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京都繚乱
京都動乱⑯ 美濃同人衆
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若き指揮者である竹中半兵衛の指示のと、歴戦の将である稲葉良通率いる堺守護兵は美濃からの浪人衆によって形成されている。
既に美濃で織田信長率いる悪魔の軍と戦闘経験があり尚且つ、南紀伊に置いて竹中半兵衛は悪魔軍の恐ろしさ及び弱点なども研究していた。
竹中半兵衛はこれまでの情報を元に悪魔軍の兵にはいくつか分類がなされていると睨んでいた
織田の領内の人間が皆 死人兵となっているのではない、人間も存在する。
だが人間には虫が棲みつき、その恐怖により領内を支配している、
死人兵と呼ばれる者は虫が棲みついた人間が死ぬとそれに代わると睨んでいた。
死人兵は力自体は人間より非力であり武器も持たない
そして上位種と呼ばれる者のにもいくつか分類がされていた
悪魔達に下級悪魔と呼ばれる個体
人間の2.3倍の身体能力を持つ個体で、武器を持つ
そしてその上位個体
悪魔達から中級悪魔と呼ばれる個体で体に人間ではありえない特徴をもつ者が多い、知性があり身体能力も人間の数十倍の能力がある
そして悪魔達から悪魔将と呼ばれる個体
名前を持ち中級悪魔数十体分の身体能力をもつ者もいる、個体により様々な特殊能力を持つ者がいる。
そして見た目が人間と変わらない悪魔達から魔人と呼ばれる個体
見た目が人間だが人間ではありえないような身体能力を持つ、元は人間だが能力的には悪魔将に匹敵する力を持つ個対もいる。
悪魔将も魔人も元は人間で人間としての能力が高い者がそれになっていると考えていた、尾張からの浪人や伊勢の兵達の報告を統合して敵の動向を探っていた。
だがその中で分からないのが岸和田と京で同時発生した悪魔である
大和の各衆や近江の六角家もまだ健在である。なぜ飛び地のように京や岸和田で悪魔が発生したのか。
悪魔の中には空間を移動する更なる上位個体がいる可能性がある。それを頷けるかのように石山から逃れてきたっ民達の話を聞くと悪魔軍は魔人と死人兵のみの編成であった。
これは尾張に続く前線では今までなかった編成である。
魔人は悪魔によってつくられるのは予想できる・・・しかも空間を移動するのか・・・悪魔の脅威に切迫した前線の住民ならいざ知らず、そのようなところで死人兵が発生すれば・・死人兵が物凄い勢いで増えていく・・・
京や石山・・長岡など人口の多い都市が襲われれば死人兵は数万、数十万に膨れ上がる
何としても堺には入れさせてはいけない・・・
竹中半兵衛たち美濃同人衆と呼ばれる者は大和にて極秘の実験を行っていた。
死人兵の監察である
死人兵は人間の筋肉を利用していない、骸に残された筋肉はやがて腐って朽ちていく、しかし死人兵が生きた肉を喰うと骨に肉が出来上がる・・それは人間の皮膚ではなく爬虫類のように固い悪魔の皮膚である。
恐らくこれが進めば死人兵は下級悪魔と呼ばれる上位個体に変わるのであろう。
そして朽ちていく人間の肉体は死人兵にとっては鎧と同じでありいくら傷をつけても奴らのダメージにはならないが骨にできた新たな肉体を攻撃すると死人兵にもダメージがある。
そして根幹の骨格は人間の者であり欠損した部位は新たな骸から取り付けることができるのである。
知性は殆どないが上位個体がいればその意思に従い攻撃をしてくる。朽ちた肉体には雑菌も多く噛まれるだけでその傷口から化膿していく、噛まれた者が死ねば同じように死人兵となってしまう。
そして女や子供は死人兵になる事は少ない。当初女子供は死人兵の餌とされていると思われていたが。
女子供は尾張に送られている、尾張の間者の話では子供は洗脳され、女は人間を生む道具となっていると聞く。子どもを産めない女は餌となる。
誠におぞましい生態である。
尾張の悪魔にとっては人間は家畜に過ぎないのだ。
竹中半兵衛の記憶に残る父、竹中重元は半兵衛を逃がすために美濃に残りその後の消息は分からない、母の妙も自らの身を犠牲にして半兵衛を守った、そして死んでいった
母が悪魔達の道具にされなかった事は、母の死の尊厳を守れたことに安堵する。
だが父は魔人となったのか悪魔将の依り代とされたのか・・はたまた死人兵と成り果てたか分からない。
半兵衛は妥当信長の元に兵法を学び、死人兵を研究し、美濃三人衆と共に美濃兵を鍛え、堺に身を寄せたが、南紀伊では負け戦をしてしまった、相模の船からの砲撃が無ければ自分は死んでいたかもしれぬと感じつつ、生き残った事に意味があると思っていた。
あの船ならば1日で江戸から堺に到着する、京には相模の将もいるから、北条氏政が来ない訳がない。
それに相手は魔人と死人兵である、下級悪魔や中級悪魔がいない分対処はができる。
「前線を持たずとは?」
「前線を作らない訳ではありません、大和川から南側は全体に死人兵を渡らせません」
「ふむ・・ならば北側は?」
「少人数で小隊を作り死人兵を攻撃しては離脱を繰り返します、危うくなれば大和川を渡ってください」
「しかし・・・囲まれるぞ!」
「囲まれる前に逃げてください、戦場を広くとってください、大和川から南側に関しては石山から逃げてきた僧兵も徴用して死守して下さい」
「時間稼ぎにはなるがいずれどこかしら崩れるぞ!」
「だから崩れた所に遊軍部隊をぶつけます」
「ならば遊軍部隊とやらはよほどの精鋭を集めねばなるまい」
「はい」
稲葉良通は兵達を見渡す
「重通!六兵衛!久盛!利三!弥平次!お前らが遊軍隊を率いろ、それぞれ使えそうな物を選べ」
「「「は!」」」」
「はい彼らなら、遊軍を率いてくれるでしょう、時間を稼げば援軍が来ます」
こうして20人の精鋭を組んだ5つの遊軍をもつ
遊軍としては
稲葉重通隊
足立六兵衛隊
仙石久盛隊
齋藤利三隊
三宅弥平次隊
この5人はとても堺を守る守備兵に終わる器ではない
現実世界では
稲葉重通は斉藤家滅亡後信長の馬廻衆として活躍し後、秀吉の馬廻りとして活躍、飛騨の大名となり友である齋藤利三の娘を育て、将軍家光を支えた春日局の齋藤福を育てた人物である。
足立六兵衛は「首切り六兵衛」よばれた猛将で、前田利家との壮絶な一騎打ちで命を落とした、美濃一の猛将を打ち取った前田利家は当時信長の付き人を切り殺した罪で織田家を離れていたがその功績で再び信長につかえることになる。
仙石久盛は仙石秀久や仙石久勝の父であり、齋藤家に忠義を尽くした猛将である。
齋藤利三は明智光秀に仕え最後まで行動を共にした猛将で娘は春日局となり将軍秀光の乳母となる。
三宅弥平次は明智諸流の弥平次は光秀を支え光秀の娘婿となり名を明智秀満と名乗る、明智左馬之助としての名も有名であろう、激戦が続く光秀と共に各地で先行武勇を重ね、本能寺の変以後光秀が撃たれてもなお抵抗し、光秀の妻も自分の妻も刺しそして硝煙に火をつけて自害をした男である。
美濃から逃れた浪人であるが、逸材たちの宝庫でもある、この世界で今井宗久から「大阪一の兵団」とうたわれるのも納得がいくのである。
---------
「ぶつかれ!」
「おおおお!」
足立六兵衛の掛け声と共に六兵衛が選んだ怪力集団は丸太を死人兵に突き刺す!丸太を突き刺された死人兵はピクリとも動かなくなる
「よっし!引き上げじゃ!」
「おおおお!」
-------
「気を引き締めよ!脇を固めよ!深入りするな!」
齋藤利三率いる遊軍は規律正しく死人兵を切り裂く
「よしこの場を離れる!」
そして死人兵が群がってくると颯爽と撤退していく
--------
「おらおらおら!」
仙石久盛は大きな槍を振りまわす
「久盛殿!深入りは厳禁でござる!」
「おおそうであった!」
「引き上げだ!」
--------
「遊軍隊あの一団を殲滅するつづけ!」
「おおお!」
それぞれに役割を持たせ遊軍を率いる稲葉重通隊もまた部類の働きであった
「よし、いったん引き揚げだ」
「おお!」
-------
「ぶちかませ!」
ドーンドン
三宅弥平次は大筒をかました後に突撃し死人兵に止めを刺す、止めを刺した死人兵の足は大木槌で粉砕する、半兵衛から教わった方法である
----------------
戦場を広く使う事、戦地を熟知していることで堺守備隊の戦法は上手くいっていたが、やがて死人兵の密度は上がっていく
稲葉隊が大和川を渡り、続いて利三隊が大和川を渡る、六兵衛隊も大和川を渡り、仙石隊と三宅弥平次隊は共に大和川を渡った
「撃て!」
大和川からは鉄砲が死人兵に向けられ撃たれる、しかし鉄砲で死ぬ死人兵は少ない、当たり所が良くて死ぬ死人兵は出るが直に再生されて復活されてくる。
石山から逃れてきた僧兵や民兵も混じって大和川を死守する、ほころびが出た所には遊軍が駆け寄り対処する
「苦!これほど増えていたか・・・」
竹中半兵衛は恐ろしく増えていた死人兵に再び敗北の2文字が浮かび上がった・・・
「半兵衛!うろたえるな!お主は若い!これからの国を支える存在ぞ!」
稲葉良通の言葉により半兵衛は思考を巡らせる・・・数が違いすぎる・・・ざっともくろんで悪魔軍は6万に対して守備隊は3000・・・石山からの僧兵や民兵を入れても5000に満たない・・・大和川と言う地の利を使っても厳しい戦いになる・・・幸い上位個体がいないため対処はできるが、魔人と呼ばれる個体が出始めれば大和川の前線は突破される・・・
その時恐れていた者が現れる・・・大和川をその跳躍力で飛び越える上位個体、見た目は人間であり武器を扱う・・・美濃の精鋭が人薙ぎで数名の首が飛ぶ
「魔人か!」
「くかかかかか!人間が小賢しい!」
「うおおお!俺が相手だ!」
足立六兵衛が大鉈を振りまわし魔人に切りかかる
「くかかかか!人間風情がくかかかかk!」
魔人は六兵衛の大鉈を片手で受け止めると同時に六部えのみぞおちにその腕が突き刺さっていた
「六兵衛!」
「くかかかか!うまい魂だ・・・」
足立六兵衛は魔人により簡単に葬られてしまった
唖然とその光景をみる守備隊
「いかん!飲まれるな!建て直せ!」
「おおおお!」
仙石久盛が魔人に切りかかる、自慢の大槍を魔人に浴びせる
大槍は魔人に直撃するが魔人の額からわずかながらの血が流れる程度であった
「ふははははは、人間風情が・・・お前の魂も食ってやる・・・」
久盛は魔人の攻撃をよけるが、左腕が引きちぎれる・・
「うがああ・・・」
右腕で脇差を抜き取るがそれが魔人に届く前にその首が飛んでいた
「あああ!久盛」
「うぉおおお己!まだ美濃は終わらんぞ!皆構えよ!」
稲葉良通は槍を取る
目の前で共に道三様の代から共に戦ってきた友が死んでいったのだ・・・黙ってはいられなかった
「いけない!稲葉殿が落ちれば総崩れになる!・・・まだ来ぬか・・・氏政殿は・・・既に1日以上時間を稼いでおると言うのに・・・」
稲葉良通は槍を振るう、西美濃一の武勇を誇る良通、まだまだ健在である。
「ふははは!お主も美味そうだな!」
「ふんぬ!」
魔人の攻撃を槍で受けるもその槍は折れてしまった・・・
「お主・・・名は?」
「はははは、人間時代の名前か・・・三好為三と言っていたなあ・・・そうじゃ三好伊三とでも名乗っておこう、人間時代の名前などよりいい、わしは三好伊三入道である、、くけけけ」
「三好為三・・宗渭の弟か・・・なるほど武勇に優れると聞いていたが・・・人間を捨てて尚強くなったという事か」
「くわはははは・・・進化したと言ってほしいな、お主は?」
「我は稲葉良通!まだ死なぬは!」
「ぐわはははは、美濃の落ち武者か・・・美濃にいたら進化も出来ただろうにここで殺すのがもったいないがその魂喰ってやろう」
戦いは一方的であった、槍を折られ刀で応戦するもその刀もおられてしまった
「これほどか・・・魔人とは・・これほどなのか・・・・」
竹中半兵衛は尚も頭を働かせる・・・・
しかしどうあがいてもこの場を覆らす事は出来なかった
撤退か・・・しかしこのまま堺に撤退すれば堺が大惨事になる・・
ならば道明寺にほうに悪魔を誘導して・・・・
竹中半兵衛が頭を悩ませるほどに強い三好伊三・・この魔人は帰蝶によりつくられた魔人である。
三好三人衆や十河一存、三好長慶のように帰蝶によって直接魔人に仕立てられた人間ではなく、帰蝶が放った魔虫によって魔人になった存在なので魔人としては低い能力のはずなのだが
元の能力が三人衆を凌ぐ逸材の為、その能力上昇率も三人衆に匹敵するほど能力が高まっている、
なお現実世界でも三好伊三は真田十勇士の一人のモデルにされる程である。
普通の魔虫による魔人化ならば精々中級悪魔程の力であるが、逸材が魔人化すれば恐ろしく能力が上がるのである。
竹中半兵衛が撤退方法を考えている時に後方から歓声があがった
北条の旗印 三鱗の旗印
北条氏政特選隊の旗印
そして狼利昆の旗印・・・・
「おう!堺衆待たせたな!俺の名は前田又座衛門利家!相模一の『ろりこん』である!」
「何を言うか!相模一の『ろりこん』はこの俺前田慶次郎利益!ここにあり」
「北条軍!来てくれた・・・」
竹中半兵衛は膝が落ちる・・・だがその数に不安を抱く
「な!たった200程・・・これでは・・・・」
悪魔軍60000の前にたったの200・・いくら屈強な北条軍と言えどこれでは勝てない・・・
半兵衛の脳みそでなくてもそう考えるのがふつうである
だが半兵衛は考える・・・北条軍がいるならあの船もいる筈・・・ならば悪魔軍を台場に導けば勝機は出る
しかしその判断も間違いであったと痛感するほどの戦いぶりを相模特選隊は繰り広げるのであった。
既に美濃で織田信長率いる悪魔の軍と戦闘経験があり尚且つ、南紀伊に置いて竹中半兵衛は悪魔軍の恐ろしさ及び弱点なども研究していた。
竹中半兵衛はこれまでの情報を元に悪魔軍の兵にはいくつか分類がなされていると睨んでいた
織田の領内の人間が皆 死人兵となっているのではない、人間も存在する。
だが人間には虫が棲みつき、その恐怖により領内を支配している、
死人兵と呼ばれる者は虫が棲みついた人間が死ぬとそれに代わると睨んでいた。
死人兵は力自体は人間より非力であり武器も持たない
そして上位種と呼ばれる者のにもいくつか分類がされていた
悪魔達に下級悪魔と呼ばれる個体
人間の2.3倍の身体能力を持つ個体で、武器を持つ
そしてその上位個体
悪魔達から中級悪魔と呼ばれる個体で体に人間ではありえない特徴をもつ者が多い、知性があり身体能力も人間の数十倍の能力がある
そして悪魔達から悪魔将と呼ばれる個体
名前を持ち中級悪魔数十体分の身体能力をもつ者もいる、個体により様々な特殊能力を持つ者がいる。
そして見た目が人間と変わらない悪魔達から魔人と呼ばれる個体
見た目が人間だが人間ではありえないような身体能力を持つ、元は人間だが能力的には悪魔将に匹敵する力を持つ個対もいる。
悪魔将も魔人も元は人間で人間としての能力が高い者がそれになっていると考えていた、尾張からの浪人や伊勢の兵達の報告を統合して敵の動向を探っていた。
だがその中で分からないのが岸和田と京で同時発生した悪魔である
大和の各衆や近江の六角家もまだ健在である。なぜ飛び地のように京や岸和田で悪魔が発生したのか。
悪魔の中には空間を移動する更なる上位個体がいる可能性がある。それを頷けるかのように石山から逃れてきたっ民達の話を聞くと悪魔軍は魔人と死人兵のみの編成であった。
これは尾張に続く前線では今までなかった編成である。
魔人は悪魔によってつくられるのは予想できる・・・しかも空間を移動するのか・・・悪魔の脅威に切迫した前線の住民ならいざ知らず、そのようなところで死人兵が発生すれば・・死人兵が物凄い勢いで増えていく・・・
京や石山・・長岡など人口の多い都市が襲われれば死人兵は数万、数十万に膨れ上がる
何としても堺には入れさせてはいけない・・・
竹中半兵衛たち美濃同人衆と呼ばれる者は大和にて極秘の実験を行っていた。
死人兵の監察である
死人兵は人間の筋肉を利用していない、骸に残された筋肉はやがて腐って朽ちていく、しかし死人兵が生きた肉を喰うと骨に肉が出来上がる・・それは人間の皮膚ではなく爬虫類のように固い悪魔の皮膚である。
恐らくこれが進めば死人兵は下級悪魔と呼ばれる上位個体に変わるのであろう。
そして朽ちていく人間の肉体は死人兵にとっては鎧と同じでありいくら傷をつけても奴らのダメージにはならないが骨にできた新たな肉体を攻撃すると死人兵にもダメージがある。
そして根幹の骨格は人間の者であり欠損した部位は新たな骸から取り付けることができるのである。
知性は殆どないが上位個体がいればその意思に従い攻撃をしてくる。朽ちた肉体には雑菌も多く噛まれるだけでその傷口から化膿していく、噛まれた者が死ねば同じように死人兵となってしまう。
そして女や子供は死人兵になる事は少ない。当初女子供は死人兵の餌とされていると思われていたが。
女子供は尾張に送られている、尾張の間者の話では子供は洗脳され、女は人間を生む道具となっていると聞く。子どもを産めない女は餌となる。
誠におぞましい生態である。
尾張の悪魔にとっては人間は家畜に過ぎないのだ。
竹中半兵衛の記憶に残る父、竹中重元は半兵衛を逃がすために美濃に残りその後の消息は分からない、母の妙も自らの身を犠牲にして半兵衛を守った、そして死んでいった
母が悪魔達の道具にされなかった事は、母の死の尊厳を守れたことに安堵する。
だが父は魔人となったのか悪魔将の依り代とされたのか・・はたまた死人兵と成り果てたか分からない。
半兵衛は妥当信長の元に兵法を学び、死人兵を研究し、美濃三人衆と共に美濃兵を鍛え、堺に身を寄せたが、南紀伊では負け戦をしてしまった、相模の船からの砲撃が無ければ自分は死んでいたかもしれぬと感じつつ、生き残った事に意味があると思っていた。
あの船ならば1日で江戸から堺に到着する、京には相模の将もいるから、北条氏政が来ない訳がない。
それに相手は魔人と死人兵である、下級悪魔や中級悪魔がいない分対処はができる。
「前線を持たずとは?」
「前線を作らない訳ではありません、大和川から南側は全体に死人兵を渡らせません」
「ふむ・・ならば北側は?」
「少人数で小隊を作り死人兵を攻撃しては離脱を繰り返します、危うくなれば大和川を渡ってください」
「しかし・・・囲まれるぞ!」
「囲まれる前に逃げてください、戦場を広くとってください、大和川から南側に関しては石山から逃げてきた僧兵も徴用して死守して下さい」
「時間稼ぎにはなるがいずれどこかしら崩れるぞ!」
「だから崩れた所に遊軍部隊をぶつけます」
「ならば遊軍部隊とやらはよほどの精鋭を集めねばなるまい」
「はい」
稲葉良通は兵達を見渡す
「重通!六兵衛!久盛!利三!弥平次!お前らが遊軍隊を率いろ、それぞれ使えそうな物を選べ」
「「「は!」」」」
「はい彼らなら、遊軍を率いてくれるでしょう、時間を稼げば援軍が来ます」
こうして20人の精鋭を組んだ5つの遊軍をもつ
遊軍としては
稲葉重通隊
足立六兵衛隊
仙石久盛隊
齋藤利三隊
三宅弥平次隊
この5人はとても堺を守る守備兵に終わる器ではない
現実世界では
稲葉重通は斉藤家滅亡後信長の馬廻衆として活躍し後、秀吉の馬廻りとして活躍、飛騨の大名となり友である齋藤利三の娘を育て、将軍家光を支えた春日局の齋藤福を育てた人物である。
足立六兵衛は「首切り六兵衛」よばれた猛将で、前田利家との壮絶な一騎打ちで命を落とした、美濃一の猛将を打ち取った前田利家は当時信長の付き人を切り殺した罪で織田家を離れていたがその功績で再び信長につかえることになる。
仙石久盛は仙石秀久や仙石久勝の父であり、齋藤家に忠義を尽くした猛将である。
齋藤利三は明智光秀に仕え最後まで行動を共にした猛将で娘は春日局となり将軍秀光の乳母となる。
三宅弥平次は明智諸流の弥平次は光秀を支え光秀の娘婿となり名を明智秀満と名乗る、明智左馬之助としての名も有名であろう、激戦が続く光秀と共に各地で先行武勇を重ね、本能寺の変以後光秀が撃たれてもなお抵抗し、光秀の妻も自分の妻も刺しそして硝煙に火をつけて自害をした男である。
美濃から逃れた浪人であるが、逸材たちの宝庫でもある、この世界で今井宗久から「大阪一の兵団」とうたわれるのも納得がいくのである。
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「ぶつかれ!」
「おおおお!」
足立六兵衛の掛け声と共に六兵衛が選んだ怪力集団は丸太を死人兵に突き刺す!丸太を突き刺された死人兵はピクリとも動かなくなる
「よっし!引き上げじゃ!」
「おおおお!」
-------
「気を引き締めよ!脇を固めよ!深入りするな!」
齋藤利三率いる遊軍は規律正しく死人兵を切り裂く
「よしこの場を離れる!」
そして死人兵が群がってくると颯爽と撤退していく
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「おらおらおら!」
仙石久盛は大きな槍を振りまわす
「久盛殿!深入りは厳禁でござる!」
「おおそうであった!」
「引き上げだ!」
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「遊軍隊あの一団を殲滅するつづけ!」
「おおお!」
それぞれに役割を持たせ遊軍を率いる稲葉重通隊もまた部類の働きであった
「よし、いったん引き揚げだ」
「おお!」
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「ぶちかませ!」
ドーンドン
三宅弥平次は大筒をかました後に突撃し死人兵に止めを刺す、止めを刺した死人兵の足は大木槌で粉砕する、半兵衛から教わった方法である
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戦場を広く使う事、戦地を熟知していることで堺守備隊の戦法は上手くいっていたが、やがて死人兵の密度は上がっていく
稲葉隊が大和川を渡り、続いて利三隊が大和川を渡る、六兵衛隊も大和川を渡り、仙石隊と三宅弥平次隊は共に大和川を渡った
「撃て!」
大和川からは鉄砲が死人兵に向けられ撃たれる、しかし鉄砲で死ぬ死人兵は少ない、当たり所が良くて死ぬ死人兵は出るが直に再生されて復活されてくる。
石山から逃れてきた僧兵や民兵も混じって大和川を死守する、ほころびが出た所には遊軍が駆け寄り対処する
「苦!これほど増えていたか・・・」
竹中半兵衛は恐ろしく増えていた死人兵に再び敗北の2文字が浮かび上がった・・・
「半兵衛!うろたえるな!お主は若い!これからの国を支える存在ぞ!」
稲葉良通の言葉により半兵衛は思考を巡らせる・・・数が違いすぎる・・・ざっともくろんで悪魔軍は6万に対して守備隊は3000・・・石山からの僧兵や民兵を入れても5000に満たない・・・大和川と言う地の利を使っても厳しい戦いになる・・・幸い上位個体がいないため対処はできるが、魔人と呼ばれる個体が出始めれば大和川の前線は突破される・・・
その時恐れていた者が現れる・・・大和川をその跳躍力で飛び越える上位個体、見た目は人間であり武器を扱う・・・美濃の精鋭が人薙ぎで数名の首が飛ぶ
「魔人か!」
「くかかかかか!人間が小賢しい!」
「うおおお!俺が相手だ!」
足立六兵衛が大鉈を振りまわし魔人に切りかかる
「くかかかか!人間風情がくかかかかk!」
魔人は六兵衛の大鉈を片手で受け止めると同時に六部えのみぞおちにその腕が突き刺さっていた
「六兵衛!」
「くかかかか!うまい魂だ・・・」
足立六兵衛は魔人により簡単に葬られてしまった
唖然とその光景をみる守備隊
「いかん!飲まれるな!建て直せ!」
「おおおお!」
仙石久盛が魔人に切りかかる、自慢の大槍を魔人に浴びせる
大槍は魔人に直撃するが魔人の額からわずかながらの血が流れる程度であった
「ふははははは、人間風情が・・・お前の魂も食ってやる・・・」
久盛は魔人の攻撃をよけるが、左腕が引きちぎれる・・
「うがああ・・・」
右腕で脇差を抜き取るがそれが魔人に届く前にその首が飛んでいた
「あああ!久盛」
「うぉおおお己!まだ美濃は終わらんぞ!皆構えよ!」
稲葉良通は槍を取る
目の前で共に道三様の代から共に戦ってきた友が死んでいったのだ・・・黙ってはいられなかった
「いけない!稲葉殿が落ちれば総崩れになる!・・・まだ来ぬか・・・氏政殿は・・・既に1日以上時間を稼いでおると言うのに・・・」
稲葉良通は槍を振るう、西美濃一の武勇を誇る良通、まだまだ健在である。
「ふははは!お主も美味そうだな!」
「ふんぬ!」
魔人の攻撃を槍で受けるもその槍は折れてしまった・・・
「お主・・・名は?」
「はははは、人間時代の名前か・・・三好為三と言っていたなあ・・・そうじゃ三好伊三とでも名乗っておこう、人間時代の名前などよりいい、わしは三好伊三入道である、、くけけけ」
「三好為三・・宗渭の弟か・・・なるほど武勇に優れると聞いていたが・・・人間を捨てて尚強くなったという事か」
「くわはははは・・・進化したと言ってほしいな、お主は?」
「我は稲葉良通!まだ死なぬは!」
「ぐわはははは、美濃の落ち武者か・・・美濃にいたら進化も出来ただろうにここで殺すのがもったいないがその魂喰ってやろう」
戦いは一方的であった、槍を折られ刀で応戦するもその刀もおられてしまった
「これほどか・・・魔人とは・・これほどなのか・・・・」
竹中半兵衛は尚も頭を働かせる・・・・
しかしどうあがいてもこの場を覆らす事は出来なかった
撤退か・・・しかしこのまま堺に撤退すれば堺が大惨事になる・・
ならば道明寺にほうに悪魔を誘導して・・・・
竹中半兵衛が頭を悩ませるほどに強い三好伊三・・この魔人は帰蝶によりつくられた魔人である。
三好三人衆や十河一存、三好長慶のように帰蝶によって直接魔人に仕立てられた人間ではなく、帰蝶が放った魔虫によって魔人になった存在なので魔人としては低い能力のはずなのだが
元の能力が三人衆を凌ぐ逸材の為、その能力上昇率も三人衆に匹敵するほど能力が高まっている、
なお現実世界でも三好伊三は真田十勇士の一人のモデルにされる程である。
普通の魔虫による魔人化ならば精々中級悪魔程の力であるが、逸材が魔人化すれば恐ろしく能力が上がるのである。
竹中半兵衛が撤退方法を考えている時に後方から歓声があがった
北条の旗印 三鱗の旗印
北条氏政特選隊の旗印
そして狼利昆の旗印・・・・
「おう!堺衆待たせたな!俺の名は前田又座衛門利家!相模一の『ろりこん』である!」
「何を言うか!相模一の『ろりこん』はこの俺前田慶次郎利益!ここにあり」
「北条軍!来てくれた・・・」
竹中半兵衛は膝が落ちる・・・だがその数に不安を抱く
「な!たった200程・・・これでは・・・・」
悪魔軍60000の前にたったの200・・いくら屈強な北条軍と言えどこれでは勝てない・・・
半兵衛の脳みそでなくてもそう考えるのがふつうである
だが半兵衛は考える・・・北条軍がいるならあの船もいる筈・・・ならば悪魔軍を台場に導けば勝機は出る
しかしその判断も間違いであったと痛感するほどの戦いぶりを相模特選隊は繰り広げるのであった。
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…しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた!
「元気に育ってねぇクロウ」
(…クロウ…ってまさか!?)
そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム
「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ
そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが
「クロウ•チューリア」だ
ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う
運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる
"バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う
「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と!
その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ
剣ぺろと言う「バグ技」は
"剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ
この物語は
剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語
(自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!)
しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
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最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
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※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
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……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
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