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3章魔王軍団編成前編
3章2話夜襲
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夜も更け、暗闇と静寂に包まれた時間。
赤い龍の彫刻が妖しげに光り、青光に照らされる白い建物。
ピンク色の賑やかさはどこにもない。
もちろん、その辺りの近場の店もシャッターが閉まり、狭い路地裏にも誰もいない、また風の音すらも聞こえない。
ただ、白光の電灯が距離を置いてあるだけだ。
すると、そこへフードを被った濃い緑装束の数人を率いて、フードを被った白金装束の者が不敵な笑みを浮かべて、長い直線の最後にある竜宮城に視線を向け、立ち止まる。
白金装束の者は右手を上げ、同時に後ろの部下も右手を上げる。
その瞬間、一斉に投擲し、一筋の青い閃光が幾重にも走り、弧を描き、複雑に混じり、最後は竜宮城へ衝突し、爆破音が生じ、炎と黒煙の城と化した。
その集団は燃え盛る城を醜悪の両眼で見上げ、歪んだ歓喜へと変わる。
「はははははははははは」
しかし、その刹那、凄まじい地響きが襲い、不安に酔いしれる。
「なんだ」
そして、いつの間にか燃え盛る炎の巨大な弾丸が、怪しげな集団に一直線に襲いかかる。
目を見開き、硬直した時点で、既に遅かった。
部下全員は強烈な衝撃とともに、気絶し、恐ろしい炎を纏って焼かれながら、崩れ落ちる。
白装束の男である、神英雄団のラグナロクが目の前の突然起きた、出来事に状況に理解出来ず、膝を地面につける。
金髪、爽やかな顔立ちの良い貴族風の若い青年ラグナロクは若干20歳で、神英雄団の四番目の強さを
誇る、次期大神英雄と目され、前途有望な男。
もちろん、彼自身も、何の挫折や困難に直面することなく、出世街道を進むのだ、神の子だと自負し、生きていくと思っていた。
しかし、目の前にゆっくり近づく死神がその栄光の人生を終結させるような気がしてならない。
妖しげな光る青眼が生きることを許すはずがないと直感する。
そして、ラグナロクは逃げようと、手を地面に置くが、恐怖で動けず、固まってしまう。
その後、その死神は不敵に嗤う。
「クックックックッ……盛大にやってくれたな? 英雄とやら」
ラグナロクは金眼を向けたが、泳いでしまう。
「いや……その……あれは……僕のみ……」
そいつは死神ではない、悪の魔王だ。
主張しようとしたその瞬間、魔王の右足がラグナロクの頭頂部を思いっきり踏んづけ、顔を更に踏む。
「何?」
「あぁぁぁぁ!!!!」
「もう一回言ってみろ小僧?」
「ぐはっ……やややめて」
そして、その魔王の背後では、ヒヨリが魔王の強さに惚れ惚れし、魅入り。
一方、ネズが神英雄団に楯突いてしまったとは、あわあわとしている。
「魔王様……」
「まま魔王様? その辺で宜しいのでは?」
魔王はその一言に感が触り、ネズに怒りを向ける。
「宜しいだと? 俺は危うく殺されかけた?」
「え? いやあのそれは……あの」
「ネズよ。はっきりさせておこう。お前は英雄かこの俺のどちらに付くんだ?」
「そそれは……もう魔王様しかおりません」
「それで良い……ネズ……お前を悪いようにはしないさ。役立てる内はな」
すると、ヒヨリが邪魔になったネズを突き飛ばし、魔王の背に近寄る。
「魔王様……私は一生共にします」
既にこのヒヨリは魔王の魅了の術中に嵌まっていた。
魔王は優しく、小動物のようなヒヨリの顔を触り、優しげに囁く。
「嬉しいぞ。ヒヨリ……」
「さて、ラグナロク……お前には聞きたいことがある」
「は……はい」
「他の英雄の目的はなんだ? 嘘を言えば、すぐお前の首はここではねる」
「ははははい……医療病院にいる女神を奪いに行くと」
「そうか……随分俺を怒らせてくれたな……」
魔王は怒りを体現するかのように、闇の黒影が騒ぎ出す。
「女神の命などどうでもいいが。俺の奴隷に手を出すのは許せない」
「あああの……僕の命だけはどうか……お金ならありますから」
「話が早いな……金持ちの息子。なら、早く俺の口座に入金しろ」
「はははいいいい」
そして、魔王はヒヨリとネズを連れ、その場を後にする。
すると、ラグナロクが恐怖で震えながらも、懇願した。
「あの僕も魔王の配下に……」
実ははラグナロクはこう見えて狡猾な男。
魔王の配下にスパイとして、入り、隙を窺い魔王を暗殺すると瞬時にこの場で企てたる。
魔王は絶対殺すと内心を内に秘める。
そんなことなど露知らずの魔王は笑みを浮かべ、右手を差し出した。
「一生お供します」
ラグナロクは深い姿勢で、手を受け入れ、お辞儀する。
しかし、魔王は青眼でにっこりと見下し、開いた左手を差し出し、炎の弾丸をラグナロクの後頭部に放った。
「裏切り者はいらん……」
「ななぜ……ぐっ」
そして、激しく炎と爆発が鳴り、地面が崩壊し、穴の中からラグナロクの断末魔が聞こえた。
赤い龍の彫刻が妖しげに光り、青光に照らされる白い建物。
ピンク色の賑やかさはどこにもない。
もちろん、その辺りの近場の店もシャッターが閉まり、狭い路地裏にも誰もいない、また風の音すらも聞こえない。
ただ、白光の電灯が距離を置いてあるだけだ。
すると、そこへフードを被った濃い緑装束の数人を率いて、フードを被った白金装束の者が不敵な笑みを浮かべて、長い直線の最後にある竜宮城に視線を向け、立ち止まる。
白金装束の者は右手を上げ、同時に後ろの部下も右手を上げる。
その瞬間、一斉に投擲し、一筋の青い閃光が幾重にも走り、弧を描き、複雑に混じり、最後は竜宮城へ衝突し、爆破音が生じ、炎と黒煙の城と化した。
その集団は燃え盛る城を醜悪の両眼で見上げ、歪んだ歓喜へと変わる。
「はははははははははは」
しかし、その刹那、凄まじい地響きが襲い、不安に酔いしれる。
「なんだ」
そして、いつの間にか燃え盛る炎の巨大な弾丸が、怪しげな集団に一直線に襲いかかる。
目を見開き、硬直した時点で、既に遅かった。
部下全員は強烈な衝撃とともに、気絶し、恐ろしい炎を纏って焼かれながら、崩れ落ちる。
白装束の男である、神英雄団のラグナロクが目の前の突然起きた、出来事に状況に理解出来ず、膝を地面につける。
金髪、爽やかな顔立ちの良い貴族風の若い青年ラグナロクは若干20歳で、神英雄団の四番目の強さを
誇る、次期大神英雄と目され、前途有望な男。
もちろん、彼自身も、何の挫折や困難に直面することなく、出世街道を進むのだ、神の子だと自負し、生きていくと思っていた。
しかし、目の前にゆっくり近づく死神がその栄光の人生を終結させるような気がしてならない。
妖しげな光る青眼が生きることを許すはずがないと直感する。
そして、ラグナロクは逃げようと、手を地面に置くが、恐怖で動けず、固まってしまう。
その後、その死神は不敵に嗤う。
「クックックックッ……盛大にやってくれたな? 英雄とやら」
ラグナロクは金眼を向けたが、泳いでしまう。
「いや……その……あれは……僕のみ……」
そいつは死神ではない、悪の魔王だ。
主張しようとしたその瞬間、魔王の右足がラグナロクの頭頂部を思いっきり踏んづけ、顔を更に踏む。
「何?」
「あぁぁぁぁ!!!!」
「もう一回言ってみろ小僧?」
「ぐはっ……やややめて」
そして、その魔王の背後では、ヒヨリが魔王の強さに惚れ惚れし、魅入り。
一方、ネズが神英雄団に楯突いてしまったとは、あわあわとしている。
「魔王様……」
「まま魔王様? その辺で宜しいのでは?」
魔王はその一言に感が触り、ネズに怒りを向ける。
「宜しいだと? 俺は危うく殺されかけた?」
「え? いやあのそれは……あの」
「ネズよ。はっきりさせておこう。お前は英雄かこの俺のどちらに付くんだ?」
「そそれは……もう魔王様しかおりません」
「それで良い……ネズ……お前を悪いようにはしないさ。役立てる内はな」
すると、ヒヨリが邪魔になったネズを突き飛ばし、魔王の背に近寄る。
「魔王様……私は一生共にします」
既にこのヒヨリは魔王の魅了の術中に嵌まっていた。
魔王は優しく、小動物のようなヒヨリの顔を触り、優しげに囁く。
「嬉しいぞ。ヒヨリ……」
「さて、ラグナロク……お前には聞きたいことがある」
「は……はい」
「他の英雄の目的はなんだ? 嘘を言えば、すぐお前の首はここではねる」
「ははははい……医療病院にいる女神を奪いに行くと」
「そうか……随分俺を怒らせてくれたな……」
魔王は怒りを体現するかのように、闇の黒影が騒ぎ出す。
「女神の命などどうでもいいが。俺の奴隷に手を出すのは許せない」
「あああの……僕の命だけはどうか……お金ならありますから」
「話が早いな……金持ちの息子。なら、早く俺の口座に入金しろ」
「はははいいいい」
そして、魔王はヒヨリとネズを連れ、その場を後にする。
すると、ラグナロクが恐怖で震えながらも、懇願した。
「あの僕も魔王の配下に……」
実ははラグナロクはこう見えて狡猾な男。
魔王の配下にスパイとして、入り、隙を窺い魔王を暗殺すると瞬時にこの場で企てたる。
魔王は絶対殺すと内心を内に秘める。
そんなことなど露知らずの魔王は笑みを浮かべ、右手を差し出した。
「一生お供します」
ラグナロクは深い姿勢で、手を受け入れ、お辞儀する。
しかし、魔王は青眼でにっこりと見下し、開いた左手を差し出し、炎の弾丸をラグナロクの後頭部に放った。
「裏切り者はいらん……」
「ななぜ……ぐっ」
そして、激しく炎と爆発が鳴り、地面が崩壊し、穴の中からラグナロクの断末魔が聞こえた。
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