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ダイジロウ先生との治療は続けた
でも あの時の事を思い出すのは とてもしんどかった
何もできない日が続いたり 手足がうまく動かなくなったり
先生から 「ちょっと休憩しようか」と言われたとき
言葉がうまく出なくなっていた
「ロク 手伝って」洗濯物を干してるミアに呼ばれた
「はいこれね」と大きなシーツを渡される
「はいおしまい」
風でなびいてる洗濯物をながめる
「気持ちいいね ここでお茶でもしましょうか」とミアがアランに声をかけた
アランが大きな敷布をもって ミアがお茶のセットを
そして俺がバスケットに入ったおやつをもって 庭に座る
「気持ちいいわね」
「本当に 風がいいですね」
「ロク 寒くない 大丈夫」
「・・・・・・・うん」返事に時間がかかっても二人は待ってくる
「おいしそうですね 私も参加していいですか」クリスが庭にやってきた
「クリス様 気が付きませんでした 申し訳ございません」とアラン
「今日は 弟に会いに来たんです だから気にしないでください」
とバスケットのおやつをみて 俺に何がおいしいと聞いてきた
これと俺の好きなマフィンを指さす
「ロクはこれが好きなの」
「う・・・ん ミア・・・・・の お・・・しい」
「ミアのお菓子は何でもおいしい?」
コクリとうなずく
「お菓子がおいしいのは うれしいね」とクリスは笑ってくれた
クリスが ロク話をしようと言ってきた
「部屋まで抱っこしていこうか」と聞くので
ムッとして 歩行器で先に歩き出した
「元気そうで何よりです」とまた笑った
「でも こっちだよ」クリスの馬が待っていた
「ちょっと走るから しっかり持っててね」
馬が駆ける 風が気持ちいい 風が体の中をきれいにしてくれる
「風が 気持ちいいね」
「・・・・かぜ」
街の外れの森の中を馬で歩いてる
「もう少しで着くからね」
森の真ん中あたり 空地が広がっている
クリスは馬をとめて 空地の真ん中あたりへ下ろしてくれる
「ここね 私が小さいときに両親と住んでた屋敷があった場所なんだ
一度ロクにも見せたいと思ってたんだ 連れてこれてよかった」
「今は そっちの方が便利でしょ」と紙とペンを渡される
「体調はどう」
大丈夫
「うそはいけない」
「私のかわいい弟はどれだけ嘘をついて兄を困らせるのかな」
「体調は」
あまりよくありません ベットから起きれない日があります
「今日はマシな日だったんだね」
はい
「ダイジロウの治療は苦しかった」
先生は悪くない 俺がうまくできなくて 治療お願いしたの俺なのに
先生苦しそうにしてた
「ロクは苦しくなかったの」
「ロク?」
苦しいけど テオがもっと苦しんでる
俺怖くて なんでかわからないけど 怖くて
テオに抱きしめてもらいたかったのに 怖くて
でも 先生と話してるうちに 俺の方が汚いって
研究所にいたときも あの地下室にいたときも
ずっと 俺は 汚いよ
「テオが怖い」
たぶん 怖いと思う
「テオに会いたい」
会いたいよ 会って抱きしめてもらって 一緒のベットで寝て
朝起きて おはようって言うの
そんな夢見るの でも目が覚めたら一人なの
会いたい
クリスがギュッと抱きしめてくれた
「会いたいなら会えばいいのに お互い我慢しすぎだよ」
「しんどくて つらくて 声まで出なくなるまで我慢しなくてもいいんだよ
会いに行こう ね 」
フルフルと首を横に振る
『あえないよ』と声の出ない口がそう動いていた
ロクをテオの屋敷まで送る
帰り馬の背中で寝てしまった ロク
落とさないように 慎重に抱え込む
ロクが服をギュッとつかみ 「テオ 行かないで」と言った 目には涙がひかっていた
ロクを屋敷まで送り その足で司令部に行く
「宰相何かありましたか?」事務官が走ってくる
「テオ元帥は?執務室か」
イヤ その あの とハッキリしない
「もういい 直接行く」と執務室へ向かって歩き出した ヒューがどこからかやってきて
「宰相 今日は会わない方がいいと思うんですが」
「なぜ?」と目を合わさずにヒューに聞く
頭をバリバリかきながら
「今日 ロクと出かけたでしょう」
「なぜそれを」
「見たやつがいて それをテオ様に報告して・・・」
「なんだ やきもちか 兄が弟に会いに行って何が悪い そもそも会いたければ会いに行けばいいんだ それを アイツは」
執務室の扉をバンとノックもせずに開けたツカツカと 机の前まで行った
机で書類に目を通していたテオは顔も上げずに 「何か用か」と不機嫌に言った
「なに 1回拒否されたぐらいで いじけて拗ねているんだ」
「言ってる意味がよくわからんが」
「わからないなら 何回でも言ってやる いじけて拗ねるのもいい加減にしろ
だいたい兄が弟に会いに行って何が悪い 俺にやきもちを焼くぐらいなら さっさと会いに行けばいいだろ はっきり言って迷惑だ」
「お前に迷惑かけた覚えはない これは俺たちの問題だ 兄か何か知らんが 口出しするのはやめてもらいたい」
「何が俺たちの問題だ だ 解決しようとしているのか ロクを泣かせやがって 一度ぐらい拒否されたぐらいで ノコノコこんなところに逃げてるお前なんかにロクはわたさん 俺が引き取る だいたいいつからお前はそんなに根性なしになったんだ 国の英雄が聞いて呆れる」
「逃げたわけではない 距離をとった方がお互いのため「何がお互いのためだ お前のためだろ」」
「お前が 拒否されたのがショックだったんだろ だから逃げた」
「・・・・・違う」
「何が違う 置いていかれたロクの気持ちは考えたのか お前の事を拒否してしまうぐらいツライ思いをしたロクの気持ちを それを貴様はおいて逃げたんだ あんな苦しんでるロクをお前は・・・」ぐっと手を握る
「貴様がそんなに馬鹿だったとはな ロクは俺が引き取る 文句は聞かん わかったか」
部屋を出ていこうとする手を掴まれた
「何かあったのか ロクに何かあったのか」
「手を放せ 自分の目で確かめろ」「ロクに何かあったんだな」
「それは自分で確かめるんだな」
と手をふりほどいたのはテオで 部屋を先に出たのもテオだった
でも あの時の事を思い出すのは とてもしんどかった
何もできない日が続いたり 手足がうまく動かなくなったり
先生から 「ちょっと休憩しようか」と言われたとき
言葉がうまく出なくなっていた
「ロク 手伝って」洗濯物を干してるミアに呼ばれた
「はいこれね」と大きなシーツを渡される
「はいおしまい」
風でなびいてる洗濯物をながめる
「気持ちいいね ここでお茶でもしましょうか」とミアがアランに声をかけた
アランが大きな敷布をもって ミアがお茶のセットを
そして俺がバスケットに入ったおやつをもって 庭に座る
「気持ちいいわね」
「本当に 風がいいですね」
「ロク 寒くない 大丈夫」
「・・・・・・・うん」返事に時間がかかっても二人は待ってくる
「おいしそうですね 私も参加していいですか」クリスが庭にやってきた
「クリス様 気が付きませんでした 申し訳ございません」とアラン
「今日は 弟に会いに来たんです だから気にしないでください」
とバスケットのおやつをみて 俺に何がおいしいと聞いてきた
これと俺の好きなマフィンを指さす
「ロクはこれが好きなの」
「う・・・ん ミア・・・・・の お・・・しい」
「ミアのお菓子は何でもおいしい?」
コクリとうなずく
「お菓子がおいしいのは うれしいね」とクリスは笑ってくれた
クリスが ロク話をしようと言ってきた
「部屋まで抱っこしていこうか」と聞くので
ムッとして 歩行器で先に歩き出した
「元気そうで何よりです」とまた笑った
「でも こっちだよ」クリスの馬が待っていた
「ちょっと走るから しっかり持っててね」
馬が駆ける 風が気持ちいい 風が体の中をきれいにしてくれる
「風が 気持ちいいね」
「・・・・かぜ」
街の外れの森の中を馬で歩いてる
「もう少しで着くからね」
森の真ん中あたり 空地が広がっている
クリスは馬をとめて 空地の真ん中あたりへ下ろしてくれる
「ここね 私が小さいときに両親と住んでた屋敷があった場所なんだ
一度ロクにも見せたいと思ってたんだ 連れてこれてよかった」
「今は そっちの方が便利でしょ」と紙とペンを渡される
「体調はどう」
大丈夫
「うそはいけない」
「私のかわいい弟はどれだけ嘘をついて兄を困らせるのかな」
「体調は」
あまりよくありません ベットから起きれない日があります
「今日はマシな日だったんだね」
はい
「ダイジロウの治療は苦しかった」
先生は悪くない 俺がうまくできなくて 治療お願いしたの俺なのに
先生苦しそうにしてた
「ロクは苦しくなかったの」
「ロク?」
苦しいけど テオがもっと苦しんでる
俺怖くて なんでかわからないけど 怖くて
テオに抱きしめてもらいたかったのに 怖くて
でも 先生と話してるうちに 俺の方が汚いって
研究所にいたときも あの地下室にいたときも
ずっと 俺は 汚いよ
「テオが怖い」
たぶん 怖いと思う
「テオに会いたい」
会いたいよ 会って抱きしめてもらって 一緒のベットで寝て
朝起きて おはようって言うの
そんな夢見るの でも目が覚めたら一人なの
会いたい
クリスがギュッと抱きしめてくれた
「会いたいなら会えばいいのに お互い我慢しすぎだよ」
「しんどくて つらくて 声まで出なくなるまで我慢しなくてもいいんだよ
会いに行こう ね 」
フルフルと首を横に振る
『あえないよ』と声の出ない口がそう動いていた
ロクをテオの屋敷まで送る
帰り馬の背中で寝てしまった ロク
落とさないように 慎重に抱え込む
ロクが服をギュッとつかみ 「テオ 行かないで」と言った 目には涙がひかっていた
ロクを屋敷まで送り その足で司令部に行く
「宰相何かありましたか?」事務官が走ってくる
「テオ元帥は?執務室か」
イヤ その あの とハッキリしない
「もういい 直接行く」と執務室へ向かって歩き出した ヒューがどこからかやってきて
「宰相 今日は会わない方がいいと思うんですが」
「なぜ?」と目を合わさずにヒューに聞く
頭をバリバリかきながら
「今日 ロクと出かけたでしょう」
「なぜそれを」
「見たやつがいて それをテオ様に報告して・・・」
「なんだ やきもちか 兄が弟に会いに行って何が悪い そもそも会いたければ会いに行けばいいんだ それを アイツは」
執務室の扉をバンとノックもせずに開けたツカツカと 机の前まで行った
机で書類に目を通していたテオは顔も上げずに 「何か用か」と不機嫌に言った
「なに 1回拒否されたぐらいで いじけて拗ねているんだ」
「言ってる意味がよくわからんが」
「わからないなら 何回でも言ってやる いじけて拗ねるのもいい加減にしろ
だいたい兄が弟に会いに行って何が悪い 俺にやきもちを焼くぐらいなら さっさと会いに行けばいいだろ はっきり言って迷惑だ」
「お前に迷惑かけた覚えはない これは俺たちの問題だ 兄か何か知らんが 口出しするのはやめてもらいたい」
「何が俺たちの問題だ だ 解決しようとしているのか ロクを泣かせやがって 一度ぐらい拒否されたぐらいで ノコノコこんなところに逃げてるお前なんかにロクはわたさん 俺が引き取る だいたいいつからお前はそんなに根性なしになったんだ 国の英雄が聞いて呆れる」
「逃げたわけではない 距離をとった方がお互いのため「何がお互いのためだ お前のためだろ」」
「お前が 拒否されたのがショックだったんだろ だから逃げた」
「・・・・・違う」
「何が違う 置いていかれたロクの気持ちは考えたのか お前の事を拒否してしまうぐらいツライ思いをしたロクの気持ちを それを貴様はおいて逃げたんだ あんな苦しんでるロクをお前は・・・」ぐっと手を握る
「貴様がそんなに馬鹿だったとはな ロクは俺が引き取る 文句は聞かん わかったか」
部屋を出ていこうとする手を掴まれた
「何かあったのか ロクに何かあったのか」
「手を放せ 自分の目で確かめろ」「ロクに何かあったんだな」
「それは自分で確かめるんだな」
と手をふりほどいたのはテオで 部屋を先に出たのもテオだった
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