551 / 781
第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第674話 迷宮都市 妹の召喚
手紙を読み終わると、ある一文が気になった。
『冒険者がいる階層には移動出来ません』って、茜は51階より下には行けないという事?
「あの……、これだと茜さんは51階からしか移動出来ませんよね?」
セイさんも同じ疑問を感じたのか、今まで家族に遠慮し黙っていたようだけど質問を投げかけた。
「そこが憎い所だな。武器も防具もなくLv0の状態で、いきなり51階の魔物と戦う羽目になった。今となっては、あれも良い思い出だよ……」
その時の記憶を思い起こしたのか、茜は遠い目になって呟く。
いやいや、普通に考えて無理でしょ!
Lv0で魔物と戦うなんて無謀過ぎる!
「茜、51階の魔物なら相当強い筈よ? 武器がないのに倒せたの?」
「幸い風魔法が使用出来たから、ウィンドウォールで防御しつつウィンドボールを何度も撃った。それで最初の内は魔法Lvを上げ、一つ目の二足歩行していた大きな魔物に狙いを定め、足を徹底的に蹴り続けた。膝を落とし立てなくなった所で、延髄にLvを上げた魔法を撃ち倒したんだ。1ヶ月も掛かり大変だったが1匹倒した後はLvが一気に50まで上がったから、その後は体術を鍛え敵の持っている武器を奪い剣術や槍術Lvを上げたよ」
何て事ないように言ってるけど、それが出来る人間はいないと思う……。
もしかして一つ目の二足歩行した魔物はサイクロプスじゃ?
祖父の血がそうさせるのか、武闘派の茜にとってダンジョンの魔物を倒すのは鍛錬の延長なのかも知れない。
それなら強くなるのに貪欲な性格の妹が、ダンジョン攻略するのを楽しかったと言うのも頷ける。
「茜は凄いわね! 私が最初に倒したのはスライムよ。それも槍で突いたら簡単に死んじゃう魔物だったし」
「私は、姉さんが冒険者をしている方が驚いた。まさか、摩天楼のダンジョンを攻略してるとは思わなかったな。それに、どうしていきなり最終階層まで来たんだ? 冒険者が攻略しているのは50階までだったろう?」
不思議そうに言われ、宝箱の中身について思い出す。
「あぁそれはね、30階で出現する宝箱の中身があまりにも酷かったからよ! ビ……スケスケの踊り子の衣装と鬼のパンツなんて、もう絶対ダンジョンマスターは日本人の男性に違いないと思い殴り込みに行ったの」
ついうっかり、兄の知らない1回目の宝箱の中身を口にしてしまいそうになり焦る。
危なかった~。
黄金色のビキニとブーメランパンツは秘密にしないと!
「宝箱? へぇ~、そんな物があるなんて知らなかったよ」
「じゃあ、やっぱり茜が宝箱の中身を操作してた訳じゃないのね。私達の運が単に悪かっただけかしら?」
「そうとも言えないんじゃない? 結果的には家族と再会出来た訳だし、『手紙の人』が会えるようにしてくれたのかも?」
旭がそう推測を口にする。
うん、まぁ茜と再会出来たのは確かに嬉しい。
残念な宝箱の中身は、その対価だと思おう。
「私、今はLv55なの。Lv60になったら2人召喚出来るから、旦那さんを呼んであげるよ」
「旦那? あぁ相棒の事か……、いやあいつは呼ばなくてもいい。それより私だけ年齢が高い方が問題だ。姉さんが再召喚し若返らせてほしい」
「旦那さんはいいの? 寂しくない?」
「ここに家族がいるから大丈夫だ」
やけにきっぱり言われ、それ以上何も聞けなくなってしまう。
13年も独りだったから旦那さんの存在を忘れてしまったのかしら?
でもそれを聞いた母の顔が真剣な表情に変わった。
「茜、それは駄目よ。子供達の中で唯一結婚しているのに、孫の顔くらい見せてちょうだい」
「母さんには、これから子供がまた増えるじゃないか」
「子供と孫は違います。取り敢えず沙良に召喚してもらった後、早崎君を呼びましょ」
「わっ、分かった。でも子供を産むのは……」
「何か言った?」
「いえ、……何でもありません」
母に詰め寄られ、旦那さんを召喚するのを了解したみたいだけど……。
どうやら茜は子供を産みたくないらしい。
旦那さんは欲しくないのかな?
ちなみに、妹夫婦は仕事の関係上で別姓にしたらしい。
旦那さんの名前は早崎 順一だ。
「じゃあ、召喚! 椎名 茜!」
後にする必要もないだろうと、私は茜を再召喚する。
茜の体が眩しく光った後は18歳になった姿で現れた。
床にひらりと例の手紙が落ちる。
私は手紙を拾い茜に手渡してあげた。
【召喚された椎名 茜様へ】と書かれた封筒
『椎名 沙良様から、召喚された方へ
すべての元凶は私です。
この責任を取り、出来うる限りの保障をさせて頂きました。
まず、いま貴方がいる世界は地球ではありません。
剣と魔法のファンタジーである所の異世界です。
椎名 沙良様にあわせ、年齢は設定させて頂きました。
また、貴方様の能力を変更致しました。
なお既に覚えた能力は、そのままとさせて頂きます。
椎名 茜様の能力
【時空魔法】
●アイテムBOX 容量無限・時間停止。
【風魔法】
●ウィンドボール 攻撃魔法。
●ウィンドウォール 防御魔法。
まずは「ステータス」と唱え、能力の確認をお勧めします。
最後に、このような不幸な目に遭わせてしまいましたが、これからの貴方の人生が幸多き事でありますよう、お祈り申し上げます。』
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
-------------------------------------
『冒険者がいる階層には移動出来ません』って、茜は51階より下には行けないという事?
「あの……、これだと茜さんは51階からしか移動出来ませんよね?」
セイさんも同じ疑問を感じたのか、今まで家族に遠慮し黙っていたようだけど質問を投げかけた。
「そこが憎い所だな。武器も防具もなくLv0の状態で、いきなり51階の魔物と戦う羽目になった。今となっては、あれも良い思い出だよ……」
その時の記憶を思い起こしたのか、茜は遠い目になって呟く。
いやいや、普通に考えて無理でしょ!
Lv0で魔物と戦うなんて無謀過ぎる!
「茜、51階の魔物なら相当強い筈よ? 武器がないのに倒せたの?」
「幸い風魔法が使用出来たから、ウィンドウォールで防御しつつウィンドボールを何度も撃った。それで最初の内は魔法Lvを上げ、一つ目の二足歩行していた大きな魔物に狙いを定め、足を徹底的に蹴り続けた。膝を落とし立てなくなった所で、延髄にLvを上げた魔法を撃ち倒したんだ。1ヶ月も掛かり大変だったが1匹倒した後はLvが一気に50まで上がったから、その後は体術を鍛え敵の持っている武器を奪い剣術や槍術Lvを上げたよ」
何て事ないように言ってるけど、それが出来る人間はいないと思う……。
もしかして一つ目の二足歩行した魔物はサイクロプスじゃ?
祖父の血がそうさせるのか、武闘派の茜にとってダンジョンの魔物を倒すのは鍛錬の延長なのかも知れない。
それなら強くなるのに貪欲な性格の妹が、ダンジョン攻略するのを楽しかったと言うのも頷ける。
「茜は凄いわね! 私が最初に倒したのはスライムよ。それも槍で突いたら簡単に死んじゃう魔物だったし」
「私は、姉さんが冒険者をしている方が驚いた。まさか、摩天楼のダンジョンを攻略してるとは思わなかったな。それに、どうしていきなり最終階層まで来たんだ? 冒険者が攻略しているのは50階までだったろう?」
不思議そうに言われ、宝箱の中身について思い出す。
「あぁそれはね、30階で出現する宝箱の中身があまりにも酷かったからよ! ビ……スケスケの踊り子の衣装と鬼のパンツなんて、もう絶対ダンジョンマスターは日本人の男性に違いないと思い殴り込みに行ったの」
ついうっかり、兄の知らない1回目の宝箱の中身を口にしてしまいそうになり焦る。
危なかった~。
黄金色のビキニとブーメランパンツは秘密にしないと!
「宝箱? へぇ~、そんな物があるなんて知らなかったよ」
「じゃあ、やっぱり茜が宝箱の中身を操作してた訳じゃないのね。私達の運が単に悪かっただけかしら?」
「そうとも言えないんじゃない? 結果的には家族と再会出来た訳だし、『手紙の人』が会えるようにしてくれたのかも?」
旭がそう推測を口にする。
うん、まぁ茜と再会出来たのは確かに嬉しい。
残念な宝箱の中身は、その対価だと思おう。
「私、今はLv55なの。Lv60になったら2人召喚出来るから、旦那さんを呼んであげるよ」
「旦那? あぁ相棒の事か……、いやあいつは呼ばなくてもいい。それより私だけ年齢が高い方が問題だ。姉さんが再召喚し若返らせてほしい」
「旦那さんはいいの? 寂しくない?」
「ここに家族がいるから大丈夫だ」
やけにきっぱり言われ、それ以上何も聞けなくなってしまう。
13年も独りだったから旦那さんの存在を忘れてしまったのかしら?
でもそれを聞いた母の顔が真剣な表情に変わった。
「茜、それは駄目よ。子供達の中で唯一結婚しているのに、孫の顔くらい見せてちょうだい」
「母さんには、これから子供がまた増えるじゃないか」
「子供と孫は違います。取り敢えず沙良に召喚してもらった後、早崎君を呼びましょ」
「わっ、分かった。でも子供を産むのは……」
「何か言った?」
「いえ、……何でもありません」
母に詰め寄られ、旦那さんを召喚するのを了解したみたいだけど……。
どうやら茜は子供を産みたくないらしい。
旦那さんは欲しくないのかな?
ちなみに、妹夫婦は仕事の関係上で別姓にしたらしい。
旦那さんの名前は早崎 順一だ。
「じゃあ、召喚! 椎名 茜!」
後にする必要もないだろうと、私は茜を再召喚する。
茜の体が眩しく光った後は18歳になった姿で現れた。
床にひらりと例の手紙が落ちる。
私は手紙を拾い茜に手渡してあげた。
【召喚された椎名 茜様へ】と書かれた封筒
『椎名 沙良様から、召喚された方へ
すべての元凶は私です。
この責任を取り、出来うる限りの保障をさせて頂きました。
まず、いま貴方がいる世界は地球ではありません。
剣と魔法のファンタジーである所の異世界です。
椎名 沙良様にあわせ、年齢は設定させて頂きました。
また、貴方様の能力を変更致しました。
なお既に覚えた能力は、そのままとさせて頂きます。
椎名 茜様の能力
【時空魔法】
●アイテムBOX 容量無限・時間停止。
【風魔法】
●ウィンドボール 攻撃魔法。
●ウィンドウォール 防御魔法。
まずは「ステータス」と唱え、能力の確認をお勧めします。
最後に、このような不幸な目に遭わせてしまいましたが、これからの貴方の人生が幸多き事でありますよう、お祈り申し上げます。』
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
-------------------------------------
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!
akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。
そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。
※コメディ寄りです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
家ごと異世界ライフ
もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります
ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。
七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!!
初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。
2024年5月 書籍一巻発売
2025年7月 書籍二巻発売
2025年10月 コミカライズ連載開始
転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~
結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』
『小さいな』
『…やっと…逢えた』
『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』
『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』
地球とは別の世界、異世界“パレス”。
ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。
しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。
神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。
しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。
原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。
その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。
生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。
初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。
阿鼻叫喚のパレスの神界。
次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。
これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。
家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待!
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
小説家になろう様でも連載中です。
第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます!
よろしくお願い致します( . .)"
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~
ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。
そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。
「荷物持ちでもいい、仲間になれ」
その言葉を信じて、俺は必死についていった。
だけど、自分には何もできないと思っていた。
それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。
だけどある日、彼らは言った。
『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』
それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。
俺も分かっていた。
だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。
「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」
そう思っていた。そのはずだった。
――だけど。
ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、
“様々な縁”が重なり、騒がしくなった。
「最強を目指すべくして生まれた存在」
「君と一緒に行かせてくれ。」
「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」
穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、
世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい――
◇小説家になろうでも同時連載中です◇