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2章英雄闘拳地区予選
2章8話英雄の企み
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鬱陶しく、無意味な正義感の女神に苛立つ黒髪の英雄は上に目配せし、笑みを上げる。
すると、アカリの後ろから密かに隠れていたと思われるオノを片手に持った小さなゴブリンと棍棒を手にした赤鬼(オーガ)が出現した。
「ギャハハハハハ」
「オーオー!!!!」
「何これ!?」
そして、アカリを穴へと突き飛ばし、同時に魔獣ニ体も降り、袋の鼠状態となる。
それと同じくして、浮遊する魔王は、疑問を浮かべる。
「あの魔獣はなんだ?」
あの英雄が魔獣を従えているということなのか。
ルルが解説する。
「おそらく魔獣と英雄は奴隷契約を結んだのでしょう。英雄は殺さずに、魔獣に命乞いさせることで相互契約が成立しました。法では相互契約として認められていますが、実際は一方的な奴隷契約なのです」
「……奴隷か」
「けれど、奴隷契約は低級魔獣や中級魔獣にしか適用しません。上位魔獣になってくると、相互契約の使役契約を結ぶことになります。他にも、精霊や伝説魔獣と契約を結ぶことが出来ます」
「クックックッ……おっ……あの女神このままだと殺されるな。これは見物だ。あのふざけた金髪にもこの顛末の動画を見せられる」
「悪趣味ですね」
あの時の屈辱を許してはいない。
俺の衣服にソフトクリームを汚した馬鹿なガキがいて、そこへ、女神がノコノコとやってきて、無意味な正義感を振りかざし、公衆の面前で俺に恥をかかせた。
許さない。
この自らの手で、あいつに復讐の手を加えようと思ったが。
しかし、あんな雑魚相手に貴様がやられるなら良しとよう。
一体どんな顔で死を迎えるんだろうな。
楽しみだ。
すると、ルルが呟く。
「魔王様……助けてあげないのですか?」
「何?」
「あっ……いえ。何でもありませんでした。あの女神どんな顔で死ぬのでしょうかね……楽しみ」
「……」
助ける?
なぜ俺が?
俺は人間の優しさを捨てた世界を滅ぼす魔王だぞ。
優しさ? 正義?
ふざけるな。
そんな言葉は魔王の啓示録に一文字もない。
そして、アカリは退避しようとするが、どうした訳か足が動かない。
黒髪の英雄は笑みを漏らす。
「そこは僕の恐怖の硬直スキルが発動した。あらかじめ、ドラゴンをおびき寄せるために、その辺りに範囲対象として指定していたが、運悪くお前が嵌まったのさ。だが、結果的に良かった。これで、お前の所持金、アイテムは頂く」
すると、アカリの後ろから密かに隠れていたと思われるオノを片手に持った小さなゴブリンと棍棒を手にした赤鬼(オーガ)が出現した。
「ギャハハハハハ」
「オーオー!!!!」
「何これ!?」
そして、アカリを穴へと突き飛ばし、同時に魔獣ニ体も降り、袋の鼠状態となる。
それと同じくして、浮遊する魔王は、疑問を浮かべる。
「あの魔獣はなんだ?」
あの英雄が魔獣を従えているということなのか。
ルルが解説する。
「おそらく魔獣と英雄は奴隷契約を結んだのでしょう。英雄は殺さずに、魔獣に命乞いさせることで相互契約が成立しました。法では相互契約として認められていますが、実際は一方的な奴隷契約なのです」
「……奴隷か」
「けれど、奴隷契約は低級魔獣や中級魔獣にしか適用しません。上位魔獣になってくると、相互契約の使役契約を結ぶことになります。他にも、精霊や伝説魔獣と契約を結ぶことが出来ます」
「クックックッ……おっ……あの女神このままだと殺されるな。これは見物だ。あのふざけた金髪にもこの顛末の動画を見せられる」
「悪趣味ですね」
あの時の屈辱を許してはいない。
俺の衣服にソフトクリームを汚した馬鹿なガキがいて、そこへ、女神がノコノコとやってきて、無意味な正義感を振りかざし、公衆の面前で俺に恥をかかせた。
許さない。
この自らの手で、あいつに復讐の手を加えようと思ったが。
しかし、あんな雑魚相手に貴様がやられるなら良しとよう。
一体どんな顔で死を迎えるんだろうな。
楽しみだ。
すると、ルルが呟く。
「魔王様……助けてあげないのですか?」
「何?」
「あっ……いえ。何でもありませんでした。あの女神どんな顔で死ぬのでしょうかね……楽しみ」
「……」
助ける?
なぜ俺が?
俺は人間の優しさを捨てた世界を滅ぼす魔王だぞ。
優しさ? 正義?
ふざけるな。
そんな言葉は魔王の啓示録に一文字もない。
そして、アカリは退避しようとするが、どうした訳か足が動かない。
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「そこは僕の恐怖の硬直スキルが発動した。あらかじめ、ドラゴンをおびき寄せるために、その辺りに範囲対象として指定していたが、運悪くお前が嵌まったのさ。だが、結果的に良かった。これで、お前の所持金、アイテムは頂く」
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