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関八州王
覇王の行軍
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多摩川の渡し
万単位での軍の移動において一番時間を取るのが川渡である。 小田原から上野に行くのに相模川、多摩川と大きな河川を渡る、八王子衆や江戸衆が加わり更に大軍になると今度は荒川、利根川と渡らなくてはいけない。氏政が実質、内政を指揮するようになってまず取り掛かったのが道の普遍と橋の施工である。しかし大型河川の施工はやはり時間が掛かり、建設衆も人員を増強しているができたのは相模川の門沢付近に作った大きな橋である。 現在でいうと海老名ジャンクション周辺である、この辺りは永池川と合流地点に近く川そこに砂が溜まり浅くなる、川幅は広がる場所だが流れが緩やかで橋の件つに向いていたためである、それに小机城に続く道を普遍する上でも重要な橋となる。しかし多摩川にはまだ大きな橋は不変していない。その為渡し作業が行われるが。浮き橋などで人員や馬、荷駄などを運ぶ。万単位になると数日かかる事もある。
川越衆なども準備して利根川の渡しに入りながら状況を確認する。
上野の沼田の衆と越後勢は水上で対峙している状態で、いくつか小競り合いが起きているとの事だ、現在の沼田衆の長は北条氏繁で玉縄北条の北条綱成の嫡男である。そう碧の兄である康成で氏政の義弟になる(氏繁の方が年上である)現在22歳で若手ながら、幼少より重要な仕事をこなし、戦も経験している。氏政の義妹である七とも仲が良く子も設けている。沼田城には氏政の義妹七改め七曲殿も滞在している。
その氏繁を支える副大将には長野業正が付いており、二人して上杉の挑発に乗る事もなく、本軍の到着を待っているようである。
対する上杉謙信の軍は越後軍4万、越中軍1万に加えて北沼田の諸衆が加わり総勢55000ほどで対峙している状態で。犠牲覚悟でいつ河を渡ってくるかわからない状態である、既に数回の戦闘行為が行われているが渋川南側には北条が砦を築いていたため手をこまねいているようだ。
上杉側としても入り口の沼田で多くの犠牲を出したくはなく、膠着状態となる、加えて相模に放っている間者の報告が二転三転しているため、北条本軍の正確な場所をつかめていない。
これは北条川の風魔衆による偽計が功を奏している形になる。
沼田に隣接する北信濃の真田家もまた武田に従属している為、武田の応援として沼田に兵500を派兵・・その大将は真田幸隆の嫡男、真田信綱であった。
----------------------
「急がなくてはいけない。兄上の軍も沼田の軍も精鋭揃い・・故に謙信も攻めあぐんでいる・・それは選択肢を狭めている・・となれば上杉軍が総攻撃に出る可能性は高い・・・そして!ステーキを焼いてほしい」
「そうか・・・荒川の渡しは後2日はかかる・・・氏繁と業正がいるから直ぐに崩壊はしないだろうが、もどかしいな・・」
「特選隊だけ先に行かせればいい・さすれば可能性は大きくなる。 白いご飯も食べたい」
「ふむ・・・そうだな・・・利家」
「は!」
「特戦隊100を先行させて渋川に向かわせろ」
「は!」
「ただ・・・嫌な予感もする・・・上杉謙信という名前・・・とても嫌な予感・・・きっとこの世界でもかなり強い・・注意が必要・・・パンも食べたい・・・相模沼田のパンを」
「うん・・碧の言う通り・・・上杉謙信・・戦国時代最強の大名に数えられる人物だ」
碧のこの力は予知力ではない、直感力・・大魔法使いだった碧が習得していたスキルの一つでもある、魔力を使わないのでこの世界でも使える、その為助言力と合わさって有能な軍師ともなる。
そして俺の持つスキル『覇王の行軍』は碧がいるだけでその軍の行動力が上昇する、前世界では俺たちパーティに適用されていたが、今は俺が総大将なので、この20000の軍すべてに適用される。
「なんだか氏政様がいると作業がはかどるな!」
建設衆の親方は私船を操りながらつぶやくが、それも碧の効果である。
因みに相模沼田では天然酵母を使用したパンもある。
もともとこの酒匂川水系では大麦栽培が盛んであったが、上州や来た武蔵では小麦を栽培している。
その為相模では押麦にしてのオバクという御飯のようにして食べていたのに対して、上州では小麦粉に変えておやきにして食べたり、うどんなども作られてる、食文化を広げる為相模沼田では小麦栽培も導入し、お米も田んぼ栽培を始めている。
そして相模沼田の俺の屋敷には石窯を作っている。これによりパンだってピザだって作れる、ちなみにチーズはこの世界では酪と呼ばれている。正直乳牛用ではない為やや癖があるが食べれなくない。
トマトは俺の亜空間収納に異世界のトマトがある、現実の世界ならイタリア種と呼ばれるやや細長いトマトである。
赤い茄子を、南蛮茄子と呼ぶようになる、南蛮ナスは生で食っても美味い相模沼田では人気の野菜になっている
食の革命は家畜まで行っている、現在は農耕用の牛だが、より牛乳を多く出す種類を掛け合わせるように指示、やがて和牛の乳牛が生まれるであろう。そして九州や沖縄などでは家畜されていた山羊、これも明国の商人により買い付けた、小柄で買いやすく餌はその辺の雑草でいいので経済的である、荒れ地の雑草を根こそぎ食べてくれ開墾にも役に立つ、冬場用に餌の確保は必要だが、死ねば食用にもなる。
そして養鶏も始める、穀物を多く食べる為、この時代の日本ではそれほど変われていないが。雑食なので基本は何でも食べる、餌に牡蠣殻を混ぜれば毎日のように卵を産む、卵食の前々世界では江戸になってから日本では盛んになる、まあ鶏肉と言えば鶏ではなく鴨の世界で鳥を飼うとなると愛玩用の世界であったためでもあろう、地方では地鶏も生まれていたので卵食はあったようであるが。
民衆も江戸時代ほど食肉に抵抗はないようで、美味ければなんでも食べる。利家や小太郎のように戦国時代の人間の体形は大きいのに対し、江戸時代の人間は小さいのは動物性たんぱく質を取らなくなったためともいえる。 禅宗の教えが武士の基本のような部分があり江戸時代、戦が無くなることで肉を食べない文化が定着してしまったためであろう。
だが北条の治める土地では肉食を勧める。家畜の牛も等も料理衆たちの手によって買い取る、そのお金で新たな子牛を買えばいいのである。
制度的には出来上がったばかりであるが、小田原では既に肉を売る店も出てきている。
食両面に対しては様々な選択肢を作ることで飢饉に耐えることが出来るのである。
そして肉の旨さに舌を巻く人にとって『がーごいる』なる肉は特上であるともっぱらの評判で・・幻の肉と言われている・・当然だ氏政しか用意が出来ないから。
氏政は料理衆に肉を提供した、ガーゴイルのモモ肉6トン程である2万の軍勢でも一人300gくらいの焼き肉が食べれる量だ。
「川を渡れば『がーごいる』が食えるらしいぞ!」
小田原や玉縄や伊豆では既に『がーごいる』の肉の旨さの噂が広まっている
「がーごいるってなんだ?」
他の地域は分からない
「なんの肉かわからないが・・氏政様が用意する肉だ・・・食べると疲れが消え・・そして力が湧いてくる、そして味は今まで味わったことのないような美味・・・お前が食べないなら俺がその分食ってやる・・・」
ガーゴイルの味を知っている者は知らない者に教え、いつしか・・がーごいるが食べたいという意思表示は軍全体を包む
料理衆によって、味噌で焼いたガーゴイル、塩をまぶして焼いたガーゴイル、みそ汁にもガーゴイル、様々な料理に代わっていく
「ほぅ・・これが『がーごいる』であるか・・うむ鴨の匂いに似ているが・・味は?」
里見義弘にとってはガーゴイルは初である
「なんと!鴨肉ではない・・味が濃い・・・それにどうだ・・・先ほどまで感じていた疲れが、なくなっているではないか・・・美味い・・・北条はこんな物を戦場で食べていたのか‥我らではどうやっても適わぬものだ・・・」
安房衆50人も初めてのガーゴイルに舌鼓をうつ・・・
「お代わりをご所望したい」
「すみません!もうガーゴイルはないでござる・・漬物ならまだありやすが」
「なんと・・・」
義弘は陣屋に戻る・・・
「なんという・・・のぅ?そなたの『がーごいる』まだ残っているが・・・」
「駄目です!拙者は最後に最高の味で終えるのが流儀・・たとえ義弘様でもこれは譲れません」
「うぬ・・・そうか・・・」
既に小田原付きの将であり・・小田原の定めで動く義弘・・もと里見の兵であっても安房衆は北条の兵である・・
「活躍して『がーごいる』を褒美で貰おう・・・」
義弘は此度の戦の活躍を誓うのであった。
-----
「うまい・・・やっぱりガーゴイルは格別!」
「ああ!美味しいな氏政の料理の腕も上がってるよな!」
氏政の陣屋では特別に氏政が料理した料理が並ぶ」
「だろ?まだこの世界にない、異世界で作り上げた醤油、それに胡椒なんかもなかなか手に入らないしな。空間収納に貯めといてよかった」
氏政も自分で作ったガーゴイルのステーキ、岩塩と胡椒味と、醤油と大蒜味を堪能する。
相模の国は言わずもかな海塩であり
胡椒も明の商人から買えるが、値段も高い正に黄金の一粒。
醤油はまだない、味噌作りで出来るタマリが醤油の代わりにもなるがどこかボタっとしている
大蒜は亜空間に収納されていた物を栽培しているが、まだ流通するまでに至らない。
「くぅ~これにエールがあればな~」
紅はステーキを頬張りながら答える
エールはビールなのだが・・いかんせん俺が前世界に行ったのは未成年だったからな・・・
俺はコーラが飲みたいが・・作り方もわからない・・・カラメルの炭酸割なのか?・・・でも砂糖も戦国では貴重で甘みは麦芽糖を使う。
まだまだ無いものが多い、収集癖があった前世界の遺産はまだまだあるが、使いきれないとはまさにこのことか・・・ガーゴイルなどまだ在庫数が9999トンの数字を下回ることはない。
「ガーゴイル・・・肉に魔力が籠っている・・しかしこの世界には魔力の概念がなく食べる者の身体能力の向上、疲労物質をエネルギー物質にする働き・・・これは実験が必要・・・だから私が毎日・・食べる」
「はは・・・碧は食いしん坊だ・・・確かにガーゴイルを食べると前世界では魔力の回復などがあったけど・・・この世界では食べた者の身体能力は増すし、怪我すら治るからな・・・不思議な食べ物だ」
「そう・・魔力が他の者に代わっている・・・それにレベルの概念がない代わりに、簡単にこの世界の人間は強くなる・・・前世界では魔力が上がるにしたがって、使われない身体能力は無くなる、しかしこの世界では大人になっても使われない能力が多くある・・・底に魔力のある物を食べることで一気にその能力に開花する・・・だからもう一枚ステーキを大蒜醤油で」
「そういう事なのか・・・碧の観察眼では・・・確かに阿修羅衆もガーゴイルを食べさせた時に一気に強くなった・・だが身体能力的の成長は今はない限界値なのであろう‥私たちはどうなんだ?」
「私たちの器・・それは前世界の能力に由来する・・・つまり氏政は前世界でレベル34524・・・私たちもパーティの影響で強制的にレベルが上がらされた・・・2万台のレベル・・その身体能力が私達の器・・・そして魔力を使わないスキルはそのまま使える・・私たちは本来この世界に居てはいけないのかもしれないが・・・御飯も欲しい」
「ああ、そうかもな・・・しかし豊は直ぐに懐妊したし梅も二人目なのにお前はどうなんだ?碧・・氏政ちゃんとしてるのか?」
「あ?・・・そういうの聞くなよ・・」
「そう・・・原因が分かった・・・私はまだ初潮が来ていない・・・・」
「は?」
「え?」
「前世界でも25歳の時でもまだ初潮が来ていなかった・・・同じ体・・・いつまでも成長期・・・でも成長しない成長期・・・だから食べなくてはいけない・・・パンは持ってきていないの?じゃあオバクでいい」
碧・・サラもそうだったのか・・暴食のサラ・・その増長する魔力量は体の成長を阻害する、だからエネルギーを補給すなわち随時食べ続けなければ魔力に飲み込まれてしまう体質、魔力がないこの世界では魔力に飲み込まれることはないが成長が阻害されているという事か・・・20歳の今でも13.4歳くらいにしか見えないのはそのせいでもあると・・・・
そして梅は2人目を懐妊し、豊も直ぐに懐妊したため相模沼田で留守番である、まあ子供達もいるのでみんなで戦場に行くなど出来ないが。
相模沼田には数正と光秀を残しているので防御面でも問題はないであろう。
特戦隊には今回加わる者は
1番隊隊長 侍大将 前田利家
2番隊隊長 足軽頭 上泉秀胤
そして新たに加わった者で歴史の上で有名人
佐々成政 尾張の浪人で利家の知人で会った、1年ほど前に相模入りして現在は特戦隊1番隊に所属
服部正成 松平家にいた服部保長の子 父保長は今も三河で主君松平元康を元に戻す戦いをしているらしい、保長が抱える伊賀者の多くが既に死んでいる・・それだけでなく死人兵として尾張において活躍していると聞く・・保長の命により東側の大名に信長の恐ろしさを伝え備えさせるために来ている、彼も1年ほど前に来ている、まだ16歳ながら特選隊に選ばれる程の実力をもつ・・いわゆる服部半蔵だ・
正成は数人の伊賀者も連れてきている、現在数人の伊賀者と共に2番隊所属
しかし前田利家、佐々成政とくれば木下藤吉郎は?と思ったが利家も成政もそんな者は尾張にいないという・・・歴史上の重要人物だけにいない事はない筈だが・・・
3番隊は風魔小太郎率いる風魔衆が担う
伊豆衆の清水康英は伊豆水軍と三浦水軍、里見水軍など水軍が増えたことにより 水軍訓練のために今回の戦には参加していない
こういった布陣である。
ガーゴイルを兵達に振舞ったおかげで進軍速度は増して上野に向かう。
万単位での軍の移動において一番時間を取るのが川渡である。 小田原から上野に行くのに相模川、多摩川と大きな河川を渡る、八王子衆や江戸衆が加わり更に大軍になると今度は荒川、利根川と渡らなくてはいけない。氏政が実質、内政を指揮するようになってまず取り掛かったのが道の普遍と橋の施工である。しかし大型河川の施工はやはり時間が掛かり、建設衆も人員を増強しているができたのは相模川の門沢付近に作った大きな橋である。 現在でいうと海老名ジャンクション周辺である、この辺りは永池川と合流地点に近く川そこに砂が溜まり浅くなる、川幅は広がる場所だが流れが緩やかで橋の件つに向いていたためである、それに小机城に続く道を普遍する上でも重要な橋となる。しかし多摩川にはまだ大きな橋は不変していない。その為渡し作業が行われるが。浮き橋などで人員や馬、荷駄などを運ぶ。万単位になると数日かかる事もある。
川越衆なども準備して利根川の渡しに入りながら状況を確認する。
上野の沼田の衆と越後勢は水上で対峙している状態で、いくつか小競り合いが起きているとの事だ、現在の沼田衆の長は北条氏繁で玉縄北条の北条綱成の嫡男である。そう碧の兄である康成で氏政の義弟になる(氏繁の方が年上である)現在22歳で若手ながら、幼少より重要な仕事をこなし、戦も経験している。氏政の義妹である七とも仲が良く子も設けている。沼田城には氏政の義妹七改め七曲殿も滞在している。
その氏繁を支える副大将には長野業正が付いており、二人して上杉の挑発に乗る事もなく、本軍の到着を待っているようである。
対する上杉謙信の軍は越後軍4万、越中軍1万に加えて北沼田の諸衆が加わり総勢55000ほどで対峙している状態で。犠牲覚悟でいつ河を渡ってくるかわからない状態である、既に数回の戦闘行為が行われているが渋川南側には北条が砦を築いていたため手をこまねいているようだ。
上杉側としても入り口の沼田で多くの犠牲を出したくはなく、膠着状態となる、加えて相模に放っている間者の報告が二転三転しているため、北条本軍の正確な場所をつかめていない。
これは北条川の風魔衆による偽計が功を奏している形になる。
沼田に隣接する北信濃の真田家もまた武田に従属している為、武田の応援として沼田に兵500を派兵・・その大将は真田幸隆の嫡男、真田信綱であった。
----------------------
「急がなくてはいけない。兄上の軍も沼田の軍も精鋭揃い・・故に謙信も攻めあぐんでいる・・それは選択肢を狭めている・・となれば上杉軍が総攻撃に出る可能性は高い・・・そして!ステーキを焼いてほしい」
「そうか・・・荒川の渡しは後2日はかかる・・・氏繁と業正がいるから直ぐに崩壊はしないだろうが、もどかしいな・・」
「特選隊だけ先に行かせればいい・さすれば可能性は大きくなる。 白いご飯も食べたい」
「ふむ・・・そうだな・・・利家」
「は!」
「特戦隊100を先行させて渋川に向かわせろ」
「は!」
「ただ・・・嫌な予感もする・・・上杉謙信という名前・・・とても嫌な予感・・・きっとこの世界でもかなり強い・・注意が必要・・・パンも食べたい・・・相模沼田のパンを」
「うん・・碧の言う通り・・・上杉謙信・・戦国時代最強の大名に数えられる人物だ」
碧のこの力は予知力ではない、直感力・・大魔法使いだった碧が習得していたスキルの一つでもある、魔力を使わないのでこの世界でも使える、その為助言力と合わさって有能な軍師ともなる。
そして俺の持つスキル『覇王の行軍』は碧がいるだけでその軍の行動力が上昇する、前世界では俺たちパーティに適用されていたが、今は俺が総大将なので、この20000の軍すべてに適用される。
「なんだか氏政様がいると作業がはかどるな!」
建設衆の親方は私船を操りながらつぶやくが、それも碧の効果である。
因みに相模沼田では天然酵母を使用したパンもある。
もともとこの酒匂川水系では大麦栽培が盛んであったが、上州や来た武蔵では小麦を栽培している。
その為相模では押麦にしてのオバクという御飯のようにして食べていたのに対して、上州では小麦粉に変えておやきにして食べたり、うどんなども作られてる、食文化を広げる為相模沼田では小麦栽培も導入し、お米も田んぼ栽培を始めている。
そして相模沼田の俺の屋敷には石窯を作っている。これによりパンだってピザだって作れる、ちなみにチーズはこの世界では酪と呼ばれている。正直乳牛用ではない為やや癖があるが食べれなくない。
トマトは俺の亜空間収納に異世界のトマトがある、現実の世界ならイタリア種と呼ばれるやや細長いトマトである。
赤い茄子を、南蛮茄子と呼ぶようになる、南蛮ナスは生で食っても美味い相模沼田では人気の野菜になっている
食の革命は家畜まで行っている、現在は農耕用の牛だが、より牛乳を多く出す種類を掛け合わせるように指示、やがて和牛の乳牛が生まれるであろう。そして九州や沖縄などでは家畜されていた山羊、これも明国の商人により買い付けた、小柄で買いやすく餌はその辺の雑草でいいので経済的である、荒れ地の雑草を根こそぎ食べてくれ開墾にも役に立つ、冬場用に餌の確保は必要だが、死ねば食用にもなる。
そして養鶏も始める、穀物を多く食べる為、この時代の日本ではそれほど変われていないが。雑食なので基本は何でも食べる、餌に牡蠣殻を混ぜれば毎日のように卵を産む、卵食の前々世界では江戸になってから日本では盛んになる、まあ鶏肉と言えば鶏ではなく鴨の世界で鳥を飼うとなると愛玩用の世界であったためでもあろう、地方では地鶏も生まれていたので卵食はあったようであるが。
民衆も江戸時代ほど食肉に抵抗はないようで、美味ければなんでも食べる。利家や小太郎のように戦国時代の人間の体形は大きいのに対し、江戸時代の人間は小さいのは動物性たんぱく質を取らなくなったためともいえる。 禅宗の教えが武士の基本のような部分があり江戸時代、戦が無くなることで肉を食べない文化が定着してしまったためであろう。
だが北条の治める土地では肉食を勧める。家畜の牛も等も料理衆たちの手によって買い取る、そのお金で新たな子牛を買えばいいのである。
制度的には出来上がったばかりであるが、小田原では既に肉を売る店も出てきている。
食両面に対しては様々な選択肢を作ることで飢饉に耐えることが出来るのである。
そして肉の旨さに舌を巻く人にとって『がーごいる』なる肉は特上であるともっぱらの評判で・・幻の肉と言われている・・当然だ氏政しか用意が出来ないから。
氏政は料理衆に肉を提供した、ガーゴイルのモモ肉6トン程である2万の軍勢でも一人300gくらいの焼き肉が食べれる量だ。
「川を渡れば『がーごいる』が食えるらしいぞ!」
小田原や玉縄や伊豆では既に『がーごいる』の肉の旨さの噂が広まっている
「がーごいるってなんだ?」
他の地域は分からない
「なんの肉かわからないが・・氏政様が用意する肉だ・・・食べると疲れが消え・・そして力が湧いてくる、そして味は今まで味わったことのないような美味・・・お前が食べないなら俺がその分食ってやる・・・」
ガーゴイルの味を知っている者は知らない者に教え、いつしか・・がーごいるが食べたいという意思表示は軍全体を包む
料理衆によって、味噌で焼いたガーゴイル、塩をまぶして焼いたガーゴイル、みそ汁にもガーゴイル、様々な料理に代わっていく
「ほぅ・・これが『がーごいる』であるか・・うむ鴨の匂いに似ているが・・味は?」
里見義弘にとってはガーゴイルは初である
「なんと!鴨肉ではない・・味が濃い・・・それにどうだ・・・先ほどまで感じていた疲れが、なくなっているではないか・・・美味い・・・北条はこんな物を戦場で食べていたのか‥我らではどうやっても適わぬものだ・・・」
安房衆50人も初めてのガーゴイルに舌鼓をうつ・・・
「お代わりをご所望したい」
「すみません!もうガーゴイルはないでござる・・漬物ならまだありやすが」
「なんと・・・」
義弘は陣屋に戻る・・・
「なんという・・・のぅ?そなたの『がーごいる』まだ残っているが・・・」
「駄目です!拙者は最後に最高の味で終えるのが流儀・・たとえ義弘様でもこれは譲れません」
「うぬ・・・そうか・・・」
既に小田原付きの将であり・・小田原の定めで動く義弘・・もと里見の兵であっても安房衆は北条の兵である・・
「活躍して『がーごいる』を褒美で貰おう・・・」
義弘は此度の戦の活躍を誓うのであった。
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「うまい・・・やっぱりガーゴイルは格別!」
「ああ!美味しいな氏政の料理の腕も上がってるよな!」
氏政の陣屋では特別に氏政が料理した料理が並ぶ」
「だろ?まだこの世界にない、異世界で作り上げた醤油、それに胡椒なんかもなかなか手に入らないしな。空間収納に貯めといてよかった」
氏政も自分で作ったガーゴイルのステーキ、岩塩と胡椒味と、醤油と大蒜味を堪能する。
相模の国は言わずもかな海塩であり
胡椒も明の商人から買えるが、値段も高い正に黄金の一粒。
醤油はまだない、味噌作りで出来るタマリが醤油の代わりにもなるがどこかボタっとしている
大蒜は亜空間に収納されていた物を栽培しているが、まだ流通するまでに至らない。
「くぅ~これにエールがあればな~」
紅はステーキを頬張りながら答える
エールはビールなのだが・・いかんせん俺が前世界に行ったのは未成年だったからな・・・
俺はコーラが飲みたいが・・作り方もわからない・・・カラメルの炭酸割なのか?・・・でも砂糖も戦国では貴重で甘みは麦芽糖を使う。
まだまだ無いものが多い、収集癖があった前世界の遺産はまだまだあるが、使いきれないとはまさにこのことか・・・ガーゴイルなどまだ在庫数が9999トンの数字を下回ることはない。
「ガーゴイル・・・肉に魔力が籠っている・・しかしこの世界には魔力の概念がなく食べる者の身体能力の向上、疲労物質をエネルギー物質にする働き・・・これは実験が必要・・・だから私が毎日・・食べる」
「はは・・・碧は食いしん坊だ・・・確かにガーゴイルを食べると前世界では魔力の回復などがあったけど・・・この世界では食べた者の身体能力は増すし、怪我すら治るからな・・・不思議な食べ物だ」
「そう・・魔力が他の者に代わっている・・・それにレベルの概念がない代わりに、簡単にこの世界の人間は強くなる・・・前世界では魔力が上がるにしたがって、使われない身体能力は無くなる、しかしこの世界では大人になっても使われない能力が多くある・・・底に魔力のある物を食べることで一気にその能力に開花する・・・だからもう一枚ステーキを大蒜醤油で」
「そういう事なのか・・・碧の観察眼では・・・確かに阿修羅衆もガーゴイルを食べさせた時に一気に強くなった・・だが身体能力的の成長は今はない限界値なのであろう‥私たちはどうなんだ?」
「私たちの器・・それは前世界の能力に由来する・・・つまり氏政は前世界でレベル34524・・・私たちもパーティの影響で強制的にレベルが上がらされた・・・2万台のレベル・・その身体能力が私達の器・・・そして魔力を使わないスキルはそのまま使える・・私たちは本来この世界に居てはいけないのかもしれないが・・・御飯も欲しい」
「ああ、そうかもな・・・しかし豊は直ぐに懐妊したし梅も二人目なのにお前はどうなんだ?碧・・氏政ちゃんとしてるのか?」
「あ?・・・そういうの聞くなよ・・」
「そう・・・原因が分かった・・・私はまだ初潮が来ていない・・・・」
「は?」
「え?」
「前世界でも25歳の時でもまだ初潮が来ていなかった・・・同じ体・・・いつまでも成長期・・・でも成長しない成長期・・・だから食べなくてはいけない・・・パンは持ってきていないの?じゃあオバクでいい」
碧・・サラもそうだったのか・・暴食のサラ・・その増長する魔力量は体の成長を阻害する、だからエネルギーを補給すなわち随時食べ続けなければ魔力に飲み込まれてしまう体質、魔力がないこの世界では魔力に飲み込まれることはないが成長が阻害されているという事か・・・20歳の今でも13.4歳くらいにしか見えないのはそのせいでもあると・・・・
そして梅は2人目を懐妊し、豊も直ぐに懐妊したため相模沼田で留守番である、まあ子供達もいるのでみんなで戦場に行くなど出来ないが。
相模沼田には数正と光秀を残しているので防御面でも問題はないであろう。
特戦隊には今回加わる者は
1番隊隊長 侍大将 前田利家
2番隊隊長 足軽頭 上泉秀胤
そして新たに加わった者で歴史の上で有名人
佐々成政 尾張の浪人で利家の知人で会った、1年ほど前に相模入りして現在は特戦隊1番隊に所属
服部正成 松平家にいた服部保長の子 父保長は今も三河で主君松平元康を元に戻す戦いをしているらしい、保長が抱える伊賀者の多くが既に死んでいる・・それだけでなく死人兵として尾張において活躍していると聞く・・保長の命により東側の大名に信長の恐ろしさを伝え備えさせるために来ている、彼も1年ほど前に来ている、まだ16歳ながら特選隊に選ばれる程の実力をもつ・・いわゆる服部半蔵だ・
正成は数人の伊賀者も連れてきている、現在数人の伊賀者と共に2番隊所属
しかし前田利家、佐々成政とくれば木下藤吉郎は?と思ったが利家も成政もそんな者は尾張にいないという・・・歴史上の重要人物だけにいない事はない筈だが・・・
3番隊は風魔小太郎率いる風魔衆が担う
伊豆衆の清水康英は伊豆水軍と三浦水軍、里見水軍など水軍が増えたことにより 水軍訓練のために今回の戦には参加していない
こういった布陣である。
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しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
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最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
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