自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

如月 雪名

文字の大きさ
544 / 781
第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略

第667話 迷宮都市 地下15階&摩天楼のダンジョン(30階) 発見した隠し部屋

 母の作った昼食を食べ、午後からはシュウゲンさんと一緒に摩天楼まてんろうのダンジョン30階へ移動。
 飛んできたポチを右肩に乗せ、父達4人が安全地帯から出て攻略へ向かう。
 シュウゲンさんは洞窟へ採掘に行き、私とかなで伯父さんはテント内で待機だ。
 マッピングを展開し、冒険者のいない場所にいる魔物をLv上げ用に次々と収納する。
 Lv50になれば恩恵があるかも知れない転移組は、さっさとLv50まで上げた方がいい。
 その作業と並行しガーグ老のお礼と妖精さんのお供え用にショートブレッドを焼き、子供達のおやつはプリンを作った。

 3時間後、迷宮都市ダンジョン地下15階の安全地帯に戻りテントからホームへ移動し休憩する。
 新しくヒールを覚えたメンバーに伝え忘れていたため、薬草へヒールを掛けてのLv上げをお願いし、再び摩天楼のダンジョンへ移動。
 残りの3時間は久し振りに鉱物採取をしようかな。
 テントからシュウゲンさんが採掘している洞窟へ直接移転し、シルバーに周囲の魔物を狩ってもらう。
 活躍の場が少ないシルバーは、張り切り魔物に向かっていった。

 前回は竜の卵を発見して驚いたけど、鉱物以外もあるんだろうか?
 洞窟の壁をマッピングで透視し鉱物を探していく。
 この鉱物も薬草や果物と同じように毎日出現するのかなぁ。
 本当にダンジョンは不思議だ。
 入口から900mと結構奧へ進んだ場所に陣取り、注意深く天井を見つめる。
 黄緑色をした鉱物発見し、そのままアイテムBOXに収納して次を探す。
 2時間程は何も見付からず、残り1時間となった所で洞窟の行き止まりに不自然な空間があるのに気付いた。

 一見すると同じような壁が続いているように見える。
 けれど私のマッピングでは、その壁の後ろに空間があるのだ。
 これはもしや隠し部屋? 中には、お宝があるのかしら?
 30階には宝箱が出現するし、ダンジョンマスターがいるなら隠し部屋があってもおかしくない。
 私は2人と合流し確かめてみる事にした。

 この壁の後ろに広い空間があると伝え、崩してほしいとお願いする。
 シュウゲンさんが大きなツルハシを振り上げ壁に向かって打ち付けると、壁には当たらず空振りした状態になった。
 うん? この壁は幻覚なの?
 見えている壁に手を触れようとすると、何の手応えもない。 
 
「奏伯父さん。この壁には目くらましのようなものが掛かっているみたい。何だか嫌な予感がするから、お父さん達を呼んでくるね」

 私はアシュカナ帝国が次の目標にしているダンジョンだと思い出し、真っ先に犯人達の拠点になっている可能性を考えた。
 人目を忍ぶには絶好の場所だ。
 攻略中の4人は別々に行動していたけど、それぞれの前に移転し洞窟内へ連れてくる。
 事情を話すと、兄が勝手な行動をせず報告した件をめてくれた。
 皆の前で頭をヨシヨシとされ、かなり恥ずかしい。
 これじゃ普段は、どんな行動を取っているのかと思われちゃうよ~。

 Lvの高いシュウゲンさんと奏伯父さんを先頭にセイさんと父が続き、その後ろを私と兄と旭が付いて中へ進んでいく。
 そこは何もない10畳くらいの広い空間だった。
 でも態々わざわざ見えないようにするなんて変だよね?
 絶対人には見られたくない物があるに違いないと、私は更にその空間の壁を透視した。

 案の定、右側の壁の奥に箱を発見する。
 入口同様、こちらも見ただけでは分からないよう隠されていた。
 その事を皆に伝えると、シュウゲンさんが壁に手を入れ箱を引きずり出す。
 一辺が50cmくらいの正方形をした箱の表面は黒く、見るからに怪しい文様が刻まれている。
 シュウゲンさんが箱を鑑定し結果を教えてくれた。

「これは呪具を入れるための箱だ。恐らく中に入っているのは禁制品の呪具だろう」

 あぁやっぱり……。
 アシュカナ帝国は、摩天楼のダンジョンに呪具を設置する準備をしていたんだ。
 
「使用されると困るから回収しよう。他にも何かないか調べてみる」

 見付けた箱をアイテムBOXに収納し、再び周囲を注意深く透視する。
 天井と3方の壁には見付からず、念のため地面を探ると一か所穴が開いている。
 こちらにはマジックバッグがあった。
 けれど使用者権限が付いている物だったから、中身が何か分からない。
 それでも利用されないよう、こちらも回収しておいた。

 最後に、この空間をアースボールで埋めておこう。
 他の階層に拠点を作っているかも知れないけど、高価な呪具がそうそうあるとは思えない。
 30階層は宝箱狙いの冒険者が多くいる場所だ。
 呪具を設置されれば被害は甚大じんだいになる。
 隠れ家がなくなったと知れば、こちらが気付いていると分かるだろうし、少なくとも時間稼ぎにはなる。

 本当は、摩天楼のギルドマスターに報告するのが一番いいんだけど……。
 でも入場料を払わず違法に攻略しているから、それは出来ないんだよね。
 そもそも私達4人はA級冒険者じゃないから、入場資格そのものがない。
 そう考えて、特級冒険者のシュウゲンさんを見る。
 祖父だけは迷宮都市のダンジョンを攻略していないから、辻褄つじつまが合うだろうか?

 -------------------------------------
 お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
 読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
 応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
 これからもよろしくお願い致します。
 -------------------------------------
感想 2,669

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!

akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。 そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。 ※コメディ寄りです。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

家ごと異世界ライフ

もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります

ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。 七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!! 初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。 2024年5月 書籍一巻発売 2025年7月 書籍二巻発売 2025年10月 コミカライズ連載開始

転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~

結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』 『小さいな』 『…やっと…逢えた』 『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』 『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』 地球とは別の世界、異世界“パレス”。 ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。 しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。 神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。 その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。 しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。 原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。 その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。 生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。 初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。 阿鼻叫喚のパレスの神界。 次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。 これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。 家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待! *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈ 小説家になろう様でも連載中です。 第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます! よろしくお願い致します( . .)" *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈

追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~

ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。 そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。 「荷物持ちでもいい、仲間になれ」 その言葉を信じて、俺は必死についていった。 だけど、自分には何もできないと思っていた。 それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。 だけどある日、彼らは言った。 『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』 それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。 俺も分かっていた。 だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。 「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」 そう思っていた。そのはずだった。 ――だけど。 ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、 “様々な縁”が重なり、騒がしくなった。 「最強を目指すべくして生まれた存在」 「君と一緒に行かせてくれ。」 「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」 穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、 世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい―― ◇小説家になろうでも同時連載中です◇