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「今日のお花は……ダリアね。大きくてかわいい」
フォルテナは寝る前に今日貰った花を図鑑で調べた。
「ジプソフィラに……」
「ペチュニア……舌を噛みそうだわ……」
今日はフォルテナにしては色々あった一日だった。
コソコソと部屋を抜け出して庭を探索したり……
彼女はとても疲れていたのだ。
「花言葉を…………」
フォルテナはそこで力尽きた。
テーブルに頬を付けると寝てしまった。
「……っ」
夜中目が覚めた。
辺りは真っ暗……
また風邪をひいてしまう……とフォルテナは少し慌てたけれど寝ぼけた頭の中で自分がベッドの上にいることに気付いた。
「……?」自分でここまで来たのだろうか……
フォルテナは少し頭を捻ると人の気配に気付く。
目線をそちらに持っていくとクロードがすぅすぅと隣で寝息を立てている。
フォルテナはクロードが隣にいて驚いてしまった。
けれど今日は白身魚の予想が当たったからこれもラッキーの一環なのかも……とクロードを眺めた後、目を再び閉じた。
フォルテナが朝起きてニコニコと朝食を食べているとハーネットが「クロード様と外出してまいりますので」と部屋を出て行った。
フォルテナはテーブルの上のお皿を眺めるとにっこり笑う。
「じゃあお皿を私が下げなくちゃ!」
フォルテナは素早く朝食を済ませるとテーブルの上に少しだけ千切った小鳥用パンを置きお皿を持って部屋を出た。
「正当な理由……正当な理由……」
朝食中にハーネットがいなくなるなんて私はなんてラッキーなんだろう!ソロリソロリとお皿を落とさないように食堂へ向かう。
食堂の近くに調理場があると思ったのだ。
食堂を覗き込むと誰もいなかった。
話し声がしたのでその隣の扉をノックする。
「誰だ?どうした!」
少し年配の男性の声で少し強めに言われたのでフォルテナは声が出なくなってしまった。
「要件を言えと言ってるだろ!本当に若いやつは……」ブツブツと小言を言いながら扉が開かれた。
そこはやはり厨房で皆そこで朝食をとっていたのか調理人たちが思い思いの場所に椅子を持ち込み腰をかけていた。
男性は扉の前で皿を持ち、立ち尽くすフォルテナに驚き顔を真っ青にしている。「お……奥様!た、大変申し訳ございませんでした!……ま、まさかいらっしゃるとは……ど、ど、どうなさいました?……あの、旦那様に見られるとまずいんですが……」男性は長いコック帽を脱ぐとそれを胸の前に抱いている。フォルテナは彼のあまりの慌てっぷりに逆に心が落ち着いた。
「旦那様は今ハーネットとどこかに行っているから多分ここには来ないわ。もし見つかったらちゃんと勝手に私が来たことを説明するから……」話を聞いてもらえるかわからないけど……
フォルテナはお皿を差し出すと「これを片付けにきたの」とその男性に言った。
「へ…?へえ!奥様自ら……す、すいません」
「大丈夫。部屋を出る口実になったから!」
フォルテナはにっこりと笑った。
「……本当に旦那様はこちらに来ません?」
「ええ、二人で調理場には来ないのではなくて?」調理場で逢引なんて聞いたこともない。
男性はほっと息を吐くとフォルテナを調理場に引き入れた。
「え?入っていいんですか?」
「絶対の絶対に内緒にしてくだせえ」
調理場にフォルテナが立つとその場にいた全員がざわついた。
「静かにしろ!いいか絶対このことは言うなよ!言ったら指をみじん切りだ!」
その恐ろしい言葉にその場にいた全員が元気よく「はい」と返事をした。フォルテナは料理人とは恐ろしい世界だ……と思う。
「ハーネットめ。何を考えているんだか……俺はあの女はいけ好かねえ、奥様を一人部屋に残すなんて旦那様も……う、ゴホゴホ……失礼いたしました」男性はブツブツと文句を言いながらオーブンを開けた。
「まあ……いい香り」
「試作中のお菓子なんですが……俺たちは男ばかりでよくわからないんですよ。奥様、味見してもらえませんか?まあ……恐れ多いんですが……」男性は俯きポリポリと顎を掻いている。
フォルテナは嬉しかったので「勿論いいですよ!私の好みで大丈夫ですか?」と聞くと男性は豪快に笑って「奥様のためのお菓子ですから!」と言った。
男性はどうやら料理長なようで……
「初日に挨拶したんですがなぁ……」としょんぼりしている。
「あ、ごめんなさい!当時は緊張していて……」
「料理長が悪いんですよ」
「そうそう、奥様の印象に残る顔じゃない!」
「奥様と一度しか会ってない」
フォルテナが申し訳なさそうに言うと周りからそう声が飛び交い料理長は口をへの字に曲げている。
フォルテナはそれがおかしくてクスクス笑った。
「奥様にこんな汚い所でお茶を飲んでいただくのは誠に恐縮でございますが……」
一人の料理人がステンレスのテーブルに可愛らしいクロスを掛けるとそこに美しいカップをセットした。
「全然汚くない。清潔だわ。いい匂いもするし……」
料理人は照れたように笑うとお茶を注いでくれた。
お茶のいい香りが調理場に立ち込める。
みんなが姿勢を正して立つとフォルテナを見つめている……
「あ……私一人でお茶会はなんとなく寂しい。皆さんご一緒してくださいませんか?」フォルテナがそう言うと料理人は口々に「そんな」「恐れ多い」「私たちなどが奥様と席を共にするなんて」と言ったのでフォルテナはしょんぼりと肩を落とした。
「お、奥様……おい!お前ら!奥様と一緒にお茶会だ!これは料理長命令だ!」それに気付いた料理長が料理人に向けてそう怒鳴った。なんだか権力を振りかざした感があるけど……まあ、とりあえずはいいか!とフォルテナは椅子を少しずらして場所を空けた。
部屋の隅で料理人がじゃんけんをしている。
料理長がフォルテナの隣にどっかりと座った。
「奥様、失礼いたします」
「ふふ……いつもあなたが料理を作ってくれているのね。とてもおいしいです。会えて嬉しい」
フォルテナがそう言うと料理長は嬉しそうに口を開け「おい!ありがたいお言葉をいただいたぞ!!」と他の料理人に怒鳴ると「おおー!!」と歓声が上がりフォルテナはなんだか別の世界の劇を見ているみたいで嬉しくなった。
「奥様、食べてみてくだせえ」
料理長は先ほどのお菓子をお皿に乗せてフォルテナの前に出した。形はシンプルな四角い少し固めのケーキのように見える……
サク……
とフォークで切ると小気味よい音がした。
「音も楽しい」
口にいれるとクッキーとケーキの中間のような触感でバターの香りが広がる。「……おいしい!私好みです」フォルテナがそうにっこり笑うと料理長は嬉しそうに「そ、そ、そうですか!それはよかった!よかった!よかった!」と言った。
「また来てもいいですか?」
「は、はい!はい!勿論!うちの若いやつらのモチベーションも上がりますし!……あ」
「どうしたのでしょう?」
「旦那様には絶対の絶対に内密によろしくお願いいたします」と強そうな料理長がコソコソ言ったのでフォルテナは思わず笑ってしまった。
フォルテナは寝る前に今日貰った花を図鑑で調べた。
「ジプソフィラに……」
「ペチュニア……舌を噛みそうだわ……」
今日はフォルテナにしては色々あった一日だった。
コソコソと部屋を抜け出して庭を探索したり……
彼女はとても疲れていたのだ。
「花言葉を…………」
フォルテナはそこで力尽きた。
テーブルに頬を付けると寝てしまった。
「……っ」
夜中目が覚めた。
辺りは真っ暗……
また風邪をひいてしまう……とフォルテナは少し慌てたけれど寝ぼけた頭の中で自分がベッドの上にいることに気付いた。
「……?」自分でここまで来たのだろうか……
フォルテナは少し頭を捻ると人の気配に気付く。
目線をそちらに持っていくとクロードがすぅすぅと隣で寝息を立てている。
フォルテナはクロードが隣にいて驚いてしまった。
けれど今日は白身魚の予想が当たったからこれもラッキーの一環なのかも……とクロードを眺めた後、目を再び閉じた。
フォルテナが朝起きてニコニコと朝食を食べているとハーネットが「クロード様と外出してまいりますので」と部屋を出て行った。
フォルテナはテーブルの上のお皿を眺めるとにっこり笑う。
「じゃあお皿を私が下げなくちゃ!」
フォルテナは素早く朝食を済ませるとテーブルの上に少しだけ千切った小鳥用パンを置きお皿を持って部屋を出た。
「正当な理由……正当な理由……」
朝食中にハーネットがいなくなるなんて私はなんてラッキーなんだろう!ソロリソロリとお皿を落とさないように食堂へ向かう。
食堂の近くに調理場があると思ったのだ。
食堂を覗き込むと誰もいなかった。
話し声がしたのでその隣の扉をノックする。
「誰だ?どうした!」
少し年配の男性の声で少し強めに言われたのでフォルテナは声が出なくなってしまった。
「要件を言えと言ってるだろ!本当に若いやつは……」ブツブツと小言を言いながら扉が開かれた。
そこはやはり厨房で皆そこで朝食をとっていたのか調理人たちが思い思いの場所に椅子を持ち込み腰をかけていた。
男性は扉の前で皿を持ち、立ち尽くすフォルテナに驚き顔を真っ青にしている。「お……奥様!た、大変申し訳ございませんでした!……ま、まさかいらっしゃるとは……ど、ど、どうなさいました?……あの、旦那様に見られるとまずいんですが……」男性は長いコック帽を脱ぐとそれを胸の前に抱いている。フォルテナは彼のあまりの慌てっぷりに逆に心が落ち着いた。
「旦那様は今ハーネットとどこかに行っているから多分ここには来ないわ。もし見つかったらちゃんと勝手に私が来たことを説明するから……」話を聞いてもらえるかわからないけど……
フォルテナはお皿を差し出すと「これを片付けにきたの」とその男性に言った。
「へ…?へえ!奥様自ら……す、すいません」
「大丈夫。部屋を出る口実になったから!」
フォルテナはにっこりと笑った。
「……本当に旦那様はこちらに来ません?」
「ええ、二人で調理場には来ないのではなくて?」調理場で逢引なんて聞いたこともない。
男性はほっと息を吐くとフォルテナを調理場に引き入れた。
「え?入っていいんですか?」
「絶対の絶対に内緒にしてくだせえ」
調理場にフォルテナが立つとその場にいた全員がざわついた。
「静かにしろ!いいか絶対このことは言うなよ!言ったら指をみじん切りだ!」
その恐ろしい言葉にその場にいた全員が元気よく「はい」と返事をした。フォルテナは料理人とは恐ろしい世界だ……と思う。
「ハーネットめ。何を考えているんだか……俺はあの女はいけ好かねえ、奥様を一人部屋に残すなんて旦那様も……う、ゴホゴホ……失礼いたしました」男性はブツブツと文句を言いながらオーブンを開けた。
「まあ……いい香り」
「試作中のお菓子なんですが……俺たちは男ばかりでよくわからないんですよ。奥様、味見してもらえませんか?まあ……恐れ多いんですが……」男性は俯きポリポリと顎を掻いている。
フォルテナは嬉しかったので「勿論いいですよ!私の好みで大丈夫ですか?」と聞くと男性は豪快に笑って「奥様のためのお菓子ですから!」と言った。
男性はどうやら料理長なようで……
「初日に挨拶したんですがなぁ……」としょんぼりしている。
「あ、ごめんなさい!当時は緊張していて……」
「料理長が悪いんですよ」
「そうそう、奥様の印象に残る顔じゃない!」
「奥様と一度しか会ってない」
フォルテナが申し訳なさそうに言うと周りからそう声が飛び交い料理長は口をへの字に曲げている。
フォルテナはそれがおかしくてクスクス笑った。
「奥様にこんな汚い所でお茶を飲んでいただくのは誠に恐縮でございますが……」
一人の料理人がステンレスのテーブルに可愛らしいクロスを掛けるとそこに美しいカップをセットした。
「全然汚くない。清潔だわ。いい匂いもするし……」
料理人は照れたように笑うとお茶を注いでくれた。
お茶のいい香りが調理場に立ち込める。
みんなが姿勢を正して立つとフォルテナを見つめている……
「あ……私一人でお茶会はなんとなく寂しい。皆さんご一緒してくださいませんか?」フォルテナがそう言うと料理人は口々に「そんな」「恐れ多い」「私たちなどが奥様と席を共にするなんて」と言ったのでフォルテナはしょんぼりと肩を落とした。
「お、奥様……おい!お前ら!奥様と一緒にお茶会だ!これは料理長命令だ!」それに気付いた料理長が料理人に向けてそう怒鳴った。なんだか権力を振りかざした感があるけど……まあ、とりあえずはいいか!とフォルテナは椅子を少しずらして場所を空けた。
部屋の隅で料理人がじゃんけんをしている。
料理長がフォルテナの隣にどっかりと座った。
「奥様、失礼いたします」
「ふふ……いつもあなたが料理を作ってくれているのね。とてもおいしいです。会えて嬉しい」
フォルテナがそう言うと料理長は嬉しそうに口を開け「おい!ありがたいお言葉をいただいたぞ!!」と他の料理人に怒鳴ると「おおー!!」と歓声が上がりフォルテナはなんだか別の世界の劇を見ているみたいで嬉しくなった。
「奥様、食べてみてくだせえ」
料理長は先ほどのお菓子をお皿に乗せてフォルテナの前に出した。形はシンプルな四角い少し固めのケーキのように見える……
サク……
とフォークで切ると小気味よい音がした。
「音も楽しい」
口にいれるとクッキーとケーキの中間のような触感でバターの香りが広がる。「……おいしい!私好みです」フォルテナがそうにっこり笑うと料理長は嬉しそうに「そ、そ、そうですか!それはよかった!よかった!よかった!」と言った。
「また来てもいいですか?」
「は、はい!はい!勿論!うちの若いやつらのモチベーションも上がりますし!……あ」
「どうしたのでしょう?」
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