【色欲物怪物語】

色酉ウトサ

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『妖怪・覚』<妖怪♂・人間♀>

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 夏休みになり、私は幼い頃よく遊びに行っていた地元の山間にある祖父母の家を訪ねた。

 祖父母は私が高校に上がる前に亡くなり、二人が暮らしていた家は内装を少しリフォームして売り物件になった。

 買い手も決まり、来月には引き渡す事に。

 その事と私自身が地元にいるのが今年いっぱいだったこともあり、最後に祖父母の家を見に来ようと思ったのだ。
ついでに、来れなくなった原因も探す為に…。


「全然、変わってない…」

 家や庭を見ていると、今にも中から祖父母が出迎えてくれるんじゃないかと思える程、見た目は変わっていなかった。

 中にも入りたかったが、流石にそれは気が引けた為、昔よく祖父に連れて行って貰った山の中の木こり場へ行ってみた。

 人気は無く、薪にする木を割る斧や切り株、薪を貯めておく小屋はそのままで、昔の記憶が鮮明に蘇った。

 同時に、あの出来事も…。

 小学校の五年生くらいの時、祖父母の家へ泊まりに来ていた私は、もう少し泊まっていたくて両親が迎えに来る少し前にここに隠れていた。

 日も沈み始めて、両親の私を探す声も聞こえていたけど気にせず、そのまま隠れ続けた。

 辺りが暗くなった頃、そろそろ家へ戻ろうとしたその時、何者かに後ろから服を引っ張られて転び、その何者かにお腹の上にのし掛かられたのだ。

 暗くて姿は見えず、恐ろしくなって暴れたけれど相手は気にも留めず、そのまま私を見つめているようだった。

 結局、何もされなかったが両親に見つけられた時には私の衣服ははだけていて、ボロボロだった為、心配した両親はそれから二度と祖父母の家へは来させてくれなかったのだ。

(あれは一体…)

グイッ

「っきゃ!?」

ドサッ

ズシッ

「っ…、あなたは…」

 ぼんやりと切り株に座っていた私はあの時と同じ様に引き倒され、記憶の中の光景と自分の視界が重なった。

 しかし、そこには一つの違いがあった。

 それは空が明るく、相手の姿がはっきりと分かること。

「一体…」

「昔の、娘…」

「!」

「まさか、あなたが…。と思っただろ」

「なっ…」

 そこに居たのは、私と同じ大きさの猿のような生き物だった。

「何で分かるの?と思っただろ」

「私の思ったこと…」

 人に近いけれど人では無く、猿やチンパンジーなどとも違う。

 ソレは私の心を読み、いちいちそれを口にしていった。

 なんとか何も考えないようにと試みた。
けれど、ふと昔の記憶が蘇り、あの時と今の状況の違いに身体が強張った。

 あの時の私は、何も分かっていない子供。
でも、今は…。

「殺さないで…。と思っただろ」

「…お願い…」

 逃げたくても逃げられず、心を読まれ、泣きそうになりながらも、相手の目を見つめて(死にたくない…)それだけを考えていた。

 私の心を読めたからか、ソレは動きを止めるとジッと私を見つめた。

 直感で目を逸らしてはいけないと思い、相手の目を見つめ返したその時、ソレの手が私の胸元に乗せられていることに気付いた。

 初めて誰かに胸を触られているという事実に気恥ずかしさが込み上げ、思わずその手をどかそうと腕を伸ばした。

 瞬間、ソレは手に力を込め、意図せずして胸を揉まれた私の身体は反応してしまった。

グッ

「っ!!」

「………」

ムニュ

「やっ…」

 私の反応を不思議に思ったのか、ソレは自分の手を見つめながら私の胸を揉み始めた。

 まさかの行為に抵抗を試みるものの、相手には私の動きが全て見透かされていて、止めることは出来なかった。

 しばらくすると、私の身体は相手の手の動きに反応を示し、胸の突起が衣服で擦れる度に下半身が疼き始めたのだ。

 下半身の感覚に不味いと感じたその時、ソレは突然、胸を揉むのを止めた。
それからゆっくり私の身体の上で後ろ向きになり、私は不思議に思いながらも内心ではホッとしていた。

 しかし突然、何の前触れも無く衣服の上から股間を強く刺激され、思わず仰け反ってしまった。

グニッ

「あっ!?」

グッ

「そこは嫌…。と思っただろ」

「え…。嫌っ、止め…」

「何でこんなこと…。と思っただろ」

 言いながらも振り返らず、ソレは私の下半身を弄び続けた。

 戸惑いながらも下手なことを考えてはいけないと思い、私は黙ってそれに耐えていた。
その内に、飽きてどこかへ行くだろうと考え…。

 だけど、ソレは止める様子を見せず、しかも、濡れ始めた為か衣服も水分を含み、弄られている感覚がはっきりとし始めた。

グリッ

「んっ…、ふっ…」

「いつになったら終わるの…?と思っただろ」

 分かっててやっているのかとソレの言葉にカッとなり、私はもう一度退けさせようと手を伸ばした。

 途端、ソレは手を動かすのを止めて振り返り、私の目をじっと見つめた。

 急なことに私も伸ばした手を引っ込め、見つめ返すと、一か八かで退けてくれないかと心で思った。

(私の上から退いてくれないかな…)

 私の心が読めたからか、ソレは私の上から退けて行き、これ以上何も無くて良かったとホッとした。

 しかし今度は、私の足と足の間に身体を捩じ込み、それまで弄られ続けた部分へ顔を近付け、匂いを嗅ぎ始めたのだ。
まさかの事態に驚いていると、すぐに衣服をずらされ、私の大事な部分をジッと見つめだした。

「嫌っ、見ないで…」

「恥ずかしい…。と思った…」

「当たり前でしょ!!」

「………」

 あまりの恥ずかしさに、思わず大声をあげてしまった。

 ソレは不思議そうに私の顔を見つめていたが、次の瞬間、一本の指を私のナカヘゆっくりと挿し込んでいった。

 ナカを押し広げる異物感に気持ち悪くなり、急いで指を抜こうと上半身を起こした。

 けれどソレは、私の静止を特に気にすることも無く指を奥へと挿し込み、ナカを確かめるかのように、曲げたり引っ掻いたりと動かし始めた。

グチュ

ヌチュ

「い、や…、やめ…」

「そこは駄目…。と思っただろ」

「だ、から…」

ズチュ

 言いながら、深く挿し込んでいた指を勢い良く引き抜いたソレの行為に、思わず目を見開いた。

 頭がぼんやりする中、視界の端で、ソレが自分の身体の一部を私の大事な部分へ押し付けようとしているのが見えたが、私はそのまま考えるのを止めた。

 心を読んでも尚、ソレは私の静止を聞くことは無いと悟ってしまったから。

グッ

(…ここへ、来なければ…)

「こんな事に為らなかったのに…。と思っただろ」





終わり
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