時空魔術操縦士の冒険記

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1章魔戦操縦士学院

29話戦いの終焉

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 俺達は皆、魔戦を解除し、ゲームから離脱しようとするが、一向にできない。何が起こっている。
 その時、火山地帯が揺れ、至る所でマグマが活発に動く。

「何かがおかしい。気つけろ」

 上を見上げると大きな岩がだんだんと大きくなっていく。

「なんだあれ」

 涙目でヘスティアが叫ぶ。

「隕石だよ~あれ」

「お前も早く逃げろ!」

「私魔力を失って動けないよ~。死にたくないよ! 死にたくないよ!」

 泣き叫ぶヘスティア。
 ヘスティアはこちらをちらちらと見てることから「助けろよ。早く」
 とあからさまに俺に示す。
 近くで助けられるのは俺しかいないようだ。
 俺はヘスティアを抱えるようにして持ち上げる。

「はぁ。何でこんなしないといけないんだ。まったく」

「あなた私のお尻触らないでよ」

「触ってねーよ」

「最低だよ! 最低だよ!」

「暴れるなよ。落としちゃうだろうがよ」

「来てる! 来てる!」

「早く言え馬鹿!」

「死にたくないよ~死にたくないよ」

 俺は間一髪でその場を離れ、目を瞑る。
 一時沈黙が訪れる。
 なかなか隕石が落ちる音がしない。

「あれ? 隕石は」 

 次の瞬間、爆音とともに隕石が地面に落ちる。

「ドドドドドド!!!!」

 爆風で俺とヘスティアはあらぬ方向に高く吹っ飛ばされ、空中俺はヘスティアを離してはいけないと思い、ぎゅっと抱き締める。
 俺は土蜘蛛を咄嗟に発動する。
 二人を地面に落ちる衝撃を緩和させようと土の両手で受け止め、何とか万事休すだった。
 俺はヘスティアから離れ、安堵する。
 どうやらヘスティアも大丈夫なようだ。目を瞑って泣いているようだが。

「怖いよ~怖いよ~」

「おいもう大丈夫だって」

 俺を泣きながら思いっきり抱きつくヘスティア。

「ユイちゃん!!」

「俺はユイちゃんじゃねーよ」

 駆けつけるカバーニ、マシュ、ユイ、マリアナ。
 皆心配の表情。

「ヘスティア!」

 ヘスティアは抱きしめているのがユイではないことに気づいたのか、俺から離れ、ヘスティアの元へ。

「ユイちゃん!!」

「怪我ないでやんすか?」

「怖かったよ~」

 これは本当にゲームか。これ。
 あの隕石当たったら間違いなく死んでたぞ。
 もう既に勝敗決着したはずだ。
 審判が俺達Fクラス勝利と確定し、試合は修理したはずなのに、なぜ俺達はまだゲームの中にいる。
 もうログアウトしていい頃合いだろう。
 マシュが冷静な顔を俺に向ける。

「何がゲームの中でバグが起こったみたいね」

「そうやな。あちらから何の応答もあらへんしな」

 カバーニも今回ばかりは緊急事態と理解したのか冷静に分析している。
 ユイが眉をしかめ、不安を露わにする。

「自らログアウトできないのでやんすか?」

 ホログラムを指で動かし、探すが溜め息つくマシュ。

「どうやらログアウトの選択肢はないようね」

「ヘスティアは魔力遣いすぎや突然の隕石でパニックを起こしてるでやんす」

 まずいな。
 ゲームの中で死亡なんてことは絶対に嫌だ。
 まだやりたいことあるって言うのによ。ふざけんなよ。
 あとさこのまま彼女もできないまま死ぬのかよ。
 ルシアに告白してokもらう予定だってのによ。
 そりゃないぜ。
 俺はある人物に【MC】で連絡を取る

「あ。俺だ」

「何だい?」

「エルグランド第一高等学院の大会のゲームシステムにハッキングできるか?」

「誰だと思ってるんだい? できるに決まってるだろ」

「ゲームにログインしてる全員……ログアウトに変更してくれ」

「ok」

  そして5分後。
 全員ゲームからログアウトすることができた。
 魔戦闘技場へ戻る。審判や先生達が駆け寄ってくる。
 詳しい話を聞くため、原因調査のため、今日の次の試合は明日へ延期となった。
 また今回DクラスとFクラスの試合は妨害による工作が行われたため無効試合となり、明日に再試合が新たに組み込まれるという俺達Fクラスにとっては最悪の形になった。
 つまり明日は1日目と同じ団体戦、個人戦通常通り行われる。
 
 
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