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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第802話 迷宮都市 子供達と運動
ルシファーの父親を見送りホームに帰る。
父親が魔界の魔王だったのは驚いたけど、その割に息子と違って尊大な態度も見せず非常に礼儀正しいのは、私達が沢山契約をして爵位を上げた所為かしら?
恩を感じているようだし魔族は礼儀を重んじる種族なんだろう。
あとは樹おじさんと私を、エルフの王族だと思っているのが理由かも知れない。
実力で決まる魔王とは異なり、こちらは完全に世襲制の王族だ。
まぁ、本当は一般人だというのは秘密にしておこう。
父と樹おじさんをそれぞれの家に送り、茜とセイさんを連れ自宅へ戻る。
念話の魔道具で兄に連絡を取り、既に夕食を済ませた事を報告して外食するようお願いした。
兄は旭と病院で勉強をしているから適当に済ませると言い、帰りが遅くなると伝えてきた。
まだ20時だから、私達はTVで放送されている映画を見ながら時間を過ごそう。
飲み物とお菓子を準備して、推理要素のあるサスペンスを楽しんだ。
3人で犯人を、あ~でもないこ~でもないと言いながら予想し、茜だけが最初から殺された女性の親友が怪しいと言う。
私は被害者の恋人が犯人だと思っていたのに、見事外れた。
当てた茜は犯人の気持ちになれば分かるだろうと笑っている。
妹は職業柄、推理物は犯人が直ぐに分かり面白くないらしい。
早崎さんも同じなのかな?
実際の事件と物語では、違う部分もありそうだけど……。
11時を過ぎる頃、兄達が戻り竜の卵に魔力を与えた。
毎日魔力を与えているけど、この子はいつになったら孵化するんだろう?
ほんのり温かい卵の表面を撫でながら、赤ちゃんの姿を想像する。
大きな卵なので、子竜も最初から大きいかしら?
掌サイズではないわよね? あの子達は……。
最後に一瞬、何かを思い出しかけ意識を失った。
日曜日。
メンバーを連れ、子供達の炊き出しに向かう。
先週、庭に設置した鉄棒もどきに加え、シーソー、ジャングルジム、うんていをトレント資材で作製し設置しておいた。
異世界には子供達の遊具がないから、少しでも遊べるようにと作っておいたのだ。
日本では遊具を撤廃する公園が増えていたけど、子供に怪我はつきものだし遊びを通して危険を回避する術も学べると思うんだよね~。
子供達が集まると、増えた遊具に目が釘付けになっている。
逆上がりを教えた鉄棒は、冒険者の子供達全員が出来るようになった。
前回りもクルクル回り、運動神経の良さを披露してくれる。
10歳未満の子供達でも、兄や姉に補助されながら楽しそうにしていた。
「お姉ちゃん。これは何?」
「新しい遊具だよ。使い方を教えるから、いつでも遊びにおいで」
目をキラキラさせた子供達に質問され、兄と旭が使い方の見本を見せると子供達が跳びつくように遊具へ向け走っていく。
炊き出しまで1時間あるので、このまま遊ばせてあげよう。
母親達が遊具で遊ぶ子供達を心配そうに見ていたのは、異世界にない物だから仕方ない。
大人しい女の子は、従魔達を独占出来ると喜んでいる。
順番待ちをしなくて済むから、ニコニコ笑顔で嬉しそう。
そんな子供達の姿を眺めながら、『シチュー』の他に串焼きを作り始める。
『バーベキュー台』を5台出したら、父・樹おじさん・奏伯父さん・セイさん・早崎さんが焼いてくれた。
兄と旭は、従魔達に乗る子供達の様子を見て少し浮遊させているようだ。
1時間後。
『焼肉のタレ』が掛かった熱々の串焼き、『シチュー』、パン2つを受け取った子供達が、新しい遊具の話題に花を咲かせる。
新しい遊具が気に入ってくれたようで、私も嬉しいなぁ。
冒険者活動に向かう子供達へお土産の苺を渡して、私と茜以外はガーグ老の工房へ稽古に行く。
時間がある子供達に家の中へ入ってもらい、縄跳びとゴム飛びを教えてあげた。
ゴム飛びは、ちゃんと5段まで見本をみせたよ!
不器用なルシファーには1段しかさせなかったけどね……。
雨の日でも出来るような室内での遊びも考えた。
跳び箱もいいかな?
運動が苦手な子供達用には、けん玉やお手玉やヨーヨーなんかもあるといいだろう。
あやとりは、紐があれば家でも出来そうだ。
最後に茜と私で大縄を回し、大人数での大縄跳びを体験してもらう。
いきなり回っている縄の中に入るのは難しいので、全員が一列に整列した状態で縄を回し始める。
最初にシルバー達が見本をみせると、子供達は誰も縄に引っ掛からず跳んでみせた。
一応ポーションを準備しておいたけど、異世界の子供達は運動神経がいいらしい。
今日のお礼に、楽器の練習をしていた曲を歌いながら披露してくれた。
そろそろ、他の曲も教えてあげよう。
昼食は『カツサンド』とハニービーの蜂蜜を入れた『ミルクティー』に、作り置きした『プリン』も出す。
甘いデザートを食べて頬を緩ませた子供達は大興奮。
午後からは真剣な表情で新しく弾いた『さくら』を聞き、熱心に練習を始め出す。
傍にいた母親達も、自分達のパートを必死に覚えていた。
15時ぴったり送迎の馬車が迎えにくると、馬車に入らない子供達を従魔へ乗せ家まで送る。
シルバーに乗った子供から、お守りが役にたったと言われドキっとした。
「知らないおじさんが、美味しい物をあげると僕の手を引っ張ったから変だと思って、お守りにお願いしたんだよ! そしたら地面に倒れて寝ちゃったから、逃げてきたの」
「そう……良かったわね。他には何もなかった?」
「うん、大丈夫!」
お守りは子供達全員へ渡し、常に巾着の中へ入れるよう伝えてある。
私達がいつも一緒にいられるわけじゃないから、危険な目に遭わないよう保険としてあげた物だ。
今回狙われたのは、まだ冒険者登録出来ない10歳未満の子供。
冒険者ギルドマスターのオリビアさんが、新しい政策を施行し他領から来た冒険者には厳しい対応をしているけど、それは飽くまでダンジョンで冒険者活動をする人に限ったものだ。
冒険者以外の犯罪者には意味がない。
迷宮都市に流入してくる犯罪者は、冒険者とは限らないという事だろう。
冒険者の資格がない子供達は、冒険者ギルドから保護を受けないと知り犯行に及んだのか?
子供達の服装を見て裕福な家から身代金を奪おうとしたなら、確実に迷宮都市の人間じゃない。
子供達の自衛手段を、もっと考えた方がいいかも……。
早崎さんの結界魔法が魔石に出来るといいんだけどなぁ。
あれ? そう言えば、早崎さんからLv50になった時の恩恵を聞いてなかったよ。
あとで確認しておこう。
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お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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父親が魔界の魔王だったのは驚いたけど、その割に息子と違って尊大な態度も見せず非常に礼儀正しいのは、私達が沢山契約をして爵位を上げた所為かしら?
恩を感じているようだし魔族は礼儀を重んじる種族なんだろう。
あとは樹おじさんと私を、エルフの王族だと思っているのが理由かも知れない。
実力で決まる魔王とは異なり、こちらは完全に世襲制の王族だ。
まぁ、本当は一般人だというのは秘密にしておこう。
父と樹おじさんをそれぞれの家に送り、茜とセイさんを連れ自宅へ戻る。
念話の魔道具で兄に連絡を取り、既に夕食を済ませた事を報告して外食するようお願いした。
兄は旭と病院で勉強をしているから適当に済ませると言い、帰りが遅くなると伝えてきた。
まだ20時だから、私達はTVで放送されている映画を見ながら時間を過ごそう。
飲み物とお菓子を準備して、推理要素のあるサスペンスを楽しんだ。
3人で犯人を、あ~でもないこ~でもないと言いながら予想し、茜だけが最初から殺された女性の親友が怪しいと言う。
私は被害者の恋人が犯人だと思っていたのに、見事外れた。
当てた茜は犯人の気持ちになれば分かるだろうと笑っている。
妹は職業柄、推理物は犯人が直ぐに分かり面白くないらしい。
早崎さんも同じなのかな?
実際の事件と物語では、違う部分もありそうだけど……。
11時を過ぎる頃、兄達が戻り竜の卵に魔力を与えた。
毎日魔力を与えているけど、この子はいつになったら孵化するんだろう?
ほんのり温かい卵の表面を撫でながら、赤ちゃんの姿を想像する。
大きな卵なので、子竜も最初から大きいかしら?
掌サイズではないわよね? あの子達は……。
最後に一瞬、何かを思い出しかけ意識を失った。
日曜日。
メンバーを連れ、子供達の炊き出しに向かう。
先週、庭に設置した鉄棒もどきに加え、シーソー、ジャングルジム、うんていをトレント資材で作製し設置しておいた。
異世界には子供達の遊具がないから、少しでも遊べるようにと作っておいたのだ。
日本では遊具を撤廃する公園が増えていたけど、子供に怪我はつきものだし遊びを通して危険を回避する術も学べると思うんだよね~。
子供達が集まると、増えた遊具に目が釘付けになっている。
逆上がりを教えた鉄棒は、冒険者の子供達全員が出来るようになった。
前回りもクルクル回り、運動神経の良さを披露してくれる。
10歳未満の子供達でも、兄や姉に補助されながら楽しそうにしていた。
「お姉ちゃん。これは何?」
「新しい遊具だよ。使い方を教えるから、いつでも遊びにおいで」
目をキラキラさせた子供達に質問され、兄と旭が使い方の見本を見せると子供達が跳びつくように遊具へ向け走っていく。
炊き出しまで1時間あるので、このまま遊ばせてあげよう。
母親達が遊具で遊ぶ子供達を心配そうに見ていたのは、異世界にない物だから仕方ない。
大人しい女の子は、従魔達を独占出来ると喜んでいる。
順番待ちをしなくて済むから、ニコニコ笑顔で嬉しそう。
そんな子供達の姿を眺めながら、『シチュー』の他に串焼きを作り始める。
『バーベキュー台』を5台出したら、父・樹おじさん・奏伯父さん・セイさん・早崎さんが焼いてくれた。
兄と旭は、従魔達に乗る子供達の様子を見て少し浮遊させているようだ。
1時間後。
『焼肉のタレ』が掛かった熱々の串焼き、『シチュー』、パン2つを受け取った子供達が、新しい遊具の話題に花を咲かせる。
新しい遊具が気に入ってくれたようで、私も嬉しいなぁ。
冒険者活動に向かう子供達へお土産の苺を渡して、私と茜以外はガーグ老の工房へ稽古に行く。
時間がある子供達に家の中へ入ってもらい、縄跳びとゴム飛びを教えてあげた。
ゴム飛びは、ちゃんと5段まで見本をみせたよ!
不器用なルシファーには1段しかさせなかったけどね……。
雨の日でも出来るような室内での遊びも考えた。
跳び箱もいいかな?
運動が苦手な子供達用には、けん玉やお手玉やヨーヨーなんかもあるといいだろう。
あやとりは、紐があれば家でも出来そうだ。
最後に茜と私で大縄を回し、大人数での大縄跳びを体験してもらう。
いきなり回っている縄の中に入るのは難しいので、全員が一列に整列した状態で縄を回し始める。
最初にシルバー達が見本をみせると、子供達は誰も縄に引っ掛からず跳んでみせた。
一応ポーションを準備しておいたけど、異世界の子供達は運動神経がいいらしい。
今日のお礼に、楽器の練習をしていた曲を歌いながら披露してくれた。
そろそろ、他の曲も教えてあげよう。
昼食は『カツサンド』とハニービーの蜂蜜を入れた『ミルクティー』に、作り置きした『プリン』も出す。
甘いデザートを食べて頬を緩ませた子供達は大興奮。
午後からは真剣な表情で新しく弾いた『さくら』を聞き、熱心に練習を始め出す。
傍にいた母親達も、自分達のパートを必死に覚えていた。
15時ぴったり送迎の馬車が迎えにくると、馬車に入らない子供達を従魔へ乗せ家まで送る。
シルバーに乗った子供から、お守りが役にたったと言われドキっとした。
「知らないおじさんが、美味しい物をあげると僕の手を引っ張ったから変だと思って、お守りにお願いしたんだよ! そしたら地面に倒れて寝ちゃったから、逃げてきたの」
「そう……良かったわね。他には何もなかった?」
「うん、大丈夫!」
お守りは子供達全員へ渡し、常に巾着の中へ入れるよう伝えてある。
私達がいつも一緒にいられるわけじゃないから、危険な目に遭わないよう保険としてあげた物だ。
今回狙われたのは、まだ冒険者登録出来ない10歳未満の子供。
冒険者ギルドマスターのオリビアさんが、新しい政策を施行し他領から来た冒険者には厳しい対応をしているけど、それは飽くまでダンジョンで冒険者活動をする人に限ったものだ。
冒険者以外の犯罪者には意味がない。
迷宮都市に流入してくる犯罪者は、冒険者とは限らないという事だろう。
冒険者の資格がない子供達は、冒険者ギルドから保護を受けないと知り犯行に及んだのか?
子供達の服装を見て裕福な家から身代金を奪おうとしたなら、確実に迷宮都市の人間じゃない。
子供達の自衛手段を、もっと考えた方がいいかも……。
早崎さんの結界魔法が魔石に出来るといいんだけどなぁ。
あれ? そう言えば、早崎さんからLv50になった時の恩恵を聞いてなかったよ。
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◇小説家になろうでも同時連載中です◇