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番外編
2話 たまごタマゴ卵
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「それは何だ?龍のモノにしては大きいようだが」
鶏の卵2個分くらいの大きさの卵が、ふかふかの入れ物に3個も入っている。
龍の卵が鶏の卵の半分くらいの大きさだったことを思えば、この卵は随分大きく見えるだろう。
「ああ、うん。シチスト殿下から研究材料にって渡されたんだよ」
「研究材料?」
「これ、火焔鳥の卵らしくて。孵化させるための方法を探して欲しいって」
「……火焔鳥の、卵?」
あまり動じることのないオースティンが口をパカーンと開けている。
うん、普通そういう反応になるよね?
貴重な自国の護り神を簡単に手渡したり、しないもんね。
「あ、そういえば僕、前に話したことあると思うんだけど、オースティンが勇者になってたらって話」
「ああ」
急に話題が『ナローエとオースティンがパートナーになっていない』世界の話に変わってオースティンが少しだけ不機嫌になる。
オースティンはその話が好きじゃない。
まあ僕も『もしも』の話なんか普段は思い出しもしないけど。
「あの話の中でさ、オースティンには火焔鳥の仲間がいたんだよ。確か『マグマナム』みたいな名前だった……か、な?うわっ!」
「ナローエ?!」
僕がゲームに出てくる火焔鳥の名前を呟いた途端、3個ある卵のうちの1つが一瞬閃光を放ったあとカタカタと揺れ始めた。
僕は素早く動いたオースティンの腕の中だ。うん、安心する……ではなくて。
「へ?!」
そのまま卵を注視していた僕とオースティンは、多分すっごく間抜け面になってると思う。
だって、ピキッと入ったヒビから嘴がひょっこりと出たと思ったら、火焔鳥が顔を出したんだよ。
そっか、そうだよね。
ゲームの中でオースティンと火焔鳥が出会うなら、この世界でも近くに存在していてもおかしくない。
それなのに迂闊に名前を言うとか、僕、何やってんだろ。
「ナローエ……俺の記憶が確かならば、200年前を最後に、新たな火焔鳥は誕生していないとか聞いたような」
「うん、僕もだよ……」
龍の幼生と違って火焔鳥は帝国の民に昔から歓迎されているし、鮮やかな体色で空を舞うから存在を確認しやすいのだ。
現在帝国で確認されているのはたったの3羽。
しかも守護神としての戦闘力を発揮できる大きな個体は1羽しかいない。
大きくて真っ赤な火焔鳥が100羽以上も帝国の空を飛び回っていた時代もあったという記録を見れば、それがいかに少ないか知れようというものだ。
そのせいで新興国が帝国を嘲るようになったのだと考えられなくはない。
本当のところは彼らにしかわからないわけだが、少なくとも帝国はそう感じているのだろう。
でなければ、シチストが貴重な帝国の遺産を他国の研究者に思わず託してしまうはずがない。それほど、彼の国では大きな問題になっているのだ。
でも、ゲームだとオースティン達と謎を解き明かす賢者と魔術師がいたはずなんだけど、その人達はまだ帝国に現れていないのかな。
『ぴー?』
僕がゲームの内容に想いを馳せていると、火焔鳥が僕の前で首を傾げた。
「え、と、マグマナム?」
『ぴー!!』
マグマナムが正解!とでも言うかのように羽をバタバタさせると肩越しにクロとナミが出てきた。
『おー、久しく新しい個体が誕生することのなかった火焔鳥だみゅ』
『ママよろしくって言ってるにゅよ』
「マ、ママ……?」
なんで、ママ?
僕、男なんだけど。どっちかといったらパパじゃない?
『あの火焔鳥を起こしたの、主人様にゅ?』
「う、うん。多分だけど」
『だから親なのにゅ』
『火焔鳥は名前を呼んで起こした人が親みゅ。名前とは違う真名を告げられた人が契約者みゅ』
『親と契約者とは意味が違うにゅよ』
へーぇ、名前と真名は違うんだ…………って、はっ!
よ、よかった!!
孵化させることが契約じゃなくって本当によかった!!
他国の守護神と契約とかしちゃったら国際問題になるヤツじゃん!!
「それにしてもナローエはさすがだな。残りの2個も孵化させれば、殿下からの頼まれ事もすぐ解決だな」
うん?
あれ?そういう話だったんだっけ、そういえば。
えっと、マグマナムの名前を知ってたのは偶々で、名前を呼んでしまったのも偶々だ。
名前を呼んだら孵化させることができるとかってゲーム知識もすっかり忘れていた。
他の卵の名前なんかわかるわけもないから、孵化のさせ方も全然わかってないようなもんだけど、ははは。
ゲームでどうだったっけかな?
あー、なんか卵に『呼び起こす呪文が書いてある』とかだったような。
謎の模様って漢字のことかよって思った記憶があるもんな。
ほら、ゲームとかだと見た目にわからないルーン文字とかが使ってあったりするじゃん?
それを謎解きみたいに一文字一文字表に当てはめたりして。
なのに思いっきり漢字だったんだよな。
でも漢字って読み方が幾通りもあるからさ、カタカナで読み方を入れても一発で当たらないんだ。
間違えるとゲームオーバー。
前に記録してあるところまで戻っちゃうんだよ。
セーブをこまめにしてなかった初回は、もう一度魔術師の仲間と出会うところからやり直ししたなあ。
記憶を手がかりにふかふかの中にある他の卵を手に取ると、卵の殻を観察してみた。
卵は薄いピンク色をしていて、所々濃いピンクの模様になっている。
2つの卵は模様が違っていて、これが文字だとするならば確かに漢字っぽい模様にも見えるけれど。
「この灰色のが邪魔だなあ」
濃いピンクの文字を灰色の部分が覆い隠してしまっているのだ。
『仕方ないにゅ。その灰色は中の火焔鳥が卵を守るために纏った《拒絶の魔力》にゅ』
「拒絶の魔力?」
『危険が迫った時、卵の火焔鳥はより硬く固まって身を守るんだみゅ』
『龍は生まれてきてすぐに大きくなろうとするにゅけどねー』
あれ?シチストは落としても叩いても割れることがないから安心して研究に臨んでくださいとか言ってなかった?
卵の文字が読めなくなってるのって、そのせいなのでは?
生まれてこないなら割って出そうとか、過去に誰かがやっててもおかしくない。
いやまあ、単純にヤバい落としちゃった!の方が可能性としては高いか。
どちらにしても、そのせいで灰色の部分が増えていって解読がさらに不可能になっていったんじゃ。
「拒絶の魔力が多すぎるとさすがに出てこれないよね」
一回灰色になっちゃったもんはどうしようもないだろ。
いくら前世が日本人の僕でも、見えないモノまで当てられないよ。
『ぴー?ぴぴぴーぴ』
「マグマナム?」
『安心すれば薄くなるって言ってるにゅ』
「安心?」
安心ってなんだ?
『ぴーぴぴぴ』
『抱っこして、いい子いい子して、一緒に寝るみゅって』
「……抱っこして?」
「……いい子いい子して?」
「一緒に寝る……?」
その言葉に固まる僕とオースティン。
なんだその卵を温める親鳥の図は。
「……考え方を変えれば、拒絶の魔力を出すくらいの恐怖を感じたことがあるってことになるのか」
ん?
オースティン?
「つまりどういうこと?」
「つまり、ナローエの側にいれば怖いことは起きないって思わせたらいいんじゃないか?」
シチストが言ってたことが本当なら、故意にではなくても床などに落とされたことがあるってことだ。
痛かっただろうな。
外の様子がわからない殻の中では、何が起きたかわからなくて怖かったに違いない。
うん、オースティンの言いたいことがわかった気がする。
痛い思いをしたのがユジリスだったらどうするのか。
「痛いの痛いの、飛んでいけ」
僕は口の中で小さく呟いて、癒しとほんのちょっとの治癒をかけた。
ま、気休めだけど。
…………気休めのはずだったんだけど。
『主人、拒絶の魔力が消えたにゅ』
「う、うん」
『ぴーぴぴ!』
『もう1個の卵にもかけてって言ってるみゅ』
「う、うん」
みんなの大注目を浴びながら、もう1つの卵にも癒しと治癒をかけた。
うーむ。
《婆寿翔》《狩屡魔》
多分漢字は読み取れたと思うのだけど、コレ、なんて読むんだ?
一発で当てないといけないとか、ないよね?
ここにセーブなんてモノは無いんだぞ。
しかも画数多い文字を使っておけばそれっぽく見えるみたいな厨二的な感じしか受けないし。
僕……今、漢字辞典が喉から手が出るほど欲しいと思っている。
スマホもないのに、全部の音訓を覚えてるわけないだろ。
ーーーーーーーーーー
次回は解答編ですね
(全然難しくないけど)
1つずつ思い出しながら辞書に言葉を追加している最中のナローエ
読むことはできても書くのは難しい状態の水場よりも優秀なので、きっとなんとかなるでしょう
ひらがなやカタカナで魔法陣を描くと、同音異義語なんかは作動しなかったりします
鶏の卵2個分くらいの大きさの卵が、ふかふかの入れ物に3個も入っている。
龍の卵が鶏の卵の半分くらいの大きさだったことを思えば、この卵は随分大きく見えるだろう。
「ああ、うん。シチスト殿下から研究材料にって渡されたんだよ」
「研究材料?」
「これ、火焔鳥の卵らしくて。孵化させるための方法を探して欲しいって」
「……火焔鳥の、卵?」
あまり動じることのないオースティンが口をパカーンと開けている。
うん、普通そういう反応になるよね?
貴重な自国の護り神を簡単に手渡したり、しないもんね。
「あ、そういえば僕、前に話したことあると思うんだけど、オースティンが勇者になってたらって話」
「ああ」
急に話題が『ナローエとオースティンがパートナーになっていない』世界の話に変わってオースティンが少しだけ不機嫌になる。
オースティンはその話が好きじゃない。
まあ僕も『もしも』の話なんか普段は思い出しもしないけど。
「あの話の中でさ、オースティンには火焔鳥の仲間がいたんだよ。確か『マグマナム』みたいな名前だった……か、な?うわっ!」
「ナローエ?!」
僕がゲームに出てくる火焔鳥の名前を呟いた途端、3個ある卵のうちの1つが一瞬閃光を放ったあとカタカタと揺れ始めた。
僕は素早く動いたオースティンの腕の中だ。うん、安心する……ではなくて。
「へ?!」
そのまま卵を注視していた僕とオースティンは、多分すっごく間抜け面になってると思う。
だって、ピキッと入ったヒビから嘴がひょっこりと出たと思ったら、火焔鳥が顔を出したんだよ。
そっか、そうだよね。
ゲームの中でオースティンと火焔鳥が出会うなら、この世界でも近くに存在していてもおかしくない。
それなのに迂闊に名前を言うとか、僕、何やってんだろ。
「ナローエ……俺の記憶が確かならば、200年前を最後に、新たな火焔鳥は誕生していないとか聞いたような」
「うん、僕もだよ……」
龍の幼生と違って火焔鳥は帝国の民に昔から歓迎されているし、鮮やかな体色で空を舞うから存在を確認しやすいのだ。
現在帝国で確認されているのはたったの3羽。
しかも守護神としての戦闘力を発揮できる大きな個体は1羽しかいない。
大きくて真っ赤な火焔鳥が100羽以上も帝国の空を飛び回っていた時代もあったという記録を見れば、それがいかに少ないか知れようというものだ。
そのせいで新興国が帝国を嘲るようになったのだと考えられなくはない。
本当のところは彼らにしかわからないわけだが、少なくとも帝国はそう感じているのだろう。
でなければ、シチストが貴重な帝国の遺産を他国の研究者に思わず託してしまうはずがない。それほど、彼の国では大きな問題になっているのだ。
でも、ゲームだとオースティン達と謎を解き明かす賢者と魔術師がいたはずなんだけど、その人達はまだ帝国に現れていないのかな。
『ぴー?』
僕がゲームの内容に想いを馳せていると、火焔鳥が僕の前で首を傾げた。
「え、と、マグマナム?」
『ぴー!!』
マグマナムが正解!とでも言うかのように羽をバタバタさせると肩越しにクロとナミが出てきた。
『おー、久しく新しい個体が誕生することのなかった火焔鳥だみゅ』
『ママよろしくって言ってるにゅよ』
「マ、ママ……?」
なんで、ママ?
僕、男なんだけど。どっちかといったらパパじゃない?
『あの火焔鳥を起こしたの、主人様にゅ?』
「う、うん。多分だけど」
『だから親なのにゅ』
『火焔鳥は名前を呼んで起こした人が親みゅ。名前とは違う真名を告げられた人が契約者みゅ』
『親と契約者とは意味が違うにゅよ』
へーぇ、名前と真名は違うんだ…………って、はっ!
よ、よかった!!
孵化させることが契約じゃなくって本当によかった!!
他国の守護神と契約とかしちゃったら国際問題になるヤツじゃん!!
「それにしてもナローエはさすがだな。残りの2個も孵化させれば、殿下からの頼まれ事もすぐ解決だな」
うん?
あれ?そういう話だったんだっけ、そういえば。
えっと、マグマナムの名前を知ってたのは偶々で、名前を呼んでしまったのも偶々だ。
名前を呼んだら孵化させることができるとかってゲーム知識もすっかり忘れていた。
他の卵の名前なんかわかるわけもないから、孵化のさせ方も全然わかってないようなもんだけど、ははは。
ゲームでどうだったっけかな?
あー、なんか卵に『呼び起こす呪文が書いてある』とかだったような。
謎の模様って漢字のことかよって思った記憶があるもんな。
ほら、ゲームとかだと見た目にわからないルーン文字とかが使ってあったりするじゃん?
それを謎解きみたいに一文字一文字表に当てはめたりして。
なのに思いっきり漢字だったんだよな。
でも漢字って読み方が幾通りもあるからさ、カタカナで読み方を入れても一発で当たらないんだ。
間違えるとゲームオーバー。
前に記録してあるところまで戻っちゃうんだよ。
セーブをこまめにしてなかった初回は、もう一度魔術師の仲間と出会うところからやり直ししたなあ。
記憶を手がかりにふかふかの中にある他の卵を手に取ると、卵の殻を観察してみた。
卵は薄いピンク色をしていて、所々濃いピンクの模様になっている。
2つの卵は模様が違っていて、これが文字だとするならば確かに漢字っぽい模様にも見えるけれど。
「この灰色のが邪魔だなあ」
濃いピンクの文字を灰色の部分が覆い隠してしまっているのだ。
『仕方ないにゅ。その灰色は中の火焔鳥が卵を守るために纏った《拒絶の魔力》にゅ』
「拒絶の魔力?」
『危険が迫った時、卵の火焔鳥はより硬く固まって身を守るんだみゅ』
『龍は生まれてきてすぐに大きくなろうとするにゅけどねー』
あれ?シチストは落としても叩いても割れることがないから安心して研究に臨んでくださいとか言ってなかった?
卵の文字が読めなくなってるのって、そのせいなのでは?
生まれてこないなら割って出そうとか、過去に誰かがやっててもおかしくない。
いやまあ、単純にヤバい落としちゃった!の方が可能性としては高いか。
どちらにしても、そのせいで灰色の部分が増えていって解読がさらに不可能になっていったんじゃ。
「拒絶の魔力が多すぎるとさすがに出てこれないよね」
一回灰色になっちゃったもんはどうしようもないだろ。
いくら前世が日本人の僕でも、見えないモノまで当てられないよ。
『ぴー?ぴぴぴーぴ』
「マグマナム?」
『安心すれば薄くなるって言ってるにゅ』
「安心?」
安心ってなんだ?
『ぴーぴぴぴ』
『抱っこして、いい子いい子して、一緒に寝るみゅって』
「……抱っこして?」
「……いい子いい子して?」
「一緒に寝る……?」
その言葉に固まる僕とオースティン。
なんだその卵を温める親鳥の図は。
「……考え方を変えれば、拒絶の魔力を出すくらいの恐怖を感じたことがあるってことになるのか」
ん?
オースティン?
「つまりどういうこと?」
「つまり、ナローエの側にいれば怖いことは起きないって思わせたらいいんじゃないか?」
シチストが言ってたことが本当なら、故意にではなくても床などに落とされたことがあるってことだ。
痛かっただろうな。
外の様子がわからない殻の中では、何が起きたかわからなくて怖かったに違いない。
うん、オースティンの言いたいことがわかった気がする。
痛い思いをしたのがユジリスだったらどうするのか。
「痛いの痛いの、飛んでいけ」
僕は口の中で小さく呟いて、癒しとほんのちょっとの治癒をかけた。
ま、気休めだけど。
…………気休めのはずだったんだけど。
『主人、拒絶の魔力が消えたにゅ』
「う、うん」
『ぴーぴぴ!』
『もう1個の卵にもかけてって言ってるみゅ』
「う、うん」
みんなの大注目を浴びながら、もう1つの卵にも癒しと治癒をかけた。
うーむ。
《婆寿翔》《狩屡魔》
多分漢字は読み取れたと思うのだけど、コレ、なんて読むんだ?
一発で当てないといけないとか、ないよね?
ここにセーブなんてモノは無いんだぞ。
しかも画数多い文字を使っておけばそれっぽく見えるみたいな厨二的な感じしか受けないし。
僕……今、漢字辞典が喉から手が出るほど欲しいと思っている。
スマホもないのに、全部の音訓を覚えてるわけないだろ。
ーーーーーーーーーー
次回は解答編ですね
(全然難しくないけど)
1つずつ思い出しながら辞書に言葉を追加している最中のナローエ
読むことはできても書くのは難しい状態の水場よりも優秀なので、きっとなんとかなるでしょう
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