時空魔術操縦士の冒険記

一色

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1章魔戦操縦士学院

49話卒業1

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 タイター先生は笑みを浮かべている。
 俺は魔戦を消し、即座に問い掛ける。

「これはどういう事です?」

「他の奴らも来るから話はそれからだ……」

 それから、ロン、リオラ、マシュが駆け寄る。
 皆は息を荒くし、驚きの表情だ。

「何がどうなっているのですかな」

「合格ってどういう意味なのかな?」

「分からない」

 俺はマシュに問い掛ける。

「カバーニは大丈夫か?」

「先生に引き渡した……命には別状ないから安心して」

「そうか」

 更に数人がこちらへやってくる。
 紫髪のおさげの眼鏡を掛けた猫顔の少女ユイ。隣には薄い青髪のロング暗い表情のヘスティア。
 それから、金髪のしかめっ面の少年アーサー。緑髪の冷静さ漂う眼鏡を掛けたヨメス。
 皆傷だらけで、包帯を巻いている。疲労困憊。
 知ってる奴はこれくらいか。
 しかし人数が少ない。15人程度しかいないぞ。
 一学年のほか全員はどこいった?
 そして、タイターは皆の顔を見渡し話す。

「皆……ご苦労様……ここに生き残っている者は全員合格だ」

 皆首を傾げる。マシュが問い掛ける。

「ちょっと待ってください! サバイバル生活するのではないのですか?」

「ふははは……こんな異世界神だらけの場所に寝泊まりしていたらお前ら全員死んでるよ……」

「あの……他の生徒はどうしたんですか?」

「異世界神に食われて死んだ……」

「そんな……」

 ぼさぼさ金髪の男は無表情でそう言った。
 皆愕然とする。
 ヘスティアは震えて、ユイに寄り添っている。
 アーサーは疲労をしたのか欠伸をして床に尻をつく。
 ヨメスは片手に本を読み冷静沈着。

「よってお前らに魔戦操縦士《ゴットハンター》の資格を与える……そしてこの学院の卒業を言い渡す……一人でダンジョンに行くなりギルドへ入るなり国の機関に入るなり勝手にしてかまわない」

 皆目を見開き驚きの表情。
 俺はなんとか事態を呑み込み問い掛ける。

「カバーニは合格ですか?」

「あいつも合格だ……なかなかの戦闘技術だった……」

「しかし卒業だの合格だのいくらなんでも急すぎませんか?」

「異世界神の多発による人材不足という名目の急遽卒業だが……口止めされていたが仕方ない言ってやる……十魔貴族……強ギルド連中が圧力を掛けてきた……即座にお前らの学年を卒業させるように」

「……」


「さてお前らにはギルドから入団オファーきている……受理するからどうかは代理人を立てるなり自らするなりやれ……それとアルお前に話がある」

 タイター先生は両手を叩き、船に戻るように促す。
 皆は脱出用道具《バルス》を使用し、船へと戻った。
 そしてタイター先生と俺だけになる。
 タイターはポケットに手を突っ込みながら冷たい目線を与える。

「お前には魔戦操縦士の資格を与えられないな……なにせ既に資格を持ってるんだからな?」

「そうですね」

「何故お前が資格を持っているかはともかくとして……何故この学院に来た? 操縦士が再入学なんて制度はないぜ?」

「ええ……そうですね」

「何か言えない事情でもあるのか?」

「はい」

「……お前の経歴を調べようとしたが……別人の情報たった。更に詳細に調べると国家機密情報となり……アクセス拒否された……」

 その瞬間、二人は互いに銃を取り、顔に向けた。
 対面で双眸を見据え、銃口から迸る青い魔力の渦。
 今にも戦闘が始まるかのような状況、目を細め合う。

「何の真似ですか?」

「誰だお前?」

「あなたこそ、俺と同等の魔力を持つ人がこんなところで先生なんて何の目的も無くやってるはずがない」

「ふんっ……そうだな。では、先生として聞くが何か最近厄介事に巻き込まれていないか?」

 タイターは笑みを作り、銃を下ろす。
 同時に俺も銃を下ろし、

「……あるギルドから依頼を受けていまして……詳しくはお話しする事はできません」

「そうか……」

「では俺は戻ります」

「そうだ……お前に、多額の入団オファーがきているがどうする気だ?」

「断って下さい。俺は一人でギルドを立ち上げるつもりです」

「そうか」
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