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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第566話 迷宮都市 地下15階 秘密のLv上げ13(摩天楼のダンジョン20階~21階)
翌日、金曜日。
午後から摩天楼のダンジョンへ移転し、地下20階に設置した安全地帯のテント内へ入る。
そこからホームへ戻り、父と一緒にセイさんがいる市内のホテルへ移動。
受付カウンターにある電話で、宿泊している部屋番号を押すと呼び出し音が鳴った。
ホーム内は電話が通じないけど設置されていたため、繋がるのかと思い掛けたら正解だったようだ。
暫くして、受話器からセイさんの声が聞こえてくる。
「……もしもし」
「おはようございます、沙良です。セイさん起きていますか?」
「あっ、はい今、起きました!」
どうやら寝過ごしたらしい。
「準備が出来たら、1階のロビーにきて下さいね」
「直ぐ向かいます」
10分程待つと、エレベーターから慌てた様子のセイさんが出てきた。
「お待たせしてすみません」
申し訳なさそうに謝るセイさんへ、父が笑って対応する。
「お前、昨日の記憶はあるか? ホテルのバーで酔い潰れてたぞ?」
「えっ? あれ? そういえば、どうやって部屋に戻ったのか分かりません」
セイさんが首を傾げ、昨日の記憶を必死に思い出そうとしている。
「俺が、お前を部屋まで運んだんだよ。それより、まだ何も食べてないなら食事にしよう」
「うわ~恥ずかしい。お手数かけました。食事はまだなので助かります」
父へ何度も頭を下げるセイさんを、カフェへ案内し席に着く。
時間的にモーニングは終了していたから、ランチメニューを表示し選んでもらう。
私と父は、既に昼食を済ませたので何も注文しなかった。
人がいないと、不要な注文をしなくていいのは助かる。
旭のお母さんが淹れたお茶を消費するため、ケーキも食べているからお腹一杯なのだ。
セイさんが選んだのは、MIXサンドとコーヒー。
多少二日酔いが残っているのか、朝昼兼用としては軽めの食事だ。
それでも異世界のパンとは違い、柔らかいMIXサンドの味に笑顔を浮かべながら食べていた。
コーヒーを飲み干すと、ホーム内の仕様を絶賛してくれる。
「いや~、本当に此処は別世界ですね。欲しい物が何でもある夢の国にいるようです!」
まぁ異世界生活に慣れていたなら、そう思うのも当然だろう。
「昨日は嬉しくて、つい飲みすぎたようでご迷惑をおかけしました。沢山買物も出来て楽しかったです」
「あぁ、良かったな。メンバーに紹介するまで、家がなくて不便だろうが我慢してくれ」
兄のマンションに連れていけない事を父が詫びる。
「ホテルで充分ですよ! あっ、他のメンバーを教えて下さい」
「俺の家族は妻の美佐子に長男の賢也、長女の沙良だ。後は親友の家族で、奥さんの旭 結花さん、息子の尚人くん、娘の雫ちゃんだ。親友の樹は、まだ日本にいる」
「へぇ~、全員日本人のメンバーなんですね」
「あぁ、沙良に異世界へ召喚されたからな……」
「成程。えっと、響さんはいつ頃こちらに?」
「大体2週間前だ」
「えっ? 2週間じゃ摩天楼のダンジョンを攻略出来ませんよね!?」
「あ~、そこは内緒にしてほしいんだが……。入場料を払わず直接、沙良のマッピングで入っている」
「それ思いっきり違法じゃないですか! バレたら冒険者資格を剥奪されますよ? SS級冒険者だから、私がスキップ制度の担当になりましょうか?」
「あぁ、それは嬉しい提案だが迷宮都市のダンジョンへ入場料を払っているから、2つのダンジョンを同時に攻略しているとバレるのは拙い」
「午前中は迷宮都市のダンジョンにいるんでしたっけ……。それは厄介ですね」
「テントから出て休憩せず、冒険者とも関わらなければ大丈夫だろう。それに、いずれ51階を攻略すれば誰もいないからな」
「今は20階ですよね? 早すぎませんか?」
「沙良がテイムした従魔がいるから、移動が楽に出来るんだよ。それに、うちの娘はマッピングを使用しながら階段まで最短距離でいけるんだ」
「なんかもう、普通に攻略しているのが馬鹿らしくなる能力ですね……」
「あぁ、……俺もそう思う」
2人の会話を聞いていると、私の名前がちらほら出て落ち着かない。
「あの~。セイさんも午後から一緒にダンジョン攻略しますか?」
「はい。20年間ずっと摩天楼のダンジョンへ潜ってますから、役に立つと思います」
じゃあと話を切り上げ、早速20階層の攻略だ。
セイさんには、父と泰雅に乗ってもらう事にした。
前に乗るのは背が低いセイさんだ。
私はマッピングを展開し、魔物を見付け遠距離から魔法で瞬殺する。
倒した魔物はアイテムBOXに収納するので、いちいちシルバーから降りたりしない。
父が魔物を見た瞬間、泰雅が駆け出しすれ違いざまに首を刎ねる。
その魔物も私がアイテムBOXへ即座に収納。
魔石取りは、後から纏めてすればいい。
どうせ換金出来ない魔物だし、常設依頼を調べていないから本体が必要かどうかも分からないしね。
私達の攻略の仕方を見たセイさんが、口を大きく開けぽかんとしていたけど、その内慣れるだろう。
Lv上げを最優先にしているから、無駄な時間を費やす必要はない。
1匹倒すのに、3秒もあれば充分だ。
階段まで目の前の魔物を倒しながら進み、21階の安全地帯に到着する。
テントを設置し、セイさんを置いて私達は迷宮都市へ戻った。
なんだか非常に忙しない。
3回目の攻略開始。
21階は森のダンジョンではなくなっていた。
なんと雪が降っている!
そして山が見えた。
この世界で雪は降らなかったのに、ダンジョン内では降るのか……。
当然、気温も低く異世界人には辛い攻略階層だろう。
ただダンジョンの仕様からして、何かお宝的な物がありそうな予感がする。
私は仕立てたシルバーウルフのマントを2枚取り出し、兄の分を父へ渡した。
セイさんは、マジックバッグから純白の毛皮で出来たマントを出し羽織っている。
摩天楼のダンジョンに出現する魔物の毛皮かな?
セイさんへ尋ねると、30階層に出現する雪ウサギの物だそうだ。
へぇ~、真っ白なウサギがいるんだ。
緑色のフォレストウサギとは違い、白色なら汎用性がありそう。
ただ三本角の狂暴なウサギらしい。
集団で行動するから、注意が必要だと言っていた。
その隣で父が覚えようとしているのか、うんうんと頷いている。
セイさんの戦い方を見ようと、21階に出現する魔物を倒してもらった。
最初に襲ってきたのは、体長3mのスノーベア。
セイさんがファイアーボールの魔法を唱えると、頭が消し炭になり倒れた。
しかも何故か、そのファイアーボールの色が黒い!
うんんっ?
これはセイさんの炎のイメージが黒いからだろうか?
黒炎の渾名は、ここから付けられているのかしらね。
私達のファイアーボールは赤色なんだけど……。
でもこの方法だと剥製にするのは無理そうだ。
セイさんは転移者だけど、魔物の魔法を受けて習得出来ないのかなぁ。
私がその事を彼に尋ねると、
「何ですかそれ! そんな方法知りません!」
絶叫されてしまった。
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お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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午後から摩天楼のダンジョンへ移転し、地下20階に設置した安全地帯のテント内へ入る。
そこからホームへ戻り、父と一緒にセイさんがいる市内のホテルへ移動。
受付カウンターにある電話で、宿泊している部屋番号を押すと呼び出し音が鳴った。
ホーム内は電話が通じないけど設置されていたため、繋がるのかと思い掛けたら正解だったようだ。
暫くして、受話器からセイさんの声が聞こえてくる。
「……もしもし」
「おはようございます、沙良です。セイさん起きていますか?」
「あっ、はい今、起きました!」
どうやら寝過ごしたらしい。
「準備が出来たら、1階のロビーにきて下さいね」
「直ぐ向かいます」
10分程待つと、エレベーターから慌てた様子のセイさんが出てきた。
「お待たせしてすみません」
申し訳なさそうに謝るセイさんへ、父が笑って対応する。
「お前、昨日の記憶はあるか? ホテルのバーで酔い潰れてたぞ?」
「えっ? あれ? そういえば、どうやって部屋に戻ったのか分かりません」
セイさんが首を傾げ、昨日の記憶を必死に思い出そうとしている。
「俺が、お前を部屋まで運んだんだよ。それより、まだ何も食べてないなら食事にしよう」
「うわ~恥ずかしい。お手数かけました。食事はまだなので助かります」
父へ何度も頭を下げるセイさんを、カフェへ案内し席に着く。
時間的にモーニングは終了していたから、ランチメニューを表示し選んでもらう。
私と父は、既に昼食を済ませたので何も注文しなかった。
人がいないと、不要な注文をしなくていいのは助かる。
旭のお母さんが淹れたお茶を消費するため、ケーキも食べているからお腹一杯なのだ。
セイさんが選んだのは、MIXサンドとコーヒー。
多少二日酔いが残っているのか、朝昼兼用としては軽めの食事だ。
それでも異世界のパンとは違い、柔らかいMIXサンドの味に笑顔を浮かべながら食べていた。
コーヒーを飲み干すと、ホーム内の仕様を絶賛してくれる。
「いや~、本当に此処は別世界ですね。欲しい物が何でもある夢の国にいるようです!」
まぁ異世界生活に慣れていたなら、そう思うのも当然だろう。
「昨日は嬉しくて、つい飲みすぎたようでご迷惑をおかけしました。沢山買物も出来て楽しかったです」
「あぁ、良かったな。メンバーに紹介するまで、家がなくて不便だろうが我慢してくれ」
兄のマンションに連れていけない事を父が詫びる。
「ホテルで充分ですよ! あっ、他のメンバーを教えて下さい」
「俺の家族は妻の美佐子に長男の賢也、長女の沙良だ。後は親友の家族で、奥さんの旭 結花さん、息子の尚人くん、娘の雫ちゃんだ。親友の樹は、まだ日本にいる」
「へぇ~、全員日本人のメンバーなんですね」
「あぁ、沙良に異世界へ召喚されたからな……」
「成程。えっと、響さんはいつ頃こちらに?」
「大体2週間前だ」
「えっ? 2週間じゃ摩天楼のダンジョンを攻略出来ませんよね!?」
「あ~、そこは内緒にしてほしいんだが……。入場料を払わず直接、沙良のマッピングで入っている」
「それ思いっきり違法じゃないですか! バレたら冒険者資格を剥奪されますよ? SS級冒険者だから、私がスキップ制度の担当になりましょうか?」
「あぁ、それは嬉しい提案だが迷宮都市のダンジョンへ入場料を払っているから、2つのダンジョンを同時に攻略しているとバレるのは拙い」
「午前中は迷宮都市のダンジョンにいるんでしたっけ……。それは厄介ですね」
「テントから出て休憩せず、冒険者とも関わらなければ大丈夫だろう。それに、いずれ51階を攻略すれば誰もいないからな」
「今は20階ですよね? 早すぎませんか?」
「沙良がテイムした従魔がいるから、移動が楽に出来るんだよ。それに、うちの娘はマッピングを使用しながら階段まで最短距離でいけるんだ」
「なんかもう、普通に攻略しているのが馬鹿らしくなる能力ですね……」
「あぁ、……俺もそう思う」
2人の会話を聞いていると、私の名前がちらほら出て落ち着かない。
「あの~。セイさんも午後から一緒にダンジョン攻略しますか?」
「はい。20年間ずっと摩天楼のダンジョンへ潜ってますから、役に立つと思います」
じゃあと話を切り上げ、早速20階層の攻略だ。
セイさんには、父と泰雅に乗ってもらう事にした。
前に乗るのは背が低いセイさんだ。
私はマッピングを展開し、魔物を見付け遠距離から魔法で瞬殺する。
倒した魔物はアイテムBOXに収納するので、いちいちシルバーから降りたりしない。
父が魔物を見た瞬間、泰雅が駆け出しすれ違いざまに首を刎ねる。
その魔物も私がアイテムBOXへ即座に収納。
魔石取りは、後から纏めてすればいい。
どうせ換金出来ない魔物だし、常設依頼を調べていないから本体が必要かどうかも分からないしね。
私達の攻略の仕方を見たセイさんが、口を大きく開けぽかんとしていたけど、その内慣れるだろう。
Lv上げを最優先にしているから、無駄な時間を費やす必要はない。
1匹倒すのに、3秒もあれば充分だ。
階段まで目の前の魔物を倒しながら進み、21階の安全地帯に到着する。
テントを設置し、セイさんを置いて私達は迷宮都市へ戻った。
なんだか非常に忙しない。
3回目の攻略開始。
21階は森のダンジョンではなくなっていた。
なんと雪が降っている!
そして山が見えた。
この世界で雪は降らなかったのに、ダンジョン内では降るのか……。
当然、気温も低く異世界人には辛い攻略階層だろう。
ただダンジョンの仕様からして、何かお宝的な物がありそうな予感がする。
私は仕立てたシルバーウルフのマントを2枚取り出し、兄の分を父へ渡した。
セイさんは、マジックバッグから純白の毛皮で出来たマントを出し羽織っている。
摩天楼のダンジョンに出現する魔物の毛皮かな?
セイさんへ尋ねると、30階層に出現する雪ウサギの物だそうだ。
へぇ~、真っ白なウサギがいるんだ。
緑色のフォレストウサギとは違い、白色なら汎用性がありそう。
ただ三本角の狂暴なウサギらしい。
集団で行動するから、注意が必要だと言っていた。
その隣で父が覚えようとしているのか、うんうんと頷いている。
セイさんの戦い方を見ようと、21階に出現する魔物を倒してもらった。
最初に襲ってきたのは、体長3mのスノーベア。
セイさんがファイアーボールの魔法を唱えると、頭が消し炭になり倒れた。
しかも何故か、そのファイアーボールの色が黒い!
うんんっ?
これはセイさんの炎のイメージが黒いからだろうか?
黒炎の渾名は、ここから付けられているのかしらね。
私達のファイアーボールは赤色なんだけど……。
でもこの方法だと剥製にするのは無理そうだ。
セイさんは転移者だけど、魔物の魔法を受けて習得出来ないのかなぁ。
私がその事を彼に尋ねると、
「何ですかそれ! そんな方法知りません!」
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