時空魔術操縦士の冒険記

一色

文字の大きさ
48 / 175
1章魔戦操縦士学院

48話古帝3

しおりを挟む
 瞬間、氷が発生する。瞬く間に物体を凍らせ、鼻先で動かそうとするも俺の左手の氷の魔術で固まり、身動きが取れなかった。
 四肢を使い、暴れるように地面叩き、地面に振動となり影響を及ぼす。
 押され続けられ、鼻先を凍らせられたマモノスは憤怒する。
 頭頂部から白い蒸気を発し、全身を赤く染め上げ、真っ赤なマンモスが暴れ出す。
 これが憤怒のマモノス。

『憤怒《ふんぬ》』
 攻撃力が数段階上がる、殺傷力が跳ね上がる。 
 生命を一瞬で抹殺する。
 マモノスが憤怒した場合、生きて逃げる事は不可能。
 これは本当に危険かもしれない。
 そして、蒸気を伴う鼻先は凍った氷を溶かす。
 氷は次第に溶けていき、液体となる。
 即座に俺は左手で地面を触る。

「土揺れ!!」

『土揺れ』
 足から高周波の魔力を放出させ、地面を揺らす。
 影響を及ぼす範囲は自由自在。
 範囲を広くしたり、限定したり可能。
 
 大規模な地震を起こす。
 しかし。マモノスが前肢を踏み出し、土揺れの攻撃を相殺する。

「くっーーーー」

 駄目か。
 俺は目を細め、次の攻撃に備える。
 ならば。
 再度俺は地面を触る。

「土蜘蛛!!」

『土蜘蛛《ツチグモ》』
 無数の土の手や足を成し、対象物を抑え込む。
 攻撃、捕らえる、防御、万能型魔術。
 地面から土の両手が現れ、土の両手はマモノスの身体を捕らえる。
 マモノスは暴れ出し、土蜘蛛を憤怒の蒸気で追い払い、土蜘蛛は水分を含み、土蜘蛛は地面へ消える。
 再度土蜘蛛は現れるが、憤怒の蒸気を発し追い払う。
 マモノスには全く効かない。
 マモノスの鼻先が迫る。
 激突する。

「ギンッ!!!!」

 俺は右の直剣で何とか弾くが、マモノスの憤怒状態のため先程より威力が数倍違う。
 手がじんじんする。手が真っ赤になる。
 それでもレバーを握り締め、前へ押す。
 
「おおおおおお!!!!」

 マモノスは連続で鼻先を上下左右から振り回して攻撃。
 一撃一撃がハイスピード。
 弾き弾き、振り下ろす、突き出し、右薙ぎ、左薙ぎ、多彩な技を繰り出していく。
 叩き斬る攻撃の応酬が続く。
 歩み寄り力を入れる、鍔迫り合い。
 鼻先と直剣が激突。
 押し合いへし合いをする。
 それから斬叩の応酬が始まる。
 これでは埒があかないと判断し、ステップで柔和に移動しながら、黒銀の翼を羽ばたかせ急上昇をしながら回避していく。
 高スピード回避に混乱を示すマモノス。
 徐々にマモノスの攻撃が外れていき、あらちこちらと乱雑に振り回していく。
 何度となく叩きつけても当たらない。
 痺れを切らすマモノス。
 さらに怒り狂ったのか、足踏みをする。
 揺れる地面。
 そして、憤怒の蒸気を上げる。
 満月の技ならばマモノスを倒せるが先程クロウルフに使用し大規模な魔力を消費してしまった。
 使用できない。
 考える暇も無く、凍えるような冷気が漂う。
 全身に鳥肌が立ち震える。何だこれは。
 恐怖と冷気だ。
 俺は完全に停止する。

『恐怖の凍土』
 凍える冷気で対象物の動き封じる。
 さらに精神に影響を及ぼす恐怖を与え、戦意喪失をさせる。

 これは完全に今の機体では倒せない。
 マモノスを甘く見過ぎた。
 まさか恐怖の凍土を使用されるとはな。
 俺は深呼吸をする。
 仕方ない覚醒させるか。
 覚醒した場合ここ一帯、いや島を滅ぼす事になってしまうがな。

 動作しようとした瞬間、眩い閃光が辺りを走った。

 すると冷気は消えて、マモノスが突然後ろへ去っていた。
 突然の事に驚愕する。
 閃光が消えていく、俺の後ろから「合格~!」と声がする。
 振り返ると、ボサボサの金髪男がいた。
 白衣のポケットに手を突っ込み寒そうな表情する。
 担任エデン・タイター先生だ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ちっちゃくなった俺の異世界攻略

ちくわ
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた! 精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

【完結】うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。

かの
ファンタジー
 孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。  ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈

異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー

白木夏
ファンタジー
2040年の初春、突如として地球上の主要都市に謎のダンジョンが出現した。 その特異性は明らかで、人口密集地を中心に出現し、未開の地には一切現れないという法則性を帯びていた。 人々は恐怖に震えつつも、未知なる存在に対する好奇心を抑えきれなかった。 異世界転移した最強の主人公のほのぼのライフ 主人公はあまり戦ったりはしません。

転生してもオタクはなおりません。

しゃもん
恋愛
 活字中毒者である山田花子は不幸なことに前世とは違いあまり裕福ではない母子家庭の子供に生まれた。お陰で前世とは違い本は彼女の家庭では贅沢品でありとてもホイホイと買えるようなものではなかった。とは言え、読みたいものは読みたいのだ。なんとか前世の知識を魔法に使って少ないお金を浮かしては本を買っていたがそれでも限界があった。溢れるほどの本に囲まれたい。そんな願望を抱いている時に、信じられないことに彼女の母が死んだと知らせが入り、いきなり自分の前に大金持ちの異母兄と実父が現れた。これ幸いに彼等に本が溢れていそうな学校に入れてもらうことになったのだがそこからが大変だった。モブな花子が自分の願望を叶えて、無事幸せを握り締めるまでの物語です。

異世界のんびり放浪記

立花アルト
ファンタジー
異世界に転移した少女リノは森でサバイバルしながら素材を集め、商人オルソンと出会って街アイゼルトヘ到着。 冒険者ギルドで登録と新人訓練を受け、採取や戦闘、魔法の基礎を学びながら生活準備を整え、街で道具を買い揃えつつ、次の冒険へ向けて動き始めた--。 よくある異世界転移?です。のんびり進む予定です。 小説家になろうにも投稿しています。

追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜

ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」 「街の井戸も空っぽです!」 無能な王太子による身勝手な婚約破棄。 そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを! ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。 追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!? 優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。 一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。 「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——! 今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける! ※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。

異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~

存在証明
ファンタジー
不慮の事故によって異世界に転生したカイ。異世界でも家族に疎まれる日々を送るがある日赤い瞳の少年と出会ったことによって世界が一変する。突然街を襲ったスタンピードから2人で隣国まで逃れ、そこで冒険者となったカイ達は仲間を探して冒険者ライフ!のはずが…?! はたしてカイは運命をぶち壊して幸せを掴むことができるのか?! 火・金・日、投稿予定 投稿先『小説家になろう様』『アルファポリス様』

異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。 【あらすじ】   異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。  それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。  家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。  十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。   だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。  最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。  この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。  そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。  そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。  旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。 ☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。 ☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。

処理中です...