時空魔術操縦士の冒険記

一色

文字の大きさ
148 / 175
2章ダンジョンへ向かおう

シリウス

しおりを挟む
 デイトナ王国の中心部。
 黒い忍者装束の男は腕組みながら、辺りを見渡していた。
 オールバックの銀髪に黒い眼光の両眼は隈無く警戒感しながら、黒こげになった大地を踏みしめていく。
 世界的暗殺者のシリウス。

「デイトナコウテイハドコダ……」

 すると、上空から爆風が巻き起こり、ビュュュンンンンンンンと風音が鳴る。
 上空へ吸い寄せられるような風の中から一人の鳥人間が現れた。
 上空で腕を組ながら浮遊し、白と金が混じった鷲《ワシ》のような顔、大きな黒い瞳、金色の嘴《くちばし》。
 白い天使のような翼と金色のライオンのような体躯。
 その鳥人間は低めで、強気な声を発する。

「ここで何をしている? 暗殺者《アサシン》……お前の来る場所ではないぞ!!」

 目を細めるシリウスは無表情で淡々と話す。

「クリフォンズ……ノダンチョウカ……」

 十強神団《アルカディアス》の一つグリフォンズ団長ゲルゼンキルヒン・グリフォンズ。
 睨むグリフォンズは威嚇した声を発した。
 鷲顔に血管が浮き、大きく鋭い瞳は炎が帯びる。

「邪魔者は排除するかのぉぉぉぉ!!!!」

「ヤルシカナイヨウダナ」

 棍棒を振り回し、戦闘態勢を取るグリフォンズ。
 両手に拳銃を取り出す、シリウス。
 グリフォンズは10メートル程に巨大化する。
 シリウスは巨大サイズの魔戦に具現化する。

【国士無双《コクシムソウ》】
 銃を装備した黒銀装甲。暗殺者のようなフォルム。
 頭部の黒いV字が光る。

「!?」

 国士無双から闇の一閃が放たれる。
 即時にグリフォンズは棍棒を円を描くように振り回し、風圧で、攻撃をあらぬ方向へ飛ばす。
 その攻撃は燃える民家に激突し、黒い闇が民家に留め刺し、崩壊した。
 ドドドドドドドドドドドドドドという凄まじい地響きと爆煙。

「ッーーーーーー!!!!!!!!」

「甘いのぉぉぉぉ!!」

 距離を取り、睨み合う両者。そして、攻撃が再開される。
 国士無双はバルカン砲で連続で炎や氷や雷の弾丸を発射する。
 幾重の弾丸が空中を彩り、赤い炎が渦巻き迫り、美しい氷の結晶が矢のように飛翔、黄色の稲妻が蛇のように空を制する。
 グリフォンズは空中を自由自在に動き回り、躱わしていき、全て躱わした同時に敵へ急接近。
 鳥人間が棍棒を振り回し、迫る。

「!?」

 だんだんと間合いが近くなる。
 一方国士無双のバルカン砲の連続攻撃で応戦。
 上から下へ、下から上、斜めの砲弾が直線に並んで放たれる。
 グリフォンズは棍棒で振り回し、風圧で回避する。
 シリウスはグリフォンズの圧倒的な回避能力に苛立つ。
 何度も何度も攻撃しても当たらないのだ。
 ならばシリウスは攻撃の発射速度を10段階上げ、強烈な弾丸はさらに発射速度が増した。

「!?」

 グリフォンズの回避能力が劣化し始め、だんだんと頭を掠り、腕を掠り、脚を掠る。
 弾丸は多すぎて、徐々に勢いを増して、鳥人間の致命傷とも云えるグリフォンズの翼を掠める。

「ソコダ!!!!」

「くっ!!!!!」

 翼に一筋の傷ができ、そこからぶわっと血が滲《にじ》み出す。
 痛みで態勢を崩すグリフォンズ。
 追い討ちをかけるように、翼の中心、胸、肩、脚に弾丸が撃たれる。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

【完結】うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。

かの
ファンタジー
 孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。  ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈

異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー

白木夏
ファンタジー
2040年の初春、突如として地球上の主要都市に謎のダンジョンが出現した。 その特異性は明らかで、人口密集地を中心に出現し、未開の地には一切現れないという法則性を帯びていた。 人々は恐怖に震えつつも、未知なる存在に対する好奇心を抑えきれなかった。 異世界転移した最強の主人公のほのぼのライフ 主人公はあまり戦ったりはしません。

転生してもオタクはなおりません。

しゃもん
恋愛
 活字中毒者である山田花子は不幸なことに前世とは違いあまり裕福ではない母子家庭の子供に生まれた。お陰で前世とは違い本は彼女の家庭では贅沢品でありとてもホイホイと買えるようなものではなかった。とは言え、読みたいものは読みたいのだ。なんとか前世の知識を魔法に使って少ないお金を浮かしては本を買っていたがそれでも限界があった。溢れるほどの本に囲まれたい。そんな願望を抱いている時に、信じられないことに彼女の母が死んだと知らせが入り、いきなり自分の前に大金持ちの異母兄と実父が現れた。これ幸いに彼等に本が溢れていそうな学校に入れてもらうことになったのだがそこからが大変だった。モブな花子が自分の願望を叶えて、無事幸せを握り締めるまでの物語です。

追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜

ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」 「街の井戸も空っぽです!」 無能な王太子による身勝手な婚約破棄。 そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを! ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。 追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!? 優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。 一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。 「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——! 今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける! ※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。

異世界のんびり放浪記

立花アルト
ファンタジー
異世界に転移した少女リノは森でサバイバルしながら素材を集め、商人オルソンと出会って街アイゼルトヘ到着。 冒険者ギルドで登録と新人訓練を受け、採取や戦闘、魔法の基礎を学びながら生活準備を整え、街で道具を買い揃えつつ、次の冒険へ向けて動き始めた--。 よくある異世界転移?です。のんびり進む予定です。 小説家になろうにも投稿しています。

異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~

存在証明
ファンタジー
不慮の事故によって異世界に転生したカイ。異世界でも家族に疎まれる日々を送るがある日赤い瞳の少年と出会ったことによって世界が一変する。突然街を襲ったスタンピードから2人で隣国まで逃れ、そこで冒険者となったカイ達は仲間を探して冒険者ライフ!のはずが…?! はたしてカイは運命をぶち壊して幸せを掴むことができるのか?! 火・金・日、投稿予定 投稿先『小説家になろう様』『アルファポリス様』

異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。 【あらすじ】   異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。  それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。  家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。  十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。   だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。  最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。  この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。  そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。  そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。  旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。 ☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。 ☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。

処理中です...