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2章英雄と龍魔王
グラード最高評議会
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王城の極大の広間にて、グラード王国内各団体の長が円卓を囲み話合いが行われていた。
事実上、この場のトップでありかつ進行を取り仕切るのは七英雄団所属の一英雄の若い男。
次に、老英雄団の長老である老いた男。
それから、騎士団長を務める気の強い女。
その次が経済商会の会長である中年の紳士風の男。
次は皇帝の代理を務める枢機卿の嫌みな男。
大英帝貴族の一族であるビスマルク家の仮面を被った代理人。
この五人はグラード王国の様々な権力を掌握している。
「皆様、ご存知かと思いますが、我々は今回七英雄団は全勢力を上げ、龍魔王《ドラグロワ》の征伐を実行しよう。なお、龍魔一族の完全征伐も検討しています」
「話を勝手に進めるのが好きなようだな。一英雄……」
「進行を誰かにお譲りしても良いですが、代わりの人物はこの気難しい方々をまとめるのには相当苦労するでしょう」
「あまりに図に乗るなよ。武力を見せつけ、独断な執政を行う蛮行を許して置く訳にいかないのだぞ」
「承知しておりますよ。だからこそ、こうやって、あなた方を集め、承諾を貰おうとしているのです」
「まあまあ、喧嘩はその辺りにしとくのじゃ」
「お恥ずかしいところをお見せしました」
「クッ……」
「ところでじゃ、この龍の征伐は認めても良いのではないか」
「お待ちください……老英様。ここは皇帝の意向を優先させるべきだ」
「今、皇帝は不在じゃ……あやつに現に国を守る資格はない」
「し……しかし」
「では、騎士団長はどう思いますでしょうか?」
「貴様ぁ……話を勝手に……」
「賛成だね。だから、あたいらも……力貸すよ」
「七英雄団としても、騎士団の協力は嬉しいです」
「また、武力で……おい……そこの商人……黙ってないで何とか言え」
「あっ……私共としては、龍魔一族による、食料の強奪や畑荒らし、商人殺しには困ってまして……征伐は……」
「もう良い……黙れ」
「はぁ……」
「そこの仮面……ビスマルク貴族は何といっておる!」
「七英雄の決定に従うと」
「何だと……」
事実上、この場のトップでありかつ進行を取り仕切るのは七英雄団所属の一英雄の若い男。
次に、老英雄団の長老である老いた男。
それから、騎士団長を務める気の強い女。
その次が経済商会の会長である中年の紳士風の男。
次は皇帝の代理を務める枢機卿の嫌みな男。
大英帝貴族の一族であるビスマルク家の仮面を被った代理人。
この五人はグラード王国の様々な権力を掌握している。
「皆様、ご存知かと思いますが、我々は今回七英雄団は全勢力を上げ、龍魔王《ドラグロワ》の征伐を実行しよう。なお、龍魔一族の完全征伐も検討しています」
「話を勝手に進めるのが好きなようだな。一英雄……」
「進行を誰かにお譲りしても良いですが、代わりの人物はこの気難しい方々をまとめるのには相当苦労するでしょう」
「あまりに図に乗るなよ。武力を見せつけ、独断な執政を行う蛮行を許して置く訳にいかないのだぞ」
「承知しておりますよ。だからこそ、こうやって、あなた方を集め、承諾を貰おうとしているのです」
「まあまあ、喧嘩はその辺りにしとくのじゃ」
「お恥ずかしいところをお見せしました」
「クッ……」
「ところでじゃ、この龍の征伐は認めても良いのではないか」
「お待ちください……老英様。ここは皇帝の意向を優先させるべきだ」
「今、皇帝は不在じゃ……あやつに現に国を守る資格はない」
「し……しかし」
「では、騎士団長はどう思いますでしょうか?」
「貴様ぁ……話を勝手に……」
「賛成だね。だから、あたいらも……力貸すよ」
「七英雄団としても、騎士団の協力は嬉しいです」
「また、武力で……おい……そこの商人……黙ってないで何とか言え」
「あっ……私共としては、龍魔一族による、食料の強奪や畑荒らし、商人殺しには困ってまして……征伐は……」
「もう良い……黙れ」
「はぁ……」
「そこの仮面……ビスマルク貴族は何といっておる!」
「七英雄の決定に従うと」
「何だと……」
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