親父は剣を打ってない。そこに書かれたヒルダちゃんとやらを、待っているのかもな……」
姫様の名前はヒルダというらしい。
もう亡くなっているとは言えず、私は黙ったままでいた。
だけど、数百年という単語が気になる。
カルドサリ王国の王女様は人間だから、亡くなったのはそんなに昔の話じゃない気がするんだけど……。
ガーグ老が姫様はお転婆だったと言っていたから、お忍びでLv上げをし長生きしたのかしら?
店を出ると、近付いてきた男の子に声を掛けられた。
以前も王都へきた時、客引きをしている子供に声を掛けられたなぁ。
そろそろ戻らないと兄が心配するだろう。
案内は不要だと断ろうとした所、その子供に手を引かれた。
掌にチクリと何かが刺さったような痛みが走った瞬間、眩暈がし足元が覚束なくなる。
咄嗟に父へ助けを求める声を上げようとしたけど、意識が急速になくなりそのまま途絶えた。
次に目が覚めた時、見えたのは知らない天井だった。
そして直ぐに自分の状況を確認する。
突然意識を失い別の場所で目覚めるのは2回目だ。
あの時と違い、今回は理由がはっきりしているので動揺は少ない。
多分、声を掛けてきた男の子が原因か……。
目が覚めたのなら、掌に刺されたのは毒じゃなさそう。
体を動かそうとし、両手が後ろ手に縛られていると気付く。
うん、これはもう確実に誘拐だね!
どうやら床ではなく、ベッドの上に寝かされた状態であるらしい。
顔を左右に動かし室内を見渡すと、壁一面に酷く損傷した状態の肖像画が掛けられていた。
悪趣味だなと思い、描かれている女性の顔を見てぎょっとする。
え?
この顔、私にそっくりなんですけど!?
違うのは瞳の色が紫である事だけだ。
ゾッとして身を強張らせた時、部屋の入口から10代後半の少年が姿を現した。
この少年が犯人なの?
さっさと逃げ出そうとしていたけど、この肖像画を見たら理由を聞かない訳にはいかない。
前回、報告が遅いと兄から怒られたばかりなので、今回は直ぐに連絡を取ろう。
幸い、ガーグ老から渡された念話が出来る通信の魔道具を兄が持っている。
もう一つは、ガーグ老の息子さんに繋がる物だから助けは呼べない。
今は迷宮都市にいるから、王都にくるまで時間が掛かり過ぎる。
私はアイテムBOXから通信の魔道具を取り出し、後ろ手に縛られた状態で握り締めた。
2人の朝食を作った時、テーブルの上へ父と果物を卸しにいくとメモ書きを残しておいたから、心配性の兄は通信の魔道具を肌身離さず持ち歩いているだろう。
『お兄ちゃん、聞こえる~?』
『あぁ、ちゃんと聞こえてる。これは携帯みたいで便利だな』
やはり兄は何があってもいいように、通信の魔道具を持ち歩いていた!
『私、王都でストーカーに誘拐されたみたい』
『……。直ぐに帰ってこい!』
『いつでも逃げ出せるんだけど、犯人が私の肖像画を壁に沢山掛けているのが気になるの。もう少しだけ様子をみたいから、一緒に対策を考えてくれないかな?』
『肖像画? 王都に殆どいった事のない、お前の姿が描かれているのか?』
『うん、おかしいと思って。危険を感じたら、直ぐホームに戻るから心配しなくていいよ』
『じゃあ、犯人の様子を声に出さないよう注意して教えるんだ。それより、一緒にいた父さんはどうした』
『客引きの子供を使った犯行だったから、お互い油断したみたい』
『ちっ、使えないな……』
兄はそう舌打ちすると、父親に対し辛辣な評価を下したのだった。
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
-------------------------------------
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!
akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。
そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。
※コメディ寄りです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
家ごと異世界ライフ
もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります
ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。
七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!!
初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。
2024年5月 書籍一巻発売
2025年7月 書籍二巻発売
2025年10月 コミカライズ連載開始
転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~
結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』
『小さいな』
『…やっと…逢えた』
『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』
『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』
地球とは別の世界、異世界“パレス”。
ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。
しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。
神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。
しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。
原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。
その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。
生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。
初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。
阿鼻叫喚のパレスの神界。
次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。
これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。
家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待!
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
小説家になろう様でも連載中です。
第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます!
よろしくお願い致します( . .)"
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~
ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。
そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。
「荷物持ちでもいい、仲間になれ」
その言葉を信じて、俺は必死についていった。
だけど、自分には何もできないと思っていた。
それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。
だけどある日、彼らは言った。
『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』
それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。
俺も分かっていた。
だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。
「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」
そう思っていた。そのはずだった。
――だけど。
ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、
“様々な縁”が重なり、騒がしくなった。
「最強を目指すべくして生まれた存在」
「君と一緒に行かせてくれ。」
「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」
穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、
世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい――
◇小説家になろうでも同時連載中です◇