589 / 781
第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第712話 旭 樹 再召喚 6 義父と義祖父への挨拶&ガーグ老との再会 1
翌朝。
寝不足の状態で起きると、俺に抱き着いている妻を起こさないようベッドから出る。
昨日、響が妻も2匹テイムしていると言っていたが何の魔物だろう?
ダンジョンを攻略するなら、移動出来る騎獣にした筈だ。
娘と同じウルフ系なら速そうでいいな。
リビングでインスタントコーヒーを飲んでいると、妻が不満顔をしプリプリ怒りながら近付いてくる。
こりゃ、昨日の件が相当不満らしい。
「おはよう、結花」
「私、直ぐに寝ちゃったみたいだけど、起こしてくれたら良かったのに! どうせパジャマを着せるなら、パンツも穿かせてほしかったわ」
あんな小さな物を俺が身に着けさせるには、色々支障があるんだよ。
「よく寝ているようだったから悪いと思って……。きっと疲れていたんだろう」
「そうかしら? 急に眠くなったのよね~」
不思議そうにしている妻が朝食を作り出すと、雫が起きてきた。
「おはよう、お母さん。今日は移動が早いから、お握りでいいよ!」
「そうね、じゃあ簡単な物にするわ」
日曜日なのに、朝早くから何処へ移動するんだ?
妻は梅干しと昆布の入ったご飯を握り、しょっぱい卵焼きとうっすい味噌汁を作った。
まぁ、今日の朝食は許容範囲内だろう。
ご飯を食べて直ぐ異世界の服に着替え家を出ると、ちょうど沙良ちゃん達が迎えにきていた。
庭には見慣れぬ2匹の魔物がいる。
どうみても大きなウサギにしか見えないんだが……。
えっ? もしかして、これが騎獣なの?
妻にアレキサンドリア・リヒテンシュタイン(通称アレク)と源五郎を紹介され、頭が痛くなった。
名前がおかしい……。
それに飛び跳ねるウサギは、どう考えても騎獣に向かないだろう。
何を考えてテイムしたのか謎だ。
「これに乗るのか?」
思わず指を差し声を出してしまった。
妻と2人で源五郎に乗っても大丈夫だろうか?
異世界の家へ移転すると、沙良ちゃんが毎週日曜日に親のいない子供達へ炊き出しをしていると言う。
娘は孤児達の支援をしているらしい。
優しい子に育ってくれ温かい気持ちになった。
集まってきた子供達は150人くらいか……。
待っている間、沙良ちゃんの騎獣に乗り遊んでいる。
孤児だと聞いたが、見た目じゃ分からない。
皆が柄の入ったポンチョを着て、首には何かの毛皮を巻き耳当てをしていた。
顔色も良く健康そうに見える。
炊き出し後、美佐子さんの兄である奏さんが妻の父親だと聞かされ驚く。
この世界にいる妻の両親にも挨拶へ行こうとしていた所だ。
「じゃあ、結花は美佐子さんの姪になるって事? なんだかややこしいな。えっと、今から会うのは美佐子さんの父親だから、俺には義祖父か……」
俺は、複雑な表情をしている義理の父に向かい畏まり挨拶をする。
「結花の夫です。お義父さん、これからよろしくお願いします」
「あぁ、知らない内に娘が結婚済みで夫と子供がいるとはなぁ。前世があると複雑な気分だ……」
既に聞かされていたんだろうが、娘に前世の記憶があり夫も子供も2人いると知ったら親として思う所がありそうだ。
再会した娘が、偽装結婚とは言え結婚式を挙げると聞かされたばかりの俺はその心中を察する。
非常に申し訳ない気持ちになった。
これから旭家は椎名家と親戚になるな。
まぁ、前世夫婦だった関係に比べたら……。
王都へ移転すると、見覚えのある武器屋に連れていかれ嫌な予感がした。
「えっ! この店って……」
「祖父はドワーフに転生したんです。お願いすれば、武器を作ってもらえると思いますよ?」
「ええっと、名前を聞いてもいいかな?」
「シュウゲンです。日本名は木下 雅美です」
「シュウゲン……」
嘘だろ!?
俺達の武器を注文した、あの爺さんが義祖父になるって言うのか?
約束したお礼を思い出し今はない胸に両手を当てる。
「やべっ」
俺の小さな声を聞き取った響が、大きく溜息を吐き頭を叩いてきた。
色仕掛けしたのに気付いているようだ。
この姿じゃヒルダとバレないよな?
店内に入ると、沙良ちゃんから義祖父を紹介される。
俺は初対面の振りをして挨拶したが、内心ハラハラし通しだった。
こんな複雑な関係になるとは……。
お礼の約束を反故にする心算はないが、ヒルダとバレた所であの行為をするのは問題だろう。
結婚式で女性化した時は上手く誤魔化すしかない。
次はガーグ老の工房へ移動。
頼む、お願いだから普通に挨拶してくれよ?
工房の門を開けた瞬間、2匹の白梟が飛んできた。
ポチとタマが両肩に止まり、顔を頬に摺り寄せてくる。
姿が変わっても、主人だった俺を覚えていると分かり嬉しくなった。
「あ~、元気そう……な白梟だなぁ」
最初からやらかす所だった。
危ない危ない、注意しないと……。
肝心なガーグ老達は、俺の姿を見た瞬間に膝を突き臣下の礼を取る。
あああぁ~、全然演技する気がないじゃないか!
その状態で顔を上げたガーグ老は、思い切り泣いている。
「姫様! 再びお会い出来るとは……。どうして生きておられるのか絡繰りが分からぬが、そのお姿と何か関係があるのか……。一同、帰還をお喜び申し上げる!」
しかも姫様呼びかよ!
ガーグ老の声に合わせ、影衆達が立ち上がり剣を捧げる仕草をする。
予想通り、ガーグ老達に演技力は皆無だった。
当然、その場にいる全員が唖然としている。
男性姿の俺に対し、臣下の礼を取り姫様と呼ぶのだから意味不明な行動だろう。
響の方を見ると、困ったように首を横へ振っている。
事前に連絡してこの態度なら、対処のしようがないと思っていそうだ。
俺がその場から逃げ出そうと背を向けると、響が強く手を掴み引き寄せる。
耳元で「何とかしろ」と囁かれ覚悟を決めた。
「……何か人違いをしているみたいだから、ちょっと話を聞いてくる!」
影衆達へ付いてくるよう合図をし、工房内に連れていく。
さて、何と説明したものか……。
響は魔道具で姿を変えていると言ったらしい。
だが、俺は出産後に亡くなってるんだよなぁ。
ここは必殺、精霊の加護で凌ぐか?
精霊信仰をしているエルフは、精霊がした事だと言えば大抵疑問を持たない。
不思議な現象は全て精霊の仕業で片が付く。
しかも王族である俺には、世界樹の精霊王の加護があるしな。
「皆、息災のようで何よりです。こうして再び会えて嬉しいわ」
「姫様、事情を話して下され!」
ガーグ老が勢い尋ねてくる。
俺は、なるべくヒルダ時代の口調を思い出し説明を始めた。
「ええっと、そうね。娘を産んだ後、あのままだと命の危険があると危惧した世界樹の精霊王が私の姿を模した人型を残し、別の場所で仮死状態になっていたのよ。治療を受けて目覚めたのは数年前なの。数百年も眠り続けていたから、最初は記憶も曖昧で……。はっきり戻ったのは、つい最近で思い出したのはいいんだけど、私は死亡した事になっていると聞き姿を変えています」
こんな感じでどうだろう?
「なんと、そのような事が! 世界樹の精霊王に感謝せねばなるまい。姫様が産んだ御子の話は王から聞いておられるか?」
「ええ、私に似てとても可愛らしいわ。元気に育っているようで安心しました」
「姫様。そのお姿はどうにも慣れぬ、元の姿には戻られないのかの?」
今女性化したら、70日間元に戻れないから無理だ。
「ちょっと事情があるから、暫くはこの姿でいるわ。私の娘は【存在を秘匿された御方】と呼ばれる存在よね? 護衛の『万象』達は揃っているかしら?」
「御子には長男のゼンが率いる50人の『万象』達が付いておるから、心配する必要はありませんぞ」
「そう、それなら安心ね。ティーナをしっかり守って頂戴」
やはり、影衆当主の座は息子に代替わりしていたみたいだな。
「また詳しい話は、武術稽古の後でしましょう」
あまり長く待たせると不審に思われるだろうから、話を終わらせ工房から出ていった。
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
-------------------------------------
寝不足の状態で起きると、俺に抱き着いている妻を起こさないようベッドから出る。
昨日、響が妻も2匹テイムしていると言っていたが何の魔物だろう?
ダンジョンを攻略するなら、移動出来る騎獣にした筈だ。
娘と同じウルフ系なら速そうでいいな。
リビングでインスタントコーヒーを飲んでいると、妻が不満顔をしプリプリ怒りながら近付いてくる。
こりゃ、昨日の件が相当不満らしい。
「おはよう、結花」
「私、直ぐに寝ちゃったみたいだけど、起こしてくれたら良かったのに! どうせパジャマを着せるなら、パンツも穿かせてほしかったわ」
あんな小さな物を俺が身に着けさせるには、色々支障があるんだよ。
「よく寝ているようだったから悪いと思って……。きっと疲れていたんだろう」
「そうかしら? 急に眠くなったのよね~」
不思議そうにしている妻が朝食を作り出すと、雫が起きてきた。
「おはよう、お母さん。今日は移動が早いから、お握りでいいよ!」
「そうね、じゃあ簡単な物にするわ」
日曜日なのに、朝早くから何処へ移動するんだ?
妻は梅干しと昆布の入ったご飯を握り、しょっぱい卵焼きとうっすい味噌汁を作った。
まぁ、今日の朝食は許容範囲内だろう。
ご飯を食べて直ぐ異世界の服に着替え家を出ると、ちょうど沙良ちゃん達が迎えにきていた。
庭には見慣れぬ2匹の魔物がいる。
どうみても大きなウサギにしか見えないんだが……。
えっ? もしかして、これが騎獣なの?
妻にアレキサンドリア・リヒテンシュタイン(通称アレク)と源五郎を紹介され、頭が痛くなった。
名前がおかしい……。
それに飛び跳ねるウサギは、どう考えても騎獣に向かないだろう。
何を考えてテイムしたのか謎だ。
「これに乗るのか?」
思わず指を差し声を出してしまった。
妻と2人で源五郎に乗っても大丈夫だろうか?
異世界の家へ移転すると、沙良ちゃんが毎週日曜日に親のいない子供達へ炊き出しをしていると言う。
娘は孤児達の支援をしているらしい。
優しい子に育ってくれ温かい気持ちになった。
集まってきた子供達は150人くらいか……。
待っている間、沙良ちゃんの騎獣に乗り遊んでいる。
孤児だと聞いたが、見た目じゃ分からない。
皆が柄の入ったポンチョを着て、首には何かの毛皮を巻き耳当てをしていた。
顔色も良く健康そうに見える。
炊き出し後、美佐子さんの兄である奏さんが妻の父親だと聞かされ驚く。
この世界にいる妻の両親にも挨拶へ行こうとしていた所だ。
「じゃあ、結花は美佐子さんの姪になるって事? なんだかややこしいな。えっと、今から会うのは美佐子さんの父親だから、俺には義祖父か……」
俺は、複雑な表情をしている義理の父に向かい畏まり挨拶をする。
「結花の夫です。お義父さん、これからよろしくお願いします」
「あぁ、知らない内に娘が結婚済みで夫と子供がいるとはなぁ。前世があると複雑な気分だ……」
既に聞かされていたんだろうが、娘に前世の記憶があり夫も子供も2人いると知ったら親として思う所がありそうだ。
再会した娘が、偽装結婚とは言え結婚式を挙げると聞かされたばかりの俺はその心中を察する。
非常に申し訳ない気持ちになった。
これから旭家は椎名家と親戚になるな。
まぁ、前世夫婦だった関係に比べたら……。
王都へ移転すると、見覚えのある武器屋に連れていかれ嫌な予感がした。
「えっ! この店って……」
「祖父はドワーフに転生したんです。お願いすれば、武器を作ってもらえると思いますよ?」
「ええっと、名前を聞いてもいいかな?」
「シュウゲンです。日本名は木下 雅美です」
「シュウゲン……」
嘘だろ!?
俺達の武器を注文した、あの爺さんが義祖父になるって言うのか?
約束したお礼を思い出し今はない胸に両手を当てる。
「やべっ」
俺の小さな声を聞き取った響が、大きく溜息を吐き頭を叩いてきた。
色仕掛けしたのに気付いているようだ。
この姿じゃヒルダとバレないよな?
店内に入ると、沙良ちゃんから義祖父を紹介される。
俺は初対面の振りをして挨拶したが、内心ハラハラし通しだった。
こんな複雑な関係になるとは……。
お礼の約束を反故にする心算はないが、ヒルダとバレた所であの行為をするのは問題だろう。
結婚式で女性化した時は上手く誤魔化すしかない。
次はガーグ老の工房へ移動。
頼む、お願いだから普通に挨拶してくれよ?
工房の門を開けた瞬間、2匹の白梟が飛んできた。
ポチとタマが両肩に止まり、顔を頬に摺り寄せてくる。
姿が変わっても、主人だった俺を覚えていると分かり嬉しくなった。
「あ~、元気そう……な白梟だなぁ」
最初からやらかす所だった。
危ない危ない、注意しないと……。
肝心なガーグ老達は、俺の姿を見た瞬間に膝を突き臣下の礼を取る。
あああぁ~、全然演技する気がないじゃないか!
その状態で顔を上げたガーグ老は、思い切り泣いている。
「姫様! 再びお会い出来るとは……。どうして生きておられるのか絡繰りが分からぬが、そのお姿と何か関係があるのか……。一同、帰還をお喜び申し上げる!」
しかも姫様呼びかよ!
ガーグ老の声に合わせ、影衆達が立ち上がり剣を捧げる仕草をする。
予想通り、ガーグ老達に演技力は皆無だった。
当然、その場にいる全員が唖然としている。
男性姿の俺に対し、臣下の礼を取り姫様と呼ぶのだから意味不明な行動だろう。
響の方を見ると、困ったように首を横へ振っている。
事前に連絡してこの態度なら、対処のしようがないと思っていそうだ。
俺がその場から逃げ出そうと背を向けると、響が強く手を掴み引き寄せる。
耳元で「何とかしろ」と囁かれ覚悟を決めた。
「……何か人違いをしているみたいだから、ちょっと話を聞いてくる!」
影衆達へ付いてくるよう合図をし、工房内に連れていく。
さて、何と説明したものか……。
響は魔道具で姿を変えていると言ったらしい。
だが、俺は出産後に亡くなってるんだよなぁ。
ここは必殺、精霊の加護で凌ぐか?
精霊信仰をしているエルフは、精霊がした事だと言えば大抵疑問を持たない。
不思議な現象は全て精霊の仕業で片が付く。
しかも王族である俺には、世界樹の精霊王の加護があるしな。
「皆、息災のようで何よりです。こうして再び会えて嬉しいわ」
「姫様、事情を話して下され!」
ガーグ老が勢い尋ねてくる。
俺は、なるべくヒルダ時代の口調を思い出し説明を始めた。
「ええっと、そうね。娘を産んだ後、あのままだと命の危険があると危惧した世界樹の精霊王が私の姿を模した人型を残し、別の場所で仮死状態になっていたのよ。治療を受けて目覚めたのは数年前なの。数百年も眠り続けていたから、最初は記憶も曖昧で……。はっきり戻ったのは、つい最近で思い出したのはいいんだけど、私は死亡した事になっていると聞き姿を変えています」
こんな感じでどうだろう?
「なんと、そのような事が! 世界樹の精霊王に感謝せねばなるまい。姫様が産んだ御子の話は王から聞いておられるか?」
「ええ、私に似てとても可愛らしいわ。元気に育っているようで安心しました」
「姫様。そのお姿はどうにも慣れぬ、元の姿には戻られないのかの?」
今女性化したら、70日間元に戻れないから無理だ。
「ちょっと事情があるから、暫くはこの姿でいるわ。私の娘は【存在を秘匿された御方】と呼ばれる存在よね? 護衛の『万象』達は揃っているかしら?」
「御子には長男のゼンが率いる50人の『万象』達が付いておるから、心配する必要はありませんぞ」
「そう、それなら安心ね。ティーナをしっかり守って頂戴」
やはり、影衆当主の座は息子に代替わりしていたみたいだな。
「また詳しい話は、武術稽古の後でしましょう」
あまり長く待たせると不審に思われるだろうから、話を終わらせ工房から出ていった。
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
-------------------------------------
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!
akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。
そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。
※コメディ寄りです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
家ごと異世界ライフ
もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります
ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。
七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!!
初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。
2024年5月 書籍一巻発売
2025年7月 書籍二巻発売
2025年10月 コミカライズ連載開始
転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~
結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』
『小さいな』
『…やっと…逢えた』
『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』
『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』
地球とは別の世界、異世界“パレス”。
ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。
しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。
神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。
しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。
原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。
その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。
生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。
初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。
阿鼻叫喚のパレスの神界。
次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。
これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。
家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待!
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
小説家になろう様でも連載中です。
第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます!
よろしくお願い致します( . .)"
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~
ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。
そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。
「荷物持ちでもいい、仲間になれ」
その言葉を信じて、俺は必死についていった。
だけど、自分には何もできないと思っていた。
それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。
だけどある日、彼らは言った。
『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』
それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。
俺も分かっていた。
だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。
「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」
そう思っていた。そのはずだった。
――だけど。
ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、
“様々な縁”が重なり、騒がしくなった。
「最強を目指すべくして生まれた存在」
「君と一緒に行かせてくれ。」
「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」
穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、
世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい――
◇小説家になろうでも同時連載中です◇