129 / 175
2章ダンジョンへ向かおう
閑話
しおりを挟む
見晴らしの良い中央のA席。
正装に身を纏った少年少女達がいた。
綺麗な黒ドレスに纏ったマシュ。
黒の前髪を掻き上げ、額は全面に出し、紫の瞳が射る。
妖艶な雰囲気の醸し出し、ふわりと髪の毛を浮かせた後ろ髪に、首のうなじに汗が滴り落ちる。
はちきれんばかりの豊かな胸が印象的な赤ドレス。
セミロングの金髪はくるくると捻った髪型に、碧眼はうるうるとしている。
どこかの国の令嬢のようなリオラ。
やや色を抑えたベージュ系のワンピース、セミロングの桃髪。
薄い青い瞳、清楚な雰囲気のアイリス。
短髪の茶髪に黒服で、ポケットに手を突っ込み、辺りを睨みつけているカバーニ。
大柄な体格なのでサイズが合ってない黒服のロペス。
肩には毛皮を纏っている。
順に右から座っていく。
中央A席の更に奥には別途ガラス窓で仕切れられた部屋がある。
そこはVIP席となる。
アイリスが心配そうに胸に両手を当てる。
「アル君大丈夫ですかね?」
「うん? どうだろうねっ? かなり大規模な大会みたいだね」
「アルはゴットハンターとして才能はあるけど、大舞台で緊張してお腹壊してるはきっと。そもそも披露や芸なんかできる訳はないわ。そこらへんの才能はないわ」
「はは……はっきり言うねマシュは」
「マシュさん!! アル君をそんな風に言っちゃ駄目です! 才能はありますよ!!」
「アルこらぁぁぁぁぁぁ!!!! 何勝手に大会出とんじゃぁぁぁぁぁぁ!!!! ワイのジョージが死んだ事忘れてるんかぁぁぁあ!!!! 葬式だってやってへんのに不謹慎やぞ!!」
カバーニは身を乗り出して、舞台に叫ぶ。
マシュが軽蔑の目を向ける。
「やめなさいよ!! カバーニ!!」
「おい!! アルを今すぐ出せやぁぁぁ!?」
「ちょっと!!」
「カバーニ君っやめてよ!!」
「どうしましょうか?」
「おらぁあぁぁだ!!!!!!」
次第に中央の席全体の観客がざわめき始める。
「誰だい? あの子?」
「少年か?」
「一般市民か? 奴隷か?」
など口々に酷い言葉を浴びせる。
すると、ロペスがカバーニにげんこつを入れる。
「静かに座るガァ」
「あ? 何すんだよ? 黙れや」
「誰に向かって言っとるガァ」
ロペスが顔を真っ赤にして睨む。
カバーニは恐怖の顔に怖じ気づいたのか、渋々座り、こう吐き捨てた。
「っ、ロペスさん風呂入れや!! 猛獣を毎日狩りに行ってるから臭いんや」
「何ガァ? ワレガァ臭いガァ?」
「そうや」
「なん……ガァ。すまんかったガァ」
ロペスは悲しい顔で舞台を見つめた。
マシュらはくすくすと笑っていた。
すると、背の高い黒服の眼鏡を掛けた男が舞台に上がり、その司会者が声を上げる。
「これから舞踏会を開催します。まず始めに踊り子の舞踊。次にメインとなる使い魔大会の技や芸の披露」
肌が露出し、薄い布を纏った綺麗な美女が身体をくねらせながら、舞い踊る。
テンポの良い曲がかかり、踊りを更に際立たせる。
観客は静寂する。
舞が終わると感嘆の嵐と拍手が沸き起こり、司会者が舞台上に再び現れる。
「では! この一番のミシェル・ナダリーの入札額は五百万ゴールドから開始します!!!! 即決は一億ゴールド」
一斉に観客席から手が上がり、値段を言い合う。
「五千万ゴールドでどうだ!」
「はい!! ではあなた!!」
「六千万っ!!」
「八千万買いだ!!」
すると、VIP席から拡声器を使い、渋め声がする。
「一億!!」
司会者は驚いた表情で、言葉を発する。
「あっ……はい。VIP様確定で……入札は終了ということです」
そして、次々に美女が踊り、入札が繰り広げられていく。
マシュは苛立ち混じりにロペスに問い掛ける。
「ねぇ、これって? 人を買ってるっていうこと?」
「まあそうだな。メイドや従者や奴隷にしたり、するんだろうガァ。まあここにいる連中は貴族ばかりだから、金は相当持っとるガァな」
「私はこういうのを好きになれないわ」
「私もっ」
「人を物として扱うなんて」
「まあ仕方ねぇガァ……これが貴族階級の仕組み……変えたいならおまんがぁ王になって変えろガァ」
「ふんっ」
そして、司会者は「では続きまして、使い魔大会を行います!!」
歓声が沸いた。
「ピューー」と指笛の甲高い音が鳴る。
ロペスは険しい表情で、腕を組む。
「この大会は名目上は大会だが、使い魔を売るための披露の場でもあるガァ……」
正装に身を纏った少年少女達がいた。
綺麗な黒ドレスに纏ったマシュ。
黒の前髪を掻き上げ、額は全面に出し、紫の瞳が射る。
妖艶な雰囲気の醸し出し、ふわりと髪の毛を浮かせた後ろ髪に、首のうなじに汗が滴り落ちる。
はちきれんばかりの豊かな胸が印象的な赤ドレス。
セミロングの金髪はくるくると捻った髪型に、碧眼はうるうるとしている。
どこかの国の令嬢のようなリオラ。
やや色を抑えたベージュ系のワンピース、セミロングの桃髪。
薄い青い瞳、清楚な雰囲気のアイリス。
短髪の茶髪に黒服で、ポケットに手を突っ込み、辺りを睨みつけているカバーニ。
大柄な体格なのでサイズが合ってない黒服のロペス。
肩には毛皮を纏っている。
順に右から座っていく。
中央A席の更に奥には別途ガラス窓で仕切れられた部屋がある。
そこはVIP席となる。
アイリスが心配そうに胸に両手を当てる。
「アル君大丈夫ですかね?」
「うん? どうだろうねっ? かなり大規模な大会みたいだね」
「アルはゴットハンターとして才能はあるけど、大舞台で緊張してお腹壊してるはきっと。そもそも披露や芸なんかできる訳はないわ。そこらへんの才能はないわ」
「はは……はっきり言うねマシュは」
「マシュさん!! アル君をそんな風に言っちゃ駄目です! 才能はありますよ!!」
「アルこらぁぁぁぁぁぁ!!!! 何勝手に大会出とんじゃぁぁぁぁぁぁ!!!! ワイのジョージが死んだ事忘れてるんかぁぁぁあ!!!! 葬式だってやってへんのに不謹慎やぞ!!」
カバーニは身を乗り出して、舞台に叫ぶ。
マシュが軽蔑の目を向ける。
「やめなさいよ!! カバーニ!!」
「おい!! アルを今すぐ出せやぁぁぁ!?」
「ちょっと!!」
「カバーニ君っやめてよ!!」
「どうしましょうか?」
「おらぁあぁぁだ!!!!!!」
次第に中央の席全体の観客がざわめき始める。
「誰だい? あの子?」
「少年か?」
「一般市民か? 奴隷か?」
など口々に酷い言葉を浴びせる。
すると、ロペスがカバーニにげんこつを入れる。
「静かに座るガァ」
「あ? 何すんだよ? 黙れや」
「誰に向かって言っとるガァ」
ロペスが顔を真っ赤にして睨む。
カバーニは恐怖の顔に怖じ気づいたのか、渋々座り、こう吐き捨てた。
「っ、ロペスさん風呂入れや!! 猛獣を毎日狩りに行ってるから臭いんや」
「何ガァ? ワレガァ臭いガァ?」
「そうや」
「なん……ガァ。すまんかったガァ」
ロペスは悲しい顔で舞台を見つめた。
マシュらはくすくすと笑っていた。
すると、背の高い黒服の眼鏡を掛けた男が舞台に上がり、その司会者が声を上げる。
「これから舞踏会を開催します。まず始めに踊り子の舞踊。次にメインとなる使い魔大会の技や芸の披露」
肌が露出し、薄い布を纏った綺麗な美女が身体をくねらせながら、舞い踊る。
テンポの良い曲がかかり、踊りを更に際立たせる。
観客は静寂する。
舞が終わると感嘆の嵐と拍手が沸き起こり、司会者が舞台上に再び現れる。
「では! この一番のミシェル・ナダリーの入札額は五百万ゴールドから開始します!!!! 即決は一億ゴールド」
一斉に観客席から手が上がり、値段を言い合う。
「五千万ゴールドでどうだ!」
「はい!! ではあなた!!」
「六千万っ!!」
「八千万買いだ!!」
すると、VIP席から拡声器を使い、渋め声がする。
「一億!!」
司会者は驚いた表情で、言葉を発する。
「あっ……はい。VIP様確定で……入札は終了ということです」
そして、次々に美女が踊り、入札が繰り広げられていく。
マシュは苛立ち混じりにロペスに問い掛ける。
「ねぇ、これって? 人を買ってるっていうこと?」
「まあそうだな。メイドや従者や奴隷にしたり、するんだろうガァ。まあここにいる連中は貴族ばかりだから、金は相当持っとるガァな」
「私はこういうのを好きになれないわ」
「私もっ」
「人を物として扱うなんて」
「まあ仕方ねぇガァ……これが貴族階級の仕組み……変えたいならおまんがぁ王になって変えろガァ」
「ふんっ」
そして、司会者は「では続きまして、使い魔大会を行います!!」
歓声が沸いた。
「ピューー」と指笛の甲高い音が鳴る。
ロペスは険しい表情で、腕を組む。
「この大会は名目上は大会だが、使い魔を売るための披露の場でもあるガァ……」
0
あなたにおすすめの小説
転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー
芍薬甘草湯
ファンタジー
水道局職員が異世界に転生、水神様の加護を受けて活躍する異世界転生テンプレ的なストーリーです。
42歳のパッとしない水道局職員が死亡したのち水神様から加護を約束される。
下級貴族の三男ネロ=ヴァッサーに転生し12歳の祝福の儀で水神様に再会する。
約束通り祝福をもらったが使えるのは水属性魔法のみ。
それでもネロは水魔法を工夫しながら活躍していく。
一話当たりは短いです。
通勤通学の合間などにどうぞ。
あまり深く考えずに、気楽に読んでいただければ幸いです。
完結しました。
転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。
異世界のんびり放浪記
立花アルト
ファンタジー
異世界に転移した少女リノは森でサバイバルしながら素材を集め、商人オルソンと出会って街アイゼルトヘ到着。
冒険者ギルドで登録と新人訓練を受け、採取や戦闘、魔法の基礎を学びながら生活準備を整え、街で道具を買い揃えつつ、次の冒険へ向けて動き始めた--。
よくある異世界転移?です。のんびり進む予定です。
小説家になろうにも投稿しています。
転生してもオタクはなおりません。
しゃもん
恋愛
活字中毒者である山田花子は不幸なことに前世とは違いあまり裕福ではない母子家庭の子供に生まれた。お陰で前世とは違い本は彼女の家庭では贅沢品でありとてもホイホイと買えるようなものではなかった。とは言え、読みたいものは読みたいのだ。なんとか前世の知識を魔法に使って少ないお金を浮かしては本を買っていたがそれでも限界があった。溢れるほどの本に囲まれたい。そんな願望を抱いている時に、信じられないことに彼女の母が死んだと知らせが入り、いきなり自分の前に大金持ちの異母兄と実父が現れた。これ幸いに彼等に本が溢れていそうな学校に入れてもらうことになったのだがそこからが大変だった。モブな花子が自分の願望を叶えて、無事幸せを握り締めるまでの物語です。
追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜
ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」
「街の井戸も空っぽです!」
無能な王太子による身勝手な婚約破棄。
そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを!
ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。
追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!?
優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。
一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。
「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——!
今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける!
※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~
存在証明
ファンタジー
不慮の事故によって異世界に転生したカイ。異世界でも家族に疎まれる日々を送るがある日赤い瞳の少年と出会ったことによって世界が一変する。突然街を襲ったスタンピードから2人で隣国まで逃れ、そこで冒険者となったカイ達は仲間を探して冒険者ライフ!のはずが…?!
はたしてカイは運命をぶち壊して幸せを掴むことができるのか?!
火・金・日、投稿予定
投稿先『小説家になろう様』『アルファポリス様』
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる