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巫女かネコか
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俺は神社の財政が上手くいっていない事をおじさんに話した。上手くいっていないというかそもそも稼ぎ柱自体が存在していないのは問題だ。
「なるほど……宗教法人も大変なのですね……」
「宗教法人というか、勝手にやっているだけな気もしますけど……」
おじさんは、考える素振りを見せるとミイコの方をじっと見る。
「あの、巫女さんがいらっしゃるのですか?」
「そうです、ミイコはうちの巫女をやっています」
「ふむ……結構可愛いですね」
まぁ、化けている姿だからかもしれないのだが、その辺のアイドルなんかよりは可愛い自信はある。性格さえよければ今すぐにでも嫁にしたいくらいのルックスなのは出会った頃から思っていた。
「この子、アルバイトですか?」
「……」
ミイコは、バイト扱いなのか、社員になるのだろうかが分からない。そもそも宗教法人は社員というのだろうか?
「社員です」
悩んでいると、ミイコが口を開いた。こういう時にさらりとサポートが出来る経験値はやはり出来る猫なのだ。
「なるほど、そうなるとある程度稼いでいないと、給料を払うのも大変でしょう?」
「ま、まぁ……そうですね」
そういうと、ミイコが怖い顔で睨んでいるのを察する。俺はミイコの方を向くことが出来なかった。
「それなら、その子を広告塔にしてみてはいかがでしょうか?」
「広告塔?」
「主力の商品としてはお守りになりますか?」
「いえ、お守りもですけど、祈祷が一番入って来ますね」
神社で話していた内容で、思う存分に知っているふりをした。それでも事実だとは思うから、相談としては間違いないだろう。
「なるほど、祈祷……やはり広告塔にして知名度をあげるのがいいかもしれません」
「ふむふむ」
「参拝客が増えれば、お賽銭などほとんどの人が落とすお金があるのは強みですよ!」
おじさんの言っている事はかなりイメージがしやすい。要は神社だから祈祷やお守りがなくても人が参拝しにさえこれば何かしらの収入にはなるという話なのだ。
俺はミイコの肩を掴みニヤリと笑う。
「神様……その笑顔はちょっとこわいです」
ミイコがそういうとおじさんは少し驚いた顔をする。
「神様と呼ばれているのですか?」
「えっと、苗字が神代なので職業と合わさってそう呼ばれているんです」
そりゃそうだ。若い女の子に巫女の恰好をさせて、神様と呼ばせているなんで一般常識では普通に変態、いやエリート変態位の地位は授かってしまう。そんななか、うまい事納得できそうな言葉で切り返せたのは、会社員時代に上司に詰められていただけのことはある。
「そういうわけですか、少し驚いてしまいました」
「ミイコが宣伝塔になってくれるとして、何で打ち出せばいいんですか?」
「そうですね、現代の流れで言えばホームページがいいと思いますが自作しないと結構お金かかりますからね……SNSなんかはどうでしょうか?」
「トゥイッターとかです?」
「はい、ハッシュタグなんかで写真を配信すれば結構ウケると思いますよ?」
「でもどうやって配信しようか……」
生憎、元々もっていたスマートフォンは仕事でもつかう電話番号のため、代打の猫に受け継いでいた。正直神社では"神の力"もあるのでほぼ必要がない。それでも今の時代を生きてくためにはなにかデバイスになるものが必要だ。
「うちもパソコンとか欲しいよな……」
ふいに漏らすと、耳元でみいこが「お金お金お金お金……」と呪文のように唱え始め、止むおえずある程度入る様になるまではあきらめようと思った。
「パソコンをお持ちでないのですか?」
「はい、恥ずかしながらアナログな業界でして……」
「古いもので良ければ差し上げますよ?」
俺は神にして神の声を聞いた。
「いいんですか?」
「ええ、リサイクルショップなのでパソコンは在庫があるのですよ。あの時の恩を思えばこれくらいはさせていただきますよ」
ミイコをみてわき腹を小突いた。
「おい、玉串料でもパソコンは買えないんじゃないか?」
「そ、そうですね……でもパソコンではおなかは膨れません」
おじさんはパソコンを持ってくると、思っていたより新しいモデルのノートパソコンを抱えているのが見える。かれはそれを机の上に置くと明るくいった。
「これなんですけどね、結構新しいのが残っていましたよ?」
「結構新しいノートパソコンですね。本当に頂いていいのですか?」
「もちろん! ノートの方が持ち運べて便利かと思いまして……デスクトップの方がいいですか?」
「いえ、これがいいです!」
「また、始めてみて何かあれば、いつでも相談してください」
「ぜひ相談させていただきます」
こうして、おじさんにパソコンをもらうとミイコと一緒に神社に戻る。帰り道にミイコは心配そうに俺に尋ねた。
「神様パソコンつかえるのですか?」
「任せとけって、もともと会社員だぜ?」
「でも仕事の出来ない会社員だったんですよね?」
「そんなことはないといいたい……」
「でもSNSは要らない事沢山つぶやいたりしてそうなので大丈夫そうですね!」
「どういう意味だよ?」
「そのままの意味ですですにゃー」
神社の石段を上る頃にはミイコは猫の姿に戻っていた。美少女を広告塔にしてもいいと思うのだけど、べつに猫でもいいんじゃないかという考えが頭をよぎった。
どちらでもいいから、とりあえず始めてみようと、居間のちゃぶ台にパソコンをセットした。
「なるほど……宗教法人も大変なのですね……」
「宗教法人というか、勝手にやっているだけな気もしますけど……」
おじさんは、考える素振りを見せるとミイコの方をじっと見る。
「あの、巫女さんがいらっしゃるのですか?」
「そうです、ミイコはうちの巫女をやっています」
「ふむ……結構可愛いですね」
まぁ、化けている姿だからかもしれないのだが、その辺のアイドルなんかよりは可愛い自信はある。性格さえよければ今すぐにでも嫁にしたいくらいのルックスなのは出会った頃から思っていた。
「この子、アルバイトですか?」
「……」
ミイコは、バイト扱いなのか、社員になるのだろうかが分からない。そもそも宗教法人は社員というのだろうか?
「社員です」
悩んでいると、ミイコが口を開いた。こういう時にさらりとサポートが出来る経験値はやはり出来る猫なのだ。
「なるほど、そうなるとある程度稼いでいないと、給料を払うのも大変でしょう?」
「ま、まぁ……そうですね」
そういうと、ミイコが怖い顔で睨んでいるのを察する。俺はミイコの方を向くことが出来なかった。
「それなら、その子を広告塔にしてみてはいかがでしょうか?」
「広告塔?」
「主力の商品としてはお守りになりますか?」
「いえ、お守りもですけど、祈祷が一番入って来ますね」
神社で話していた内容で、思う存分に知っているふりをした。それでも事実だとは思うから、相談としては間違いないだろう。
「なるほど、祈祷……やはり広告塔にして知名度をあげるのがいいかもしれません」
「ふむふむ」
「参拝客が増えれば、お賽銭などほとんどの人が落とすお金があるのは強みですよ!」
おじさんの言っている事はかなりイメージがしやすい。要は神社だから祈祷やお守りがなくても人が参拝しにさえこれば何かしらの収入にはなるという話なのだ。
俺はミイコの肩を掴みニヤリと笑う。
「神様……その笑顔はちょっとこわいです」
ミイコがそういうとおじさんは少し驚いた顔をする。
「神様と呼ばれているのですか?」
「えっと、苗字が神代なので職業と合わさってそう呼ばれているんです」
そりゃそうだ。若い女の子に巫女の恰好をさせて、神様と呼ばせているなんで一般常識では普通に変態、いやエリート変態位の地位は授かってしまう。そんななか、うまい事納得できそうな言葉で切り返せたのは、会社員時代に上司に詰められていただけのことはある。
「そういうわけですか、少し驚いてしまいました」
「ミイコが宣伝塔になってくれるとして、何で打ち出せばいいんですか?」
「そうですね、現代の流れで言えばホームページがいいと思いますが自作しないと結構お金かかりますからね……SNSなんかはどうでしょうか?」
「トゥイッターとかです?」
「はい、ハッシュタグなんかで写真を配信すれば結構ウケると思いますよ?」
「でもどうやって配信しようか……」
生憎、元々もっていたスマートフォンは仕事でもつかう電話番号のため、代打の猫に受け継いでいた。正直神社では"神の力"もあるのでほぼ必要がない。それでも今の時代を生きてくためにはなにかデバイスになるものが必要だ。
「うちもパソコンとか欲しいよな……」
ふいに漏らすと、耳元でみいこが「お金お金お金お金……」と呪文のように唱え始め、止むおえずある程度入る様になるまではあきらめようと思った。
「パソコンをお持ちでないのですか?」
「はい、恥ずかしながらアナログな業界でして……」
「古いもので良ければ差し上げますよ?」
俺は神にして神の声を聞いた。
「いいんですか?」
「ええ、リサイクルショップなのでパソコンは在庫があるのですよ。あの時の恩を思えばこれくらいはさせていただきますよ」
ミイコをみてわき腹を小突いた。
「おい、玉串料でもパソコンは買えないんじゃないか?」
「そ、そうですね……でもパソコンではおなかは膨れません」
おじさんはパソコンを持ってくると、思っていたより新しいモデルのノートパソコンを抱えているのが見える。かれはそれを机の上に置くと明るくいった。
「これなんですけどね、結構新しいのが残っていましたよ?」
「結構新しいノートパソコンですね。本当に頂いていいのですか?」
「もちろん! ノートの方が持ち運べて便利かと思いまして……デスクトップの方がいいですか?」
「いえ、これがいいです!」
「また、始めてみて何かあれば、いつでも相談してください」
「ぜひ相談させていただきます」
こうして、おじさんにパソコンをもらうとミイコと一緒に神社に戻る。帰り道にミイコは心配そうに俺に尋ねた。
「神様パソコンつかえるのですか?」
「任せとけって、もともと会社員だぜ?」
「でも仕事の出来ない会社員だったんですよね?」
「そんなことはないといいたい……」
「でもSNSは要らない事沢山つぶやいたりしてそうなので大丈夫そうですね!」
「どういう意味だよ?」
「そのままの意味ですですにゃー」
神社の石段を上る頃にはミイコは猫の姿に戻っていた。美少女を広告塔にしてもいいと思うのだけど、べつに猫でもいいんじゃないかという考えが頭をよぎった。
どちらでもいいから、とりあえず始めてみようと、居間のちゃぶ台にパソコンをセットした。
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